大山を外して4番からマルテ、ロハス、サンズと並べた。二塁に木浪を入れて、サードに糸原を回した。ゼロで抑えていて球数もまだ87球だった秋山を5回までで代えた。その際、同時にライトのロハスを島田に代えたが、すぐに打順が回る9番に島田を入れて、ロハスのところに投手小川を入れるのがセオリーなのにそうしなかった。
それらがすべて裏目に出たように見えた。舶来3砲は空砲、絶好のチャンスで併殺もあった、木浪は守備で併殺取り損ねを複数回、投手スイッチ失敗で同点に追いつかれ、投げさせる投手がいなくなって及川をそのまま打席に立たせた。
中日先発柳の乱調につけ込み、梅野死球、秋山送り、近本タイムリー二塁打、中野タイムリーと鮮やかに2点を先制し、秋山が苦しみながらも無失点に抑えた試合中盤までは、目立たなかったが、中盤以降は矢野監督の動きがことごとく駄目となった。
ところが、最終的に選手たちが踏ん張って、勝利をつかみ取ったのだから野球はわからない。
小川へのスイッチ、さらに及川にスイッチしてリリーフ失敗。その同点タイムリーを打たれた及川が7回をピシャリと抑えたのが意地の見せ始めだった。8回一死二塁、一死一二塁のチャンスを作った場面ではマルテが正面ゲッツーに終わったが、8回ウラは岩崎が淡々と三者凡退に取って勝ち越しを許さず。
9回表、マウンド上にはクローザーのマルティネス、阪神の先頭打者は島田。代打は余っていたが矢野監督はそのまま島田を打席に送った。セカンド左を鋭く遅い、三ツ俣のグラブを弾いた。塁上の島田が握りこぶしをベンチに突き上げる。
へと繋ぐ。ここから「裏」が「表」へと変わっていく。
無死一塁で打席にサンズ。ここまで感じがない。2球目、島田がスタート、高目の直球をサンズが空振り。盗塁阻止率の高い木下の送球が珍しく乱れて二塁はセーフ。盗塁を助ける空振りというものを久しぶりに見た気がする。サンズはその後も苦しい打席で、速球に押し込まれていたが、なんとかファウルで粘った。8球目、インハイに食い込むツーシームを当てにいった。まさにミート練習でやるペッパーのように、バットをヘッドを立てて、ゴロにしかならない打ち方で一塁前に転がした。一死三塁が出来上がった。前半戦、この人に頼るしかなかった助っ人が、今チームのためにアウトをひとつ捧げる打撃をした。ベンチに戻るサンズをチームメイトがサムアップで迎えた。
一死三塁、打席に木浪。面白いように裏から表へと清算する流れになっていく。矢野監督は代打を送る素振りもなく、スクイズを匂わせる風もない。初球のインコース変化球を逃げるように見送り、2球目。マルティネスが投じた甘い直球を、木浪は逃さず振り抜く。鋭いライナー性のフライがレフトに上がり、前目に守っていた守備要員武田は後ろにステップした。この時点で木浪の勝ち、三走島田はタッチアップから勝ち越しのホームを踏んだ。併殺逃しで、やらずもがなの同点とされたのを取り返した木浪と殊勲の島田が祝福されながらベンチに戻った
最後はスアレスが危なげなく抑えて、こぼれ落ちそうになった勝利を掴み直した。危ない戦いだったし反省点も多いが、もはや大事なのは結果だけの時期。ドラゴンズとの連戦、やっかいな大野雄と柳を相手に頭から勝てたのは大きかった。
コメント
なんとも消極的な采配で、なぜか勝ちが転がり込んだ試合。
常にランナー背負ってのピッチングとはいえ、ゼロ回答継続中の秋山を5回で見切った消極その1。
一平ちゃんがランナー背負って福留迎えたとたん、慌てて前倒しで及川にスイッチした消極その2。
2-2振り出しで代打を立てず、7回任せる投手が及川しか選択できなかった消極その3。
最終回、島田出塁1点勝負のバントシチュエーションで、サンズよか適任者がいるのに、なぜかそのままサンズを送った消極その4。
1死三塁で代打要員を使わなかった消極5。
結局、9回の攻撃の消極策がことごとく功を奏して勝ちを拾えたとはいえ、こんな消極野球ではヤクルト、巨人相手じゃ通用するはずない。
勝ったことで矢野監督の消極野球が増々加速されかねないかと、危惧を抱いた残念な試合でした。
まさに「裏(目)」が「表(目)」へ変化したゲーム。
私も途中まで「矢野采配、最近全て裏目やな」と呟いていましたが突然「流れ」が変わった。
