対外試合一発目

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楽天との練習試合。
投げる方は、望月、馬場、浜地が3回ずつ。
望月としては、変化球でカウントを稼いだり、打ち取ったりできることをアピールしたかったのか、得意の直球を少なめにする配球だった。結果としてはその変化球が決まらなかったり、良さそうなコースを通っているように見えても打者に見切られたりと、思ったとおりにはならなかった。
ただ、気持ちはわかる。先発で使える、抑えられるという結果がほしいのだろう。目一杯の投球は昨年、リリーフで見せているからね。ちゃんと考えて、進歩しようとしている。矢野監督は話し合いながら、そういうプロセスを見てやっているのだろうね。

馬場は先発投手としての完成度で勝負しなければならない。この日は多彩な変化球で打者に的を絞らせず5奪三振1失点と結果を出した。とくにスコールのような強い雨の中だったが、非常に落ち着いて投球ができていたのがよかった。ただし、走者への警戒が甘く、やすやすと2盗塁を許したのが課題。まあ打者との勝負が第一義ではあるが、直球の殺傷力が低いという「印象の弱さ」を補うためには、そういう部分を疎かにはできない。これもまた課題が浮き彫りになったと言える。

浜地はスピードガンでは140キロ台前半でも、スピンの利いた直球は打者の手元でもスピードが落ちない。上から叩きつけるような角度と、叩きつけているようでいてタレずに伸びてくる軌道のおかげもあって、打者はタイミングを取りにくそうにしていた。カーブもしっかり操れていた。本来なら島本、齋藤にと1イニングずつの予定だったようだが、浜地で3イニングスとなったのは、矢野監督が「ここが成長のタイミングだ」と見抜いたからではないか。確かにそう思わせるだけの魅力がこの投手にはある。

ノーサインということだったが、打つほうでは総じてファーストストライクから超積極的にスイングし、一塁までは全力疾走。塁に出れば離塁で投手に揺さぶりをかけ、アウトになってもどんどんスタートを切っていた。一言で表すなら、「矢野二軍監督の野球」をそのままやっていた。売出し中の近本と木浪がともに結果を出したのが大きい。下剋上の機運がますます高まっていくからね。

積極的に打ちにいく中で、ボール球をしっかり見極めることもできていたため、チャンスを作り、拡大し、勝負どころで甘い球を引き出すことにもつながっていた。急にバカスカ打てるようにはならないが、「心がけ」によって得点機を引き寄せ、それをものにしやすくする環境は作っていける。外堀を埋めるようなやり方ではあるが、雰囲気作りからチームを変えていこうとする矢野監督らしい。「一塁まで走る姿とか、ボールを追う姿勢とか、俺はそれがすっごい良かったと思うんよ」とホメちぎるやり方、たぶん今の阪神の選手たちにフィットするんじゃないかな。

コメント

  1. 虎ジジィ より:

    積極性をホメちぎる矢野監督を支持します。

    練習試合だからかも知れませんが、ノーサインながら矢野監督が目指す「アホほど走る野球」(全力疾走&塁に出れば貪欲に次の塁を狙う)出来ていたように思います。

    特に7回1死一塁から代走島田が盗塁→坂本、近本、木浪のタイムリーは、まさに広い甲子園での理想的な攻撃であり、特に近本の「スライディングなき(余裕の)スリーベース」は赤星レベルの脚力を感じました。

    その近本をタイムリーで返した木浪のアピールも続いており、同じく打撃で譲らない北條とのポジション争いは嬉しい悩みか?!

    若手投手陣も、少しの課題を抱えながらも光るモノを見せてくれました。
    特に、忘れられかけていたドライチ馬場は「三振が獲れる」のアピールに成功!
    望月や浜地も前回の課題を考えながらの投球、投手の一軍枠争いも激しい。

    外堀から埋める!
    そんな言葉がピッタリな上々の対外試合の初陣でした。

  2. 熊虎 より:

    阪神は矢野監督が2軍監督時代に試行していた伸び伸び失敗を恐れない野球ってのをキャンプでも実践しているように見えます。超ベテラン&脇役中堅&伸び悩み若手のチーム構成にこの方針は有効だと思います。

    ところで、松坂の問題。アレって直前に渡米したり筋肉・関節の問題とせず漠然と肩の炎症って何やってんだろう?と思いました。
    私は立場上、プライドの高い落ち目の人という前提条件(例えば更年期の元美少女とか)を踏まえてまず詐病とか病因詐称と疑うんですけど人間が自己の不安や不調を他人の所為や曖昧な病気の所為にすることって凄く多いんですよ。

  3. 虎轍 より:

    初の対外試合は勝てて良かったですが、内容もそれなりにあってええ試合運びでしたね。
    島田が足で揺さぶり、坂本のタイムリーのあと、様子見で投げたような初球をしっかり叩いて三塁打にした近本には思わず「ウマイ」と口走ってしまいました。
    木浪も速い打球でセカンド横を抜けるタイムリーと畳み掛ける攻撃は良かった。
    投手も望月は前回の反省を生かすような投球でしたが、また新たな反省も出来たでしょう。
    馬場は辰巳から三振を奪った球はええ球でした。
    浜地はオコエに打たれましたが、あとはええ球でしたし、打たれた後も引き摺らず、伸び伸びしてたように思えました。
    各選手がそれなりに役回りをわかってきてるような試合やったと思いますね。
    これからの成長にも期待出来ると思いました。

  4. なかっち より:

    矢野監督はいつ頃からタクトを取り出すのだろうか?と考えてしまった。

    そろそろ矢野采配を見てみたいと思うのは贅沢なんでしょうか?
    さすがにシーズン入ってもノーサインって事はないと思いますが(笑)

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