自民党が政府に提言した「プロ野球16球団構想」について

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交流戦2つ目のカードは福岡でホークスと。岩嵜vsメッセンジャーと山田vs能見だろうか。敵地で2つ取って勢いに乗って、交流戦優勝狙いに行くくらいの強い気持ちを見せて欲しい。

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”自民党日本経済再生本部(本部長・高市政調会長)が22日に発表した政府への提言「日本再生ビジョン」に、現在は12球団からなるプロ野球を16球団に増やす構想が盛り込まれた。”

プロ野球16球団構想、自民党が政府への提言に(読売新聞)

突如として現れた報道に驚いた。5/9付けのデイリーに、
”先刻、自民党主催の日本経済再生本部会議で、某ジャーナリスト氏が「プロ野球を16球団に」と提案、好意的に受け止められていた。”
という記事もあったので、どうやらつい最近の思いつきに、「そりゃいい!」と党の本部が一気に乗っかったフシもある。

プロ野球 16球団に増やせば面白い(デイリースポーツ)

話の出所はどうだろうと、この動きは歓迎する。

04年、球団を減らそうとする動きがあった。あの問題も「少子高齢化、人口減少にどう対処するか」という未来へのビジョンだったのだろう。今のままではやっていけなくなるのは目に見えているから何か対策しなきゃいけない。そこで、だったらパイを分け合う人数を減らして、自分の食い扶持を確保すればいい…という方向に話を進めた。とても正しいように見えて、おそらくは間違いだった、私はそう思う。なんといっても自分だけ良ければいい…そういう考え方が根本にあり、それが露骨に見えているから、そんな人たちが運営していれば、長い時間やっているうちにお客さんはそっぽを向く。真心のない商売は、風雪に耐えられない。

ただ良さそうに見える点もあったように思う。1リーグ10球団の総当たりにすれば、現行の6球団総当たりに比べてリーグ戦の価値を上げられる。同じ相手とばかりやっている→「飽き」の原因という問題への対策になる。また「6球団の頂点」から「10球団の頂点」にリーグ優勝の価値を上げられる。幻の「10球団制」は、実際には球団数を減らしながら、球団数を増やした時のメリットを導入できる…というのがあったから、立派な経営者たちが「そりゃすごい!」と飛びついたワケで、つまりは球団数は増えた方がいいこと、それが理想的な問題解決方法だとわかっていたのだと思う。

「12球団」で完全なるバランスを保っていると思わせる日本プロ野球であるが、これはまさに「思わせる」側が一生懸命思わせているだけのことで、特に何の根拠もない数字だ。

「12球団」と「それ以外」の間に絶対に越えられないバリアを張って、その権利が守られることが大事だった。でも昔はそうじゃなかったんだよね。まだ先がどうなるかわからない業界だったから、いろんの人が参入したり撤退したり。だから「ヘンな人が入って来て荒らされないように」ということを第一義にしたのは時代の要請だったのだと思う。

構造的に儲かる球団、ビジネスとして育てている球団、宣伝効果を考えれば十分に黒字な球団、確かに赤字の球団などいろいろあるのかも知れないが、やっていけない球団がたくさんあるようには見えない。選手年俸が安く、財務基盤が弱いとされる広島カープだが、毎年黒字を出している上に、ついに昨今は優勝を狙えるほどチームが強くなった。

一度「既得権保護機構」として固まってしまえば、もうその機能をぶっ壊すのは難しい。どうやればもっと球団数を増やせるか。外圧がかからなければ、内部だけではなかなか難しいこと。「地方をどうするか」という国の政策として提言され、議論されることは、日本プロ野球にとってとてもタイムリーで良かったと思う。

あとは現実的に起こりうること、問題点に対して、対策を考えていけば良いのだけど、なんとでもなりそうだよね。日本プロ野球全体としてこれだけの市場があり、これだけのファンがいる。潜在的にプレーヤーもたくさんいるし、外国にも日本でプレーしたいという選手は大勢いる。それを思えば「市場」は日本国内にとどまらない。

拡張で成功したアメリカのエッセンスを研究し、日本に応用できるところとできないところを突き詰める。その中で、現在の日本プロ野球の病巣もあぶり出されるだろうから、それも取り除けばいい。簡単じゃないが、大きな第一歩、起爆剤にはなる。
「錦の御旗」として、「日本の野球がもっと発展するために」、「日本全国でもっとプロ野球が楽しまれるようになるために」さらには「野球が日本をもっと元気にする!」があれば、オーナー企業のエゴだけでは通らなくなる。ファンのエゴだけでも通らなくなるだろうけどね。でもそれでいいんだと思う。

コメント

  1. なかっち より:

    プロ野球16球団制導入は個人的には大賛成ですね!

