後半一気猛攻でカード勝ち越し

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前半はガルシア、福谷の好投でロースコアゲームの様相だったが、後半は阪神が怒濤の長短打集中で圧倒、連勝でカード勝ち越しを決めた。

先発登板13試合目にして初勝利となったガルシア。仕草や性格と同じように、「軽快さ」が長所であり、短所でもある。そのためあっさりと四球を出したり、不用意な失投を長打される「勝てない投手の投球」の日も確かにあった。でも、基本的には打者も打ちやすい「軽い試合展開」を作って援護を引き出せる投手だから、もっともっと勝っていてもいい。この日も、先制点をもらいながら追いつかれて追い越されてと、イヤな流れになっていたが、それでも1点差で踏みとどまっていたことで相手バッテリーに緊張感を与え、それが一気の決壊へと繋がった。やっぱり頭は真っ赤っかにしといたほうがツキが来るんだね。

打点をあげたのは大山が2、木浪・陽川・ボーアが各3だったが、この連打モードへのスイッチを入れたのは、緊迫を作ったガルシアの粘りと6回一死からの近本の出塁だ。僅少差で試合後半、盗塁王の近本を打席に迎えれば投手は勝手にいろいろ考えて、勝手に心を乱す。まして出塁させてしまえば、なおのこと神経は走者近本にもっていかれる。6回の5点猛攻は、「近本を出すまい、帰すまい」の意識過剰が力みになり、落胆になった結果だ。

ボーアの打球が上がるようになったのはなぜなのか。多分に精神的なものだとは思うが、ホームランシーンを見るにつけ、スイング自体も余裕を感じる。それは独特なひざの使い方から受ける印象かもしれない。まるでテニスのストローク、ゲームではなくベースライン上でラリーを続ける練習をしているかのような、ボールの動きに合わせて拾い上げるような左ひざの送りができている。ひざでタイミングを微調整できて、スイートスポットに当たりさえすればボールはどこまでも飛んでいく。1本目はおよぎ気味だったがよくひざで粘ったし、2本目は刺されることなくひざが反応した。このまま量産体制を続けてほしい。

心配された木浪だったが、この日も元気いっぱい。貴重なタイムリー2本含む3安打。守備力の向上は見た目にも明らかだが、特長である打撃力が犠牲になるのでは面白くない。この日のような対応力と勝負強さを発揮できれば、懸案の「2番」を不動にできる。

この試合を仕留めたのは陽川。福谷が投じた73球目はど真ん中への落ちないフォーク。1点リード一死一二塁、二走は俊足近本……緊張感、緊迫度がマックスの状況下、指先の力が抜けなかったのだろう。前述のとおり、ガルシアが1点差で踏ん張り、近本が出塁したから生まれた状況であり、失投だった。ただし、それを打ち損じて併殺打にでもしてしまえば、おそらくこの試合は負けていた。やるべき仕事のある人が、やるべき仕事をして、勝つチャンスを作る。そこでチャンスを仕留める仕事ができる人がいるかどうか。この日、前日の活躍で再び3番に起用された陽川がその仕事を完璧にやりとげた。その結果、これまでなら負けになっていた試合をひっくり返し、一気にパワーバランスを傾かせる決定的な一打となった。
もともとその能力のある打者だが、この場面で思いどおりに体を動かすことの難しさを会得するのに経験と時間が必要だった。それが十分になったのが今なのだと信じる。
3番打者としての「勝利打点」、逆転スリーラン。陽川が阪神の中心打者として成長していくメモリアルな一発になるはずだ。

コメント

  1. 虎ジジィ より:

    toraoさんの解説通り、
    序盤はガルシア、福谷両投手共に非常にテンポが良く、まさかあんな展開になるとは予想しませんでしたが、
    普段「好投している投手がビハインドで交代→見殺し」が常のタイガースが、まさかあんなカタチでガルシアを救うとは驚きました。

    陽川の逆転スリーランは、前日も同じような打球がスタンドには届かなかったので、入った瞬間はベンチ前のガルシアと同じぐらい嬉しさが爆発しました。
    更にボーアの2発目で差を広げた事で、信頼の厚いガンケル抜きでも勝てる逆算が出来ました。

    相手が右腕での「3番陽川」は、矢野監督にとっても賭けだったと思うし、陽川自身にとっても結果次第で今後「左腕の時だけ」になるのか分岐点になる起用だったと思いますが一発回答の
    素晴らしい活躍がレギュラーへの「メモリアル」になる予想は十分にあります。

    あとは、前日のアクロバットキャッチで体調が心配された木浪が攻守に渡って活躍!
    1、2番があれだけ出塁すれば、そりゃもう大量得点になりますよ。

    そして、初スタメン小幡は脚も速く守りのセンスも感じさせてくれました。
    ただ、まだまだ線が細く打撃はスタメンレベルではないので、何とか一本打ってきっかけを掴んで欲しいどころ!

