ブラウン助けたシーツの「間」

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野球がある月曜日。昼は、神宮の杜で早慶全勝点対決最終戦。夜は杜の都で鷲虎最終戦。
全146試合中50試合が終わり、貯金6、2位ヤクルトと1.0ゲーム差で首位。上々のシーズン序盤だった。いよいよ胸突き八丁の中盤戦、戦力層の厚さを見せつけてやる時期だ。
8回表を終わって9?2と7点リード。ハードなスケジュールを強いられる中、「労働を分散させる」布陣を敷くのに絶好の展開だった。しかし交代で出てきたメンバーが思うように働かず、バタバタの終盤となってしまった。
退路を断って、少ないリードを守ろうとするいわゆる「守備固め」は、ある意味で物凄くアグレッシブな戦術、リスキーなようで成功率は意外と高い。しかし、大量リードのゆとりを利用して主力を休めるという策は、チームとして絶対必要であるにもかかわらず、しばしば「失敗」を目にする。
この日も、攻めの姿勢が見られなかった能見投手、野口捕手のバッテリー、本来の球際の強さを発揮できず二つの「隠れエラー」を犯した秀太選手が、鎮火気味だった楽天を再燃させてしまった。自分を「埋め草」だと感じながらプレーをしていたら、その心のスキは必ず敵につけ込まれる…それが勝負というもの。出るからには、たとえ慣れない役回りでも、その道のスペシャリストとしての強い気持ちでいなければならない。そしてその気持ちを作り上げるのがベンチワークに他ならない。「第二列」に気持ちの弱さが出ないよう工夫と配慮を求めたい。
そういうワケで、終盤に楽天の勢いを見せつけられたのだが、この日は相手エース岩隈投手の立ち上がりを攻略したことで、楽勝の試合。反省はきっちりするとして、打撃陣の好調は素直に喜んで、こっちも勢いに乗っていきたい。金本が絶好調、球の見極めが完璧だ。続く今岡への信頼感で繋ぐ意識が功を奏している。今岡がチャンスを逃さないのは相変わらず、ここへ来てシーツも上昇中だ。外へ逃げるボール球に手を出さなくなれば、なかなか簡単な打者ではない。そして打撃の状態が上がってくれば、シーツの良い影響力は他にも出てくる。
この日は、3点先制した後の1回ウラ、簡単に二死を取った後のブラウンが、相手に気圧されているかのような2連続四球を与え、さらに続く鷹野のカウントが0?3。ここでシーツがマウンドに駆け寄り、ブラウンに声を掛けた。絶妙の「間」と「勇気」を与えたようで、ブラウンは鷹野をショートゴロに打ち取り、序盤を静かに立ち上がることが出来た。開幕当初のように、シーツのリーダーシップが戻ってくれば、チームの状態はさらに上がってくるだろう。

コメント

  1. BSミツルH より:

    継投が打者ひとり遅かったように思います。毅然とした進言がさらしものを回避した?ようにも思います。久保田と藤川はそろそろ入れ替え時ですね。ノリの効いたシーツは1・2番と4・5番にも心地よくブラウンにも心地よかったわけですね。

  2. 5月29日フルキャストスタジアム(阪神○9?6楽天●)観戦記

    <5月29日、阪神4勝1敗、観客19,175人> 神(T)300 200 220=9 楽(E)000 110 031=6 [投手] (T)ブラウン-江草-能見-藤川-久保田 (E)岩隈-徳元-有銘-小山-一場 [勝]ブラウン3勝 [負]岩隈3勝6敗 [本塁打] (T)金本13号ソロ (E)鷹野3号ソロ、4号ツーラン、山崎4号ソロ 現場か

  3. ◆5月29日対東北楽天(〇9-6)

    対楽天 5回戦 フルキャストスタジアム宮城

    神|300 200 220|9
    楽|000 110 031|6

    勝:ブラウン3勝0敗0S
    敗:岩隈3勝6敗0S
    HR:金本ソロ13号/鷹野ソロ3号/ツーラン4号/山崎ソロ4号
    神:ブラウン-江草-能見-藤川-久保田
    楽:岩隈-徳元-有銘-小山-一場

  4. 2003年のオーダーの中で、赤星?金本のホットラインがよく特集などでピックアップされていましたが、実は今岡?金本ラインがあそこで完成されていたのかもしれませんね。
    それが今年の金本?今岡ラインという形で生きてきている。
    しかしこういう試合はこびを見ていると、精神的に脆弱な選手が多いのか?うちのチームは?

