ないようである差

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登録状況のおさらい。8/14野口抹消(腰痛)、太陽登録(先発?)。8/15能見抹消。8/16狩野登録。
先発福原、この日は初回から振りかぶっての投球。このところずっとノーワインドアップ投法にしていたのは、投球間隔を短くしてリズム良く投球することで守備&攻撃にリズムを作りたいという思い、コントロールを重視し、失投をなくしたいという理由からだろう。だが、そんな願いも虚しく敗戦が重なってしまう。前回登板から見せたこのワインドアップは、「うぎゃああ」という叫びにも似た、開き直りの一策なのだろう。狙い通り、直球の力が増した。反面、心配したとおり制球が悪く、先制点以後、味方の援護もイマイチ(笑)。ただ全体ではプラスマイナス、ちょっと良い方に向いたと思う。この日は、従来の「まとまり」ではなく「荒々しさ」で抑えることができた。ただしベイスターズ打線の淡泊さに助けられた感も否めない。直球で決めようとした時、力みからか体の開きが早くなり、シュート気味に高く抜ける球が多かった。この一点だけでも修正できれば、完投&完封できると思う。もっと開き直っていい。
ちょっと遅すぎだが、浅井先発マスク。福原が意図したコースに投げられない中、良く粘り強さを引き出した。
福原をリードする時、面白いのはカーブを要求するタイミングだろう。投げても絶対に手を出してこないという間を、いかに見逃さないか。それが捕手の腕の見せ所。狙われれば長打にもなる「諸刃の剣」、打者心理を読む観察眼が試される。浅井は2,3回でその間を見逃さずカーブを投げさせ、各打者の脳裏に、印象と残像を残すことに成功した。イイじゃない。浅井もカーブもどんどん使わなきゃ。
さあ、今度は赤星のフルスロットルが近そうだ。8回ウラ無死から貴重な追加点を呼ぶ右中間突破三塁打。いよいよ次は、リーグ開幕直後何度も見た、一二塁間を破るゴロヒット、一塁線を破る三塁打も出始めるだろう。超ワイドな打撃が帰ってくれば、首位打者争いトップを行く青木をかわせる!
その赤星を返したのが鳥谷。内角にやや詰まりながら、前進守備のショートの頭の上をライナーで越えるタイムリーヒット。その球をライト線に引っ張れるようになったら褒めたげる(笑)。
無安打にして千金の価値。金本は、初回、内角球に詰まりながらも狙い通り犠牲フライで2点目。6回は無死二塁から、絶対にボテボテ気味の二塁ゴロにしかならないような打ち方で二ゴロ。得点にはならなかったが、やるべきことをやるという姿勢を率先して見せた。
やるたびに延長戦のイメージがある、対ベイ戦。前日の両チームとも点が入らない展開を受けて、初回の守りから相手を同じムードに引きずり込み、初回の攻めで、ワンチャンスを2点にした。その差は実に微妙なものでしかなかったが結果的に山のように大きい2点となった。
1回表先頭石井のポテン・コースを関本が好捕。続く小池のライト線への大フライをスペンサーがフェンス寸前まで追って好捕。無死二三塁あるいはそれより悪い状況になっていてもおかしくない二つの打球を、ギリギリのところでアウトにした。
一方、赤星のヒット、鳥谷のバント安打(おそらくサインによる犠打ではない。良く守備位置を見ていた)の無死一二塁からシーツが放ったゴロは、ショート名手石井の右へ。飛び付いたグラブのわずか下を抜け、先制タイムリーヒットになる。石井&種田の守備力をもってすれば、ダブルプレーになってもおかしくない打球だったが、それ故に打球への集中力を欠いたか。ただ、本来イージーな併殺打になりそうな、難しいチェンジアップに対して、完全に泳ぎながらも、センター返しの意識でミートしたシーツの粘りのあるスイングが、石井の一歩を遅らせたとも言える。
対戦成績やゲーム差ほど、両チームの力に差はない。ただこの日、厳然と存在したのは、1点を生み、1点を防ぐ、ほんのわずかな集中力の差だ。

コメント

  1. たに より:

    おはようございます&お帰りなさいませ。
    矢野に変えて浅井。
    一昨日から使っとくべきだったんじゃないか
    と矢野のバッティングを見て思いました。
    死球のダメージが少なからずあるのでしょうね。
    野口がいない分、浅井の存在は大きいな。
    ロード勝ち越しが見えてきましたね。
    JFKに頼りっぱなしなので安藤頑張れ!

