たいがいに

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 ジェット風船のない甲子園、スッキリしてて良かったな。


だって7回や試合終了後の風船って、試合展開に影響を与えるんだもん。あれはもう止しにしても良いんじゃないかな。どうしても2回やりたいのであれば、グラウンド整備の入る5回終了後と、ヒーローインタビューの後とかにしたらどうかな。

◇5月25日(月)阪神?ロッテ1回戦(阪神1勝、18時、甲子園、43474人)
ロッテ 000 002 100?3
阪 神 000 004 00×?4
【ロッテ】●清水(1勝3敗) 川崎 伊藤
【阪神】○久保(1勝2敗) アッチソン ウィリアムス S藤川(3セーブ)
[本塁打] 新井6号(神) ランビン3号(ロ)

 葛城登録で藤原抹消。下で当たっていた藤原だけどおちちゃんの所以外では存在感を出せずに残念。次に備えろ。
 レフトに陣取る黒い合唱団。やっぱり思い出すのはもう4年前、05年。今は下位に低迷するマリーンズなのだがやっぱり10点取られそうで怖い。どんだけ深い傷やねん(笑)。しかし今日の先発は久保。きっとそんなことにはならない。きっと見殺しの惜敗。いやあね、あの「白黒縦じまキャップ」を被ったタイガースを見ていると、どうしても強い所が想像できず悲観的になってしまうのよ(笑)。
 久保の立ち上がりは四球やら死球やら、とっちらかりながら切り抜ける。指のかかり、リリースが一定しないという感じだったが、これはこれで打者がやりづらそうで結果的に良かった。その後は立ち直りを見せて、5回までわずか1安打しか許さない。こうなれば当然久保に移籍初勝利を!と意気上がるところではあるが、毎度おなじみのお約束(笑)。
 M先発は清水。こちらも冴えない今季で、ここまで1勝。しかし相手は、地球にやさしく、勝てない投手にはもっと優しいタイガース打線。初回先頭平野のヒットは関本併殺でつぶし、3回狩野のヒットも久保のバントで二塁封殺(そう悪いバントじゃなかったし際どい判定だったけどね)、4回一死鳥谷二塁打もブラザーズ不発で返せず。要するにいつもの感じ。ただし妙な重さは取れてきて、そこそこ振れているという雰囲気はある。
 5回ウラ先頭林が粘って四球を奪い取る。ここだ!という予感も虚しく葛城、狩野、ともに好きなコースを平凡な左飛で、無死の走者を進めることなく二死。打席の久保、必死に当ててボテボテ三ゴロ、全力疾走もアウトでチェンジ。ああ、このパターンは良くない。先頭四球、しかし進めず無得点、投手全力疾走でチェンジ、これはヘビー級のヤバい予感。もっともライト級のヤバい予感なら常に持っているけど(笑)。
 ってわけで6回表、、一死からサブローがポテン。次の井口への四球が敗着。続く大松が初球を一二塁間クリーンヒット、バックホームを焦る林が小さくジャッグルし送球できず、その間に一走井口も三塁へ。先制点を取られてしまう。さらに里崎がうまいことセンターへ犠飛を上げてもう1点。久保、2点を失う、ああ今日もアレなのか。
 しかし今日はタイガース打線頑張った。いや清水の不調が上回っただけなのか、それはわからん。6回ウラ、この日の平野は快打連発、先頭で中前ヒット出塁。関本が三遊間まっぷたつ、鳥谷は身に余る過分な警戒を頂戴して四球、無死満塁。金本初球良いミートで中犠飛1点。無死満塁は一人目で1点取らないとなんかピンチみたいになっちゃうからね、ここはさすがアニキ。さあ問題の新井さんも、ここは少し気が楽になった。そして新井の顔がなんか違う。ここしばらくのフヌケ感がなく、キリッと集中している。1,2球低めに手を出さずカウント1?1。次の球はおそらくスコアラーからのレポートで「ここに投げとけば詰まり遊直にしかならん」と書かれていたベルト付近内角直球。確かに詰まっていた、ように見えた。しかし打球はセンター右へ、伸びて伸びて伸びて、まさかのスタンドイン!逆転3ランHR!いやあ、やっと出たね、クソ力。内角詰まり気味を甲子園の右中間に押し込むんだから。そんな恐ろしいパワーを今までムダに使いくさってからに(笑)。新井ちゃんナイスバッティング!助かったよ。
 その後葛城、狩野の連打で二死一二塁の好機を作り、代打藤本で久保はお役御免。さあ4?2、2点リードで移籍後初勝利へ!だけど久保の「本当の戦い」はここからだったんだけどね(笑)。
 7回表まずは中堅アッチソンの攻撃。両打ちにして内外野を守る究極のユーティリティにランビンにバックスクリーンへの一発を献上、4?3。まずは「詰めろ」の形を整えた。
 8回は副将ウィリアムスの追撃。調子良さそげに見せながらもヒットと四球で二死一二塁とさりげなくピンチを作り、代打堀に外高め直球を右前に運ばれる。スタメン一塁からライトに回っていた葛城、前進守備からこれを落ち着いてワンバウンド送球、二走井口を本塁で刺した。同点のピンチをなんとか防いだものの、ベンチで見守る久保へのダメージは計り知れぬものがあっただろう(笑)。
 9回は大将藤川球児。まず簡単に二死を取り、西岡も2?1と追い込む。こういう布石を打った上で、おもむろに攻撃に転じる風格が藤川の大将たる所以なのである。ここから四球で二死一塁。福浦にはどうしようもないポテンを落とされ二死一三塁。サブローへは2?0と追い込みながら、途中フォークで走られて二死二三塁と一打逆転の形を作って、さらに四球。二死満塁。そして迎えるは怖い怖い井口。場内の「あと一人」も「負けるまで」がつきそうな勢い(笑)。カウント2?1と追い込みながらまたも攻めきれず、なんとなんとカウントは2?3。9回二死満塁2?3、走者は投球と同時に一斉にスタート!外角直球、打った、打ち上げた、ライトフライか、しかしライトは当然の前進守備、葛城下がる下がる、足がもつれそう、ぎゃああ、捕った、捕った、捕った!試合終了!はあはあぜいぜい…。ホント、お前らオレを殺す気か?たいがいにせいよ(笑)。
 こうして久保の長く苦しい戦いは終わった。戦いすんでノーサイド、最後はさっきまでの敵の大将藤川球児からウィニングボールを手渡された久保。実に爽やかなシーンであった。勝者も敗者もこうありたいものだ…って、なんでチーム内で戦うんじゃちゅう話(笑)。
 久保、移籍後初勝利おめでとう。と言ったって、ここまでローテ守って、試合作って、防御率はリーグ10位の2.86なんだからね。勝ちがつこうがつくまいが立派だったことに変わりはないんだけど、やっぱり本人も、それ以上に周囲がほっとしていることだろう。得意の交流戦から反転してばんばん勝っちゃってくれたまえ!
 しかしまあなんていう試合をするんだろうね。ほんと…(笑)。最後の1球の前、「頑張れ球児、頑張れ球児…」と念仏を唱えていたら、アップになった金本もなにやらそんなことを一人でつぶやいていた(笑)。願いが通じて良かった良かった。

