対照的なコーチ人事

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一軍は甲子園で秋季練習、二軍は宮崎で教育リーグと、新しいコーチングスタッフのもとでスタートを切った。
変わろう、変えようという前向きな思いと、明るい希望をもって始動できたのであれば、まずはそれで十分だ。偏見のない目で、さまざまな角度から選手たちを見て、いい方向に変化させてくれたらいい。

三度目の読売監督就任となる原氏が会見を行ったとか。今オフ、「不振の責任をとって」監督の交代があった阪神と読売。どちらも、一時はフロントが続投を明言していたのに、結果的に「辞任」という形となった。そこまでは共通しているが、ほかはあらゆることが違っていてなかなか興味深い。
とくに好対照となったのがコーチ人事だ。調べたわけでもないので、テキトーな与太話なのだが、読売のほうは新監督主導の人事なのだろうと思う。由伸前監督がなぜ続投要請を蹴ったのか、その真意はわからないが、コーチたちの談話から、監督の責任は自分たちの責任という強い悔恨の念がうかがえる。その一方、原監督が組んだ新しいコーチングスタッフには、コーチ経験が乏しい「芸能人」「タレント」的な顔がちらほら。なんとなく、現場復帰待望組の在庫一掃セールに見えなくもないほど。これが球団主導の人事なのかというと、ちょっと違うような気がするのだ。原氏とのつながりの中で、「ぜひ」という人たちがどどーんと入ってきたのではないか。
少なくとも球団は監督の力量を評価して続投を前提にしていたのだから、ここまでコーチを変えるという予定はなかったはず。
これすなわち、今までのやり方じゃ全然ダメ。オレが一からぶっ壊して作り直すという原氏のメッセージに聞こえる。

阪神のほうはというと、同じようにドタバタしたのだが、ずいぶんと穏便にことを済ませた。責任を取った(実際は「取らせる形にした」)のは、監督とヘッドコーチの二人だけ。二軍監督が腹心の部下を引き連れて一軍にやってきて、あぶれる人たちが二軍を埋めるというやり方を採用した。
これは、現場トップが結果責任を取ることになったが、大まかに言えばチームの進んでいる方向は正しいので、もう一回全体を調整し直して洗練させていこう……そんなメッセージに見える。
そのメッセージが球団からのものなのか、新監督からのものなのか、双方の合意によるものなのかはわからない。

読売のメッセージは厳しく、過激。阪神のメッセージは甘く、穏やか。それが監督のパーソナリティなのかもしれないし、球団の性格なのかもしれない。
はたして、この違いが、阪神と読売のこれからのチームづくりにどう影響してくるのか。他球団の今後の動向もあわせて、注視していきたい。
そしてできれば、阪神のやり方で間違いなかったと言われるように、コーチも選手も、そしてフロントも大いに張り切ってやってもらいたい。

コメント

  1. 虎轍 より:

    あちらの球団はバラエティー色が強いですね。解説者というよりタレントさん寄りですからね。
    そんなコーチでも監督がしっかりしてれば勝てると思ってはるような感じでしょうか。
    こっちは一軍、二軍をシャッフルしただけのように見えますが、日程的にしゃあなかったのか?
    ただ二軍で日本一になったコーチ陣ですから、そこは来年タイガースがあちらより上に居たらええ話で、対戦成績も勝ち越したらええ話ですね。
    これからの秋季キャンプでみっちり追い込んでレベルアップ、スキルアップをしていければあり得る話です。
    矢野監督をSTFFF(清水、筒井、福原、藤井、藤本)が如何に支えて行けるかですね。
    鳥谷と矢野監督が話し合って、もう一度遊撃手としてプレーをしたいとか。納得出来るまでやったらええやん。納得出来ひんようになれば引退でええやん。納得出来ひんまま引退より、納得して引退なら悔いも無いでしょうからね。
    ベンチで燻る選手では無く、もう一華も二華も咲かせてみせてくれ!
    原口もレギュラーを目指せ!
    みんな負けるな!
    ドラフトも楽しみや!

  2. こうさん より:

    なるほど。俺には新顔のコーチを使いながら「誰が本物のコーチとして生き残れるか」というミッションを原監督が同時進行するように思えてならない。コーチが生き残る…すなわち選手が、チームが結果を出す集団になることが目的。誰も本物のコーチとして生き残れないかもしれないが、それさえも原監督の中で折り込み済みなんじゃないか?

    さてタイガース。批判を承知で書く。二軍には最下位になってほしい。どんなコーチと金本さんが一緒に戦っていたのか浮き彫りになるはず。「二軍かぁ…」というコーチを球団フロントは見極めてほしい。金本政権の3年を無駄にしない為にも。

  3. 西田辺 より:

    シーズンオフではありますがタイガースは今、それぞれに頑張っております。
    宮崎でのフェニックスリーグ。
    甲子園での秋季練習(昨日から)。
    鳴尾浜でのリハビリ組(上本・原口等)。
    U23WCに島田海吏。
    それぞれが、それぞれに課題や目標を持って来期の飛躍のために牙を研いで
    います。
    監督コーチ陣も来期体制に替わり、甲子園には矢野監督始め一軍スタッフ。
    フェニックスリーグには、平田二軍監督を始めとするファームスタッフが。
    昨日も甲子園での秋季練習の様子が、TVや新聞報道で見られました。
    精力的に選手・コーチ・スタッフに声をかけ、その中から来期の構想を一日も
    早く掴もうとする矢野監督の姿が大きくピックアップされてました。
    ドラフトや来期補強もまだですので、戦力構想はまだでしょうけど、どんな
    チームを目指すのかは早めに知らしめる必要があるでしょうね。
    監督が代われば、使われる選手・使われなくなる選手が出てくるので、選手達も
    ドンドンとアピールしたい所。
    「お!あいつエエやん」と矢野監督に言ってもらえるアピールをして欲しい。

