虎バカマガジンWEB化にあたり、メルマガ読者以外の新しい読者の方もこの文章を読んで下さると思いますので、まずはご挨拶を。
はじめまして。自称ドナウ猛虎会会長、ハンガリー在住のバラードです。
虎バカ向けクラシック入門というテーマであれこれ書かせてもらっています。
どうぞよろしくお願いします。
さて、12月に入ったことですし、今回のテーマはこれ!
ベートーヴェンの第九
日本では年の瀬になるとあちこちで第九が演奏されますね。
私も日本にいた頃は、毎年大フィルの年末の演奏会を聴きに行ったものです。
ハンガリーで暮らすようになって、年末は当然第九だと思っていたら、ここではほとんど演奏されないので驚きました。
ヨーロッパの年末は第九だと信じていたのに、年末=第九は日本限定のようです。
手元にブダペストの12月のコンサート予定表があるのですが、第九は一度も演奏されません。
12月によく演奏されるのはバッハのクリスマスオラトリオやヘンデルのメサイア、そしてなんと言ってもチャイコフスキーのくるみ割り人形です。
ちょっと話がそれましたので、第九に話を戻します。
なぜこの曲がこれほど有名で、年末に連日演奏されても飽きが来ないのか?
それは曲のドラマティックさ、そして斬新さが、作曲されて200年以上経っても我々の心を捉えるからだと思います。
なお、この曲はベートーヴェン在世中はあまりの斬新さゆえに不評でした。
大体、交響曲に合唱が付くなんて、当時の人にとってはわけがわからないことだったでしょう。
おまけに曲が長い!全体を通して演奏すると70分以上で、特に第4楽章が長過ぎると当時は酷評されていたそうです。
今、誰もが知っている「歓喜の歌」がそんなに評判が悪かっただなんて、時代が変われば人の好みも変わるものですね。
なんか第九の話ばっかり書いてるけど、野球と関係ないやん、と思ったそこのあなた。
9という数字は野球にも縁がありますよね。
9つのポジションで9回のイニングを戦う野球。
ほら、第九と野球はつながっているじゃありませんか!(無理矢理やなあ)
メルマガ時代は毎回私の推薦盤をご紹介していましたが、今回は是非皆さんに第九の生演奏を聴きに行っていただきたいです。
既に聴きに行く予定がおありの方、ご自分で歌う方もいらっしゃると思いますが、「そんな予定はない」という方も、きっとお近くで演奏会があるはずですので是非お運び下さい。
この曲の第1楽章と第2楽章はd-moll(ニ短調)で暗い曲調です。
第3楽章はB-dur(変ロ長調)のカンタービレ、美しいメロディを歌い上げます。
そして有名な第4楽章。とはいえ第4楽章が始まっても、最初は暗く激しい曲調です。
そこにいきなりバリトンが”O Freunde, nicht diese Töne!” (おお友よ、このような音ではない!)と歌い上げて有名な歓喜の歌が続くわけです。
バリトンの歌詞は
おお友よ、このような音ではない!
我々はもっと心地よい
もっと歓喜に満ち溢れる歌を歌おうではないか
で、我々虎バカとしては、これを
「おお球団よ、そのような順位ではない! 我々はもっと上を目指して優勝しようではないか」とか
「おお監督よ、そのような采配ではない!もっと効果的に若手を使おうではないか」とか
「おお審判よ、そのような判定ではない。ビデオで見直して今の判定を取り消そうではないか!」
と替え歌を作っても楽しいと思います。
ところで、「第九」の正式名はベートーヴェン 交響曲第9番 作品125 。
125といえば藤井ちゃんこと育成の藤井宏政くんですよね!
5年目の育成契約を結んだ藤井ちゃん、入団当時からずっと応援しているので、藤井ちゃんのために歌います。
「おおGMよ、そのような背番号ではない。育成選手が不要なら藤井ちゃんを支配化登録しようではないか!」
10 コメント
すばらしいコメントです!
格調高く、核心をついた ご指摘です。
第9の4楽章のTigers バージョンは、ウンウンと頷きながら拝聴いたしました。
Yalkeyさん
拙文をご覧下さってありがとうございます。
来年秋には1万人の第九ならぬ5万人の歓喜の六甲おろしを甲子園で歌えるといいですね♪
虎バカマガジンWEB初めてのコメントありがとうございまーす!ちなみに、 https://ja.gravatar.com/ これ(gravatar)に登録すると、アイコンが表示されます!
どらさん
いつもありがとうございます。
gravatarとやらに登録してみました。
アイコンがちゃんと表示されるかテストです。
よっしゃあ~~~!
出来ました。ありがとうございます。
(コメント欄汚してすみません)
おお、さすがグローバルアバター。ハンガリーからでも表示されてますねw
オーウムラウトとやらは、これでよかですか?
よかです。ありがとうございました。
とても楽しく拝見しました。
替え歌の歌詞が特にすばらしいです。
メルマガの時から、バラードさんの連載のファンだったので、また続けていただけてうれしいです。
今後も楽しい情報を教えてください。
そして来年の秋には六甲颪の大合唱を!
じょあろさん
コメントありがとうございました。
メルマガの御購読もありがとうございます。
来年の秋には絶対に歓喜の六甲おろし大合唱をしたいですね。
指揮は是非佐渡裕さんにお願いしましょう♪