大山初のサヨナラ打で苦戦はね返す

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喜びあふれるサヨナラ劇。飛び込んでくる談話もいいね。
PJの《「西のピッチングありきだと思うけど、これからタイガースを導いていく2人(糸原、大山)が決めてくれてよかった」》は、なんだかすでにチームリーダーの風格が漂っている。
西と木浪についての、《後輩からの気遣いもうれしかった。この日は木浪から、ひんぱんに声を掛けられたという。「ピンチでもないのに“笑顔、少ないですよ”って。本当にいい雰囲気で野球ができている」。プロ初安打まで時間を要した新人に「いつかは打てるよ」と常に声を掛けていたのは他でもない西だった。》なんていう話もいい。

ベイスターズ側の「裏目」や「判断ミス」、そして「幸運」に助けられた試合ではあった。
プロ初登板・初先発で、5回66球、2安打無失点の阪口皓亮を早めに交代させたのは「アリ」の判断だが、代わった国吉の初球にホームランを打たれたとなると裏目と言わざるを得ない。
勝負の分かれ目となった9回表の攻撃では、無死一塁に四球のソトを置いて、筒香がセンターへの大飛球。フェンスまで下がった近本のジャンプ及ばず、打球はフェンスダイレクト。跳ね返った球を近本が掴みきれずにお手玉をする。このジャッグルがなければDeNAのコーチャーは走者を完全に止めたはず。これが結果的に阪神サイドにはラッキーだった。代走から二塁の守備に入っていた植田が、近本から返球を受けると振り向きざまに本塁へワンバウンドのストライク返球をし、本塁クロスプレーはリクエスト無用、余裕のアウトだった。ただし、少しでもそれていればセーフになる可能性が十分あり、もしそうなっていれば、近本のジャッグルが重大な過失となるとともに、果敢な好走塁となっていたはずだ。
地味に大きかったのは、続くロペスの右中間のフライ。近本は好守備だったが、二走筒香の判断ミスが勝負を分けたとも言える。抜ける、越えるなら、その後でも十分帰れるのだから、タッチアップを想定するのが基本中の基本。筒香の判断ミスにより、続く宮崎に右前ヒットが出たのに得点ならず。
そもそもこの同点の9回は、矢野監督にとっての「判断ミス」になりかけていた。「抑えてサヨナラ」しかない状況になったのだから、強い投手から投入していくのがセオリー。しかし、前日痛打を浴びたクローザー・ドリスと、連投になっている絶対的セットアップ・ジョンソン、さらにはそれに続く信頼度を示してきた能見ではなく、藤川をマウンドに送った。これは、ある意味矢野監督の大博打で、しかもそれはほとんど「大裏目」だった。それを救ったのが、近本-植田-梅野のナイス中継プレーということになるのだが、それも相手のミスとラッキーが重なってのこと。もちろん、どっちに転ぶかわからない勝負に出て、それで勝ちを掴んだのだから、矢野監督には珍しい大博打に勝ったということになる。

しかし、そんな苦しかった2番手の藤川も含め、先発西、3番手能見、4番手ジョンソンとみんなよく踏ん張った。ここのところ毎日、ロースコアの接戦という、阪神が戦えるパターンを作っている投手陣、それを引っ張る梅野、そして内外野の守備は素晴らしい。

前日の完封負けを受けて、2番に上本、3番サード糸原とした。とにかく6回ウラ、代わりばなの1球目をスタンドに放り込んだのは、まさに上本という仕事だった。試合の流れを1球で変えられる上本は、強力な代打にもなるし、ときどきはこうしてスタメンでも使いたい。
一方、上元に弾き出された格好のマルテも、終盤に代打出場し、左線への二塁打でチャンスメークした。昔のバレンティンのように、7番、8番に置いてラッキーパンチを期待する使い方から慣れさせていけば、そんなに目の敵にされることもなく、非常に有効な打者。上本とマルテを併用する形は想像していなかったが、この二人をゲームプランによって使い分けるというのは意外と実際的かもしれない。
代打出場の糸井は、この日も差し込まれてのポップフライ。あまり状態はよくなさそうだ。高山にとっては大チャンス。ここで近本級の大暴れができれば、糸井を福留とのレフト争いに追いやれる。そうするとそのうちの一人がとっておきの代打に回ることになり、それはそれでチーム力を強化することになる。
現状、得点力はまだ低いままだが、変化の兆しは見えている。私にはクッキリと(笑)。