  2. 立派な投手陣

    阪神3-0横浜

    仕事の都合で4回くらいまでしか見れなかったんですが…
    フクちゃんとJFKの鉄壁完封リレーおめでとう!
    フクちゃん7勝目おめでとう!!

    JFKインタビュー見たかった…見逃したわたしは負け組みですか?_| ̄|○
    初回の得点シーンはばっち

  3. JFKがお立ち台って、打線の奮起をキボンヌ

    大阪ドーム:阪神9勝5敗3分 横000 000 000=0 神200 000 01X=3 [投手] (横浜)土肥?秦?吉川 (阪神)福原?ウィリアムス?藤川?久保田 [勝]福原7勝12敗 [負]土肥7勝7敗 [セーブ]久保田3勝4敗19S 昨日とは違って試合が早く終わった。 JFKのヒーローインタビュー

  4. 幸虎 より:

    おはようございます。
    昨日の試合は浅井君がよくがんばってくれました。
    ひそかに応援していたのでうれしいです。
    彼はバッティングも良いのでポスト矢野目指してがんばってほしいです。

  5. 幸運虎 より:

    やっと浅井を使いましたね。私の評価は野口より上なので、点差の開いた場面とか、どんどん矢野に変えて使うべき!
    一方で狩野の活躍も期待しています。同郷のよしみもありますが。確かに競争の激しいポジションだけど、頑張ってベンチ入りを勝ち取って欲しい。
    さて、鳥谷。どうもあの打撃フォームが問題のような気がしています。
    強い打球を産みそうだけれど、どうしてもまだインコースの速球に対応できないし、ほとんどが合わせただけのような左への打球。
    toraoさんご指摘通り、引っ張って強いヒットを打てるようになって本物だと思っています。
    今年の当初に、解説の門田氏が言ってたけど、スイングの軸がひとつしかないと打率アップは望めないと。つまり、内角球に対応する軸が必要だということだと思います。
    2番打者として、左方向への打球が期待されることが多いのだし、常時ツーストライク目までは内角球を強く引っ張る…という意識でいいんじゃないかな?

  6. 幸運虎 より:

    左方向じゃなくて右方向でした…m(__;)m

  7. kuroki より:

    toraoさん、お帰りなさい。
    やはり朝からtoraoさんの虎記事を読めないと、物足りません(笑)
    また、宜しくお願いします。
    浅井もキツイ所で使ってもらえて結果を残せれば、自信になりますよね。
    横浜が打てなかったのは、矢野とのリードの違いもあったのかな?相変わらず、こちらでテレビ中継してくれないので判りませんが。
    今岡がピリッとしませんが……。打てたり打てなかったりする間隔がだんだん短くなってきて、甲子園に帰る頃には照準ピタリ……と予想してみる。
    それで言うと今日は打つ日なんですがねー。どうだろう?

  8. いわほー より:

    本当にベイと虎の差は”ほんのちょっと”。しかしこの”ほんのちょっと”の差が、埋めがたく、そしてこのゲーム差を生むのだから野球は奥深い。
    岡田監督が矢野にこだわるのは、バッティングよりもむしろ、リード面を気にしているからのように思う。野手出身の監督ほど、この”リード”という、得体の知れない摩訶不思議な魔物に祟りの恐怖を抱いているんじゃないですか。魔物は魔物として、いろんなタイプの魔物を駆使するくらいの気持ちでよいと思うのですが。このへんは投手出身監督のほうが、むしろ割り切っているように見えます。

  9. ちょびうさ より:

