粘って終盤勝負をものにする

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【今日もお知らせ】現状、ビハインドの展開!野球同様に終盤の逆転なるか?(ちょっと難しそう……)11:00まで文春野球コラムペナントレース、もうあんまり時間ないけど、ポチ応援よろしくおねがいいたします!

タイガースを支える“二番手捕手”坂本誠志郎と岡田監督の“馬なり采配” | 文春オンライン
2023シーズンの阪神は全試合のおよそ6分の1にあたる26試合を消化して、貯金3。首位快走のDeNAを追って2位につけています。チーム防御率リーグ2位の2.73は予想どおりですが、その構成はちょっと想…

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前日は前半大量ビハインドからの追い上げ。この日は試合中盤まで完封されながら、なんとか僅少差で踏みとどまって、終盤粘り腰の逆転劇。いずれも多くの選手が自分の持ち味を発揮して勝利を引き寄せたことに大きな意味がある。

将司はいつもの制球力ではなく、ことごとく甘めにいってしまう日。それでも6回99球、11安打されながら2失点でまとめるという驚異の投球を見せる。ポイントはそれほど打たれながら、回の先頭打者は6回のうち4回は打ち取っていることと、四球を出さなかったことだろう。走者を出しても極端にリズムが悪くなるわけでもなく、併殺がとれれば問題ないくらいの平常心で投げ込んでいく。
援護次第では十分勝ち投手になれる投球。エースの投球内容だった。

前日投げていなかった二番手の加治屋、三番手の及川がいずれも安定感のある投球内容を見せた。昨日から彼らリリーフ投手たちはリードした状況で投げていないが、どの投手も試合展開関係なく投げられそうなのはいい。いまのところ運用はかなり上手くできている。

中日柳に中盤まで完璧に抑え込まれた。2点ビハインドの5回ウラ二死で木浪が二塁打で出たが、まったく迷うこともなく将司を打席に送った。中長期でものを見る目と、昨日からの流れを読む目、そして起きうることを事前に考えておき、とっさに血迷った判断をしない力。いや、あそこで代打はない……と、結果を知っているから言えるが、同じ状況で代打を出す監督も一定数いるはずだ。

7回、先頭大山が二塁打。この日もまた「大山カモン!」。輝明がちゃんと引っ張りゴロで一死三塁として、スタメン6番ライトの小野寺。内野は1点どうぞだったが、当たり損ねの投ゴロ。生き残り競争、ここは掴んでおきたかった。
二死三塁となってしまったが、坂本が中前タイムリーでカバーした。ミートに徹した素直な打撃。取れそうで取れなさそうで、やっぱり取れた。相手の心理を揺さぶる1点だった。

8回、及川への代打原口倒れて一死、近本が四球を選ぶ。柳の投球数も100を越え、抑えがきかない。
しかしここで最後の力を振り絞る。中野には外角低めに球を集め、投ゴロに打ち取る、ゲッツーコース、二塁への送球は少し一塁側にそれたが逆よりはいい。完全に併殺と思われたそのとき、二塁ベースカバーの村松が球を取り落とし、一塁に送球できず。これでチェンジのはずが、二死一塁と残った。

ここで調子イマイチのノイジーだったが、2ボールからの3球目を三遊間突破。そしてこれをレフト大島がジャッグルし、一走中野は三塁まで進む。前日のリプレー。連日の守乱。柳の心に張っていた線が切れても不思議ではない。

大山はいつもどおり努めて淡々と打席へと向かい、初球カウント球のチェンジアップをガツンと叩き、左前へ同点タイムリー。このあたり、襲いかかる感覚に鋭さが出てきた。

ノイジーが二進したところで岡田監督は代走島田を送る。つまり、延長ではなくここ、輝明で決めろのメッセージだ。

中日は投手を代える場面だったが、もう打つ手がない。投げさせる投手はいないし、クローザーを前倒ししたところで先の展望がない。前日に続き「出来過ぎ」の部分はあるが、岡田監督の読み通りの展開になった。

二死一二塁で輝明。カウント1-2からの4球目、低目のチェンジアップを引っぱるとゴロが一二塁間を破る。前進守備のライト細川がチャージしてキャッチするが、島田はかまわず三塁を回る。スムーズなコーナーリングでスピードが落ちない。細川のバックホームが一塁側にそれ、タッチしようと捕手木下が振り返るときにはすでに生還していた。