大山のもっともいい打球はセンターバックスクリーンだ。タイミングに苦労する打者で、早すぎる、遅すぎるの期間がそれぞれ長い。ところが、ひとたびタイミングが合いだせば、センターバックスクリーンを中心に、面白いように球が飛び出す。この日はあと少しでフェンスオーバーというセンターへの二塁打がふたつ。この1ヵ月でメンタル面では大きく成長できたろうから、あとは技術面、ことにタイミングのとり方が合ってくれば、成績も変わってくるだろう。精神・性格・身体ともにいくらでも成長が見込める素材だから、ゆっくりと温かい目で見守っていきたい。よく決めたね。ナイスバッティング!

コメント

  1. アルスタ より:

    妙手と言える上本マルテの併用法。
    これも他の内野手が複数ポジションをこなせるおかげ。
    近本打てなかったけどトリックプレーと広い守備範囲と強くはないが正確なスローイング。
    今日も頼むで。

  2. 虎轍 より:

    大山ありがとう!
    まだまだ粗削りで、どういったバッティングをしたいか解らん時もありますが、4番打者として結果が出たのは良かった!
    打った瞬間はサヨナラホームランやと思ったけど、バックスクリーンまでは届かへんかったなぁ…
    まだまだスウィングを鍛えんとね(笑)
    今日も頼むよ!

    2回の西は投げ急いだかな?
    宮崎にカウント有利から真ん中に入ってしもたし、神里には外に投げるのが甘く入ってしもたなぁ…
    勿体なかったね。
    惜しかったとはいえ、高山はチャージも遅いし、ランナーが筒香やのにホームに走られるのも舐められてるし、そんな筒香をホームで刺せへんかったのもアカンよ。
    もっと試合前の守備練習から頑張らんとアカンし、イニング間のキャッチボールも意識してしっかりやらんとアカンで!
    低い送球にするか、しっかりカットまで投げるか判断せんとね!

    球児は間隔が開いてて肩が軽かったんか?
    ブルペンで投げてたか?
    ストライクが全然投げられてへんかったやん。
    ちょっと調整の仕方を再考しなアカンね。
    見慣れた光景になりつつある能見のイニング途中交代からのジョンソン…
    ジョンソンはしっかり抑えて14戦連続無失点は外国人投手最長おめでとう!
    能見!信じて!やろ?信じるから頑張って!

    近本は無安打でしたが、きっちり送りバントも決めて、守備でもあと3cm身長が高かったらスーパーキャッチやったのにね。
    その後はきっちりカットまで返球し、植田海もしっかり送球出来てのホームアウトは野球脳があるね。ナイスプレー!GJ
    上本の値千金のビックラぽんホームラン!ありがとう!
    GWに活躍するのは知ってるが、GWあとは怪我に注意してな!
    いつもGW辺りに怪我するんやから、今年は最終戦まで完走やで!
    鳥谷あの場面はサヨナラを決めとけよ!

    今日はDeNAを得意にしてるメッセンジャーで確実に勝って、貯金生活に入ろう!
    タイガースの選手を全員信じてるよ!

  3. なかっち より:

    マルテと上本の併用はちょっと意外でした。
    7番あたりでこの辺が活躍してくれれば言うことなしです。
    矢野監督は2番が固定出来ればと開幕から言ってましたが、糸原を3番に据えた意図はなんなんやろう?今の打線なら上本出場の時に糸井を休ませるなら、3番上本でも良いのでは?

    マルテは昔のバレンティンのように2割そこそこの打率でも7番で30本打ってくれればOKやと思います。

    今日はひさびさにメッセが登板。ローテーションの谷間にメッセが登板なんて贅沢すぎます。しっかり勝ちたいですね!

  4. 33 より:

    糸井も積極的休養が必要になってしまったか…。こうなる前にセンター近本を確立できたのは良かったが、福留もとっくに休養の必要な選手。

    こうなったらライトを糸井をメインにしつつ、休養時は福留。レフトは高山と中谷を併用するのもいいんじゃないかな?
    高山も中谷も力があるのはわかってるのだし一定の打席数さえ与えれば今の福留と同等以上の数字は残してくれそうな気がする。

    ゲームの方は無死ランナー無しからのサヨナラ勝ちは近年の阪神では滅多になかった事。
    大山は得点圏にランナーがいない方がいいのでしょうか?w
    なにかと酷評されがちな大山ですが、気が付けば4番として恥ずかしくない数字になってきてます。打率を.280台には乗せてほしいとは思いますけどね。

    勝ち負けが1番大事なのはわかってるのですが、どうもこの時期はチーム作りの方に目が行ってしまいますw

  5. 虎ジジィ より:

    今日のコラムを読めば全てが分かりますね。

    予想通り、初物の敵の若い投手を育成してしまいましたが、リリーフ勝負はコチラの土俵!