コメント

  1. のののー より:

    デイリーは今日の先発は阿部だと書いてるけど、信じていいのかな?ガンバレ!

  2. ジジィ より:

    >どんだけ深い傷…
    その気持ち痛いほどわかります。私も今でも今江が打席に立つとビクビクしてしまいます(笑)。
    試合のほう、「今季一番」のタイガースらしい試合だったと思います。
    新井のHR、どん詰まりに見えましたが本人は打った瞬間「どぉや!バットぽぃっ!」してたので手応えがあったのでしょう。今季これが出てれば勝てた試合が何試合あった事か(汗)。
    久保の失点は、どちらも林のまずい守備がなければ防げた気の毒な失点でしたが、「勝ち」がついて本当によかった…『おめでとう久保投手』。

  3. マチスの部屋(旧虎こそ命) より:

    私はパソコン観戦でしたが、9回表の藤川対井口には弱い心臓が心配でした。金本さんも同じようなお気持ちだったようで・・・虎党すべての願いを叶えてくれた藤川投手に感謝です。それにしても満塁の場面は投げる方、打つ方、また守る者も相当なプレッシャーですね、当然でしょうが。
    兎に角勝てて良かったです。

  4. Yalkeys より:

    終った瞬間「フーウッ」と大きく息をした方が多かったことと思います。
    Toraoさんの見事なプレーバックの描写(鋭い観察とユーモア溢れる文章)を楽しませてもらっておりますが、今回は特にその感を強くしています。
    昨年のような(特に前半の)勝利の方程式が、今季は機能していません。アッチソンもウイリアムスも藤川も、安定感はイマイチ、イマニです。渡辺も江草もややお疲れ気味。こういう時こそ打線のつながりが要求されます。昨日は1-3番が出塁し、4,5番が得点を叩き出すという「あるべき姿」を見せてくれました。
    このパターンを久し振りに見ることが出来ました。今後の復活を信じたいです。

  5. 西田辺 より:

    風船。
    広島発祥とは言え、すっかり甲子園名物として定着し、楽しみにしている人もいるでしょう。
    が、試合途中に膨らませて後ろの観客の視界の邪魔になったり、選手の心理に
    多少なりとも影響するのなら考えないといけませんね。
    7回表終了後に風船タイムを設けるとか。
    1分もあれば膨らむでしょ。
    試合中に四方八方からピュ?ピュ?ピュ?ピュ?。
    あちこちでバンッ!と割れる音。
    失点でもしようものなら、溜め息代わりのフライング風船。
    集中力削がれる事この上ない。
    それと、勝利の風船については断固反対です。
    何時からあんな事やるようになったのか分かりませんが、勝利の瞬間ぐらい
    手ぇ叩くか、メガホンで良いんじゃないでしょうか。
    アレで何回歓喜の瞬間を見逃したか。
    余った風船全部使わせようとする商業的意図かも知れませんけどね。
    これを機会にチョット再考の余地はありますね。