    明日は虎の将来を占うドラフト会議。
    あの甲子園を沸かせた球児は、何球団の指名を受けるのか。
    あっと驚く隠し球はあるのか。
    現状の阪神を考えると、
    ・左投手(出来れば即戦力)
    ・高校生内野手(特にショート)・外野手(福留・糸井の年齢を考えて)
    ・長距離砲候補
    辺りが補強ポイントになるんでしょうかね。
    具体的な名前を出してもいいんですが、サッパリ当たった試しがないので自粛して
    おきます(笑)。
    1巡目のくじ引きもドラマなんでしょうけど、2位以下での駆け引きや「そこに
    行くか~」とか「こいつ誰や?」という意外さも楽しみの一つ。
    実り多きドラフトになりますように。

  4. 虎蜂 より:

    鳥谷のショート希望、大いに結構なことだと思います。ただ、キャンプで練習もしていないポジションを試合で守らせるのはもうやめて欲しい。ショート以外の備えもするならそれで良し、ショート一本でいくなら首脳陣も本人も覚悟を決めて欲しい。内野守備は付け焼き刃ではどうにもならないこと、矢野監督はわかっていると思いますが。

  5. いわほー より:

    金本監督に干された格好の鳥谷のモチベーションを心配してたんですが、矢野監督にショートでの再挑戦を直訴して、矢野監督も否定しなかったニュースはうれしかった。
    タイガースの功労者というだけではなくて、一戦力としてもまだまだやれるはず。
    来シーズンの鳥谷の逆襲に期待したい。
    ジャイアンツの監督コーチ総入れ替えは周到に準備してたんでしょう。
    それにひきかえタイガースは、おっとり刀の人事という感が否めませんが、二軍の良い流れを断ち切ることなく継承する意味では良い方向に結果が出るんではないかと。

  6. ジュビロタイガース より:

    矢野監督も平田監督も明るく、対話路線で良いですね。
    桑原は、前監督とほとんど会話したことが無いと書いてありましたので、びっくりでしたから。

  7. なかっち より:

    読売のスタッフの事はよくわかりませんが、恐らく阿部が引退し、監督に就任するまでの間にコーチを育てておくために読売出身タレントをコーチにしたのでは?と勝手に思ってます。

    過去にあれだけの実績を残し、世代交代と言いユニフォームを脱いだ監督、球団も原さんに意見を言えないんでしょう。
    まあどうでもええけど。

    一方タイガースは2軍でコーチ業を色々経験し、結果を残したメンバーがそのまま1軍スタッフとなりました。今期2軍でやってきた『超積極的野球』を1軍でそのままやるのは正直難しいと思いますが、それに近い野球が出来るスタッフではあると思います。

    メンタル強化をしっかりして、失敗しても責めない、怒らないを徹底出来ればタイガースの野球は変わると信じてます。
    (マスコミ、ファンの協力も必要やと思いますね。)

    ドラフトが近付き色んな選手の名前が挙がりだしました。本当に楽しみでしかたありません。タイガースと縁のある選手は誰かなぁ?

  8. 黄金バッテリー より:

    矢野監督になって最も注目したいのは、やはりチームの要である正捕手を誰にするかでしょうね。

    今年、梅野は正捕手の地位を確立しかけたように見えますが、ここに投稿されているみなさんも恐らくお考えなように、リード面でまだまだ課題だらけです。矢野監督は梅野をどのように評価しているのか。何しろ勝てないチームの主戦捕手。

    ちなみに、今年2軍試合でで最も使われたのは長坂で、66試合。坂本は一軍にいた期間が長いこともあるでしょうが40試合だったようです。

    今後秋のキャンプから、来年春のキャンプのでの主戦捕手争いも目が離せませんね。

    明日のドラフトで獲得する捕手も、強肩強打でリードもうまいどんな選手を指名するのかも楽しみです!

  9. 星の輝き より:

    私は対照的に見えて同じ方向に進んだ人事と捉えました。
    それはどちらも「次世代」を意識した布陣であること。
    あちらさんはどう考えても今回が原監督最後の就任で、実績ある監督の元であらゆる意味で現役時代から光っていた連中を修行させてその中から一人でも次世代の指導者が育ってくれればいいという感じ。
    こちらはその経験値は心許ないけれども、まず新監督の元、二軍で同じ釜の飯を食い二軍とは言え優勝という結果を出した若いコーチ陣に任せてみようというもの。
    どちらかと言えばあちらが百戦錬磨の監督でリスクを取ったというところでしょうか?
    どちらが正しいか?というのは、勝負事ですから今後の成績如何に委ねることになるでしょうね。

    ネット上では阪神暗黒時代の到来などと騒いでいる人たちも少なくないようですが、私は杞憂と捉えています。
    あちらさんはこれからお金を使った飛び道具(FA)を使われるんでしょうが、こちらの補強は外国人だけの最低限にしてもらって、若い選手たちが失敗を恐れず生き生きと活躍できる環境を整えることにまず専念してもらいたいです。

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