    サヨナラ打の大山「四番の仕事」板について来た!
    フェンス直撃は2本とも、東京ドームなら
    間違いなくドームランの当たり、打球も伸びるようになってきました。

    しかし1点が重たい試合でした。
    何度かあった、セカンドまで出塁したチャンスに、全てバントを絡めサードまで進める事には成功しましたが、個人的にはその作戦が打者に余計な重圧を与えているようにも見えましたが、どうでしょう?!

    あとは「代打専」の打者が欲しいところ。
    人気者鳥谷が登場すれば、場は盛り上がるけど、やはり彼は4打席立つか、ランナー無しでの代打で「四球でも出塁してチャンスメイク」のタイプであり、原口型の「仕留めるタイプ」が待たれます。

    期待の近本は連続ヒットこそ止まりましたが、バントに守りに貢献はしたと思います。

    高山の本塁送球も、判定こそ覆ってしまったけど良かったよー!

  6. とらかっぱ より:

    大山よく決めました。三嶋のスライダーを狙いすましてましたね。確かに甘い球でしたがあの場面で決めれたのが大きい。4番としての自信が積み上がって誰からも認められる本物になってほしいものであります。しかし三嶋はなぜ2イニング目も行かせたのか?12回までを考え藤岡と康晃を残した?タイガースにとってはラッキーな続投でした。

    球児が心配ですね。ストレートに伸びはあるもののコントロールつかずで変化球はキレがない。昨日は打たれるべくして打たれた感じ。結果0で抑えられたのはtoraoさんの仰るようにバックの守りやラッキーによるもの。昨日だけの事なら良いのですが、もう少し調子上げないとシンドイですね。

  7. いわほー より:

    球児のいっぱいいっぱいぶりに負けを覚悟しましたが、代打佐野の打ち損じになんとか助けられた。
    西に勝ちを付けられなかったことは残念でしたが、なんだろうね、西が投げる時のチームのこの明るさは。
    西の笑顔がチームに伝染する?
    最近のメッセは悲壮感背負って投げてるように見えるから、今日のメッセは西を見習って、明るく楽しんだ表情で投げてみたらいいんじゃないかな。
    「I’m Finally 日本人」は重すぎるから「I’m Funny 日本人」で。

    • いわほー より:

      言い忘れたけど敵ながら19歳の阪口投手はいい投手やね。
      それにしても他球団はタイガース戦で先発デビューさせることが多くないかい。うちのチームは筆下ろ・・・(以下自粛)

      • 西田辺 より:

        何でも、昨年の夏に金足農を準優勝に導いた吉田投手を、
        今年の甲子園での交流戦で先発させるとか。
        如何にも栗山監督がやり様な仕掛け(笑)
        プロの厳しさを教えるか、教えられるか楽しみにしておきましょう。

  8. 西田辺 より:

