先日、札幌ドームの試合を見ていて驚いたことがある。
解説者曰く、ファイターズの投手がコントロールを乱して、カウント0ストライク2ボールになると、場内から激励の拍手が湧き起こるのだという。へえ?っと思った。そういう「文化」もあるんだな…と。「大丈夫だ!頑張れ!」という意味の拍手なのだという。そうされることでマウンド上の投手がどういう気持ちになるのか、想像でしかないが、たぶん悪い方向には働かないだろう。
ところでタイガースの投手陣、今季はコントロールが悪くて、自滅が続いた時期があった。あの時の甲子園は、いや初球ボールになっただけでザワザワし、2ボールになれば怒号が飛んだ。これが私が良く馴染んでいる「文化」である。まあほとんどの場合、こういう状況になれば、この投手は萎縮し、その試合で名誉挽回することはほとんどない。
どちらのファンも今、応援しているチームの投手が苦しい状況にあって、放っておけば良からぬ結果になりそうだと思っている点は同じ。しかしその時に何をするかによって、結果は微妙に変わり得るし、その選手の今後を左右しかねない。
選手にとって、チームにとって、どっちが良いか?という点では札幌ドーム方式の方が良さそうであるが、「どっちが好きか」は好みが別れても不思議ではない。短絡的とはいえ、自然なのは甲子園方式であり、札幌ドーム方式に若干の不自然さを覚える人もあるだろう。ただ文化の域にまで達してしまえば、どっちの方が心地良くいられるかということなのだろうね。
冷静に甲子園のスタンドの文化を眺めて見れば、守りの時、守備の時、どれだけ選手たちを励ましているかは大いに疑問だ。攻撃の時はおなじみのマーチやらコールやらで威勢良くしているが、守りの時には基本的に鳴り物は少ない(時々「がんばれコール」なんかはあったにしてもね)。本当は、投手が辛い時こそ応援の気持ちが必要なのだろう。罵声が飛ぶのも仕方ないこと。だけどそれ以上に、それをかき消すような激励の声が飛んで欲しいと思う。
論理的飛躍があるかも知れないが、甲子園の文化の下では、若手のチャレンジは大変なこと。なんつったって、はじめっから「コイツ大丈夫か?」という目で見ていて、少しでも悪ければ「ほれアカンやん」となる。厳しい場所だ。そんなことはあって欲しくないけれど、実際のところ、使う側もファンの反応を気にしたりしてるんじゃないだろうか。
でもそんなものはまったく気にする必要はない。厳しい場所だからこそ、貴重な経験になるんだし、そこから守ってやるのが監督の仕事だ。たとえ一度失敗しても、どういう気持ちで、どういう願いで起用したのかをしっかりファンにも説明し、だから次のチャレンジも応援して欲しいというメッセージを、言葉で態度で示すべきなのだと思う。来シーズンは、どうしたってそういう方針が必要になると思う。
コメント
球場によって声援は色々違いが有るのですね。勉強になりました。
甲子園はどうしてもトータルで見ることが出来ないような気がします。ファンはその場で駄目だったら「罵声」が飛びますし、いいプレイをしたら手放しに「歓声」をあげるなどやはり土地柄の気質があるのかと思います。
しかし、選手だって最初から負けるために試合をやっている訳ではないのでファンはもう少し暖かい目で見て欲しい思うと同時に自分も選手を後押しできる声援を来年は送ろうと思います。
応援(ヤジ)については自分の中でこれはやらないと決めていることが3つあります。
1.味方をヤジらない
ボールスリーになったりしたら
「オイオイ」とか口に出したり「しっかりせえよ?」と叫んだりしますが。
2.審判をヤジらない
「あー」と「えー」とかは言いますが
3.相手の守備に対し「落とせー?」とか言わない。(心の中では思っても)
甲子園レフトスタンドでビジター席の近く(中日戦)で中日応援団が
「お願いだから打ってくれ」
「何でもいいから塁に出ろ」
ピッチャーの打席でも「ホームラン」とか言ってるのを聞いて違和感ありましたが、ヤジついても応援についても味方を乗せる(観客も一体となれる)ものが大事なのだと思います。
