東京ドーム最終戦を「らしく」勝つ

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またご招待にホイホイ乗って東京ドームへ。ネット裏の2階席の前の方、とても見やすい席だった。ちかちゃん、ありがとう!
見やすいのだけれども、周囲はオレンジ色がチラチラ見える人ばっかり。まあ敵地であり、優勝目前という状況なのだから、当たり前といえば当たり前なのだが、こう読売ファンばかりに取り囲まれた空間に身を置くという経験があまりないため、なんか戸惑う。
といってもネット裏2階席なのでのんびりと観ている、あまり熱量の高くない人が多い。なんかどういう意味なのかよくわからないが、試合中盤で帰っちゃう人もあちこちにいる。うちらの隣の親子も4回か5回に帰っちゃったので、以後は広々と席を使った。

先発投手は桜井とガルシア。阪神は初回、一死から近本が四球。福留の3球目に盗塁成功。捕手小林が掴みそこねていたが、それがなくとも楽々セーフの好スタートだった。そしてすかさずセンター前に落とすタイムリー。近本、打球判断よく帰って、あっという間に1点先制。続くマルテもレフト前ヒットで続くと、レフトのゲレーロがこの打球をセンター寄りへ弾く。福留はそれを見て三塁へ……はいいのだけれど、マルテも二塁を狙うも楽勝のアウト。まあ序盤であり、一生懸命&前のめりのプレーだからいいけどさ。二死三塁となり、糸原三振で1点どまり。

ガルシアはまずまずの立ち上がり。投球の高低がまったくわからない場所だったが、内外への投げ分けはできていたように見えた。この日は走者を出しても落ち着いていて、2回は小林が三ゴロ併殺(これは大山うまかった)、続く3回は先頭桜井四球からの一死一三塁で丸を遊ゴロ併殺。スタメンマスクだった坂本とのバッテリーで、打者に的を絞らせない攻めができていた。

4回もまた先頭四球からピンチとなるも、二死一三塁で8番小林。無理することない場面だったが、初球からパカンとセンター前に打たれて同点。こういうやらずもがなの1点をやってしまうと苦しい。この場面、ついつい「むっちゃ打たれそう」と口走ってしまったら、結果が出たあと、となりの読売ファンの女性から「なんでわかりました?小林はガルシアからノーヒットなのでダメだと思ってましたけど」と話しかけられたので、「それが阪神だからです」と答える。

しかしこの日の阪神は一味違った。5回ウラ、またも先頭四球でやられるパターンに入ったかと思いきや、丸が二ゴロでこの日2つ目の併殺打でチェンジ。丸は併殺打が少ない打者という印象があったが、今季はこれが15個目と結構多い。

いい流れで6回表、先頭近本が左中間を越す二塁打で出塁。福留は左飛で走者を進められなかったが、近本が三盗を決めて一死三塁。投手に重圧をかけると、ここからマルテ、糸原、髙山が怒涛の3連歩。この回、打者7人1安打の猛攻で大量1得点を奪い、早くも逃げ切り態勢に入った。

ガルシアは当然6回ウラのマウンドにも上がった。この回がすんなり終われば話は別だが、ちょっと内容が悪ければ7回表ガルシアからの攻撃では代打が送られる。つまり、(1)この回はもちろん、7回以後も投げる。(2)この回まで投げる。(3)この回途中で代えるのうち、どれにするかを細心の注意力を払って見定める必要がある。
そのときに、「次の打順が投手だから」という条件は一番はじめに切り捨てるべき要素だ。これは「だから替えられなかった」という判断を誤らせる要素でしかない。
考慮すべきは、今日コンディションのいい投手が何人いるのかだ。継投プランAの設計図が書けたら、もっともリスクが高そうな部分を考慮したプランBも書く。それができれば、あとは嗅覚をきかせて交代のタイミングを察知するのみ。