    西と木浪の話、良いですね。
    我々の時代は先輩後輩ともなると、気軽に話しかけられない存在でしたけれど
    今の御時世そんな壁も低く薄くなってるんでしょうね。
    大山もヒーローインタビューで、チームの雰囲気の良さを語ってましたけど、
    それも今のチームの武器になっていると思う。
    まぁ、もちろんそれだけでは勝てないんですけどね。
    9回の球児。
    確かに同点時のドリスの不安定さ(これは以前からあった)や、PJの負担を考えて
    の事と言うのは理解できる。
    申し訳ないが、昨日の投球では次戦以降に使える目処が立たない。
    割とメンタルも脆いし、厳しい場面での起用は難しいでしょうね。
    他球団も、若い選手が増えて来て「昔の名前」では抑えられなくなってきてます。
    今後の去就が心配ですね。
    梅野。
    打撃がかなり粗くなってきました。
    一番打順をイジられて、捕手として出ずっぱりで疲労もピーク。
    下位で気楽に打たせてあげた方が良いと思うんですが。
    只でさえ骨折箇所を抱えてプレーしているのに、フルイニングで打撃にも負担。
    今は良いかも知れないけど、疲労蓄積からの更なる怪我や故障が怖い。
    矢野監督は余りにも、梅野に色んな事を頼り過ぎている。
    ベンチは捕手二人制(中谷を緊急捕手と考えてるようですが)だし、坂本は二軍で
    原口はまだ試合に出れる状況じゃない。
    どこかでシッカリ休ませる危機管理を考えて欲しい。
    そんな梅野ですが、1失点目の筒香へのは追いタッチになって仕方無いんですが、
    9回ソトのホームでのタッチプレイは余裕十分のタイミング。
    そこでのタッチが甘いんですよ。
    そぉっとミットを置きに行く感じで。
    以前も、そのタッチの甘さで得点を許した事もありました。
    捕手として、十分すぎる働きを見せる梅野ですが、そこが何とも残念。
    昨日、采配として「?」と思ったのが8回裏。
    代打マルテがレフト線に二塁打。
    次打者近本にバントを指示した矢野監督。
    確かに昨日は結果的にノーヒットでしたが、近本は今タイガースで一番頼れる
    打者のはず。
    左打者ですから、最低引っ張れば進塁は出来るしそれが出来る打者。
    DeNA側としても、この消極的な攻撃は助かったと思う。
    指揮官が消極的になれば、選手にも必ず伝播する。
    それが、チャンスがまるでピンチになる心理状況に追い込んでいる可能性に気付いて
    欲しいです。
    今日からメッセが復帰。
    スッキリ勝って、今日もちびっ子インタビュアーに活躍してもらいましょう。

  9. こうさん より:

    しかし俺が「不調じゃないか?」と名前を出す選手は、ほとんど活躍する。逆バリ感半端ない。

    近本のジャッグル、カメラに正面から撮ってほしかったなぁ。「ニヤリ」としていたんじゃないだろうか?

    高山、あんなに守備で堂々としているのは初めて見た。センターではビクビクしていたのに。ベテランの夏バテを考えて回数を増やしてあげたいね。

    しっかし梅野の前で「ドヤ‼️」とジェスチャーした責任審判。そこまで挑発せんでも。間違ったのは、あなたの仕事仲間だからね。もうチャレンジという名称はやめて「正式判定」にしよう。

    ドリスは出せる雰囲気じゃなかったな。セーブが付く場面限定の方がいい。

    勝ち星が付かない西だが存在が神。

    • こうさん より:

      チャレンジ→リクエスト です。失礼しました。バドミントン観ながらコメント書いてたら、こんがらがってしまいました。

  10. カズ より:

    いつもですが、西田辺さんが大体自分が思っていることを言ってくれました。

    矢野監督、去年のファームとは違って攻撃に関してはエライ消極的やなという印象です。
    近本と木浪はノーバントでいいでしょう。藪恵壹も今は近本のバントの方が相手は喜ぶと言ってました。
    木浪も毎度お馴染みのバント失敗でツーストライクまで追い込まれて凡打。本人も後々引き摺りますよ。

    9回にPJではなく球児で行ったり、先々悪影響しかねない梅野を酷使する割には目の前の勝利をもぎ取れる場面でPJを出し惜しみしたり最近ちょっと首を傾げる采配が気になります。(私は青柳の完封も結果論だと思ってます)
    梅野は7番以降でこそ結果が出ると思うんで、しばらくは梅・キナの7,8番で行ってほしいです。昔、岡田監督が8番で打ちまくっていた野口を3番に上げて途端に打たなくなったことを思い出しました。

    阪神戦になるとなぜか勝手に自爆するベイスボールをしていくれている間にしっかり貯金を増やしましょう。

  11. Akira28 より:

    藤川については、皆さん否定的な意見が多いようですが、PJの登板過多の状況での矢野監督の判断は間違ってないと思います。
    ただ藤川の調子が良くなかった。
    この辺はブルペンコーチの見極めが大事なんだと思います。
    後は、toraoさんや西田辺さん他の方々のコメントの中に全てが書かれてますし、皆さんのコメントを楽しみに読ませて頂きました。
    上本ホームラン最高!是非3番、やって欲しい。
    植田のバックホームお見事!
    大山、よくやった!
    球児、マウンドが固くなったと聞いています。早くアジャストして、次はベストピッチングを見せてください!

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