今岡氏の解説でオープン戦を見た。理解度の浅いアナウンサーとやりとりの噛み合わないことが多くハラハラもしたが、実に面白かった。一度外から見る野球を経験したら、またすぐに現場に戻したいと感じさせる内容だった。
たとえば、チームや打線にタイプの違う選手を配することの重要さを指摘したこと。待球について、「この1球」「この1試合」というピンポイントの視点だけでなく、それをシーズン中積み重ねることで、大きな効果をもたらす可能性を指摘したこと。失敗とそれを「切り換える技術」へのアプローチについて指摘したことが印象的だった。
阪神・藤川監督がファインプレーだった小幡の守備を称賛「よく飛びついて良い流れになった」【一問一答】/デイリースポーツ online
「オープン戦、阪神4-5DeNA」(8日、甲子園球場) 阪神は開幕ローテを狙う門別が、4回2安打無失点5奪三振の投球でアピールに成功した。打線は五回、クリーンアップを任される佐藤輝と大山がそれぞれ適時打を記録し、好調をキープ。小幡は3打数3...
終盤の逆転という公式戦なら激震ものの試合だったが、こうなることも想定内なのがオープン戦だ。榮枝について語った次の談話が物語る。
《門別が満塁をしのいだところで、『最後まで行かせます』ということをバッテリーコーチに伝えて。行ってみたんですけど、やっぱり難しいですよね、最後はね》
たとえオープン戦でも、一軍戦で1試合最後までマスクを被ってチームを勝利に導ければ、大きな経験値と自信が得られる。藤川監督は、いい機会だとひらめいたのだろう。
勝利という命題は完遂できなかったが、それに必要な「内面のスタミナ」を実感できたはずだ。
1試合ですら難しいのに、シーズンは1試合どころじゃない。レギュラーになるには、当たり前のように最後までやりぬき、勝ったり負けたりしなくてはならない。これまでどこにあるかわからぬ未知の存在だった「一軍の捕手」が、ぼんやりと見えたことだろう。今はまだはるか遠くに霞んで見えただけだとしても。
「藤川監督が決断したこの1試合がエポックメイキングだった」と呼べるかどうか。榮枝にかかっている。
あとよろ。
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