序盤に不調な柳から2点先制するも、
その後は打線はサッパリ〜秋山も早めのスタミナ切れでアップアップの嫌な流れが続き、
不慣れなセカンド木浪のマズイ守備なども影響し同点になった時は正直「引き分け以下」を覚悟しましたが、
8回裏 岩崎の快投が「流れ」を引き寄せ、
9回島田が持ち味を活かした内野安打〜当たり前のように盗塁〜サンズ泥臭い右方向ゴロ進塁打〜木浪犠牲フライと理想的なカタチでの勝ち越し点でした。
正直、木浪の打席で「何故代打を出さないの?」と思いましたが、木浪は元々ミートの上手い選手であり、
加えてサードランナーが俊足島田という事で 大振りの代打陣(三振もある)より、最悪でも前に転がせる木浪にそのまま行かせたベンチの好判断だったと思います。
試合前は相手投手が防御率&奪三振率ダントツの柳という事で「負けてズルズル落ちる?」という不安がありましたが、この苦しい初戦を取った事の意味はとてつもなく大きい。
ドラゴンズを3タテも十分あると思います!
「正念場の週」少し明るい兆しが見えて来ました。
木浪劇場ハッピーエンドで終幕って感じでしょうか?ゲッツー取ったらアカンって暗示に掛かったかの様なセカンドの守備でしたが、最後に決勝打出たから善し。いやチームはそれでいいとしても木浪は反省しないと。素質やセンスはあるけど野球脳が足りない、そんな風に感じます。もっとズル賢く、泥臭く行かないと、「いい選手なんだけどなぁ」止まりで終わってしまいますよ。
策士になれないのは監督も同じか。裏を引きまくった挙げ句、島田とサンズにひっくり返して貰った格好。特に島田のヒットから2球目スチールが昨日の殊勲甲、ヒーローは木浪じゃない。せめて監督賞弾んでやってください。サンズの献身的プレーも心打たれました。絶不調で苦しいなかチームの為に今自分の出来ることは何かと考えぬいた上での立ち振舞いに今後の上がり目の可能性を感じました。最終盤にもう一度上がってくれるのを待ってます。
しかし、勝ててよかった。
エラーと用兵ミスで引き分けと思い込んでいたゲームに勝てた。島田、木浪に代打を出さなかったことについても勝てていなければ悔いの残る用兵。
ここまで来たらキレイでなくてもスッキリしなくても勝ちは勝ち。
なぜか勝てた試合。「勝ちに消極的な采配あり」…ノムさん的に言えば。なんかレベルが低い試合だった。途中から「CSみたいな短期決戦は、どうしようもないな」という思考が頭を支配した。3-4-5だと打てないのが目立って叩かれるから4-5-6にしましょう的なトリオーダー。サンズの犠牲流し打ちだけが光った。あとは気持ちよくフライを打つ練習を相変わらず試合中にしている。来季はサンズだけ残すって考えで今から探さないと。
ずっとヤクルトが怖いって書いてきたが、いよいよ勢いもプラスされてきた。村上が引っ張っているように見えるが「青木さんと優勝したい」という気持ちが原動力になっているチーム。タイガースを引っ張っているのは誰?キャプテン?消極的は親譲り。「球児さんが、あと数年いれば」と思ってしまった昨日の試合。青木のように思わせるのは糸井には荷が重い。
やっぱり近本、中野のコンビはワクワクする。この「何をしてくるか分からない」二人を「今から、これをヤります」にしている現状、凄くもったいない。
昨日のトラオさんの文章のタイトル、テンポが良い俳句だった。季語は「正念場」かな。毎年、秋になるとタイガースには正念場が訪れるから。自ら正念場を作っているようにも見えるが。
結果がすべて
殊勲賞は島田。3-1からとりあえず四球狙いで待つかと思ったけど、打ちに行って安打をもぎ取る。サンズの2球目に盗塁成功。併殺を恐れたベンチのサインだったのだろうか?いい仕事だった。クソボールの空振りでアシストして楽になったサンズが粘りを見せて、なおかつ、いつもは見られないチームバッティングで島田を3塁に進めた。久々の良い仕事。ここでてっきり代打大山、と思ったらそのまま雑なプレーを連発した木浪が打席に立つ。ボテボテの内野ゴロを想像していたが、犠牲フライには十分なセンターライナー。よく打った。
