苦しんで粘って逆転勝利 2位に半歩差

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この日もまた重い試合運びとなった。先発岩崎は初回3安打を集められて1失点。下位打線の2回は抑えたが、上位からの3回はまたも攻めたてられるもなんとか切り抜ける苦しい投球。5回ウラ、粘った岩崎への代打伊藤隼がセンターオーバーのソロHRで同点に追い付くと、その後は松田、安藤、福原と1回ずつの継投でしのぐ。8回ウラ、ゴメス四球、マートン安打の二死一三塁で福留が詰まりながらのタイムリーヒットで勝ち越すと、呉昇桓で逃げ切った。2位カープが終盤に逆転負け、差は0.5に縮まった。

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対ヤクルト 24回戦 甲子園

ヤ | 1 0 0   0 0 0   0 0 0 | 1
神 | 0 0 0   0 1 0   0 1 x | 2

勝:福原4勝6敗0S
S:呉昇桓1勝4敗38S
敗:石山3勝8敗0S
HR:伊藤隼ソロ2号
ヤクルト:石山 – 中澤
阪神:岩崎 – 松田 – 安藤 – 福原 – 呉昇桓
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バファローズは痛い1敗やなぁ。まあまだわからないけどね。

2位争いもその気になってみれば実に面白い。終盤まで本気になって戦っているんだから。欲を言えば、この本気勝負に、「将来性豊かな選手」が一人でも多く参加して、何かを感じ、掴んでくれるといいのだけれど。そういう戦い方で勝っていく(例えば今のイーグルスには、そういう所もしっかりある)方法もあると思うが、それは和田スタイルではないだろう。今さらスタイルを変えられないだろうし、変えて良いことが起きるようにも思わないので、これはあくまでも「欲」だ。

とはいえ、そういう経験をさせてもらっている選手が「いる」というだけでも素晴らしいこと。まずは、信条の制球力がイマイチだったが、ピンチでも粘って5回1失点の岩崎。悪い中でも大きく崩れず、しっかり結果を作れるというのは本当に凄い。5回は上位打線と3度目の勝負となり、ここを三者凡退に切り抜けた。もし打線の援護が得られていれば、「尻上がり」の予感もあり、もう1,2回は投げさせられるような内容だった。

隼太が久々の大仕事をした。この選手は、顔に思いが出ているよね。まだまだ苦しみ、悩んでいる様子がうかがえる。でも打席では悔いなく振ってやろうという気持ちが、顔にまでにじみ出ている。変化球3つ、2ボール1ストライクからの4球目、高めの直球を力負けすることなく叩いた。ライナー性の打球にスピンがかかってぐんぐん伸びた。いい弾道だったね。ここにきて左代打の切り札になってくれればこれは大きな戦力。声援でごまかしてるけど、実は今代打弱いから。ナイスバッティング!

6回を受け持った松田。1安打を許したが躍動感のある投球で、隼太がつけた勢いを繋げた。「依存」されている安藤、福原も正直なところ体力的にはいっぱいいっぱいに見える。打線が頑張る。そして金田、歳内も戦力化する。残り少ないといっても、ポストシーズンを勝ちきるつもりなら、まだまだたくさん試合があるのだからね。レギュラーシーズンの残り試合しか考えないようなことじゃダメだよ。今季奇跡の日本シリーズ優勝、それはダメでも来季への意識はないとね。

大きなキープレーになったのは、8回表、福原が先頭畠山の「投ゴロ」を捕球しそこね、内野安打で出した無死一塁で、代走上田の二盗を刺した藤井の送球。打線が下位に回るところ、小川監督は無死二塁、一死三塁として、「以後ノーヒットでも1点」を狙った勝負手で、しかも非常に「勝算が高い」と見積もった手だったはず。これを防ぐ、素早くしかもピンポイントの1点に投げこんだ素晴らしい送球で防いだ。個人的には「梅野の成長機会を」という思いは日に日に強くなるばかりだが、「勝利への近道」として藤井を使うという選択肢はもちろん十分理解できる。いい仕事だった。