中日は13安打で2得点。阪神は7安打、うち7回に2安打で1点、8回に3安打で2点。野球という競技の特性と面白さが出た試合だった。

湯浅離脱後はじめてのセーブシチュエーションとなり、岩崎が登場。速球の走りも素晴らしく安定した投球で抑え、連日の逆転勝利が完成した。

苦しみながらも押し切られない展開に持ち込み、最後の勝負どころでスパッと斬る。力をつけさせつつ、疲労は蓄積させない。そんな試合を続けていけば、胆力も鍛えられる。

コメント

  1. 西田辺 より:

    5月2日 42,578人
    5月3日 42,579人
    5月4日 42,596人
    GW3連戦における甲子園の観客数。
    天候に恵まれたとはいえ、連日の大盛況。
    ありがたい事です。
    先発伊藤将は、あの15点を取った試合以来の中6日。
    前回自画自賛し、武器として機能していたカーブが昨日は全く制球できておらず、
    組み立てを工夫せざるを得なかった。
    代わりにチェンジアップを要所での頼りに変更。
    この辺りが今年の捕手坂本が成長したところ。
    使える球種・使えない球種の見極めと、それらをどう使うかという所に冴えを
    見せています。
    それに応える投手の力も必要ですが、今年攻守に結果を出していることは誰もが
    認めるところ。
    逆に梅野が担当投手の不調も相まって、何かと批判の矢面に立つことも多い。
    元々捕手としてのタイプは正反対。
    投手の良い球を引き出して、抑え込んでいくタイプの梅野。
    球種とコースを工夫しながら、的を絞らせないタイプの坂本。
    当然のことながら、投手のタイプによっても合う合わないが出てくるでしょうし、
    タイプの全く異なる捕手が2名いるというのは強みですよ。
    昨日は柳が気迫十分のピッチング。
    自身のタイムリーも含み、結果の出ないチームを鼓舞するかのような敵ながら天晴れ
    な内容でした。
    ただ、中継ぎが連投が続く事で、柳を良い所で交代させてやれなかったことが
    勝負の分かれ目だったかもですね。
    阪神側がおそらく、それを分かっていて柳の球威が落ちる後半勝負を考えて
    いたと思います。
    それに主軸の大山・佐藤が良く応えてくれました。
    9回は湯浅離脱後初のセーブシチュエーション。
    4月16日に抹消でしたから、3週間近くもこういう試合がなかったのが意外というか
    珍しいですよね。
    そんな中でも、岩崎がキッチリと仕事をこなしてカード勝ち越し。
    横浜が阪神に3ゲームを付けての首位に立ってますが、2021年を思い出せば5月4日
    時点で22勝9敗で13の貯金がありましたが、シーズンは結局・・・・。
    今は焦らず、ピッタリと離されないように横浜の後ろからプレッシャーかけ続ける方が
    楽だし、後半に向かって戦力の整備もやり易い。
    今日からはズムスタでの3連戦。
    今日はナイター(両チームの移動の関係でしょう)で、明日明後日はデーゲーム。
    体もキツいでしょうが、次のカードが甲子園6連戦ですから、今週をとりあえず乗り切り
    ましょう。

    • より:

      >阪神側がおそらく、それを分かっていて柳の球威が落ちる後半勝負を考えて
      いたと思います

      岡田監督の試合後インタビューでそこに言及してましたね
      こういう試合勘というか戦術眼的な話、ついぞ前任者からは聴けなかったのでなんだかとてもうれしいです(笑

  2. サヨナラ3ラン より:

    この二日間の勝利は相手の
    守備に助けられたとも言える
    のだけど当たり前のプレーを
    普通にやった阪神と出来なか
    った中日との差により生まれ
    たものだ。記事にも書かれて
    いるけど八回の中野の打球を
    ショートが二塁への入りに遅れ
    ゲッツーを取れなかったシーン
    など記録に残らないエラーが中日
    にとっては致命傷になったと思う。
    (阪神も先週くらいに同じような
    プレーがあったけどね)
    あらためて守備の重要性を感じた
    二日間だった。
    それにしても阪神の中継ぎ陣は
    本当に素晴らしい。
    横浜高対決と言われながら何気に
    及川に勝ちが付いてたのは笑えた。

  3. yalkeys より:

    強いチームに不可欠な条件(4番5番が打点をあげて勝ちゲームにする)が出て来ました。伊藤が粘って試合を作ってきたことが生きた内容でした。この2人がお立ち台に登ったのは過去にありましたっけ?
    本日広島の天候は開催微妙のようですが、前半リードを守りつつ、コールド勝ちも視野に入れた戦略もありかな…と思います。