  5. おかぼん より:

    一月前のあの7点差をひっくり返されたD戦の悪夢がちょっぴり蘇った終盤でした。ちょうど一月か。交流戦が一カード一カード中身が濃いせいか,ずいぶん昔のような気がします。
    能見は一度二軍で立て直したほうがよいかも。
    今日のフルスタが終われば,明日からの二週間4カードは,甲子園が3カード,Bs戦もスカイマークと大阪Dという「自宅シリーズ」になります。
    杉内,斎藤,渡辺俊など難敵が続きますが,「地の利」を生かして自分たちの野球をしてほしい。
    そのためにも今夜はだいじ。つながり,勢いの出てきた楽天打線だからこそ,「ソフトに抑える」シモさんの投球がさえることを期待したい。

  6. 何とか勝ったけど・・・

    (フルキャストスタジアム宮城)   阪 神300 200 220=9 楽 天000 110 031=6 <投手> (神)ブラウン―江草―能見―藤川―久保田 (楽)岩隈―徳元―有銘―小山―一場     ○ブラウン3勝 ●岩隈3勝6敗 <本塁打> (神)金本

  7. いわほー より:

    土日の試合で楽天のイメージはすっかり変わったことでしょう。もう遠慮することはない。ガチンコでいってやれ!(とっくにガチンコでしたか?)
    久保田と藤川の入れ替えは今の調子からして、それもありかもしれませんが、そうすると久保田がセットアッパーで出た時のことが心配です。せっかくリードしていても、リードしたままクローザーの藤川につなげられるんだろうか?藤川がセットアッパーでいるからこそ、9回のクローザーの出番が保証されているのではか?藤川を二人ほしいところだが、やっぱりここは目をつぶりながら久保田に経験を積ませて、真のクローザーとして独り立ちを願うのが得策なのでは?なんて思います。
    能見は自信を喪失しているようですね。下でじっくり立て直したほうが良いように思います。
    明日にも橋本が戻ってくるし、三度目の正直でわれらのヤスにもチャンスをあげてやってほしいし(二度あることは三度ある?)、筒井、ダーウィン、桟原、山東etc。上に上げたい投手は目白押し。他球団にはない投手陣の層の厚さで、何とか乗り切れるのではないでしょうか。

  8. torao より:

    to BSミツルHさま
    能見投手の球は悪くなかったですよね。けっこう狙ったコースにも行っていました。楽天の各打者が「能見?チャンスあり!」と思っていて、能見自身が「自分で楽天を抑えられるか?」と自信なさそうだったように感じました。
    そりゃもう湿ったシーツじゃ気持ち悪くてしかたなかったですから(笑)。
    to かきぴーさま
    昨日は、それだけ楽天の選手に意気込みがありました。球児でもかなり精神的に攻め込まれていましたからね。
    強いチームの「2列目」と、弱いチームのレギュラーなら、普通強いチームの方が相手を飲むのですが、「自分はレギュラーではない」ということを強く意識してしまうとあっという間に飲み込まれてしまうことが良くありますよね。全員が第一戦にいるという雰囲気と起用法があれば防げることだと思います。
    to おかぼんさま
    交流試合って、選手は疲れるでしょうね。普段行かない札幌、福岡、仙台などへの旅行もあるし…。「自宅シリーズ」はホッとするでしょう(気が抜けなきゃいいけど)。
    ブラウンもうまくかわしましたから、下柳投手にもしっかりボール球でのけざらせて、変化球を低めに配すというオーソドックスなスタイルできっちりいってほしいものです。
    to いわほーさま
    実際にどう動くか、動かないかは別にして、ローテーションや役割分担について再考する時期ではありそうです。特に「7回藤川作戦」は成功しているだけに手をつけにくいのも事実です。ただ打線の援護が得られる状態のうちに、自然な流れでいろいろなオプションをテストできればいいと思います。先日BSミツルHさんも書かれていましたが、先発が7回までもった時に、ジェフ→球児をためしてみたり、ジェフ→久保田でいっておいて、久保田がふらついた時に球児を投入してみたりするテストはぜひしていきたいものです。

