会心の1点差勝ち

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 岡崎を登録。この日も清水を代走で起用するなど、若手捕手陣の活用について、意図するところは見えぬまま。近日矢野が復帰するらしい。


 二軍戦で杉山7回1失点。リベンジのチャンスは近いかな。そういえば二軍でクローザー修行中と伝えられていた鶴はすっかり試合から遠ざかっている。また故障だろうか。その後は太陽がその任にあったが、最近では西村が務めている。
 水田がレフト線二塁打で順調なデビュー。二塁とライトを守る。平野に代打出して、リードを奪った終盤に、センター葛城、ライトバルディリスになっちゃうような構成は問題ないかい?いや大アリだろう。二軍ではここのところ1番センター柴田がフルイニング修行中。赤星は今後も心配なのだから、柴田を上げる気がないのなら、他の守備固めセンターも用意しなきゃいけないだろう。

◇7月14日(火)阪神?中日9回戦(中日5勝4敗、18時1分、甲子園、42378人)
中 日 000 102 010?4
阪 神 000 300 20×?5
【中日】●中田(1勝2敗) パヤノ
【阪神】○久保(4勝4敗) アッチソン S藤川(10セーブ)

 久々会心の1点差勝利。遡ってみれば前回のナゴドドラゴンズ戦、2連敗した後の逆転勝利以来。ドラゴンズのピリッとした空気に刺激されるのかな(笑)。
 久保って「右の能見」だよなぁ。パワーの能見、テクニックの久保という違いはあるけれど、どっちも本当に良いものを持っている。でも6?7回まで投げると、どこかで必ずやられちゃう。最大の武器への不信が生まれちゃう。能見は「この球の力では通用しないのではないか」、久保は「このコンビネーションでは崩せないのではないか」、ともに小さな心のひずみをつかれて点を取られちゃう。乗っている時は凄みもあるのにね。中継ぎの方が力を発揮しそうな気もするな。
 でもこの日の投球はまずまずのもの。特に無死二三塁を暴投の1点で終えた4回表は良かったね。あの頑張りが直後の反撃を呼んだ。
 ドラゴンズ先発中田も苦しんでいるようで、2四死球とタイムリー2本であっさり逆転を許すし、同点に追いついてもらって、試合を託されてもリードを踏ん張り切れなかった。だけどこうやって「大きくなれよ」とばかりに試合をくれてもらっているのは幸せだね。この4回ウラ、ブラゼルと鳥谷にタイムリーが出て3点は入ったけれど、アウトカウントだけ増えて、走者が進めない「無得点の危うさ」と隣り合わせだった。決勝点を取れた7回もそうだったね。先頭新井に良いヒットが出て無死一塁、鳥谷は浅いレフトフライで走者は進めず。もちろん「ここで1本」が出て点が入ったのは嬉しいことだけど、たまたまのことだ。アウトにならないことが大事だが、万一失敗してアウトになっても走者が進めるのはどんな打球か。右方向なのか左方向なのか。そのためにはどういうボールに勝負を賭けるべきなのか。その意識が弱かったように思う。タイムリーを打った時は、そのあたりの整理ができていたということなのだろうけどね。
 その点で7回ウラ「あともう1点」ライト犠牲フライを打った高橋光はさすがだ。回も終盤、待望の勝ち越し点が入って、なお一死二三塁。欲しいのはもちろん点が入る打球。ライト方向へ大きいのがベストだ。逆方向打ちの方がボールを長く見る余裕がある(詰まりにくい)、犠飛で二走も三進できる。したがって狙いは外角、アウトハイならボール気味でもしめしめ。まさしくそんな球を一発で仕留めた。求められる結果を高確率で出すための思考、さすがはミツだった。グッジョブ。
 もちろんその前に見事なタイムリーを放った桧山も素晴らしかった。速球に押されながらも、併殺に備えて二塁ベースよりにいた井端の左を鋭くゴロで破るタイムリー。いかに想定外の打球コースだったかは、固いドラゴンズの外野陣がなかなか打球に追いつけなかったことでもわかる。本来、桧山なら中田の速球を鋭く弾き返せないはずのコースだったのだろう。そのスキをついて二塁まで走った走塁もグッジョブ。あれで併殺の心配がなくなって、ミツも楽に打席に入れた。
 弱気な配球からアッチソンがおたおたしちゃったけど、7回投げた久保に勝ちもついて、アッチにホールドもついて、藤川にセーブもついて、きっちり1点差を逃げ切った試合。これから各ポジションで競争激化していくようだし、こういうピリピリっとした試合を続けて欲しいね。

