3/14に会食した者かく語りき

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感染者として藤浪に加えて伊藤隼太、長坂の名前も公表され、3月14日に十数名で行った会食で感染が広がった可能性が高いことも明らかになった。
その時点で「外出禁止」としていた球団もある中、阪神球団はとくにそういった指示を出していなかったことで、一般の人々からも批判の声が上がっているようだ。
何ごとも小さなリスクに対して慎重に、安全に行動をしておけば、そういう事態は避けられるという例だ。

しかし、実際には世の中はもっと曖昧なものであり、多くの場合ものごとは白から黒でⅠ秒で変わるわけではなく、グラデーションのグレーがだんだん濃くなっていくように変化していくもの。そのうつろう変化と多様性があるから社会は全体として弾力を保っているのだし、世の中が面白いのである。

3月14日。その頃はまだ、ここ1週間の世相とはまったく違うものだった。もちろんすでにコロナコロナの世の中ではあったが、「会食自粛」については「やめるべき」、「飲食店を応援しよう」、「自粛ムード反対!」とまさにグレーなタイミングだった。
なぜそう断言するかというと、(今まで内緒にしていたが)私も3月14日に思いっきり会食していたからだ。毎年恒例の「虎の会」。新保信長さん主催で、もうずーっとやっている。このブログと同じくらいの歴史がある。私は新保さん以外で唯一の全回出席者なのが自慢で、体調がいい限り自粛するつもりなどなかった。ただ、体調に心配があり参加しなかた人もいて、いつもより少人数ではあったが、例年どおりバカを言っては笑って食って飲んだ。

だから憶えているのだが、3月14日というタイミングは、白から黒へと変わっていくグラデーションの中で、まだそういう人たちが「いてもいい」時期だった。やや濃い目のグレーになりつつあったのは認めるけど。

こういう「戦時」に入ると、社会はグラデーションだから変化に対応でき、グラデーションだから面白いという真理が価値を失う。いや、グラデーションというより「カラー」のほうがふさわしいか。本当はいろんな天然色があるのだけれど、光が当たらなくなると、闇の黒だけになっていく……。

話が藪の中に入ってしまったけれど、言いたいことは次。
・「自分は完全」だったから、失敗した人を叩いていいというものでもない。
・なぜなら、誰もが気を緩めるときがあり、誰もが不運に見舞われることがある。完全なんてものはない。
・戦時において情緒を動かすのは愚。理屈を見定め、失敗を見て「他山の石」が賢。
・情緒を保ちたいのなら、今はともかく本来なら「色があるから面白い」の真理を忘れぬこと。

コメント

  1. 正ちゃん より:

    藤浪選手の話を聞いて、感染を疑い、陽性が判明した女性の記事がネットにありました。たった一人でも、今後、最善の方向に向き合える人がいる。この事実が大切だと思います。一人の勇気が多くの人の心に勇気の灯火を点火していきます。藤浪選手の勇気の心は世界に広がると私は信じています。
    世の中は、白黒だけではありません。様々な色に包まれている、認める事から全ては始まる、と信じます。
    今日は、2003年のDVDを見よう❗

  2. とらかっぱ より:

    3月14日頃の空気って確かにグレーでしたね。濃いめだったとは思いますが。

    他球団が自粛してるなかタイガースが禁止令を出してなかった上に感染者が出た以上叩かれるのは仕方ないでしょう。現に二軍戦の中止でバファローズには迷惑かけてる訳で、もしかしたら今回の三人からのルートで感染者が出るかもしれない。

    とはいえ、プロ野球界から感染者が出るのは時間の問題であっただろうし、言い方は悪いけど成り行きだった様な気がします。たぶん4人目以降の感染者が出るのも時間の問題かと。

    最初の感染者がタイガースから出たのは残念だったけど、その後の対応はしっかりとしたものでした。今後も慎重に適切な方針を示してくれると信じています。

    なんかとりとめのない内容となってしまいましたが、一日も早く終息してくれる事をねがうばかりです。

  3. 西田辺 より:

    そのタイガースの選手が参加した会食には7名の選手がいたとか。
    その会食はどのような趣旨で、誰の音頭で開催されたかは知る由もありません。
    私だって、2月中から先週まで毎週のように週末は会食や飲み会に参加して
    たので、余りエラそうなことは言えませんが(笑)。
    普通に生活してて、それなりに予防策を講じてても感染のリスクはゼロに
    なりません。
    いくら距離を離せば大丈夫とは言っても、人口の多い都市部では画に描いた餅。
    特にネット上で多く見られる傾向なんですが、自分が「正義側」に立って、
    問題があった人や叩かれる材料がある人を正義の鉄槌よろしく罵詈雑言・
    誹謗中傷で攻撃して良い気分になる。
    昨日も言いましたが、我々の敵は感染者やその周辺の人ではなく、あくまで
    病原体なんです。
    誰もこんな身体的にも社会的にもシンドい病気になりたくてなってる訳じゃない。
    明日は我が身かも知れませんよ。

  4. こうさん より:

    俺たちは毎日トラオさんの文章から何を学んでいる?何が心に突き刺さっている?「自分が正しいから人を責めてもいい」なんて論外。もちろん規約にもあるように「相手の話を充分に聞く」ことも大事。

    トラオさんのこの場所、他人のコメントを頭から否定する人はいない。まさに世界が今、見習うべきこと。発生源を擦り付ける前に前向きな考えを擦り合わせよう。相手の話を聞こう。理解する努力をしよう。「野球だけ真面目にやっとけ‼️」…違うわ。「野球だけ真面目にやってた」から会食があったし不運にも感染しただけの話。

    メンタルで結果を残せてないと思われていた藤浪。誰が国民の為に動く藤浪を予想できた?

  5. ジュビロタイガース より:

    12人での会食は、あまり褒められたものでは無いですが、他チームも遠征先では外出禁止とか、某夫人も13人で外食してたとか。
    近場で身内の集まりは、多目に見てください。勿論、今後はもっと気をつけます。

    症状が出たのは、発熱した長坂が先だし、伝染されたのかもしれないし、他にも選手がいたわけだし、藤浪だけが悪者になる事はない。

  6. DAN より:

    確かに2週間前はこんな雰囲気ではなかったですね。私自身も、むしろ行き過ぎた自粛ムードだと感じていました。
    現在は欧米で甚大な被害が出て、日本でも志村けんさんのような著名人にも感染者が出て、想像以上にヤバいと多くの人が認識し出した状況ですね。イギリスに至っては要人中の要人である首相や皇太子まで感染したとかで、大流行するとどんなに気をつけても防げないのかなと考えると恐ろしいですね。
    外出自粛要請されてますが、奥さんをパートに送ってきたら、スーパーに行列ができているのは仕方ないにしても、パチンコ屋にも行列ができているのを見ると、ホントに危機感が人によってまちまちだなと。まぁ、奥さんを迎えに行く以外は家でおとなしくしておきますが。

  7. 虎轍 より:

    各地で「俺コロナ」と言って問題になったり、せんだみつおさんみたいに炎上商法してみたりと色々な方が居ますが、しっかりと対応せんとあきませんね。
    コロナを怖がらずにしっかりと見極めたら感染には至らないと思います。
    早く終息してくれる事を祈るだけです。

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