札ドでの投手への励ましの拍手は、やっぱり他の球場の方からみたら違和感ありでしょうか。
移籍してきた投手も最初は「なに?!」と思うらしいです。
野球仲間でも「あれは(拍手して)いい人とダメな人がいる」と結構意見が飛び交います。
(異常にプレッシャーを感じるとか。。そういう点で)
私も最初は??でしたが、今は球場に行くと自然に拍手しちゃうんですよね。いつの間にか根付いた応援で、まさに地元文化ですね。
まだ一度も甲子園に行った事がありません。
死ぬまでに一度はあの熱気を体験したいです。
応援しているチームが守備につく時に、トイレやタバコのため席を立つのは、どの球場でも同じですネ。生理現象ですから・・・
私はアルスタさんほど人間が出来ていません?ので、攻撃時の3塁線ファールなど「落せ」とか「衝突せ?」(ショートとサードなどが)などとよく言ってしまいます。昔はユーモアのあるヤジを聞くのも楽しかったですが、最近は統制の取れた応援が主流で、楽しいやら寂しいやらです。ワッショイやらチャンスマーチは、応援が一つになってすばらしいと思います。
札幌の文化に驚き。甲子園はそれで良いと思いますが。
とにかく、蛍の光を止めてもらいたい。
0‐2になって拍手という発想が全く無かった自分が、ちょいと恥かしくなりました。それが良い事だと思った訳では無いんですが、Tの選手がプレッシャーに弱いのも、応援の仕方と多少は関係有るのかもしれませんね。
プレーオフの件、3位争い、散々楽しませてもろといて、なんですが、やはり否定派です。「クイズ番組の最終問題的な、え?!いままでのはなんやったん!?」感が嫌です。
やるなら、レギュラーシーズンの対戦成績を尊重して、「直接対決で、3位のチームが、2位のチームか、1位のチームに勝ち越し、又はタイの時のみ、プレーオフを行なう。1位と2位も同じく。」完全優勝ならプレーオフ無しで、日本シリーズ行き決定。こんなんはどうでしょうか。
大学時代に運動会などのイベントを手伝っていました。
とあるところの運動会の最終種目の対抗リレーでは、アンカーで接戦になるとゴールテープをもった2人が移動(ゴール地点が移動)していました。公式戦終了後に突然プレーオフをするというようなものです。走っても走っても先攻チームのアンカーはゴールテープを切れません。(ゴール係はグランド横切って移動します)そこの運動会ではこれが恒例だったのです。見ている方は面白いけどやってる方はたまりません。
面白さ>公平さ
は納得のいかないところでしょう。
オリンピックや社会人野球での敗者復活戦も納得いかないところですが。
へー、いろいろあるんですね。私は相手守備時の当方の凡フライに「落とせー」とか「空気よめー」と周りの人がいうのがだめです。こんな凡フライ落としたらプロちゅうやろ。そんなミスするプロ観に来てるのと違う。とつぶやいています。「空気よめー」も勝負中なんだから相手チームの空気読む余裕があるヤツがプロだったらいやです。除く、引退試合。
0ストライク2ボールだと相手チームの応援から「よっしゃ、4ボール狙え」の拍手がありそうですが、パは相手チームの応援が少ないので、ホームチームの応援が大きく聞こえて力になるってとこがあるのかな。
これは、日ハムだけなのですかね。
>プロちゅうやろ。
プロちゃうやろ。です。
凡フライを落とした選手には「高校時代、何やってたんだ」と怒ってしまいます。笑。
札幌は特別な感じは確かにありますね。
札幌での最後のロッテ戦の時には、日ハム応援団からボビーコールが起きて、ロッテの軍団からは梨田コール、そして応援団同士での互いのエール交換みたいになって球場全体が感動に包まれたと聞きました。
いい話や?。
こういうあからさまなイイ話っていうのは甲子園では考えられんし、もしそんな状況になったとしたら、違和感を感じるかも。
それはそれでそれもそんなもんですね。