課題…というか、逆に勝負という点で煮え切らなかったのが、結果的には決勝点が入ったその直後、8回ウラの攻撃だ。不調の上本と対照的に打撃絶好調の先頭大和がヒットで出塁し、打席に鳥谷。2つバントの構えをさせながら見送って2ボール。3球目、特に走者を走らせるでもなく打たせて二ゴロ併殺。いかにチャンスを拡大するか、いかに相手投手を追い込んでいくかが課せられたテーマの場面、こういうのは「臨機応変」でもなんでもなくて、場当たり的な思いつき。サインミスでもあったのなら別だけど。

「無為無策」なら、かえって何もしない方がいいということを証明したのがその後の決勝点を奪った場面。二死走者なくなったが、ゴメスがそれでもなんとか塁に出ようと四球を選ぶと、マートンもよく球を選んでカウントを整え、フルカウントに持ち込んで走者がスタートできた。中前ヒットで二死一三塁。ふたたび輝いている看板役者福留にお膳立てができた。打球の質はともかく、しっかりと結果に結びつけた福留はお見事の一言。3安打で打率も.251と、虎移籍後最高だ(いや短期間で見ればえらい高打率だろう)。体は疲れていると思うが、このまま今季最後まで走り抜いてくれ。

コメント

  1. 虎ジジィ より:

    toraoさんも仰る8回の攻撃は真相は分かりませんが、和田采配が臨機応変とゆうより優柔不断で完全に裏目でしたね。ちょっと残念。

    ヒーインが面白かったですねぇ、ライトのポジションを争う二人、隼太が「福留さんが好調なんで…」、で福留も「隼太に負けないように」で応戦する。
    これぞ「競争の原理」!大和も好調でCSに向けて外野争いも面白くなって来ました。

    粘りの投球をしていた岩崎に勝ち星が付かなかったのは残念ですが、昨日の岩崎はいつものキレがなく「打ちごろのストレート」になっていたので、結果論ではなくあそこで交代は良い判断だったと思います。

    上本・鳥谷の打撃不調は修正してくると思いますが、7、8、9番が案パイの打線ではCSを勝ち抜く事は困難!
    捕手・投手は仕方ないので「7番サード」ここを何とかしたい。隼太がサードを守れれば問題ないのですが絶対無理だし…….

    余談ですが功労者・福原、初のタイトル(山口抹消でほぼ)確定おめでとうございます。長くタイガースで活躍してくれて感謝の言葉しかありません。

  2. 阿太郎 より:

    広島のやらかしを反面教師としましょう!

  3. なかっち より:

    またまた福留でしたね!さすがです!
    隼太もナイスホームラン!

    中継ぎ投手も遼馬が加わり、高宮、金田もいて、役者が揃って来ました!

    虎ジジィ様も仰っておられますが、7番サードに課題が安パイになってるので、思い切って
    『サード西岡』
    ってのが出来ないんでしょうかね!

    いよいよCSに向けた戦い方をしてほしい。
    先発はメッセンジャー、藤浪、岩田、岩崎、能見の5人で回すんやろう。

    中継ぎは、高宮、金田、遼馬、安藤、福原を中心とし、岩貞が中継ぎスタンバイするような予感!
    榎田も帰って来るか?

    抑えは呉で間違いない!

    打撃陣はほぼ固定メンバーで、7番サードと8番キャッチャーが流動的か?

    とにかく、先発を無駄に引っ張らない。少ないチャンスを如何にものにするか!これにつきる!

    今年は最後に東京ドームで熱い伝統の一戦が見れそうな気がしてならない。

  4. TJ風船 より:

    ハイ、私も8裏の攻撃で、欲を言えば無死1・3塁でゴメスという場面を作ってもらいたかったです。バクチ気味ですが大和を走らせヒットゾーンを広げて鳥谷の打撃をフォローする形が見たかったですね。実際に配球も大和の脚を警戒して直球が多目だっただけに非常に勿体無く感じました。
    岩崎は悪いながらもどうにか乗り切った辺りに成長を見せましたね。星を付けてあげたかったです。
    福留・隼太のヒーインは新鮮でした。今季の隼太は人が変わったようで逞しくなった。福留から色んな事を学び、いただいて先のチームを引っ張る存在になって欲しいです。
    頑張れタイガース!

