能見好投、初回速攻3点で3連勝

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阪神先発能見は立ち上がりポンポンとフライアウトをもらって順調な滑り出し。すると攻撃もリズム良く初回、未勝利の中日雄太を攻める。先頭鳥谷左線二塁打、2番大和犠打が内野安打で無死一三塁。一死後ゴメスが得意の詰まり右前で1点先制、マートンも右前クリーンヒットで一死満塁とすると、6番新井良太の一ゴロがアンツーカーあたりで大きく弾むラッキーなタイムリー二塁打となり2点追加。いきなりの3点リードとなった。楽になった能見はその後もスイスイ。4回に先頭大島二塁打から1点を失ったが、ヒットを打たれても落ち着いて後続を打ち取る投球で、8回1失点の好投。9回は呉昇桓で逃げ切った。3連勝で貯金は最多更新の5。1.5差で首位をキープした。

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対中日 18回戦 京セラドーム

中 | 0 0 0 1 0 0 0 0 0 | 1
神 | 3 0 0 0 0 0 0 0 x | 3

勝:能見9勝9敗0S
S:呉昇桓2勝2敗33S
敗:雄太0勝2敗0S
中日:雄太 – 岡田 – 小熊
阪神:能見 – 呉昇桓

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攻撃は初回5安打の後は淡泊な攻撃となってしまったが、これもまた新しい勝ちパターンか。ヘンに期待させない分、投手もスイスイ投げていたような…。

初回はツキあり。「打線の関係」で、無死二塁なのに走者を進められずに得点できないというお家芸を持つ阪神からすると、先頭鳥谷二塁打というイケイケスタートで一死くれてやってでも大和にバントという選択は悪くない。…というか、ちっとも良くないが、それを改善させる努力をしないので、現実的な選択肢として”マシ”なだけ。ただせめてこの日のように、守備陣がイヤがるようなコースに転がし、一塁が「あわや」というタイミングになるようであって欲しい。投手と捕手の間にきちんと勢いを殺し、処理に一瞬の迷いがあったことで安打になったナイスバント。ラッキーだった。

無死一三塁、福留の中飛が浅く犠飛にならず一死。ここでゴメス併殺打というのが借金時代の定番だったが、今は貯金時代、謙虚な打撃でゴメス得意のタイムリーヒット。しっかり当たれば犠飛以上確定、当たりが悪くても打球方向として走者を迎え入れられる可能性が高いという計算があるのだろう。続くマートンもまた謙虚な右打ち。何をもって謙虚とするのか。ホームランを打ってやろうという自分本位さはなく、しっかり球を見極めて、確実にクリーンに当てようという気持ち。これが良いのだ。

4番、5番がこうだけど、6番良太は傲慢に振るのかな…と思って見ていた。謙虚な気持ちで打ち返すつもりがあるのなら、初球の逃げ球をセンターから右方向へ打てたろうに…。結局簡単に追い込まれ、泳ぎながらの一ゴロ、下手すりゃホームゲッツーまで?と一瞬思ったが、ラッキーなイレギュラーで打球は一塁森野の頭上を越えて右線を転々、満塁の走者のうち二人が生還した。最後は謙虚に食らいつく気持ちが幸運を呼んだということにしておくか。ただし大和のバントヒットにしても、良太の2点打にしても、ディフェンスが鋭さを欠いていた結果だ。これが最下位チームの集中力ということなのだろう。それにしても良太、「満塁で7打数6安打11打点」と結果がやたらいいのは素晴らしいね。

少し前までは、「もう若くないのだから投球スタイルを変えないと」のような話をしていたような気がするのだが、能見の投球スタイルはすでに変わっている。3年前に奪三振王を獲った時の能見は右打者の内角への直球”クロスファイア”で見逃し、ワンバウンドするほど鋭く落ちるフォークとキレの良いスライダーで面白いように空振りを取っていた。その後もその姿をお手本にしつつ、悩み多き登板を重ねることが増えていたが、この日の投球は過去の若々しさを捨て去ったような老獪な投球。速球が走らないという状態の悪さがそうさせたのか、それとも序盤から適度な援護をもらったことで楽になったのか、気負うことなく打者に的を絞らせない投球術ができていた。逃げ球、曲げ球、落ち球、まっすぐ、いずれも130キロ近辺という、下柳を思い出させるような「来んのか思ったらこっちこーへんのかい」投法で、ドラゴンズ打線を穴だらけにした。週の頭でリリーフに負担をかけないエースの投球。阪神には、”若きエース”藤浪、”誇り高きエース”メッセ、そして”内心ではオレがエース”能見の、新旧、和洋、3人のエースがいるのが強みだ。これで能見もハーラートップタイの9勝(9敗)。ペナント同様、このタイトル争いも混沌としているね。ま、それはともかく。能見、ナイスピッチング!