ということで6回ウラ、先頭岡本に四球。もうここで交代でもいい。さすがに少し早すぎるが、これでイニング先頭への四死球は4つ目だ。そうそうゲッツーで切り抜けられるはずもない。
実際は代えず、ゲレーロは当たり損ねの二ゴロ二塁封殺で一死一塁、ゲレーロにとっておきの代走重信。アクシデントで坂本を下げている中で、勝負手を前倒しで切ってきた。ここらあたりは、原監督の勝負カンなのだろう(結果的にはハズれたけど)。
揺さぶりをかけてきたところで、投手を代える手もあるが、ここも続投。
重信のスタートを警戒しながら山本に対したが、結局四球で一死一二塁。ここで島本にスイッチした。決して遅「すぎ」ではなかったが、やっぱり少し引っ張りすぎには感じた。

今日のハイライトはここ。一死一二塁、代打陽岱鋼。フルカウントとなり走者はスタートさせた。当たり損ねのゴロが三遊間へ、不規則バウンドだったようにも見えたが、大山が捕れず、しかしショート木浪がよく止めた。一死満塁。投球的には島本の勝ちだったが、さらに苦しくなる。
しかしここで小林を三振。代打大城を二ゴロに仕留めピンチをしのいだ。

7回は岩崎が前日のうっぷんを晴らすサクサク三者凡退。タフだ。
8回はドリスが前日使ってもらえなかったうっぷんを晴らす「良いドリス」。

9回表、先頭。打者ドリスに代わり鳥谷。ベンチから出てくる姿を見ながら「鳥谷」と名を呼んだ。「ありがとうな」は照れくさいので心の中で言った。

たぶん、阪神の鳥谷を生で見るのはこれが最後だろう。澤村がストラク入らず四球となったが、まあ鳥谷らしいと納得するしかない。

追加点ならず、1点差のまま最終回、藤川球児。まあ阿部に四球を出したが(代走いなくて宮國ということもあり)まったく危なげなく逃げ切り。
さすがにTPOをわきまえて「ざまあ!」の悪態はつかなかったが、心の中では「見ろ、これが阪神のショボい勝ち方だ。打てなくて負けるのはつまらないだろ!思い知れ」と思っていた。

後楽園の街でマイさんグループと合流して祝勝会。いい感じに酔っ払って帰ったのであった。

コメント

  1. ぴゅあらっく より:

    トラオさんも現地だったんですね(笑)。私も三塁側内野席で観戦していました。
    いやぁ、勝つには勝ちましたがストレスが溜まりましたね(^^;。満塁から押し出しの1点しか取れないとかショボいにも程があります(笑)。高山も早打ちなのにあの打席は良く我慢したと思いますが。
    昨日の真のヒーローはガルシア降板後のピンチを切り抜けた島本でしょう。満塁のピンチから小林を三振、大城をセカンドゴロに打ち取ったのは痺れました。
    近本もマルチヒットに2盗塁と良く頑張りました。昨年のドラフト指名時に彼がここまで成績を残すとは思いませんでした。残り8試合も駆け抜けて欲しいですね。
    最後に代打・鳥谷のコールに胸が熱くなりました。四球を選んでの「鳥散歩」は彼らしいと思いました(笑)。不調時は四球も選べていなかったので、今は本当に調子が良いのだと思います。トラオさんが前に書かれていたように、早くからファームでの調整を積んでいれば、もっと早く復調出来たのではないかと思えてなりません。

  2. とらかっぱ より:

    流石!toraoさん観戦で勝利フラグは既に立っていました。ガルシアのストレートは走ってたように見えました。丸の二併殺が大きかった。とはいえ昨年並みまでは戻ってない。来季はどうしましょうか?

    6回はアップアップの桜井から満塁まで行ったのに大量1点!強いチームなら畳み掛けるところなのに。原監督も余裕と言うか舐めてると言うか、桜井のバテ具合は素人目にも明白。にも関わらず続投させ、それにお付き合いで1点しか取らないタイガースって。まあ、1位と4位の対戦ですね。

    島本はどれだけ自信つけちゃったのでしょう。もう、打たれる訳ないやんオーラ出まくりで、見る方も安定の火消しでした。オフが楽しみですね。どっかの消防署も一日所長頼んであげて。

    最終戦でようやく勝てたけど来年こそ勝ち越せるように色々頑張らんとね。

  3. ジュビロタイガース より:

    丸の併殺打で救われましたが、大量失点になりかねないとこでした。
    坂本ゲレーロが終盤にいなかったことも、助かった。
    それでも、島本は落ち着き払ってるし、岩崎は前日の不調を吹き飛ばすピッチングに、ドリスはワンナウトランナー無しなら無双の感じもあり、球児は言うまでもありません。
    ガルシアとドリスは来年どないしましょ。

    近本が出て盗塁すると、得点チャンスが広がりますね。ただ、打率や長打力を考えると、糸原と福留は逆の方が良い気がします。
    近本のセの新人安打記録は間違いなさそうですが、木浪の100安打とマルテの規定打席は微妙ですね。

  4. 虎轍 より:

    やっぱりtorao様が現地観戦やと勝ちましたね(笑)
    今年の現地観戦の勝率はええから現地観戦に行くのが楽しいでしょうね(笑)
    私もそれがあります。負けが込むと観に行くのが辛いですからね…

    近本が打って走ってをすると勝てる!
    マルテが打てば勝てる!走塁は…ですが、守備も桜井の打球に飛び込んで不細工な形でしたがアウトに出来たのは良かったです。
    高山も満塁の場面でいつもなら振りにいって空振り三振なパターンでしたが、良く見極めましたね。
    相手投手が中4日なんやから待球作戦で球数を投げさせて四球を貰う野球が出来たのは良かったです。
    強い気持ちで強いチームになっていこう!
    がむしゃらに、不細工な形でも勝ちゃあええんよ!
    タイガースが勝つ!それだけで次の日の仕事を頑張れる奴がここに居るんやから(笑)
    タイガースの勝ちに感謝。

  5. hi64 より:

    昨日は私も現地でした。
    最近は、雷中止、大野ノーノーとついてない観戦でしたが、ドーム最終戦の勝利を観られて良かったです。

    ランナーは出すもののゴロを打たせて凌ぐというザ・ガルシアというピッチングでしたね。
    内野が普通に守れば来年はそれなりに勝ってくれそうなピッチングに見えました。

    昨日は代打陽の三遊間の当たりを、木浪がよく取りましたよね。
    三塁側の上の方から見てましたが、ゴロが転がったときに、大山は、ピッチャーが捕ると思ったのか、一度サードベースカバーに入る動きをしたように見えました。
    当たり的には普通のサードゴロでしたから、当然ピッチャーが捕れるはずもなく、動きだしの遅れた大山も抜かれてしまうのですが、大山が捕ると思っていたはずの木浪が油断なくカバーに入り、ギリギリで捕りました。
    抜ければ同点という場面でしたから、隠れた好プレーでした。

  6. タクロー より:

    1点差の完勝。

    前日の鬱憤を見事に晴らした。誇り高き救援陣。これぞ勝利の方程式。
    島本がよく踏ん張った。一死満塁の大ピンチに前の打席でタイムリーの小林を三振に切って取った。圧巻の投球、マウンドさばきだった。島本、岩崎、ドリス、球児で3回3分の2を1安打1四球、6三振に封じ込めた。今季の虎を象徴するような貧打での抑え込み勝利。球審に一言。球児が阿部に投じた5球目はストライク!三振やったやろ?そのように画面が語っていました。まあ、そんなことに動じない、まったく球児のV字復活は素晴らしい!
    それ比べてチャンスで打てぬ若手打撃陣。北條、大山の低空飛行。これからもこの二人がサードのレギュラー競争をするのだろうか?
    できることならば来季は外国人野手3人体制でお願いしたい。勝利なくして喜びなし。

  7. yalkeys より:

    最後の東京ドーム、鳥谷が満塁で2点タイムリー(漸く3打点目)でしたので、ヒーローかな?と思いましたが、ゲレーロに逆転2ランで暗転・・。まあこんなものでしょう。
    (以上は仲間16人で観戦のゲームでした。)

    さて、昨日はタイガースらしい勝ち方でした。近本が2安打2盗塁、今の楽しみは彼が
    154本以上の安打を打ち、セ新人最多安打を達成し、山田を抜いて盗塁王になることです。それで村上に新人王争いに敗れたとしても、消極的納得です。