  4. Akira28 より:

    文藝春秋オンライン読みました。ここまでの岡田采配を見事に、的確に捉えて頂いており、感服致しました。
    また、今朝のコラムも素晴らしく、昨日のゲームが蘇りました。
    ここへきて、大山、佐藤がですね。
    文藝春秋コラムでも触れられていましたスタメン固定への岡田監督のこだわり。
    私、岡田監督が頑なだなと思うのはサード・佐藤です。
    これだけ6番ライトが定まらない状態ならこれだけ喧しいタイガーズファンやマスコミに押されて、5番ライト・佐藤、6番サード・渡邊にしたいところですが、岡田監督は佐藤をサードに固定してますね。
    昨日の9回表の佐藤はラインをあれだけ締めていても大島の打球を抜かれました。
    送球エラーも垣間見えます。
    ファーストの大山が上手いので、かなりフォローありますが、はっきり言って佐藤のサードはまだまだです。
    逆に肩が強いのでライトは適任。
    しかし、佐藤は頑なにサードですね。
    その意図は色々推測されますが、結局佐藤を将来の4番候補としてサードに固定したいのでしょう。
    勿論、我々ファンとしても佐藤がサードの名プレイヤーになってくれることを望んでいます。
    そういった意味でも強肩・好守・長打力のあるライトに最適な選手が一日も早くで出来てほしいものです。

    • Akira28 より:

      すみません。
      誤)ここへきて、大山、佐藤がですね。
      正)ここへきて、大山、佐藤が良いですね。
      でした。
      それから、島田の激走凄かった!
      なんでも佐藤が打ってからホームインまで6秒46だったとか。
      リードも最高、脚も速い!

  5. 虎ジジィ より:

    細かい事は全て書いてあるので…。
    横浜高校の先輩後輩、
    そして明治大学の先輩後輩、
    色んな選手がキーになりました。

    先発の伊藤将司は6回99球11安打と不調(不運な当たりも多く)ながら、坂本の苦心のリードで2失点で食い止めたのは良かった。
    そして安定の中継ぎ陣が、また流れを引き寄せ、
    「相手は柳を引っ張る」
    という『岡田の勘』が見事に的中、
    相手のゲッツーポロリやまたまた大島のファンブルにも救われましたが、
    そういうスキを逃さないのが今のタイガースの強み。

    チャンスに強くなった大山・佐藤輝もたくましいけど、しっかり代走島田を出し その島田が瞬足ならではの仕事をしたのは岡田采配ズバリでした。

    最後は湯浅不在で初のセーブスチュエーションでしたが、そこは昨年守護神を経験している岩崎が貫禄の投球でした。
    湯浅・浜地不在でも頑張っているリリーフ陣を心から労ってあげたいです。

    しっかり「理にかなった」逆転勝利でした。

    粘りの野球を続けましょう。

  6. こうさん より:

    去年、何度も「近本は3番」と書いてきたが木浪が8番に座ることにより近本が3番として機能し打点を稼いでいる。下位打線が死んでいた昨シーズンだが今年はクリーンアップが2つある打線になっている。やっと木浪の8番の意味が理解できはじめてきた。

    先輩としてイトマサの頭を抑えつけるかのように圧倒した柳。淡々と投げ、ヒットを打ってタイムリーも打った。チームが不調なら自らの力で勝つしかない。じわじわとプレッシャーという恐怖が柳に迫る。

    柳を捕らえた8回、前日のような全員野球だった。「振れば当たる」大山、不振の時は初球の甘い球に手が出ず「それを振れよ‼️」と何度もテレビの前で叫んだが今は初球の甘い球は逃さない。変わるもんだねぇ。試合後ベンチで項垂れる柳を観て改めて野球はチーム戦だと思った。「ここまでしても勝てないのか」という柳の想いも伝わってきたから次はもっと手強くなる。

    岡田監督の「詰め将棋」、浸透してきたね。この余裕がある時に梅野と坂本の担当、まるごと替えたらどうなるのだろう。勝ち星が増えるのか総崩れするのか。

    それにしても文春野球コラム、「元プロ野球選手」という肩書きが生んだビハインドに思えてしまう。トラオさんも「元プロ野球選手(にインタビューする男)」みたいに書けば…なんて思ってしまった。

  7. 岩修 より:

    一昨日、あの大逆転勝ちから直ぐに九州旅行に向かったけどしばらくフワフワ気分だった。昨日甲子園は快晴だったけどこっちは大雨。やはり昨日甲子園観戦して虎ジジィ様やこうさん様在住の関東旅行にすれば良かったとちょっと後悔。
    現地で観戦すると場所にもよりますが投球の際、コースが良く分からないのが難点ですね。昨日のイトマサも球が微妙に真ん中に集まりヒット打たれただろうけど2点でおさめたのは如何に彼の持ち玉が一級品であるということ。大山、佐藤輝のヒーイン観たかったなぁ。
    名手大島のファンブルですが、一昨日も目の前で9回裏脚が縺れるのを観て、慣れないレフト守備でベテランらしく後半疲れてたかもだけど、きっとタイガースの圧力が凄いのだろう。 
    文春ペナントレースですが、内容はtorao様が勝ってると思う。