    おかえりなさ?&ただいま?(笑)
    昨日はスタメンをサラっと流し見して、
    ふんふん、とか思ってたけど、
    捕手が浅井なんて全然スルーで
    試合開始で初めて気づく(笑)
    結構いいじゃないのよ?。
    やっぱ、こういう捕手のやり方も
    年齢って出てくるのかしら?
    それとも性格かな。
    とりあえず昨日の貴重なJFKの
    デイリーは買っておきました(笑)

  10. torao より:

    初回、鳥谷のバントはサインだそうです。
    http://www.sponichi.co.jp/osaka/base/200508/18/base184414.html
    それにしちゃ見事なタイミングで決めました。ウソ書いてごめんなさい(笑)。
    to たにさま
    矢野は疲れもあるでしょうし、死球の心的ダメージもあるでしょう。昨日のような起用法はみんなのためになるので、時々思い切ってやって欲しいですね。
    to 幸虎さま
    ちょっとマグレっぽかったですが、浅井は盗塁も一つ刺しましたしね。
    初球からフルスイングで狙っていく打撃スタイルは、下位打者として魅力いっぱいです。
    to 幸運虎さま
    鳥谷はもどかしいですね。おっしゃるように追い込まれるまでは、内よりの甘い球を待って、来たら思いっきりひっぱたくという打撃を心がけて欲しいです。追い込まれても落ちる球への対応さえできれば、泳ぎながらでもバットコントロールできそうなんですから。
    でもイチローがそうであったように、私などの思いも寄らない発想で進化中なのかも知れないなぁ、そうなら良いんだけど(笑)。
    to kurokiさま
    リード自体に新味があったとは思いませんが、やっぱり打者にとっては目先が変わると思います。
    今岡は、ぽつぽつ目立たないところで当たりもあるので、ココイチ爆発ももうすぐじゃないでしょうか。
    to いわほーさま
    そりゃ3割近く打って、盗塁阻止率も良くて、これだけの防御率の投手陣をひっぱっているんですから、矢野が一番なのは間違いないんですが、本当に「福原のカーブ」と一緒で(笑)、控え捕手を使って良い試合を見極めてシュルッとストライクを奪って欲しいものです。矢野にとってはたったの1試合でも、例えば浅井や狩野にとっては、物凄く大きな1試合なんですからね。
    to ちょびうささま
    おかえり?、ただいま?。よく来たのぅ(笑)。
    年齢も性格も関係あると思います。投手の良い球を投げさせる、打者の弱点を攻める、前の打席のウラをかくなど、いろんなやり方があるのがリードですからね。浅井は打者の狙いを外す、弱点をつくというリードだったんじゃないでしょうか。
    あ、JFK(もうこの名前で決定なのかっ?原辰徳はUFJって言ってたけどw)のこと書くの忘れてた(笑)。

  11. 仙丈亭日乘 より:

    福原、祟りから脱却!