コメント

  1. 虎ジジィ より:

    1回だけやん(しかも奇跡のイレギュラー)の最近多い「だけやん勝利」でしたが、内容より勝ちにこだわる時期に入っているのでOK!
    元々「だけやん負け」の多いチームだったので、なんか違和感が…。

    能見は連打病も完治し、安心して見ていられました。失点した和田のヒットも鳥谷が守備絶好調の時なら追い付いていたような当たりに見えましたが…
    エルナンデスの見え見えの飛び出しにも助けられ、呉に直接繋ぐ理想的な投球でした。

    最後はお約束の呉小劇場もありましたが、昨日の呉は本来のスピードも出ておりそんなに心配しなかったです。

    さて、今日は「無援護助っ人対決」!
    タイトなゲームになると思うので、守備力の勝負になるかも知れませんね。

  2. hi64 より:

    能見は、変化球をうまく活かすという鶴岡のリードで変わりました。
    藤井のリードはよくも悪くもオーソドックスで、とにかく困ったら外、直球主体ですから、球に力のあるパワーピッチャーにははまりますが、軟投派にはうまく行かないことも多い
    本来は力のある直球を低めに決めてそこから同じ軌道でフォークを投げて空振りをとるというのが能見のピッチングスタイルでしたが、打たれていたときの能見は、直球が高く浮き、フォークを見切られていました。
    鶴岡は、ストライクゾーンのチェンジアップをうまく使って、緩急で空振りを取っています。
    これがうまくはまったという感じでしょうか。
    これもそのうち対策されると思いますが、能見にはさらにその対策を上回るピッチングを期待します。
    能見がエースと呼ばれるようになってからまだ優勝がありません。
    秋に能見の笑顔を見たいものです。

  3. なかっち より:

    能見いつのまにかハーラートップタイですか。わからないものです(笑)

    この時期先発が長いイニングを投げてくれるのは非常にありがたい。この調子で頑張ってほしいですね。

    最終回の守備固め。俊介、荒木を出したのは理解出来ます。呉で負けたら仕方ないので、両外国人を引っ込めたんでしょうが、何故江越を引っ込めたのでしょうか?

    大和が控えにいるならわかりますが、セカンドで使ってるのならそのままセカンドを守らせるべきではなかったのか?

    坂が下手ではないのはわかってますが、あそこでセンターに大和をまわした意図がわからない。

    まあ素人の考えですが、あそこで坂をセカンドに入れるなら、坂をスタメン起用してもいいのでは?そこを敢えて大和をセカンドにまわしてるのに、最後だけ外野にまわすのは納得出来ませんでした。
    江越は送球に難がありますが、使うならとことん使わなきゃ。

  4. 西田辺 より:

    かなり難易度の高いことに思えましたが、鶴岡と組むことによりネオ能見が
    出来上がりつつありますね。
    この暑い時期に36歳の中5日。
    本来なら「そら見た事か」となりそうな所を、ドーム球場(中の気温は高かった
    らしいですが)と力の抜けた(いい意味で)投球で事なきを得ました。
    能見本人しか知りえないところですが、かなり大きな意識の改革があったものと
    見受けられます。
    奪三振のタイトルを獲っただけある投手だけに、その拘りは人一倍あったでしょうに
    「三振を取らずともアウトを取る重要性」に頭の中をシフトさせた勇気と柔軟性。
    たぶん今、能見はピッチングが楽しく感じられてるんじゃないかと思います。
    今の中日の状態に助けられた側面は否定しませんが、そんな事はタイガースにとって
    知ったこっちゃありません。
    こっちは粛々と結果を重ねていくだけ。
    ただ心配なのは、昨日の能見と今日のメッセの間隔を詰めての起用。
    今この位置にいるのは、偏に投手陣の踏ん張りのおかげ。
    そこに過度な負担を強いるのは、この先の戦いに影響を及ぼさないとも限りません。
    勝てる時に勝つのは悪手ではないですが、勝てる時に勝てなくなるのは悪手。
    どうか、「見飽きた秋」にするのだけはご勘弁願いたいものです。

