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阪神・近本、映像分析など脳トレ励む(サンスポ)

社会人でドラフトにかかる選手にもいろいろなタイプがあると思う。多いのは、高校や大学などでは将来性が露出していなかったが、社会人での2年なり3年なりで伸びるというパターンではないか。そう思うと、日本の社会人野球のスカウト力や育成力はすごいと思う。たぶん阪神(以下略)。

近本の言うこと、やっていることを見ていると、社会人チームの育成力もさることながら、この選手は「情報との付き合い方が巧みだ」と感じる。
知らんけどにはなるが、おそらく社会人に入ったときは、足が速いだけの選手だったのだろう。足が速いだけでもチームに歓迎されるのが野球というスポーツだから。
少なくとも阪神に来たばかりの近本は、かなり守備があやしい選手だった。プロレベルの打球に慣れていなかったのもあろうが、打球を追うコース取りもスローイングも良くなかった。それが着実に上達している。反復練習をいっぱいやっているのに、ちっとも上手くならない選手と大違いだ。

本当に知らんけどだけど、できないことを繰り返し繰り返し練習してできるようになるというのは、野球の世界では当たり前のことだ。多少暴論だが、これは「選手は頭が悪い」というのを前提にしている。言ったってわからないんだから、奇跡的にできるまで繰り返しやって、糸口をつかんだらそれをものにする。そのために、奇跡が起きるまで1000回でも1万回でも繰り返しやって、それを自分のものにできるまでさらに1000回でも1万回でも繰り返せ……って感じ。
でも近本は違うんじゃないか。なぜ自分はできないのか。できている人はどうやっているのか。それに対して自分はどうなんだろうか。仮説を立てて映像で比較する。たぶんそうだ、こうしてみよう。どうもうまくいかない。できる人に話を聞いてみよう。参考にはなったけれど、自分のスタイルにはしっくりこない。ひょっとしたら、仮説は間違っていて、その逆をやればいいのかもしれない。その前提でもう一度映像を見てみよう。可能性あるので、明日の練習ではそれを試して、フォームを撮影してもらおう。あ、できた!みたいな……。

「昔の選手はもっとすごかった」というのはある意味で正しいと思う。野生動物としてのヒトは肉体的に退化している可能性がある。しかし、特定のスポーツでより高いパフォーマンスを可能にするために、何をどうすればいいのかという研究が進み、昔の選手たちにはとうていできなかったプレーができるようになっているのが現在の状況だ。
近本はその流れに乗れている、阪神では数少ない選手のように見える(超主観)。

コメント

  1. 虎轍 より:

    前にも書きましたが近本は野球脳が長けてると思いますね。
    失敗しても、その失敗を生かして次の成功に導いてるようなプレーが多く見受けられましたからね。
    野球脳が長けてへん選手は野球界では成長せずに生き残れませんからね。
    誰とは言いませんが…

  2. 西田辺 より:

    ある競技の超一流と言われた人が、良い選手の条件という事で
    「自分をスタンドから見れる選手」と言うのを仰ってました。
    自分のフォームや姿を俯瞰して見れることを指すと思うんですが、
    やる人はなかなかそれが出来ない。
    どうしても今自分が見える範囲で判断してしまうし、それが全て
    になってしまいがち。
    もしかしたら近本という選手は、それが出来る稀有な存在なのかも。
    自分がどう動いてる、自分がどう見えてる、というのを頭の中で
    3D画像が動くんでしょうね。
    こういう選手は、おそらく指導者やスカウトになってもその能力を
    生かせるのかも知れませんね。

  3. アルスタ より:

    近本は守備でもいいプレーが多くありました。
    肩はあまり強くないと言われていましたがダッシュとコントロールがよく捕殺10は断トツでした。
    新人王の投票権のある記者は関東に多いですが、関東の記者は村上の三振、低打率、エラーに好印象を持っていないとも聞いたので期待してます。

  4. ジュビロタイガース より:

    昔は高校や大学で活躍してても、背が低い、線が細いなどで、敬遠される印象もあります。メガネのキャッチャーもそうだったかな。
    最近はそうでも無くなってきている気もしますが。

  5. こうさん より:

    近本には「赤星みたいな」や「赤星を越える」という枕詞は必要ない。イチローみたいな選手は、もう出ないと思っているが「近本みたいな」と言われる選手になってほしい。…いや、もうなっているのかもしれない。「阪神タイガース出身のメジャー選手・近本」…ヤバい、さぶいぼが。

  6. yalkeys より:

    シーズンに入る前に、同窓で近本選手の激励回を開きました。橋戸賞受賞祝賀会と兼ねてのイベントでした。その席上で近本選手は「赤星さんを目指して盗塁王と新人王を狙います」と公言しました。目標はデカイ方がいい・・とは思いましたが、まさかここまでとは思いませんでした。盗塁王は見事ゲットしました。新人王は村上と微妙だと思いますが、タイトル獲得は大きなポイントではないでしょうか。toraoさんご指摘の野球脳が素晴らしいのだと思いますが、向上への意欲がハンパないからだと信じています。来季もジンクスに負けない活躍を確信しています。