    地方の活性化にも繋がると思うし、プロ野球選手を志す子供達も増えると思う。又現プロ野球選手の中にもなかなかチャンスが巡ってこずに埋もれてる選手もたくさんいる。

    四国、北陸、沖縄などにも所属球団があると尚盛り上がると思う。
    色々弊害はあるかもしれないが、近い将来球団が増える方向で進んで行けばいいですね!

    さあ今日からソフトバンク戦!相手は岩埼!機動力を重視したスタメンで挑んでほしいですね!

  2. ぴゅあらっく より:

    良い話ではありますが、クリアすべき問題は沢山ありますね。選手をどうやって集めるのか、球場はどうするのか、等々。プロ野球チームはお金がかかりますから、オーナーとして名乗り出る企業がどれだけあるのかも気になります。
    今日からのホークス戦、私も六年ぶりに福岡に行って応援して来ます。一つは勝ちたいなぁ(笑)。

  3. 西田辺 より:

    私自身、NPBのオーナー規約をキッチリ理解している訳ではないのですが、
    一企業が球団を持つという形態は、もうやめにした方が良いのではないでしょうか?
    メジャーは建前上と言うか、表に出るのは代表者のみですが実情は共同出資であったり
    有限組合であったりします。
    ダルビッシュの所属するテキサスなんかは、表書きのオーナーはあのノーラン・ライアン
    ですが、別に彼の資産のみで運営してるわけではありませんし。
    もし、球団数を増やすというのならば、メジャー形式の形態を認めていただかないと
    参入が難しくなると思います。
    チーム数は、4×4ディビジョンになるのか8×2リーグかは分かりませんが、
    16という数は理想だと思いますけどね。
    「4つ増やそう!」「おぉ!イイねそれ!」のノリも良いですけど、プロアマの問題、
    招致の際の地域性含めた器の問題、そして何より統治機構の問題をクリアしないと
    中々前には進まないと思いますよ。

    しかし、こんな話って何年も目にtoraoさん達と「NPB2」(今のNPBに成り代わって
    プロ野球を統治する機構を作ろう!そして野球界を発展させる為に何かアイデアない?って
    いろんなアイデア・妄想を出し合ったサイト)で散々やりましたよねぇ。
    やっぱり、ガチガチに凝り固まった連中の時計は遅いままでしたね(笑)

  4. TJ風船 より:

    球団を増やすアイディアは良いですね!
    今のままだと高すぎる加盟料や採算性などをクリアできる元気な企業なんていないですね。

    まずは現機構のぶち壊しからと。

    コメントにありましたが、合資制なら地方の行政・市民・企業を巻き込んでオラがチームを作るのも夢じゃない。
    まんまJリーグなんですがね。93年辺りの球界危機に大した手を打たないで困ったちゃんなNPBです。

    あとリーグの成績によってシャッフルするなんて面白いかもです。例えば偶数順位を交換とか…来季のウチは沖縄シーザーズと那覇で開幕戦なんて、さっきまで近所でキャンプしとったわい(笑)

    問題は山ほどありますが夢は膨らみます。

    さあ、メッセさん頑張れ!
    梅ちゃん祭り期待です!

  5. こうさん より:

    近い将来、8球団の2リーグになり、その先に10球団の2リーグがあるとすれば…
     
    うーん、消費税みたいだな
     
    8球団の2リーグがいいねぇ
     
    日本全国の8つの球場で同時に試合が行われるなんて、考えるだけでもワクワクするわ
     
    戦力外通告された選手で1球団が造られるかも!
     
    「アパッチ野球団」
     
    ファンの個人出資で経営が行われ、「やっとユニフォームが買えました!」みたいな
     
    あれ…?夢が無くなっちゃった
     
    ちゃんとした球団がいいな、やっぱり
     
    アウェイでは1勝1敗で乗り切って甲子園で全勝!
     
    よし!交流戦優勝!

  6. ken3953 より:

    16球団制には私は反対です。
    球団経営には莫大な金が掛かるからです。

    今より景気が良かった頃バッファローズが無くなる時に、
    手を上げた(一応)安定した企業は楽天とライブドアだけでした。
    その時西武なんかはむしろ一緒に撤退しようとしていました。
    横浜のオーナーになったDeNAは重課金者や子供から金を
    巻き上げて急成長した企業で、現在本業で苦戦しています。
    選手の年俸が高すぎる現在、それだけのリスクを吸収できる
    企業は少なく、16球団になった所でボコボコ潰れていくようでは
    日本プロ野球自体が崩壊しかねません。
    仮に相応の金を持って参入しても、数年間を最下位定位置で
    運営しようという忍耐があるかどうか。