    • 抹茶 より:

      チーム防御率 リーグ5位
      先発防御率 リーグ4位
      救援防御率 リーグ6位
      QS率 リーグ3位

      打撃成績でも軒並みリーグ下位、盗塁や得点圏打率に至っては断トツリーグ最下位のタイガースですが、投手成績だって対して良くないですよ。

      上に上げた成績で(それ以外でもですが)軒並みタイガースを上回る中日と順位が逆でも全くおかしくないです。

      秋のたたかいは本当のチーム力が問われます。あの岡田監督だって、JFKを擁してすら、勝てたのは打撃絶好調の05年だけでした。

      秋にたたかえるチームを作るのは並大抵なことではないですが、そもそも得失点差マイナスで優勝したチーム自体、日本プロ野球史上、皆無なんだそうですからね。
      それが今現在マイナス71ともなればなおさらです。

      私個人としては、プロ野球史上初の優勝というのも期待したいところですが。

      けどまあ、そのくらい今のチーム成績で首位にいることは異常なことだと思いますよ。

      • 西田辺 より:

        コメントどうもです。
        確かに数字の上で「下位球団か?」と疑いたくなるようなものばかりですね。
        ただ、先発投手がQSを達成した際の勝率が7割を超えてます。
        これはセリーグ1位(パはソフトバンクが8割超w)
        ここが一つミソだと思うんです、個人的に。
        後ろにHPトップの福原、SPトップの呉が控え、先発がシッカリ試合を作れば
        勝てる姿はできています。
        ですから、そこに過度の負担をかける事は好ましくないなぁ、と思う次第なんです。
        序盤からガンガン点を奪って左団扇で見れる試合が増えれば言う事なしなんですけどね(笑)

        • 抹茶 より:

          ただ、主力先発陣(能見、藤浪、メッセ、岩田)の勝敗を数えてみると、31勝28敗で勝ち越しは3つ。勝てる姿に負担をかけてやっとこの成績というのが現状です。岩崎の成績を加えると、負けが先行してしまいます。

          そもそもJFK時代だって、彼らの成績が落ちるとともにチームの負け数も増え、シーズン終了というのが常でした。
          それでもJFK以外の勝てる姿はなかなか見いだせませんでしたし、したがって好むと好まざると、彼らに頼るほかなかったわけです。

          今のチームの勝てる姿を9月にも発揮してもらうには、今すぐ別のパターン(打線の爆発でも、投手の新戦力でも)の登場が必要ですし、それが難しいのであれば、今の勝てる姿に踏ん張ってもらう以外にありません。

          以前にも書きましたが、「9月が勝負」とは、本当に強いチームか、8月に飛び出したチームだけが言えること。

          08年はそれでも追い越されたんですけどね(笑)

          さて、今日は幸先よく4番ゴメスのホームランで先制です。秋山のピッチングに期待しましょう。上手くすれば先発の柱が増えるかもです。

  5. 誠ら より:

    能見さんナイスピッチ!toraoさん命名「来んのか思ったらこっちこーへんのかい」投法を極めてシモさんみたいにまだまだ現役でお願いします!

  6. サヨナラ3ラン より:

    かれこれ1か月以上 阪神の試合も観ていないので現在
    勝ち越しが幾つかあり僅差で首位ということくらいしか
    知らない。
    今日, 8/12 は あのJAL123便が御巣鷹に墜落した日。
    当時の球団社長だった中埜さんも乗客として被害に遭われた
    1人でした。
    その事故との関係性は分からないが、阪神が21年ぶりに優勝
    そして初の日本一になった年になりました。
    毎年、このニュースを見るたびに被害者のご冥福を祈ると
    共に、(ご遺族には失礼な話ですが)阪神優勝で世の中が
    沸いたことを思い出します。
    俺はアンチ和田監督なので正直阪神が優勝などして和田の
    続投なんて考えたくもないのですが、あれから30年の節目
    の年に もしも阪神が優勝して あの年のように日本中が
    盛り上がるなら・・・と少しは願う気持ちもあります。

  7. トラ11 より:

    能見、頭脳ナイスピッチング!
    牽制球も上手いしフィールディングも抜群!
    この時期に連勝できるのは早くからの体力作りの賜物。

    阪神タイガース、今日も勝とう!

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