  5. おかっきー より:

    松田、藤井、隼太と何だかんだ言ってるうちに短期決戦の準備が着々と進んでる感じですねー。
    和田さんの采配は決めた型通りに進めたがる傾向がありそう。その型を実行するメンバーにどれだけフレッシュな戦力を組み込めるか、去年との違いに注目してます。
    それにしても終盤とはいえノーアウト1塁大和で送りバントって。贅沢かもしれんけど、こういう野球って面白くない。引き出しを増やしてほしいと思います。

  6. としとまき より:

    昨日も現地でした!試合的にはいい試合でしたが、確かに鳥谷のバンドは本人が納得してない様に見えました!真相はわからんけど前も鳥谷は同じ事をしてて今回もバンドを立て続けに失敗して打たせてくれと言ってる様にも見えました!優勝した巨人と阪神の一番の違いはこういう所にあるのかなと思う!いずれにせよ短期決戦はこう言った細かいプレーの成功の積み重ねが勝敗を分けます!主力もベンチのサインに納得してプレーしないと勝ちは見えてきません!

  7. 英くん より:

    福留は本当に好調ですね。
    前半戦不調だったときに早く、2軍で再調整してもらって、その間、若手選手に競わせ勝負どころの後半戦に万全の状態で戻ってきてもらいたかった。
    福原は長い間、阪神で頑張ってもらって初のタイトルは本当に、おめでとうと言いたい。

  8. ぴゅあらっく より:

    私も昨夜は現地観戦でしたが、隼太の甲子園初ホームランにお立ち台と私的に今季ベストゲームでした(笑)。
    立ち直りの兆しがあった岩崎投手への代打でしたから場内もざわつきましたが、よく結果を出してくれました。
    課題の守備面も試合前の練習中やシートノックの際に福留選手からアドバイスを貰っているようです。守備が上達すれば、スタメンも夢ではないから頑張って欲しいです。
    広島が負けて0.5ゲーム差。今年はこの差をなかなか詰められませんでしたが、今回は一気に抜き去って欲しいですね。

  9.  Yalkeys より:

    ここという試合ではことごとく巨人にやられてきた阪神ですが、今度こそドーム決戦で優勝チームのアドバンテージを突破して日本シリーズに勝ち上がってもらいたい。(以前、阪神がチンタラしている時には、CSに出なくてもいい・・と書きましたが、あれはホンネではありません)やっぱり勝って欲しいです。

    エッ その前にカープに勝たないとダメだって? そうです! それが出来れば勢いに乗ってドームでも勝てるんです。

    エッ その前に残り3試合があるって? それを勝ち切ることが大前提です。ここで3連勝し、甲子園開催出来るかどうか・・・今季レギュラーの最終章でどんなメロディーを奏でるか 

  10. こうさん より:

    毎度毎度「ここからイケるんじゃないか!?」って思わせて「次回へ続く!」を見せてくれた和田タイガース。
    もしかしたら2位になるかもしれない。
    広島の勢いに陰りが出てるのは去年と違く好材料。
    しかし、CSを勝ち上がって、和田氏の野球が讀賣をイヤがらせる可能性は低い。
    原監督も阪神が上がってきた方が組み立てやすいかも。
    そこをグチャグチャにする「短期決戦型タイガース」を作れるか?
    「2番にバント?なにそれ!?」って和田氏が見れるか?
    CSでバントをしない為にバントに拘っていたなら、俺は海よりも深く頭を下げるだろう。
    和田氏がバントが決まった瞬間の快感を忘れられれば、面白いCSになる。
    スタンドの超有名な女の子2人…あの2人が、いつか結婚して隣に旦那さんが並んで4人になり、数年後に子供が産まれて間に入って応援してたら、兵庫県には「伝統文化財(伝統芸?)」に指定してほしい。
    あの2人の成長はオジサンの楽しみだ。
    いつか子供が、あの2人の間で「鳥谷監督、ステキ!」ってボードを掲げるのかな。
    あの2人の真っ直ぐな応援を見ると、毎日グチグチ言ってる自分に、ちと自己嫌悪。
    ただ応援してる、あんな時代も確かにあったよな…。
    秋晴れが〜
    センチにさせる〜
    日曜日〜
    勝とうタイガース。