    9時前に歸宅してTVをつけたら、もう試合は終はつてゐた。
    ずゐぶん早い試合展開だつたやうだ。
    阪神3?0横濱。

    阪神の先發は、福原。
    どうやら、お祓ひに行つたのか、祟りから脱却したやうだ。
    福原の祟り脱却は、これからの戰ひには大きい好材料だ。

    阪神の得點

  12. え?遅ればせながら現場からの報告です(笑)。
    三塁側でしたので、右投手&左打者中心ってことで (^^ゞ
    まず福原ですが、ワインドアップモーションにして本人にも何かしら‘安心感’みたいなものがあったんでしょうか。
    とにかく力強く腕を振ることを主眼に置いたような投球で、浅井もそれを感じ取って打者の内を突く真っ直ぐを軸にした配球をメインテーマに「とにかく攻めていく」姿勢は見えました。
    ただ、セットポジションになるといつもの悪癖というか投げ急ぐ感じになって、ご指摘のように真っ直ぐが抜けたりフォークが落ちきらなかったり、正直浅井もシンドかったと思います(苦笑)。
    その中で‘カーブ’がいいアクセントになりましたね。
    2球続けてみたり、ウィニングショットに使ってみたりと、矢野とはまた違った味つけで打者を料理していった感があります。
    真っ直ぐが抜けるケースが多い中、カーブによって手首を逆に回転させることでそれを是正させようという思惑が浅井にあった・・・ってのは考えすぎでしょうか (^^ゞ
    交流Bs戦での完封もあるように、この2人の相性もあるのかもしれませんが、相手打線の低調さに助けられたとはいえ、今回の結果は浅井も大いに自信を持っていいと思います。
    7連投の藤川はこの7試合目が最も良かったですね。
    佐伯への初球、外低め一杯に決まった真っ直ぐなんか佐伯も手から離れた瞬間‘ボール’に見えたはずです。
    それが矢野の構えたところにズドーンと吸い込まれるんですから、佐伯も「こら打てんわ・・・」って表情でした。
    最後の真っ直ぐが一番甘かったですが、全くバットに当る雰囲気がなかったですね。
    今さらながら、敵じゃなくてホントに良かったです(笑)。
    この日の「ラッキーボーイ」(笑)、鳥谷はなかなかフォームが崩れたまんま戻ってきません (T_T)
    彼の意識がどういうものかは解りかねますが、強い打球で引っ張りたい気持ちからか体が‘回転’してしまってます。
    下半身主導の‘捻転’で打球を捕えないと、元々バットヘッドが遅れてくる軌道からして左方向にしか打球が飛ばないでしょうね。
    それでもソコソコ強い当りが左前に飛ぶのはバットコントロール、とりわけ天性の左腕の使い方によるところでしょうか。
    まぁここまで出ずっぱりですから疲れも考慮に入れる必要はありますが、下半身の使い方にもっとキレが増してくれば率も飛距離も伸びてくるでしょうから、なんかもったいないなぁと思わずにおれません。
    赤星は本人のコメントどおり、開幕当初の調子を取り戻したようです。
    吉川の力のある真っ直ぐに負けず右中間へライナーですからね。
    ただ土肥に対してはやりにくそうでしたが。
    金本アニキは4試合連弾が止まってひと息入った、ってところでしょうか。
    テークバックから力みがある感じで、「スムーズにバットが出てこんなぁ・・・」と眉間にシワ寄せながら観てました(笑)。
    まして相性のいい土肥相手で余計力んでましたかね。
    それでも2点目となる犠飛を放つあたりはさすが、・・・ってゆーか、あれってレフトの守備範囲じゃありませんでした?
    打球がどんどんスライスしていってたので、最後多村が倒れるように捕ったときは「エッ、なんで?」って思いました。
    とりあえず三塁内野席から感じたままにカキコさせていただきました。
    長駄文にお付き合いさせてしまってスイマセン m(__)m
    お、片岡同点アーチ!!

  13. 黄金コンビ誕生(?)と黄金リレー

    ・ 17日 17回戦(大阪ドーム) タイガース 9勝5敗3分 勝:福原 7勝12敗 負:土肥 7勝7敗 S:久保田 3勝4敗19S 関西に戻っての対ベイスターズ戦2戦目。 前日は井川と三浦の息詰まる

  14. torao より:

    to トラのシッポさま
    詳細なレポート、ありがとうございました。こんなコメント欄に書いて頂くにはもったいなさすぎる大作で、本当に恐縮です。ご自分のエントリーとはまた違った雰囲気ですね(笑)。
    決め球にカーブを使ったところが、浅井リードのハイライトでしたね。ちょっと荒れ気味の福原でしたから、配球という面ではちょっと評価不能という感じもありました。ただそんな福原を勝利投手に導いたのは間違いありませんから、ナイスリードですね。
    鳥谷は、本当に何を意図しているのかがわかりにくいですね。なるほど、引っ張ろうとしているがゆえの開きなのかも知れませんね。当てるだけの打球も開きが原因ですものね。
    などなど、すべてとても参考になりました。ありがとうございました!