ファンの集いとかドラフト直前とか、話題がないわけでもないけど、とりとめもなく球界話を続ける。もはやボヤキだな、こりゃ(笑)。
さてトップから末端までピラミッド型の野球組織を作っていく上で、邪魔なのが「アマチュアリズムの幻想」だ。
アマチュアリズムとは、オリンピック運動の理念として掲げられた、「スポーツによって金銭的報酬を得るべきではない」という考え方らしいが、現実との乖離が激しいため1974年からはオリンピック憲章からアマチュア規定が削除されている。至高を極めようという過程の中で、スポーツは当然人々を感動させる力を持ち、それを放っておく程、人間の社会活動は暢気ではないということだ。
ただし、社会人と学生を分けるという考え方は世界的にも一般的である。学業とは社会に出る前に必要な人格と知恵と知識を身につけることであり、それが完了する前に過度な商業主義が入り込むと、様々なゆがみを生む。これはすでに多くの悲劇的な実例をともなってしまっている。
日本の野球界におけるプロとアマの対立は、もともとプロリーグ発足時からのもの。ノンプロと呼ばれた、プロリーグに参加しなかった(あるいは、できなかった)企業が、アマチュアリズムを尊重したわけでないのは、企業チームという形態をとり続けていることからも明白だ。ノンプロとはプロリーグに属していないというだけのことであり、東京六大学野球こそが野球のすべてであった当時、その差はほとんどなかった。その後、選手の引き抜きや紳士協定違反などによって、そのミゾが深まり、対立するようになっただけ。見方によっては、どっちもプロだし、どっちもアマだ。野球で生業を立てているという点ではどっちも同じようにプロであるし、企業宣伝を目的とした「野球部」に過ぎないという点ではどっちも同じようにアマだ。対立の軸にあるのは、「金銭的利害の対立」しかない。
企業スポーツがその存在意義を弱め、企業の野球部もまた続々廃止している。少数ながら、それを補うクラブチームが立ち上がり、またそれと連動するようにして、地位自治体とも協力関係のある独立リーグが続々立ち上がるような気配がある。全国に12球団しかないプロ野球チームを拡大していくための細胞が生まれていく可能性がある。しかし肝心のNPBがその可能性を尊重しなければ、大きな動きにはなっていかないだろう。
その頃NPBは、従来のビジネスモデルからの転換を図らねばならない危機を迎えながら、迅速な手を打てないでいる。12社の利益保全だけを目指そうとするが故に、より有効な手立てがあるのに思いが及ばないとように見える。
大きな時代の転換期であることは間違いない。希望を持つ者、希望を失いかけている者、過去の経緯に縛られる者、過去の経緯を精算したい者。今まで放置するしかなかった、このこんがらがった結び目を、ほどいて欲しい、ほどくべき時は今だ、そういう気運が漂ってこないとウソだと思う。
「プロとアマの対立」なんていう、もとからウソっぱちな「対立」なんかもう止めてくれ。12球団だけの力、さらに言えば、その中の数球団の力では、もうもたないことを素直に認めて、日本の野球力を振り絞って、再構築へのスタートを切ってくれ。
野球に命を注いで来た人たちよ。やるなら今だろ?今しかないだろ?作ってくれよ、「本当の日本野球協会」を!
コメント
この間独立リーグの試合を見たんですが、結構レベル高かったですよ。改めてこの国には優秀な人材が埋もれてるんだなあと思いました。
私の個人的な意見で申し訳ないんですが、あと4チーム増やして4地区制にして4チームで
クライマックスシリーズやるのはどうでしょう
別にお金のないチームでも良いんじゃないでしょうか。
これだと多分年俸抑制になると思いますし。
巨人戦自体が人気低迷してるのだから思い切ってここら辺で。
・・・無理か。
変わるのが怖いみたいですもんね。
自分達の今の待遇や現在の収益が米粒ほどでも
減るのが・・
toraoさんのボヤき、炸裂!
「責任者出て来い!」
「出てきはったらどないすんねんな!」
「謝ったらええのや」
チャンチャン…。
ファンあってのスポーツですので、ファンに目を向けてアクションを起こしてくれる人が責任者になってほしいです。
と言えば、古田先生ですね、やっぱり。
個人的にすごく話題になるファンの集いに行ってきました。
去年は曇り/雨の甲子園でしたが、今年は晴天のインテックスでした><
なんといっても最高だったのが上園・小嶋らルーキーにハイタッチしてもらったときですね^^
あっ、あとトラッキー・ラッキーにも(笑)
いろんな選手のトークも聞けたし最高でした。
直持ち帰ることは(未成年なので)出来ませんでしたが、協賛のアサヒビールより24缶(1ケース)頂きました。
もしかして、プロとアマ各団体が一つに統合されると
「真の日本野球機構」が出来ると困る方々が居るのかしらん。
コレを考えると、まず一番最初に浮かぶのが
あの人の顔なんだよなぁ(笑)
ここまで野球組織の一本化を図る動きすらないことを考えると、
偽りであれ何であれ、プロとアマが対立状態であった方が、
何らかの理由で都合が良いのかも。
嗚呼、二日酔いだとロクな考えしないな(苦笑)
to 源五郎丸さま
2リーグ×2地区(各4球団)=16球団ですよね。
1リーグ×3地区(各4?5球団)=12?15球団
とならんで至極まっとうな考えだと思います。
そうすればクラシリのようなムリなプレーオフじゃなくて、
「優勝」同士(プラスアルファ)の対決になりますからね。
貧富の差が出るのはどうしようもないのですが、入替のない閉じたリーグでやる限りは、格差構造を埋める仕組みだけは必要だと思います。
to 一虎ファンさま
「利益の調整」ではなく、「利益の最大化」を考えてくれる人なら、野球界の出身者だろうが、経済界の人だろうが、政治家だろうが、誰でもOKです。
to 虎右衛門さま
ルーキーのハイタッチは良かったですね!それは思い出になります。ビール当たっちゃったんだ、他のものだったら良かったのにね(笑)
to 西田辺さま
たぶん、もうなんでバラバラにやっているのかもわからんようになってると思いますよ。そもそもプロには組織なんてものすらないと言っても良いようですしね。
こないだ、全日本大学野球選手権のパンフ見せてもらってすごく驚いたんですが、大学野球って、加盟する「連盟」が26!もあるんですね。関東だけでも7つも団体があって、それこそ「もうなんでバラバラにやっているのかもわからんようになってる」んでしょう。
それでも、1団体で硬直化した高校野球よりいいのかなぁ。よくわかりません。
ちなみに、五輪憲章からアマチュア規定が外されたのは、現実から乖離したという理由もさることながら、「アマチュア」の概念がもともと階級差別に基づいたものだったから、という説も根強いようです。
だいたい、戦前に6大学に進学して野球ができた人って、ある程度の特権階級ですよね。いわゆる「アマ野球」って、その特権意識が残ってるんだろうなぁ。
to あーちゃんさま
連盟というかリーグって感じなんでしょうか。地域ごとに別れるのはまあ仕方ないとして、なんかもっとダイナミックなことができそうな気がしますよね。アメリカのカレッジフットボールや、カレッジバスケットみたいな盛り上がりを作れたら良いのに…と思います。
確かにアマチュアという言葉には、何か清らかな印象を与えますが、なぜ清らかでいられるのかってことなんですよね。まあ、最近のアマが清らかだとは思わないけど(笑)。