ビジョン方向性議論

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 阪神球団恒例の年末人事異動発令。たいして気にしているわけではないけれど、一応メモしておこう。

高野栄一氏…球団取締役に昇格し、球団副本部長兼管理部長に加え育成部長を兼務
酒井清史氏…広報部長→営業部長
四藤慶一郎氏…取締役総務部長→取締役広報部長
嶌村聡氏…編成部次長
山縣修作編成部国際担当・オマリー駐米スカウト→退団

 中日ドラゴンズが黒字になったのだという(朝日)。セで唯一観客動員は減少したが、超高額年俸選手が去り、出費が減ったからだという。
 タイガースの年俸総額も5億円以上減りそうだという(サンスポ)。超セレブ待遇の城島招聘はあったが、やはり高額年俸選手が去ったり、大型減俸があったからだという。
 全体としてそういう流れがある。世間の不況風は未だにとどまっていない。そんな中、タイガース主力選手たちが異例の大量越年になった。伝えられるところでは、単に「金額面でのもめごと」ではなく、「球団のビジョン」や「全体的な話」について話し合っているのだとか。
 先日も書いたが、事なかれ主義の妥協しあいによって、なんの引っかかりもなく過ごすより、アクションを起こし、それによって軋轢や衝突が生まれて、それを乗り越えようとして行く方が100倍も1000倍も良いと思っている。ただ、その時には常にお互いの共通認識、共通目標だけは常に確認し合って欲しいと思うのだ。
 どうやらその御旗が「タイガースを強くするために」「勝つために」ということになっているようだ。でもそれはなかなか難しい共通目標だ。あくまでも「勝った負けたは時の運」であり、相手の戦術に対して臨機応変に対応させるものであり、古今東西勝ち方にもいろいろあるのだから。「勝つために」は確かに共通の目標であっても、その「ルート作り」を選手とフロントで共通認識にするのには少々の無理がある。「選手としての気持ちvsフロントとしての気持ち」から完全に脱することはできまい。
 であれば、選手、首脳陣、フロントによるオール阪神タイガースは、何を「共通目標」「共通認識」にすべきか。
 その第一原則は、どうすればお客さんが来てくれるかを追及すること。これにつきるのではないか。当たり前の話になるが、選手の年俸も、球団経営も、勝つことも、プロ野球という商売があってのこと。商売は、需要があってのこと。需要を開拓し、掘り起こし、刺激することが、全阪神関係者の共通目標だ。常にお客さんが何を求めているか、それを提供するために何をすれば良いかをベースに考えるべきだ。
 どんなに選手を大事に扱おうとも、どんなに年俸を下げて合理的な経営を導入しようとも、どんなに立派な育成方針を打ち立てようとも、どんな大補強をしても、お客さんの支持に繋がらなければ意味がない。商品の魅力、魅力的な売り方を目指さなければ役立たない。それがプロ野球の大原則だ。
 持てるベストの力を発揮できないプレーヤーは、お客さんへ訴えられない。力を緩めているようなプレーなど言語道断。逆に、持てる能力は低くても、常に工夫をこらしてベストを尽くしているプレー、成長を感じさせるプレーには、結果は別にして大きな拍手が寄せられるだろう。日頃の選手の行動、球団の施策の一つ一つに、いかにお客さんを喜ばせようという意識を込められるか。それこそが、選手とフロントという利害の絡む話し合いの中にも貫き通すべき大テーマであることを忘れないで欲しい。
 「お客さん」の一人として、今の私の欲求を記すならば…
「早く次の章を見せてくれ」この一言に尽きる。

コメント

  1. 拉麺 より:

    観客動員数No.1常連のタイガースだからこそ、頑張ってほしいですね。
    今年のタイガースを見てみると、選手たちにややそういうのが欠けていたと思います。
    ファンサービスはグッズやサインだけでなく、選手たちのプレーでもあるということを、肝に銘じて交渉に臨んでもらいたいものです。

  2. ガク より:

    セで観客動員が減少したのは中日だけだったのですか?(゜_゜)
    横浜は2年連続あれだけ負けたのに増えてるのですか?
    私の友人のベイファンも何回も横浜球場に足を運んでいました、ベイファン恐るべし・・・
    でも来年はベイ大補強して監督も変わったし侮れなくなりそうです・・・
    開幕戦で当たるんだよな?