  11. 寿 より:

    いやはやいやはや、一昨日といい昨日といい福留デー!!
    キャッチャーの構えはアウトコース低め、でもボールはアウトコース高めへ
    福留すかさずレフト前に狙い撃ち、さすが福留ならではの職人技完璧でした!!
    (拍手)(拍手)これでCSファーストSの権利は確保!!(ホッ)

    懺悔:
    7・8月、貴方のことを何だかんだと書きました。
    ここにお詫び申し上げます。福留様アンタは最高です!!
    今日も貴方の勇姿を観たいが残念です、身体を休め明日も
    活躍期待しております。

  12. 西田辺 より:

    おそらく、ここの所の起用がCSのメンバー構成になるんでしょうね。
    梅野は基本的にメッセ専用。
    やはり指揮官が信頼して使えるのは、鶴岡・藤井と身も蓋もない結論。
    もう他の若手にしても入り込む余地はないのでしょう。
    もしかすると、ここ3試合ヒットのない上本に代わって西岡セカンドとかもやりそうで怖い。
    限りなく開幕スタメンに近づきそうですね。
    ここに若い力を要望しても、多分叶えられる事は望み薄でしょうね。
    彼の大好きな「原点回帰」ですよ、まさに。
    さぁ、あと3試合。
    どんな野球を見せてくれますかね。

  13. トラ11 より:

    叩かれながらも福留を使い続けてきた和田監督がここにきて面目躍如となったのかな。
    縁があってタイガースに来てくれた福留には若い選手たちにこれからもベテランとしての今迄の経験・技術・心の持ちようを全て教えてあげて欲しい。

    昨日の岩崎はヒヤヒヤものでしたが、よく5回まで粘った投球ができたと思います。もう1イニングと思いましたが、代打隼太が大当たりで和田監督の裏目采配にならなくて本当に良かった。これを良い運に乗せてくれたらこれからのCSに期待が持てます。
    隼太は罵声を浴びながらも、それを跳ね返すだけの練習を積んできたのだと思うと胸が熱くなります。
    罵声を浴びながら叩かれながらの二人のお立ち台は心から良かったと思い、嬉しかったです。

  14. 金沢の虎 より:

    カープは燃え尽き症候群でしょうか?何かちぐはぐに見える。今がチャンス、この機を逃すな!と言う所ですね。企業の経営を考えれば二位でのフィニッシュで甲子園でのCSを目指すのは当然。その為に勝つ為のオーダーを組んでいるのでしょう。

    残念と言うか、ヤキモキする所ですが、それによって弾かれたのが隼太、梅野。隼太より福留、梅野よりも鶴岡、藤井。

    チームが勝って勿論嬉しいのだが、少し複雑な事に今のところそれが良い具合に回っているんですよね。つまりそれが隼太や梅野とベテラン達との違いなのか、ここに来てしっかり照準を合わせる技術を持っていると言う事ですね。

    若手はチャンスを逃すまじと形振り構わず突っ走ってそれが疲れとプレッシャーで勢いを失ったタイミングで満を持してベテランが頑張る。考えていた感じとは違うかもしれないが、ここに来て良い状態とも言えるのかも。

    とは言うものの、ここに来てスタメンを外される若手にはベンチから何を感じ、学ぶか?出番に向けてどんな準備をするか?シチュエーション毎に学ぶ事は沢山ある。こういう形で経験値を積む二人、来年に向けて隼太、梅野の成長が楽しみだ。

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