コメント

  1. ジジィ より:

    久々、いい試合でした。
    toraoさんはあまり触れていらっしゃいませんが、みんな『走塁』がとてもよかったと思います。
    やはり、ベテラン金本、桧山や、脚の速くないブラゼルなどが一生懸命走ってくれると、全体にいい影響があるようですね。
    あと、確かに今年チームは弱いですが、連日満員の甲子園を見て、「我々は、(どこかのチームと違い)弱くてもしっかり球場で応援する」というポリシーを感じ、嬉しく思います。

  2. 熊虎 より:

    久保の試合に打線の援護。しかも同点に追いつかれた回の自分の打席に代打で追加点。これまでのことを思えば少し報われましたね。最年少の全球団勝利投手おめでとうございます。
    その昔タイガースに勝った事も忘れてあげます、素直にお祝い申し上げます。
    檜山は空振りにとられた外角シュート回転の球を粘りに粘ってもうさっきの外角シュートしか残ってないところまで中田を追い込む凄さ、そして狙い球を狙い通りの打球でタイムリーにする凄さ、見惚れてしまいました。だって、あの檜山が追い込まれた後のボールになるフォークを当たり前のように見送って逆に投手を投げる球無くさせて仕留めるんですよ。フォアボールを予想した私の想像のはるか上のレベルでした。「不惑」って本当なんだなぁ。

  3. 芹沢 より:

    今更ですが、ブランコの精度の高さは、見た目もあいまってウッズの嫌な思い出が甦りますね。。中日はどうやって、安くて良い外国人を連れてくるんでしょうか。
    と、この試合は完全に桧山の持っていった試合だと思いましたが、高橋光カテゴリなんですね。toraoさん見所がスルドすぎます!

  4. BUCK-TORA より:

    最近のデイリー情報で鶴はわき腹痛のため代役西村だったと思いますよ。
    捕手の方針はどうしたいんでしょう、フィールドプレイヤーは全て打撃優先ですかね?
    何人制でも構わんので矢野の復帰の前に小宮山を使って欲しかったです。

  5. スーパーエリーバ より:

    ブラゼル対中日2戦連続タイムリー2ベース!これで中日にうるさいバッターのイメージを少しはつけられたのではないかと思います。そうなると前を打つ金本選手にも際どいコースを突かれにくくなるという好影響も有りますしね。最近よく思うのですが、振り返ってみると良いバッターの成績の3割位は自分の後を打つバッターのおかげだな?と。福留の後のウッズ、小笠原の後のラミレス、金本の後の2005年打点時の今岡、バースの後の掛布等、大打者の後には必ず良いバッターが居たと思います。「福留歩かしたいけど次のウッズが怖い?」と何回思ったことか。昔オマリーがヤクルトに移籍して打ちまくったのは神宮が狭いせいだけだと思ってましたが、今思えば後ろのバッターが良かったからではないかと今頃気付きました。
    またあまり関係無い事を書いてしまいましたが最後に、矢野さん復帰しても今年は最後まで狩野捕手メインでやって欲しいですね。

  6. 西田辺 より:

    最終盤の外野守備陣形には大いに疑問です。
    各選手は必死にやっていると思うけど、とても「勝つ為の守備固め」とは
    言い難い。
    真弓監督に代わって、JFKは一応解体し前監督の勝ちパターンを
    踏襲しない構えを見せた。
    それはそれで一つの見識だと思うが、それなら勝つ為の、1点を守りきるための
    陣形は用意して然るべきだと思う。
    若い選手にあれも足りない、これも足りないと嘆いて使わないよりも
    一つのミッションに従事させて、順次範囲を広げていくのも手じゃないかと。
    じゃないと、何時まで経っても若い選手の目標が失われてしまう。
    まずはそこから始めましょうよ。

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