  3. スーパーエリーバ より:

     金銭面以外で、こんなに多数の選手が越年交渉するなんて、今まで無かったんじゃないでしょうか。選手が危機感を持ってくれているというのは嬉しい事です。球団側も、何故こういう事に成ったのかをよ?く、考えてもらいたいです。
     選手が物申したい内容は、詳しく解りませんが、外から見ていて今年よく感じた『?』だらけの采配、選手起用。この辺も、少なからず、関係しているのではないかと思います。やっていた選手はもっと感じたのではないでしょうか。
     一番怖いのは、話し合いで、双方意見が食い違い、選手が他球団へ移籍を希望しだす事です。こんなに多数の選手が球団と話し合いをしたがるという事は、球団側に何か問題が有ると思わざるをえません。しっかり選手の意見を聞いてもらいたいですね。

  4. 西田辺 より:

    >球団人事
    野村政権時代、監督付広報やスカウト部門にいた嶌村聡氏が復帰されてますね。
    阪神時代には小嶋や能見の獲得に関わったはず。
    チームが強くなるには、選手の力や監督の采配だけではなく、球団の
    広報・営業・編成の社長から社員一人一人までが「同じ目標」に向かわなければ
    現代野球では厳しい。
    主力選手からもチームのあり方を質す行動が出てきている。
    来季だけじゃなく、5年後10年後も強くあるために進むべき「方向」を
    作り出して欲しいものです。

  5. 広虎 より:

    鳥谷あたりがヤンキース化(特に選手の見切り方について)に意見したなんていうのは,星野監督だったら怒られているでしょうね。
    日ハムなら今岡あたりをもっと早く見切っていたでしょうし,強いチームにするならそういう厳しさは当然でしょうに。
    選手からこういう意見が出てくるのも真弓監督が甘く見られているからじゃないかな。

  6. 佐資さま より:

    選手から球団へ・・・。イイ!労使交渉でなく球団再建的なコトを求めてるのはイイ。赤星選手が「引退勧告」された件が発端なのか、狩野の芽を摘む城島入団が発端なのか・・・。わからないけど球団の「勝つとお客が入る」って感覚も選手の「良いプレーがお客を呼ぶ」って感覚も分かるけどファンは「愛着を持てるか?!」ってところだと思うんです。阪神を愛してくれる選手が勝つために必死になる。私はそれが嬉しい。FA、トレード、ポスティング・・・結構、結構!プロ野球っちゅう組織が活性化するなら良いじゃない。だからっちゅうてウィンターミーティングみたいな市場形式にすると興醒めですが。
    ま、ファンも選手も球団もわがままっちゅうことで・・・
    頑張れ社長!

  7. 大阪淀屋 より:

    阪神はレギュラー選手を甘やかしすぎ。
    阪神のレギュラーで巨人に行って投手以外でレギュラー取れるのは一人もいない。
    選手個人の力の差が大きすぎる。
    鳥谷は高卒三年目の坂本に抜かれ、今だオールスターにもベストナインにもなったことがないのにフルイニング出場を口にするなんてありえない。何様のつもりか。
    阪神だけのローカルスターではないか。
    更に新井の前半の成績、金本の後半の成績全く話にならない。巨人なら間違いなく二軍である。イスンノブを二軍落とした原采配と比較にならない。
    ラミレス、小笠原もフルイニング出場ではない。
    二流選手の個人記録を優先する風潮が阪神を弱くし、更に若手育成の機会を奪っている。
    城島一人ではどうにもならない危機に入ってしまった。
    球団側が各ポジション別に球界NO1の選手を配置する位の強力なリーダーシップがないと巨人には追いつけない。
    球団側が安易に妥協しないことを望む。
    もっとも球団がビジョンがなく、ただ単に経費削減を行っている可能性もあるが、その時は日本ハムに球団経営してもらったほうが良い。

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