  9. たけ より:

     こんにちは。私もtoraoさんが書かれている、シーツ選手の「間」に大喜びした1人です。異国で言葉が通じるという立場で本当に一番必要なタイミングでマウンドに行ってくれたと思ってます。
     さて、いつも試合を見ていて思うのは、守備固めとリードされているときの投手起用の難しさです。これを「損な役回り」ととらえてなければいいのですが。
     個人的には牧野投手あたりに、劣勢での登板でもひっくり返すくらいの内容を期待してしまうのですが、使われないと厳しいですよね。

  10. テド より:

    >シーツの「間」
    と聞いて、布団を敷き詰めてる修学旅行の
    部屋が頭に思い浮かびました(ぶたないで)
    今日はナイターなんですね。
    下柳なので、安心して見れそうです。
    楽天さん、これからも徐々に勝ち進むといいですね。
    もいっかい、中日に3タテしてくれないかな。

  11. torao より:

    はぁ、お腹空いた?。イイ感じみたいね。
    to たけさま
    守備固めだって敗戦処理だって、重要な戦力に変わりありません。代走同様、攻撃的な手駒である守備固めは言うに及ばず、敗戦処理の投球次第で、翌日の流れが決まることがありますし、場合によってはその日の試合展開だって変わってきます。もちろんみんなそんなことは百も承知なのでしょうが、ベンチをあっためる時間が長くなってしまうと、レギュラーとの力の差を感じたりしてしまうんでしょうね。ベンチワークが大切です。
    to テドさま
    「シーツの間」、となりが「枕の間」(笑)。ああ、修学旅行の大部屋ねぇ、懐かしいねぇ、はしゃいでみたいね(笑)。
    そう、楽天さんとの去り際に景気づけしてあげたいものです。大差をつけて勝利を決めて、最後にちょっと反撃させてあげましょう(笑)。

  12. ひやひやものの勝利

    仙臺での樂天との試合は、序盤での樂勝ムードが最後はひやひやものの展開となつた。

    先發はタイガースがブラウン、樂天は岩隈。

    初囘の2アウトからタイガースは、3番シーツから6番檜山まで連續ヒットで、岩隈から3點をもぎ取つた。
    4囘にも2點を追加し、0?5

  13. 楽天戦(5回戦)

    9対6 勝利♪1回表に今岡と桧山の連続タイムリーで3点を先制。4回にも2点を追加し、その後も加点してリードを拡げた。ブラウン以降小刻みな継投で、楽天の連勝を4で止めた。打○金本・13号ソロ投○ブラウン・3勝0敗(ブラウン・江草・能見・藤川・久保田)場

  14. のののー より:

    4点では「ちょっと反撃させてあげる」余裕はありませんでしたが….
    75球しか投げていない下柳を、なぜ7回も行かせなかったのか。2点追加して8番から始まる8回は牧野で(危なくなれば藤川がいる)、9回がジェフでよかったのではないか。
    中継ぎの負担の少なからぬ部分は采配のせいに見えます。まあ、昨日の能見のアレがなければそうしていたのかもしれませんが。

  15. torao より:

    to のののーさま
    もうちょっと勇気があれば、「今日は球児を使わん!」と決められたのでしょうが、それだけ楽天の闘志に押されていたということかも知れませんね。
    登板過多は間違いないです。ここまでは良かったとしても、これからの梅雨時、夏は、こうはいきません。いい加減、準備をしておかないといけませんね。

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