    試しに総年俸をネットで検索してみると、こんな数字が出て
    きました。合ってるとは限りませんが。
    1位 巨人 45億1200万
    2位 SB 37億5100万
    3位 阪神 31億8500万
    4位 楽天 27億9000万
    5位 中日 26億5600万
    6位 千葉 24億8900万
    7位 日ハム 24億0900万
    8位 オリ 23億8100万
    9位 東京 23億1000万
    10位 西武 22億4300万
    11位 DeNA 20億8600万
    12位 広島 20億6800万

    毎年年俸だけで20億を投資する覚悟のある企業が
    あれば、NPBの取り組み次第で盛り上げられるかも
    しれません。どこもセ・リーグに入りたがるでしょうけどw

    • 菅野徹(鳴尾浜トラオ改め) より:

      ご意見ありがとうございます。
      年俸はひょっとしたら外国人を含んでいないかも知れませんね。
      古い数字ですが、収支の詳しい数字が出ているブログを見つけました。ここらあたりの数字を見ると、「参入するならセ」という根拠は特にないでしょう。むしろパの球団の方が活気があって伸びているようです。

      http://baseballstats2011.jp/archives/36881229.html

      こういう数字があまり報道されない理由は、球団の赤字は親会社が損金計上(宣伝広告費)できるという仕組みにもあると思います。あんまり詳しく知られるとダーティーなイメージをもたれてしまうというのもあるでしょうから。
      選手の高額年俸がバンバン報道される一方、それによって出た赤字によって親会社は「節税」できる。だから利益の出ている親会社は連結ベースで「めっちゃ得をしている」とも言われます。ヤクルトの場合は、球団を持っているということで働いている人たちの気持ちをまとめるのに役立っている…などとも言われます。
      また全国的知名度が欲しい新興企業にとって、プロ野球の球団を持つことで得られる広告効果は高く、宣伝媒体としてはありえないほどとんでもなく安いようです。

      「参入する企業がなくなってしまう」というのは確かにプロ野球界のリスクなのですが、それは「お金がかかる」ことに原因があるというよりも、まず独占ルールにより事実上参入できないこと、障壁が高く売買しにくいこと。そして「ウソと秘密と利権を共有する組織」というこれまでの実態とイメージが参入を阻む最大のリスクではないでしょうか。現在、上場企業はコンプライアンスにとても神経質になっているので、昔のような不透明な運営はできませんから、はじめから近づかない企業も多いと思います。

      運営会社と宣伝広告費の関係、1社だけでの保有が義務づけられた仕組みなどについて、内部からはどうしても変えられなかったのがNPB。まあ税制の話にしても、不可思議なオーナーシップのしきたりにしても、戦後のドサクサのまま今日まで来てしまっているというところが多分にあるのでしょう。「ナベツネがあれこれ言っている限り」とよく言われますが、そういう意味では当たっていると思います。

      しかし時代は変わります。いろんなことが健全になるでしょう。

      • ken3953 より:

        コメントありがとうございます。
        リンク先確認してみました。非常に面白かったです。

        仰るとおり利益の出ている親会社であれば保有するメリットは
        あるように思います。ですが本業で安定してそれなりの利益を
        出し続けてる大企業でなければ、参入はメリットよりもリスクの方が
        大きくなるように思われます。
        また会社の名前を広めたい位の大企業となると既に名前だけなら
        知れ渡っていて、今からとなると外資系くらいしか意味が無さそうに
        思われます。それより本業と複合的にビジネスを組み合わせられる
        企業があれば利益にも繋がりそうですが…。
        横浜なんかは東急か京急辺りがオーナーになると面白そう
        なんですけどねw
        ただそれほどのメリットがあればダイエーや近鉄は撤退していないと
        思うので、やはり簡単では無いと思います。

        そしてパよりセに参入するメリットですが、阪神や巨人などとの
        カードは観客動員や放映権料が多い事が挙げられます。
        実際交流戦の試合数をパリーグ側は増やす事を望み、
        セリーグ側は減らす事を望んでるそうです。
        http://sankei.jp.msn.com/sports/news/140519/bbl14051915520001-n1.htm
        またセリーグは主要都市に集中しており、移動の負荷が
        結構違うとも言われています。

        私の結論としてはやはり相応の企業でないと参入すべきでは
        無いと思いますし、十分に信頼できる企業が多数参入を
        表明した時点で増やすべきで、最初から球団数ありきでの
        検討は危険だと思います。
        ただ今回沸いて出た話はここでのコメント程度の協議すら
        されて無さそうで、非常に短絡的な印象だったりしますw
        で、NPBの変革は私も大歓迎なので、今回の話が出た事が
        NPBの透明性アップに繋がるなら意味はあるかもしれません。