江夏豊さんが「蛍の光」に苦言を呈したのは2年前。球団もメディアも、この問題に全く触れないのは残念でなりません。
来年こそ、球場で聞かなくてすむ事を私個人としては祈っています。
己自身、タイガースファンとしてデカイ顔で応援している身で言うのもなんですが、甲子園球場が本当に野球観戦を満喫できる球場にするためには、ビジターファンにもっと沢山来てもらわなくてはダメだと思っています。
今の様に9割5分ホームの応援客で占める球場なんてどうなんでしょう?攻撃の時、ほぼ360度ヒッティングマーチが鳴り響く応援と、守備に移った時の格差、ものすごいですからね。それで守備の時もホームの応援マーチなんぞしようものなら耳目を塞ぎたくなるでしょう。
私が思うに出来ればホーム6ビジター4、せめてホーム7くらいの割合で試合を観戦できたら、甲子園のベースボールパーク度はもっと上がるんじゃないかと思うんですよ。
かつてT?G戦が6:4くらいに拮抗している時代がありました。あの時の甲子園の攻守交替での津波の反動と押し合いへし合い感は本当に楽しかったです。
本音を言うと、ことタイガースの応援に関しては選手の皆さんには申し訳ないですが、「チケットを買って参加するお祭り」のようなもので、そこでの自制なり規制は「悪い子が道を踏み外さんほどに・・・」くらいで、現代的な「皆さん良い子のするようにやりましょう」的な外的規制はそぐわないと言うか、普段言いたくても言えない本音の喜怒哀楽を大声で発して、勝っても負けてもトータルとして普段抑制している交感神経に火をつけられれば、それは一種の満足感につながっているんじゃないかと思います。
それはそうと、toraoさん。久々に対談会見以降新聞などで姿を見せた今岡がえらく絞れて(当社比で)精悍になってるように見えませんでしたか?
手の問題で調子を悪くした彼なのでその波及効果はいまだ疑問符が付きますが、体だけ見たら今までにないコンディションのよさなんじゃないでしょうか? もともと彼の風貌やずんぐりのスタイルを中年体形と評価する向きには信じ難いかもしれませんが、雁ノ巣球場で間近に見た本人は明らかに常人や他のスリムな逆三角形型の若手選手と違うゴムマリのような筋肉がぎっちり付いているマグロのような太い肉感の体ですよ。こりゃ、確かに本人が自信を持っているようにトライアウトに出れば物の違いを見せ付けることができるのかもしれないと思った次第です。
東京在住の私は、ほとんど東京ドーム、神宮、ハマスタでの観戦ですが、年に一度の甲子園観戦で驚くのは『ツッコミ』ですね(笑)。
昨年、甲子園で私が、ノーアウト1・2塁のピンチに「トリプルプレーやぁー」と叫ぶと、2列前のおっちゃんに『兄ちゃんそんな無理ゆぅたらあきまへんがな』とツッコミを入れられ妻に爆笑されました。
あっちこちで『野次』→『ツッコミ』が聞こえ、関西ならではの微笑ましい文化だと思いました。
>蛍の光
江夏豊氏が問題にしたから気にする人が多いようですが、あれはファンが自発的にやっているもの。嫌なら歌わなければいいだけの話。
それより、
>マツダスタジアム
ビジターチームの投手が交代となった場合、球場主体で犬の遠吠えから「 燃える赤ヘル僕らのカープ」へ続く映像を流す。
>日ハム主催試合(札幌・東京共通)
ビジターチームの投手が交代となった場合に、球場から「サヨナラ、サヨナラ、Hey Hey Hey Good-bye!」という映像・音楽が流れた後に、「幸せなら手を叩こう」とホームのファンに拍手を促す音楽が流れる。
こちらの方が、球場が主体でやっているだけに、よっぽどたちが悪いし、相手に対するリスペクトのかけらもないと感じるんですけどね。
それと、阪神ファンの「蛍の光」を非難するなら、ロッテファンの牽制球への「ブーイング」も同じようなもんだとも思うんですけどね。
もっとも、よく選手がヒーローインタビューでいっている「ファンの声援が力になりました」って、阪神だけは「ファンの罵声がプレッシャーや」と思っている選手は多いでしょうね>特に西のほう方から来た人