    今日も助っ人以外は20代(10代一人)のヤングタイガースで行くのかな?!
    青チームの柳を打って青柳さんに勝ち星(3タテ)を。

  2. とらかっぱ より:

    陽川のHRは彼らしい放物線を描いた素晴らしい一発でした。なんでも近年はソロばかりでランナーを置いてのHRは久々だったとか。確かに奏者なしの時は大きなスイングをしてるけどランナーを置くとコンパクトにストライクだけを狙ってるような感じでしたが、一昨日の犠飛と右投手相手でも3番起用に吹っ切れるものがあったのではないでしょうか。本人もチャンスの減少と共に自身のストロングポイントを活かす事に専心した結果でもあると思います。このままライトの定位置掴むところまで行ってくれたらいいよ!

    ガルシアは甲子園で勝ててよかった。あのキャラはどうしても応援したくなってしまう。坂本とのコンビも功を奏したのかな。次も甲子園の登板だろうけど呪縛なく投げれば期待できますね。ドームでしか勝てないと言われていたのはもう過去の話ですね。

    ドラゴンズは甲子園で7連敗中らしいですが、ナゴドを鬼門としていたタイガースのお返しが出来てる?倍返し行きましょう!

  3. Akira28 より:

    何故か私が高知や愛媛に出張宿泊した夜のタイガースは強い。昨年の5/29 甲子園での巨人戦で高山が延長12回、劇的なサヨナラ満塁ホームランで勝利して、昨日で15連勝なのだから、奇跡的。
    今年も開幕3連敗した後のヤクルト戦の初勝利も高知泊だった。
    昨日の大山ゲッツーで流れが変わり、逆転され、好投・ガルシアの代打・高山があっさり凡退しても、高知泊の奇跡を信じて応援していた私。
    幼い頃、五右衛門風呂に親父と一緒につかり、吉田義男がヒットで出ると父は、三宅が打つまで私を風呂につけ、死にそうになった。その頃から手を変え品を変え、我が家三代に渡るタイガースへの験担ぎ人生は続いている。但し、余り効果は無かった。
    しかしながら、昨年からの高知泊は今の私にとって、どうやら最高の験担ぎになった。
    こうなったら東京ドームの日程に合わせて高知泊だ!
    すみません。私事でした。
    陽川、万歳。ボーア、あっぱれ。ガルシア、おめでとう。
    それから小幡、ダイビングキャッチや一昨日の走塁も見事でしたが、1番驚いたのは、5回・京田の三塁打の場面、間一髪セーフになりはしたもの、あの送球には痺れました。

  4. こうさん より:

    梅野が休んでいる間に勝てるのはデカイ。これで梅野は更にヤル気が出るはず。

    陽川のホームランは良かった。前のフォークにバランスを崩されたが「わざとオーバーアクションか⁉️」と思うほど次の球で最高の結果を出した。

    代打で出た上本が喜びを爆発させながらホームイン。あの笑顔、何度でも見たいな。

    ガルシアのヒーインは滑り芸(失礼)だったけどボーアのヒーインは笑いの間が素晴らしい。笑いのセンスは本物。

    来季もボーアとサンズが残留なら「今年の外国人は大丈夫かな?」とキャンプで不安にならなくて済む。それだけでも今は精神的に楽。

    さぁ3タテ‼️

  5. 大虎真弓 より:

    陽川本塁打おめでとう!
    いつも引っ張る事ばかりイメージしていた君がセンターを意識してバッティングし始めたここ二試合結果が出ている。相変わらず引っ張る事に専念している福留、糸井等悪しき先輩達の呪縛から抜け出てダイヤモンドの広さを確認したバッティングを心掛ければ更なる浮上も夢でないはずだ!
    今晩は雨柳が先発予定だが左バッターのインコースを意識して投げさせるか筈だが勝敗になる筈だ。
    梅野がやるか坂本がやるか分からないが高めのストレートとインコースを使わないと早めに点を失うだろう。

  6. 虎轍 より:

    昨日は聖地甲子園ライトスタンドで現地観戦でしたが、ええ甲子園花火大会でした(笑)
    陽川のホームランもボーアのホームランも打った瞬間に「た~ま~や~」でしたね!GJ
    あとは小幡にプロ初安打が出てれば最高やったんですが、それは今日にお預けになりましたね。
    しかし小幡は守備がアピールポイントと言うてる通り、守備範囲も広いですね。ショート後方のフライにも前日の木浪と同様に背面キャッチに行きましたが、あと一歩及ばずでしたが、ガルシアに勇気を与えるプレーやったと思いましたね。
    ただ、怪我だけはせんといてね!
    木浪は首に痛みがあったそうですが、猛打賞は立派です。凄いね!GJ
    今日は雨柳vs柳ですが、青柳は天気にも相手にも勝ってや!
    頑張ろうタイガース!
    コロナが蔓延してますが、気を付けてくださいませ!
    頑張ろう日本!