        度々の長文失礼しますw

        • 菅野徹(鳴尾浜トラオ改め) より:

          毎度どうも。
          「現状のNPBは球団数を増やせるような実態にない。まずは諸々のルールをあらためるべし。話はそこからだ」
          という点では共通しるようですね。で、そこから先の方向性の違い(流動性や共有ルールをゆるめるべきとするか、厳しさをキープするべきかなど)と言うことかと。
          ありがとうございました。

  7. 大虎真弓 より:

     速球の岩嵜が相手ならばキャッチャーはメッセとも相性の良い梅ちゃんでしょう!
    和製グリーンモンスターを梅ちゃんには超えてもらいたい。(笑)
     何かとてつもない勝ち方で一戦目を終えるような期待感があります。(都合が良い?)
    鳥、ゴメス、マートンの3連続ホームランなのか?メッセのノーヒットノーランなのか?
    梅ちゃんの満塁ホームランなのか?分かりませんが(笑)ワシの自宅やよく行く飲み屋のテレビでは入らないので11時からのプロ野球ニュースを楽しみにしております。

  8. やんちん より:

    年に一度の野球観戦に行ってきます!

  9. ミツルハナガタ2000 より:

    柳井さん、ポーンとポケットマネーで山口県に一球団、いかがでしょうか?
    もちろんユニフォームは自社ブランド製。
    宣伝効果も期待できます。
    圭君に年間いくら払っているのかは知りませんが。

  10. タイガー・アイ より:

    16球団構想は、オリックスと近鉄の合併発表に端を発した球界再編騒動が起こった2004年に評論家の二宮清純氏が提案していたのをよく憶えています。彼の案によると16球団を4球団ずつ、セ・リーグの西地区、東地区、パ・リーグの西地区、東地区に分け、地区優勝チームがプレーオフを戦い、勝者が日本シリーズに進出できるというシステムにするのだそうです。こうすれば批判の多い現行のクライマックス・シリーズよりも、すっきりした形で日本一を決められるとおっしゃっていました。
    ただ、4球団も増えるとなれば分配ドラフトが行われることが予想され、現在のどの球団もかなりの出血を覚悟しなければなりません。大昔の2リーグ分裂の際、阪神タイガースは若林正志氏、別当薫氏らの主力選手を失った過去があるのでとても心配です。
    また、西と東に分けられれば、伝統の阪神vs巨人戦が消滅するのではとの懸念を持たれる方がおられます。メジャー・リーグの例を鑑みれば、そんなことはないでしょうねぇ?

  11. 熊虎 より:

    そりゃ、球団が各地にたくさん出来たらプロ野球は大都市の娯楽から全国区になるでしょうし、私も地元に球団なんか出来ちゃったら、阪神ファンは自分だけ・家族は地元チームの応援なんてことになるでしょう。
    ホークスもファイターズも楽天も、移転してその地で集客力を得ているわけだし、Jリーグの田舎のチームだって昔のパリーグよりは観客数で勝っています。(まぁ、開催日が少ないわけですけど)
    つまりはやってできないことはない。やり方次第ではなんばの駅の隣という立地条件でも失敗するんだけどね。

    現在政令市を抱える都府県でプロ野球球団がないのが新潟・静岡・京都・岡山・熊本。「田舎じゃん」と言ってしまえばそれまでだけど、静岡は同規模の市の合併都市なので街が大規模ってコトはないが、それでもミネソタツインズやオークランドアスレチックスの地元よりは都市規模や人口集積具合でもずっと上ですわな。
    ちょっと前まで、プロ野球は北限・埼玉、西限・広島という狭い世界で一企業の広告媒体という認識・存在だったわけで、しかも競技のトップリーグでありながら下部組織をもない(2軍は同一チーム内の序列ですからね)極めてアブノーマルなスポーツ産業です。
    チーム数増加も、産業のモデルチェンジの一環としてやるなら、それなりに成功するでしょうけど現状の構造では精々各リーグに1チーム増やしたり、関東・関西の球団が移転するくらいしか実現の目がないんじゃないでしょうか。

    • 菅野徹(鳴尾浜トラオ改め) より:

      「産業のモデルチェンジの一環としてやるなら…」
      ポイントはまさにそこだと思います。今の仕組みのまま、厳しい地域でフランチャイズを新設するのは厳しいでしょう。国の「地方活性化」というお題目のもと、NPB内での構造的な格差是正策や、利益再分配なんかにも踏み込む必要があるでしょう。そういう意味でもこういう「外圧」は良いのではないかと思います。自己改革できたらもちろんもっと良いと思いますが。

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