  8. 虎轍 より:

    逆転の虎!
    終盤のタイガース!
    前日に抑えのライマルを打ち込んだから今日は出さへんやろ。お~ん。作戦が実を結びましたね。
    老獪な野球大好きな、詰め将棋監督ですね(笑)
    虎が竜をジワジワとプレッシャーを与えて潰した試合でしたが、それを実践出来た選手も素晴らしい‼
    岡田監督の勝負手が選手が駒となり躍動してますね。
    伊藤将司はプロ初の二桁被安打らしいですが、よく2失点で凌ぎましたね。
    いつもより球が高かったですが、よく抑えました。
    坂本は小野寺暖の失敗をカバーした打撃が良かったですね。
    あのタイムリーで小野寺もチームも救われました。ナイスリード!GJナイスバッティング!GJありがとう!
    岩崎も得意の中日やったし、ポーカーフェイスで抑えましたね。ありがとう!
    今日からは広島に移動してのゲームでしんどいと思いますが、今日も勝とう!
    ガンバレ!タイガース!
    頑張ろう日本!

  9. より:

    なんというか、ドラゴンズの暗黒感が凄くて昔のタイガースを思い出してしまいますね・・・
    普通に戦ってたら後は勝手にコケてくれる感じがあります

    文春コラム、今回も面白かったです
    岡田の“馬なり采配”がシーズン終盤になったら鞭を入れられるようになっているか(第一次政権の時はずっと馬なりだったので(笑)楽しみですね

  10. タクロー より:

    逆転の虎。
    いいですね〜〜虎轍様。

     そりゃ、先発投手が相手打線を圧倒し、先制、中押し、ダメを押し、鉄壁の守りで完勝という、きっちりとした野球で勝利、というのが安心安全、心の安定には一番だけど、そうそうあるもんじゃないからねえ。
     先行されて苦戦しているゲーム、今日は相手投手が良すぎてアカンなという展開で、馬なりに送り込んだ勝ちパターンじゃない方の投手が相手打線を鎮火させて、じわじわと追い詰めてゆく。相手が疲れてきたぞとみるや襲いかかり、第4コーナーに差しかかったところでムチを入れて抜き去り、逃げ切る。喜びが爆発するこんな逆転勝ちゲームがたまりません。
     ただ、雨模様の今夜のズムスタは、先行逃げ切りでいきましょ。

  11. hi64 より:

    遅ればせながらサイトリニューアルおめでとうございます。

    タイガースは昨日の勝利で貯金4となりましたが,
    今年は開幕4連勝でしたので,4連勝後は5割ということになります。
    クローザーが居なくなりほぼ3週間たちますが,それでも5割のペースを維持できているのは上々の戦いぶりと言ってもいいと思います。

    昨日の試合も胸のすくような逆転勝利でしたが,一言気になった点を。
    4回表,柳にタイムリーを打たれたところですが,あれは防げた失点でした。
    1死1・2塁で打者村松の場面,ショートゴロで併殺が取れず,1・3塁に走者を残して次の柳にタイムリーを打たれたのですが,
    村松の打球は,そこそこ球足も速く,当然併殺と思いましたが,
    木浪が待って取ったうえ,セカンドへのトスもやや山なりになり一塁セーフ。
    それで1・3塁に走者を残し,柳にタイムリーを打たれてしまいました。
    バウンドを合わせづらいゴロではありましたし,取った位置も下からトスするかショートスローでセカンドへ投げるかどちらか迷うような微妙な距離ではありました。
    ミスというミスではありません。
    それでも木浪には併殺を取ってもらいたかった。
    ここまで打撃で想像以上の働きを見せてくれている木浪ですが,
    守備も本当に安定感が出てきました。
    堅実さを加味すれば小幡とも遜色ない守備能力だと思います。
    だからこそこのプレーは残念だった。
    村松の足の速さを頭に入れておけば,一歩前に出るか,ショートスローで中野に投げるかして,併殺が取れていたと思います。
    守備能力どうこうではなく単なる準備不足のプレーでした。
    併殺崩れは点が入りやすいというのは都市伝説的な話ですが,
    くしくも,8回裏の中日の併殺崩れも得点になりました。
    ここまでの木浪の活躍には敬意を表しますが,
    もう一つ上のステージに上って,リーグトップのショートを目指してほしいと思います。

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