夢の逸材横田引退す

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鳴尾浜の二軍戦は入場制限の大入り。横田の引退セレモニーに多くの人がかけつけた。
センターの守備につき、頭を越された二塁打あり、センター前ヒットからダイレクトのバックホーム送球でタッチアウトあり、阪神「伝統」の仲間が組む騎馬に乗る入場あり……。

一軍の試合にいくらも出たことがなく、さしたる成績を残したこともない若者。本当のことを言うと、私がどれだけ横田のことを知っているかと聞かれても、あまり多くのことを語ることなどできない。そんな選手に引退セレモニーが行われるのは異例中の異例だ。
脳腫瘍という病名は、野球界にとっては忌まわしい記憶しかない。はつらつとした横田のキャラとのギャップがあまりにも大きい。だから、みんなが横田に同情を寄せたというのはある。
しかし、球団関係者、親の年代に相当するような一二軍の首脳陣、福留や鳥谷、メッセンジャーのような大先輩から年の近い先輩たちまで、そして後輩たちからも、このように愛され、尊敬され、親身になって心を寄せてもらうのは、横田の人格によるものだろう。人格者というと多くの経験を積んで、ある境地に達した人を想像しがちだが、そうではない尊さが横田にはあるのだと思う。それは真っ白な糸のような純粋さを、矢野監督は「かけがえのない存在」と言ったのかもしれない。

それにしても、この試合でそんな状況になり、あんな打球が飛んできて、こういうバックホームを決める。糸を引くような美しい本塁返球。美しい思い出。言葉もないよ。
思い通りではなかったろうけど、素晴らしい現役生活だったね。ナイスプレー!横田。

コメント

  1. とらかっぱ より:

    筋書きがあったんじゃないかって思うほどの絵にかいたようなダイレクトストライクバックホーム。確かに野球の神様が居ました。志半ばというよりこれからって時にユニホームを脱ぐ辛さは計り知れないものがあると思いますが、人生はまだまだこれから。今まで苦しんだ分良い事が待ってると思います。お疲れさまでした。

    今日は今季のタイガースの命運を握るC-D戦ですね。カープは前回タイガースに登板後中5日でジョンソン。ホームでの最終戦を何が何でもの思いで勝ちに来るだろうカープともう来季に向けた戦いのドラゴンズ。普通に行けばカープ圧倒的に優勢だけどプレッシャーは半端ないだろうなぁ。滅茶苦茶おもしろいゲームになりそう。他人事他人事(笑)結果タイガースに可能性が残ったのならもう全力で3つ勝ちにいくしかない。こんな緊張感のある戦いはそう経験できないので、来季以降期待をかける選手をメインで行って欲しいけど、矢野監督は変えてこないでしょうね。

    まあ、今日は高みの見物をさせていただきましょう。まだ順位下なのに偉そうに言っとく(笑)

  2. 虎ジジィ より:

    何の落ち度もない将来性豊かな若者を病魔が襲い、道を閉ざされる理不尽さが辛いです。

    勿論、横田だけではなく競泳の池江選手や、私の同級生でも同じような病気で中学時代に亡くなった友人もいました。
    皆理不尽だが仕方ないのか?!

    明るい人柄で「弟キャラ」としてチーム内でも、ファンにも愛された横田。

    昨日の美しいレーザービーム返球、しっかり眼に焼き付けておきます。

    その人柄と若さで第二の人生が輝かしいものになる事を祈ります。
    「横田チェストー」!

  3. こうさん より:

    お疲れ様でした…でいいのかな。言葉が見付かりません。

    球団は横田になんらかの仕事を与えるなら、横田を病気の方々に寄り添う青年にするバックアップをしてほしい。赤星の車椅子のように目に見えることも大事だけど、あの会見で号泣した横田なら心で寄り添えるはずだから。その活動が横田の生きる希望になれば…と願う。

  4. 虎轍 より:

    ウェスタンリーグでの横田の引退試合で横田が守備からの出場でセンターからのホーム送球で補殺を記録したみたいですね。
    オリックスは狙って打ってくれたんか?って思うくらいの狙い撃ちでしたね。
    トリプルスリーを狙える逸材でしたが、病からの復活は視力を奪われた形で、守備だけなら難なく出来そうやったんですね。
    初の開幕一軍で盗塁して躍動してた姿は今も覚えてます。
    ホームランは打てへんかったけど、ありがとう!お疲れさまでした。
    また何らかの形で見た時には満面の爽やかな笑顔で手を振ってや!