大山を外して、マルテ、ロハス、サンズを並べるスタメンとは想定外。3人合わせて11のゼロ。状態がドン底で、打てない役に立ちそうもないメンバーをベンチに入れてあれこれ並び替えに苦心するのならば、エドワーズ、あるいはアルカンタラと入れ替えた方がよっぽど勝利に近づくと思うんだけどねえ。及川をそのまま打席に立たせるという勝ちを諦め、せめて引き分けを、という弱気に映る采配をしなきゃならないならば。
いわば守備固め要員のセカンド木浪なのに、ゲッツーを取れなかった4回の判断ミス。あれが秋山を5回でマウンドを下ろすことにつながった。守りではすでに抜かれていると思うけど、スタメン起用でも小幡に取って代わられる日は近いゾ。本心なのかどうかは知らぬが「キャンプからやれることをしっかりやってきているのも頭の片隅にある」からそのまま打席に立たせたという温情監督のコメントに、本気で優勝をつかみとるんだ、という意気が伝わってこないけどね。まあ、木浪はよく応えたよ。代打を出せば引っ掛けてサードゴロだったかも知れないもんね。何と言っても、結果がすべてだ。
木浪のポカ癖が大事な試合で出てしまい久しぶりに腸が煮えくり返っていました。
しかし最終回によく代打を出さなかったと思います。
あの場面で打てなければ彼の選手生命にも関わっていたかも。とは言え、ヒーインではそこまで罪悪感はなかったのかなと思いましたが。
とにかく3番までしか試合に参加できない現状にイライラします。
いっそのこと、
8近本6中野5糸原3マルテ9島田4小幡7熊谷2梅野
の超積極走りまくりオーダーで行った方がまだ点が取れるような気がします。
それと中継ぎにアルカンタラかエドワーズが1枚必要だと感じます。小川や及川ではまだまだしんどいですね。ロハスかサンズに涙を呑んで下へ降りてもらうしかありません。
泣いても笑っても残り30試合を切りました。どんな内容でも勝つためだけの采配をして下さい!!
やはり矢野野球は走ってナンボ!
クリーンアップの調子がよければ動かなくても点が入りますが今の調子では近本中野はアウトを怖がらずどんどん走らないと!
サトテルの復活が待たれるけど昨日の最終試験また4タコだったみたいだし(涙)
木浪の併殺獲れずのプレーは、チームとしても木浪自身としても反省すべき
課題ですね。
自分の所に打球が来た時にどうするかを考えるのは当然の事。
それも、打球の速度や方向をあらゆるパターンで考え、実行に移す。
特に6回の代打福留の場面。
若干緩いゴロではあったけど、木浪は一塁走者にタッチする素振りを見せ、
一走加藤が止まったのを見て一塁送球。
あそこで併殺を狙うのなら、一塁側に少し追って一塁送球で打者走者をアウトにし、
あとは一二塁間の挟殺で加藤をアウトにする。
併殺が無理と思うなら、せめてセカンドに送球して同点のランナーを得点圏に
置かない措置をしなければいけない。
先日の読売戦での大山のプレーもそうですけど、判断力の悪さと準備不足が
目立ちます。
決してエラーはつかないけど、ピッチャーやチームにとっては大きなチョンボ。
ここにもチーム全体に蔓延る消極的プレーが見えてしまいます。
最終回は、そんな嫌な空気を島田が打ち消してくれた。
本来なら、代打を出されてもおかしくない場面でしたが、使ってもらったことを
意気に感じての内野安打に盗塁。
R・マルティネスのモーションも若干大きかったのと、サンズの時に走らないだろう
という中日バッテリーのスキを突いた見事なスチール。
あのタイミングだったら、良い所に木下の送球が来てもセーフだったでしょう。
後半戦、完全に調子を落としたサンズも喰らい付きながらのチームバッティング。
全体を見ると決して褒められた野球じゃなかったけど、島田の積極性とサンズの
献身的プレー。
この2つをチームの全員がどう感じるか。
タイガースって、こうやって勝ってきたじゃないですか。
今日から、もう一回あの時を思い出して野球をやろう。
シーズン後半で息切れしてくると顔が強張り、
消極采配ばかりする姿を過去のでシーズンで見せられていたので、
これを反省点としてオフに振り返ってもらうことが
矢野監督には必要だと昨年思いました。
さて、今年はどうなんだ。
今が踏ん張りどころでしょ。個々の選手の頑張りは感じます。
その背中を押すような采配を期待します。
昨日は勝ちましたが、ヒーインは木浪でしたが、ヒーインでええんか?