    • Akira28 より:

      虎轍さんの甲子園観戦も、かなりの確率でタイガースが勝ちますね。(笑)
      嬉しいです。

    • 虎轍 より:

      Akira28様こんにちは。
      今年は5勝1敗になりました!
      去年からの連勝は途切れましたが、勝率は8割越えです。
      今日は仕事で行けないので、タイガースの選手が3タテする姿を見れないのが辛いです。

      • Akira28 より:

        む、む、
        虎轍さんがきは現地観戦でない。
        私も今日は自宅観戦です。
        勝てますかね?
        いや、青柳なら大丈夫。

      • 虎轍 より:

        大丈夫でしょ?
        たぶん小幡がスタメンなら、初安打が記録されると思いますよ。
        身体はまだ細いですが、ええ打撃はしてましたからね。
        バットマンスタイルにすれば打てますよ(笑)

  7. 熱血虎キチ より:

    Akira28様、高知出張じゅ⁉︎15連勝〜⁉︎
    ぜひぜひ、毎週四国巡りをご検討くださいませ!笑
    暑い中、ご出張お疲れ様でございます。

    梅ちゃんをうまく休養させながら、週イチ坂本の出番も作ってあげたくなる、テンポ早めと良いリードと流石のロケーションでしたね。ガルシアと相性合うのですね。

    55番ゴリラバナナクンは、これくらいは、いや、もっと出来る子ですね。チャンス掴めー!

    • Akira28 より:

      熱血虎キチ様、
      コメント有難うございます。
      30年ほど勤めた会社を定年になり、東京から岡山に戻り、ハローワーク通いでしたが、おかげ様でライバル会社から声を掛けて頂き、岡山、四国の市場開拓に頑張っています。
      もうすぐ62歳を迎えますが、流石に一日300km前後を毎日走りますと疲労も溜まります。
      しかし出張先でタイガースが活躍する姿に活力を頂き、コロナに気をつけて頑張っています。
      再就職した会社のイメージカラーがこれまた黄色と黒の世界的に有名な会社で、社員証のストラップも黄色と黒。それだけでもモチベーション上がります。

  8. アルスタ より:

    陽川はできる子である。
    一昨年は299打席で48打点、大山が587打席だったので同じ打席数で換算すれば94打点になる。(強引だけど)
    小幡もできる子である。ファームでの成績は小園以上根尾と五分。まだヒットは出てないけれど守備は堅く足も魅力。安定感では植田以上。
    植田の足は終盤まで取っておきたいから当面は小幡で。

  9. いわほー より:

    陽川のスイッチがついに入ったのか、見事なホームラン。
    今年はずっと好調を維持しているだけに、相手投手に関係なくこのまま三番を任せてもいいんじゃない。
    大山もモタモタしてたら陽川にサード取られちゃうぞ。
    木浪が元気そうで本当に良かった。
    名古屋の御一行様も、まさか甲子園でシャチホコ見せられるとはゆめゆめ思わなかったろうに。
    本日、雨柳さんに朗報なのは天気予報では夕方にかけてすこし雨が落ちそうということ。
    今日もいただいちゃいましょう。

  10. ジュビロタイガース より:

    今度こそ陽川のヒーインで、文句無しです。ガルシアに勝ちが付く、価値あるホームラン。ガンガン打ってタオルが出るといいね。

    ボーアも初球を打つようになってきて、調子が良くなってきました。

    ガルシアも頑張ったけど、岩貞と久しぶりの能見も良かった。

    小幡は体がまだまだだけど、初ヒットまでは上で使って欲しいし、守備は大丈夫だね。

    木浪は猛打賞で心配無しでした。

    借金返済して。

  11. タクロー より:

    進撃のゴリラ

     よくやったよ。相手は右投手でも2日連続3番スタメン。消去法の抜擢ではなく、任された3番。見事に逆転3ランで応えた。自信が少し芽生えただろう。

     嫌な流れだった。1-0でリードの4回裏。1死1.2塁。追加点がほしい場面。打者大山。最悪のゲッツーだけはやめてくれよ、との願いも虚しく、初球を打ってチェンジ。狙っていたとは思えない落ちる球だった。4回まで無安打に抑えていたのに、続く相手の攻撃で同点にされ、6回には逆転された。ズルズルといきそうな展開。
     6回裏、好投ガルシアに代わり髙山、バットに当たりそうもないスイングであえなく三振。髙山ちょっと酷くなってきたなぁ。残念だ。そのあと、近本、木浪が安打で1.2塁。陽川、ゲッツーだけははダメだぞ、との願いが通じて左中間深くにぶち込んでくれた。レフト寄りの私の座席からはちょっと遠くにぐんぐん伸びる打球。気持ち良かった。ボーアの2発もお見事。甲子園でこんなにタイガース選手の本塁打が見られるなんて10年ぶりくらいだろうか。金本、新井、ブラゼル、城島、、久しぶりに観戦を堪能させてもらった。
     
     さあ、今日もしっかり勝とう。最終打席でワンバウンドを空振りした陽川。あれはダメだ。元に戻りなさんなや。しっかりと狙い球を絞って進撃のドラマを続けよう。
     大山、しょうもない失策はダメ。チャンスで打とうぜ。タイガースを背負って立て!

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