  5. いわほー より:

    野球の神様が本当にいるのなら24歳のこんな好青年に、これほどまでの苦行を与えるはずないじゃないか。
    罰当たりを承知で叫んでやる。
    野球の神様のバカヤロー!

  6. ジュビロタイガース より:

    入団当時は、横田真之の息子、トリプルスリーを狙える、糸井2世と言われ、大きな期待をしたものです。
    2016年は金本監督となり、オープン戦で結果を出し、開幕戦では高山とのコンビで、タイガースにも横田にも明るい未来が待っていると、心を躍らせたものです。

    昨日のあのバックホームを見ると、第2の人生にも明るい未来が待っているでしょう。

  7. 西田辺 より:

    視力に不安があると言う。
    ボールが二重に見えると言う。
    プロとしての能力が全く足りなかったのなら
    まだ諦めもつく。
    この世界に向いてなかったのだと。
    だけど彼が野球を諦めざるを得ない理由は、
    そんな事じゃない。
    余りにもひどい仕打ちと、神様を恨んだかも
    知れない。
    自分の未来の暗さに絶望したかも知れない。
    それでも、いつかグランドに立てる日を信じ、
    準備を怠らなかった。
    だからこその、あの好返球なんです。
    大きな夢を抱かせてくれた選手でした。
    彼の姿勢があれば、次の道でもきっと花を
    咲かせてくれるでしょう。
    お疲れ様。
    またどこかで。

  8. ぴゅあらっく より:

    昨日は帰宅後に虎テレで横田選手の引退セレモニーを見て涙し、今朝はデイリーなどスポーツ紙の記事を読んで涙しました(´;ω;`)。
    昨日の試合もあのセンターからのバックホーム返球を見たら、病気さえなければと思わずにいられませんでした。
    6年間という短いプロ生活でしたが、横田選手が見せてくれた輝きを私は決して忘れません。
    第2の人生も横田選手らしく真っ直ぐに歩んで行って欲しいです。

  9. 正ちゃん より:

    横田慎太郎選手、お疲れ様でした。そして、ありがとうございました。
    センターから投げたボールは弧を描き、キャッチャーミットに収まった。もう涙なしでは見られませんでした。彼の人柄がこれだけの人を惹きつける、こんな魅力ある選手が愛した野球、阪神タイガース。阪神の全選手は、どうか彼の思いを受け継いでほしい。
    昨日、慶応大学のラグビー部のドキュメンタリーを見ましたが、主人公が横田選手と重なって見えました。ファンとして、来年は阪神タイガースが優勝できるように心から応援します!と決意しました。ありがと、横田選手!

  10. タクロー より:

    愛されて 可愛がられて

    「夢の逸材横田」。まさにトラオさんがおっしゃるとおりだと思います。2014年の合同自主トレの
    時から体格もよく、身体能力がずば抜けていると評されていて大いに期待していました。私の目に映る将来の姿はソフトバンクの柳田、日ハム時代の糸井でした。
    2016年に1軍デビューして、秋と春のキャンプで力を蓄えて向こう10年、甲子園のセンターには大きなヒマワリの花が咲くはずでした。きっと昨日見守ってくれた1軍の先輩たちともにグランドを駆け巡っていなければならない人材でした。

    昨日行くことができなかった鳴尾浜。直接見ることができなかった勇姿。
    ですが、ありがたいことにすぐさまYouTubeにアップしてくれていました。帰りの電車でセンターからのレーザービームを見ました。
    遅いよ神様、でもありがとう。
    その次の「引退セレモニー」の動画を、電車の中で見続けるのはどうにも無理でした。改めてゆっくりと見ます。

    愛されて、可愛がられた6年。わずか6年だけど、力の限りを尽くした6年。
    きっと新しい場所で大輪の花を咲かせるはずだ。そうでなきゃならない。