ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番

新人合同自主トレの写真を見ては「鳴尾浜行きたい~~~!」と叫んでいるバラードです、こんにちは。

さて、毎年この時期は新人の生き生きした動きに「江夏二世や!」とか「掛布の再来や!」と期待が高まりますね。
特に今年は文字通り【大型】新人の藤浪君の一挙手一投足が、こんな僻地に住む私にまでわかるように詳細に報道されていて、どんな活躍を見せてくれるのかワクワクします。

【大型】といえばクラシック音楽の世界ではズバリこの人でしょう!

セルゲイ・ラフマニノフ Sergei Rachmaninov (Rachmaninoffの表記もあり)
Rachmaninoff
1873年ロシア生まれのラフマニノフは存命中ピアニストとして大成功を収めました。
なんと身長2m!
手も大きくて12度(ドから1オクターヴ上のソまで)を軽々掴めたばかりか、右手の人指し指、中指、薬指でドミソを押さえ、小指で1オクターブ上のドを押さえ、さらに余った親指をその下に潜らせてミの音を鳴らせたそうです。
1943年に亡くなるまでにラフマニノフはいくつかの録音も残しており、今私達が彼の演奏に触れることが出来るのは大変幸福なことだと思います。

さて、偉大なピアニストだったラフマニノフの作品は、やはりピアノ曲が優れていて、とりわけ有名なのがピアノ協奏曲第2番(op.18 c-moll)です。
映画やドラマにもよく使われている曲なので、皆さんも御存知だと思います。

こんな曲です↓ (第1楽章のみ)



演奏はエフゲニー・キーシン。
現役ピアニストの中で私が一番好きなピアニストです。
これはキーシンが16歳の時の演奏です。
(第2楽章、第3楽章もYouTubeにあります)

キーシンは1971年モスクワ生まれ。
わずか12歳でショパンのピアノ協奏曲1番と2番を演奏し、「天才少年」と世界中で評判になりました。
その後、1985年に初めてソ連以外の国で演奏したのですが、それが東ベルリンとブダペストだったんですよ♪
日本の音楽事務所の人もブダペスト公演を聴きに来ていて、キーシンの演奏に感動して即座に来日を依頼したそうです。
1986年、15歳で初来日。
「神童キーシン君」と騒がれました。

十代で難曲を軽々と弾き「天才」とか「神童」と騒がれる人はたくさんいますが、キーシンのすごいところは41歳の今も第一線の巨匠として活躍していることです。
「二十歳過ぎればただの人」にならなかった稀有な例ですね。

では最近のキーシンの演奏で同じ曲を聴いてみましょう。
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番(全曲)↓



16歳の時と基本的な音楽作りは変わっていないけど、音に深みが出て、ますます素晴らしい演奏になったと思います。
少年時代の体をくるくる回す無駄な動きもなくなったし。

キーシンが神童から巨匠への王道を歩んでいるのは、もちろん本人の努力の賜物に他ならないのですが、マスコミに踊らされたり周囲の騒ぎに自分を見失ったりしないように、母親とピアノの先生(アンナ・カントール女史)がしっかりガードしたことが大きいと思います。
母親と先生のガードは今でも続いていて、キーシンはどこに行くにもママとセンセと一緒です。
ちなみに独身。
私は、以前聴きに行った演奏会でママとセンセのお隣の席になったことがあります。
その時のことはブログに書きましたので、もしご興味がおありでしたら弊ブログ(http://ballade.exblog.jp/4691029)もご覧下さいませ。
とにかくママとセンセの「私たちが大事なキーちゃんを全力で守るざます!」オーラがびしびし伝わってきました。

ドラフトでくじを引き当てたことですっかり有頂天になっている(ように見えるだけ?)GMと監督には、くれぐれも「肝心なのはこれからでっせ、黄金ルーキーをしっかり守ってや!」と言いたいです。
なんやったらキーシンママとセンセの爪の垢でも煎じて飲んだらええんちゃうやろか。(笑)

で、私のお薦め盤ですが、キーシンもいいけどやっぱりここはリヒテル様で。
どっしりした「これぞロシア!」な演奏をお楽しみ下さい。

Rachmaninov: Piano Concerto No. 2
Sviatoslav Richter
Orchestra: Warsaw Philharmonic Orchestra
Conductor: Stanislaw Wislocki

Label: Deutsche Grammophon
ASIN: B000001G5S


週刊虎バカクラブ
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