  6. より:

    なんとか久保勝てて良かったですね。
    確かに降板後引き継いだ中継ぎは冷や汗もんでしたが、でも今まで久保も江草に3度もピンチを助けてもらった事があるしおあいこって事で・・・といっても昨日ドギマギさせたのは何の借りもないアッチとジェフ、藤川ですがw
    それにしても、今年はやはり中継ぎ陣の世代交代もやっていかないといけませんね。
    正直アッチとジェフを勝利の方程式で使っていくのはちょっと無理があると思います。アッチは同点ビハインド時の2イニング、ジェフは左ワンポイントという使い方が適切ではないでしょうか。
    ジェフの代わりは江草がなるとしてまず江草代わりの育成、あと渡辺はまだ若いですがここ2年の疲れが出て今年不調のままなので一度休ませて、西村や若竹、金村大ら若手にその間経験を積ませて欲しいと思います。
    渡辺自身も一昨年敗戦処理から地道に経験積んだからこそ昨年の成長に繋がったわけですし。

  7. アルスタ より:

     4-2となったところで風呂に入った。このタイミングで入っておかないと先週のソフトバンク戦のように入る時間あなくなってしまうことがあるので。だからライトが葛城に替わっていることを知らず、堀の当たりがライトへ飛んだとたん「ありゃ?」と思った。ところが矢のような返球が。(まあ井口も遅いけど)
    今シーズン痛い目にも遭ってきた積極的前進守備が功を奏した。
    今日の先発は昨日までのスポーツ誌情報では金村暁だったけれど今日は阿部が多数。先発の枚数が少なくていいはずの交流戦での先発不足。
    ファームには候補はたくさんいる。金村暁をあげるとすると誰かを落とさないといけないので現在の一軍枠内からやはり阿部か。

  8. kiki より:

    ロッテファンは「コバマサ劇場」で慣れておられることでしょうが・・・
    阪神ファンはまだまだ経験が少なく、心臓に良くありませんでした。
    そして久保くん初勝利おめでとう。

  9. 大虎真弓 より:

    逆転してから美酒に酔うまでの何と長かった事よ!〈笑)
    スカパーの無かった店で飲んでいたから
    携帯で更新を30回は押しましたよ。
    久保に勝ち星が着いた事、新井のバットが上からでなく、シャープに降りぬけた事、色々今後のきっかけはあるけれど、監督の林を葛城に変えたカンが今後生かされればと思います。〈笑)

  10. Turbow より:

    >>ホント、お前らオレを殺す気か?たいがいにせいよ(笑)
    「お前らオレを」のところ、
    「お前ら俺らを」に変更してください(笑)
    いやほんと、久しぶりにドキドキさせてもらいました。今シーズンドキドキすることすら少なかったですから。
    久保投手の初勝利、ホッとしました。新井選手、外角の球をあっけなく空振りするシーンが多くて心配してましたが(あれは何故なんでしょうね?)、こちらもホッとしました。

  11. BUCK-TORA より:

    久保、虎初勝利ホントおめでとう!
    二死満塁フルカウントで絶好調4番井口って、今日日の漫画でもベタすぎてお目にかかれないですよ(笑)
    この流れのまま金村暁も連チャンで移籍後初勝利を!と思ったら阿部みたいですね。今日唯一のゲームなんでシマって行こう!

  12. 熊虎 より:

    何はともあれ久保投手移籍後初勝利おめでとうございます。
    狩野捕手もずいぶん落ち着いてきたと思った矢先ですが、昨日の終盤は「見えていない」「判っていない」「落ち着かない」「もったいない」でした。
    ランビンの一打席目は途中出場だったので出会い頭的なところがあったとはいえ、せっかく「手も足も出ない」内角攻めをしたのにカウントを悪くして一番手が伸びて芯に当たる外角高め(自然とホームランスイングになる)に目先を変える場所としては最悪のツボに投げさせてしまうし、最終回の打席でも藤川の球威だからファールになったようのもののほとんど同じところに投げさせて、もろにホームランスイングをされてバットの芯のわずか上(タイミングと上下以外の位置はピッタリ)をかすめ飛んで行き藤川自身が一番肝を冷やしてその後のバッターに慎重になりすぎた(というか自信なさそうに投げていた)様に見えました。
    キャッチャーには「低めだから大丈夫」とか「フォークは三振が取れる」という思い込みではなくちゃんと打者・投手を見極め、細心で蛮勇にならず、しかも勇気を持って欲しいと思いました。