併殺をとれない守備は勝ち越し犠飛を打ったから帳消しなんか?
野球脳が無いって言うか、練習量が足らんと言うか、バッターランナーの脚力を解って無いって言うか、2、3塁にするなら、先に2塁に投げて1、3塁なら同点にされてへんかったと思うんやが…
一塁ランナーが目に入るやろうけど、2塁に投げて、2塁から1塁に送球が基本でしょ?
矢野監督も秋山の調子が悪かったかも知れませんが、5回87球で代える?得意の中日相手に中9日で登板させたなら、無失点に抑えてるなら、先に動いたらアカンでしょ?
秋山に規定投球回に届かないようにしてるだけか?
なんか采配がチグハグなんですよね。
今日はしっかりと勝て!
疫病退散!
頑張ろう日本!
サンズが良かったです。
快進撃を支えてきたサンズ、このところの不振には責任を感じてたんかな。まさに盗塁を助ける空振り、からの、もうあれしかない物凄いファーストゴロ。島田の走れサインが出た瞬間にこの人はわが身を犠牲にすることを既に心に決めてたんだろう。
ええやつやなジェリーサンズ。
こんな外人なかなかいないと思いますよ。この人は、「あーサンズっていうのが昔おってなあ~」と後あとまで記憶に残る外人になりそうな予感ですわ。ブリーデンみたいに。
優勝したシーズンって、こんな、なんか心に残るささやかな場面ってのがあるもんですよ。
ゲームはダイジェストでしか見ていないので
流れ的なものに対しては何も言えないけど。
確かに福留のセカンドゴロに対する木浪の
プレーは問題があった。
でも 木浪って本職は何だっけ?
ショート?セカンド?サードもファーストも
やってるけど、あれだけ様々なポジションで
プレーしていて昨日のような時に一瞬で正確
な判断ができるものなのかな?
個人的には このような起用をしている以上
仕方ないのかなとも思う。
問題点はあるけど矢野さんがベンチ全員で
勝とうとする考えは選手のモチベーションや
コンディションの維持という目的もある
だろうし。
現実的にヘマも多いけど こうして今でも
首位で戦っている訳だし。
課題はあるけど現状は仕方ないなと思った。
多分 今季の起用法は変わらないだろうね。
島田の盗塁は自ら企画したなら立派だし
ベンチの指示だったら尚いいなと思った。
やっぱり動くことが大切。
Akira28様と同じように中秋の名月を堪能しながらのテレビ観戦でした。
3回にチカナカで見事な先制。しかしマルテ、ロハスがさっぱり。名月が雲に隠れ嫌な感じになり的中。
その後もずっと雲に隠れてましたが何とか勝ってくれました。木浪~とかマルテにロハス~でも勝てば良いんです。島田やサンズの献身プレーに木浪の犠飛はザキ、スアレスの神リリーフに誘発されたものと思う。
本当、弱っちいけど貯金16は凄い。
さらにtoraoさんの裏から表への秀逸なコラムを読めるだけで幸せ一杯。
昔のアスカの曲を思い出した夜だった。