かつて西武に移籍した田淵が驚いたのが、凡退してベンチに戻ったときのファンの反応だったのは有名な話ですよね。
阪神では度ぎつい野次の嵐。
一方、西武ファンは「次の打席は頑張ってください!」と優しい励ましの声ばかりだったとか。
ブーイングに逆に「ナニクソ!」と燃えて結果を出すタイプだった田淵は、却って調子が狂ったそうです(笑)。
2003年以前から甲子園に通い詰めてる人たちにとって、今の甲子園は生ぬるくて本当に情けないという嘆き節をよく聞きます。
応援するパワーが激減して、地鳴りのような歓声に包まれることがなくなったのも、その辺りが関係しているのでしょう。
私には札幌ドームの日本ハムファンは、あまりにも行儀がよすぎてかえって気持ち悪いと感じるぐらいです。
一部暴徒化しましたがマリーンズファンが一番情熱を持って応援してるように思いますね。
球場で応援するルールは、怪我をしない・させない。これだけで充分。
後は好き勝手に応援するがヨロシ。
「ごちゃごちゃ言うとらんと応援したええねん!」って言われまっせ。
他球団の気になる応援。
中日ファンの「何でもいいから点入れろ!」
不思議な事にタイガースサイドはこの応援をやらない。
何でやろ?
蛍の光。歌わなければいいといわれますが、聞こえてくるモノはどうすればいいのでしょうか。毎回トイレに立ちましょうか。応援団の品位が問われるのです。
>聞こえてくるモノはどうすればいいのでしょうか。
そこまで気になるなら、耳栓します?極論を言えば、球場行くのやめます?阪神ファンやめます?岡田さんが監督になったオリックスのファンにでもなります?他のチームのファンになったところで、やはり気になるところが出てくるもんです。
>応援団の品位
蛍の光をやめても、世間は「応援団が昔よりおとなしくなったな」と評価される程度でしょうね。
たとえば、球場での試合後のゴミ拾いの件でも、ロッテファンはよくやっていると評価されてますが、最近では外野の一部の客がやっているだけにすぎません。
むしろ、阪神ファンの方が自発的にやっている人(グループ)が多いですよ。
ただ、それは世間のステレオタイプ(阪神ファンは柄が悪い)にマッチしないんで報道しないだけのことです。
ちなみに、「蛍の光」に関しては他球団ファンの方があんまり気にしてなくて、阪神ファンの方が気になるって人が多いようです。
そうですかいな。耳栓するしかないでしょうな。
価値観の問題で折り合わないですな。
ハムのヘイヘイグッバイは、ある意味普段お行儀のいいハムだからこそ許される、ギリギリに計算された失礼さだと思うんですよね。そういえばロッテとハムでポスターで挑発しあったりもしてましたね。ああいう洒落の利いたのはいいと思うんです。「蛍の光」はもっと、よくいえば無邪気、悪くいえば無神経な残酷さを感じてしまいます。が、そういうダメなところも含めて阪神の応援なんだなあともう受け入れちゃってます。そもそも品の良いものだと思ってないというか、「あーまたやっとるわ」みたいな(笑)。
昔、社会人応援団の人から聞いたことがあるのですが、攻撃側に応援の優先権があり、たとえ相手側が応援が少なくとも、相手の声援をかき消すような事をしてはいけない。守りのときは基本大人しくしとくということでした。
新しいチームと歴史のあるチーム、、、
このへんのことがあるので、子供のころから守備時は応援しないものだと思ってました。
今は知りませんが、ヤクルト戦で松岡がワンポイントで出てきてきっちりタイガースは抑えられたのですが、ヤクルトが次の五十嵐にピッチャー交代を告げた時も、外野では松岡に向け「蛍の光」を演奏していました。
「恥ずかしい」を通り越し「惨めな気分」の帰り道でした
蛍の光、いらん。
札幌の阪神ファンです。
結構札幌ドームの試合を見に行きます。
甲子園を知らないので、札ド方式にもう慣れっこです。野次もいいとは思いますが札ド方式のような小粋な応援のほうが選手はやる気を出すのでしょうね