江草的精神

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ファイターズを宜野座に迎え練習試合。


オフからオーバースローに取り組んでいた桟原は、先日練習試合で打たれてから、またスリークォーターに戻していたが、調整が振り出しに戻った感は否めない。変にパニックにならずにじっくり時間をかけた方が良いかもね。
すっと良かった筒井が四死球連発で崩れた。不運な守備もあったが、前回までのような開き直りが影を潜め、守りに入ったかのような精神状態が見て取れた。最終的に自分で決着を付けられるようになっただけ進歩してるんだから、あまり結果を気にしないで、もっと強く腕を振って攻めまくらないとね。信頼失墜なんて考えないで、ガンガン行くべき。もとからまだ信頼なんていうレベルにないんだから。
精神面の強さを感じたのは二番手の小嶋。小嶋の場合は、強靱な足腰があってこそ実現できる、投球フォームの静かさ、ゆっくりしたリズムと同様、精神面を静かに保つのが上手いんじゃないだろうか。それはきっと黙々と走り込んだこと、辛抱強く鍛錬を積んだことで得た強さのように感じる。そういうことって「新人だから」「若いから」とは関係なく身に付くものだから。
さすがに制球自体はバラツキも目立った。それでもここという時、ずっと練習しているという右打者の膝元インローへの直球はズバッと決まる。そこまでゆっくり動かせるものかな、と思うくらいゆっくりとした足の上げ下げから、上体がしなって肩がまわってヒジがやっと伸びてくる。ただでさえそのピュッと来る直球にタイミングを合わせるのが難しいのに、そこに同じタイミングで100km/h台のカーブが来たりするもんだから、打者はゆっくり待ったり、素速く合わせに行ったり、またしてもゆっくり待たなきゃいけなくなったりで、頭が混乱することだろう。
やっぱり使いたいね、この投手は。壊さないよう、疲れさせないよう活用したい。
精神面の話で言えば、江草にも見習うべき点は多々あると思う。先発して3回をゼロ。内容も江草らしく、なぜか凡打の山が出来ている、そんなテンポの良いものだった。
実に何も考えてなさそうな投球。実際は少しは考えているのだろうが、まったくそうは見えない(笑)。高く浮こうが、逆に行こうが、まあ「だいたい」。投げてみないとどこに行くかわからないけど、投げてしまったもんはもうどうしようもない、えへっ…てな感じ(笑)。何を悔やむでもなく、何を気にするでもなく、ポンポンと放る。不思議なもんで、それをやられると打者の方が、勝手にいろいろと考えてしまって、勝手に見逃したり、勝手に打ち損じてくれる…時もある(笑)。いや実際、そういう時って多いように思うのだ。これもひとつの精神面の強さだと言える。見習うべきと書いたものの、なかなか誰もが見習えるというものでもない。極めて精巧な偶然の上に成立する投球、それが江草の持ち味なのかもね(笑)。

コメント

  1. 西田辺 より:

    桟原。
    昨秋から腕の位置を上げ、このキャンプでのブルペン
    を見ても、もう一つピンと来なかった。
    昨日の投球を見ても(若干肘の位置は下がってたけど)
    やっぱりモヤモヤした感じだけ残った。
    元々体が堅く、上半身の開きの速い彼がそれを抑える
    為のサイドを止めてどうなるのかと思ったら、
    腕以外は昨年と一緒。
    サイドスローの体の回転で腕(肘)だけ上から出てる。
    段階的な事で、別の何かに取り組んでるならまだしも
    今季これで行くとしたら、かなり厳しいと言わざるを得ない。
    何故肘を上げる結論に達したかは分かりませんが、
    自分の武器・特異性を消してしまいましたね。
    江草
    精神的にも「何があろうとヘッチャラ」タイプなのかな?
    それとあの天然笑顔も大きな武器なのかも。
    小嶋は、昨日は良かったけど、今度は走者を背負う場面
    の対応を見たいです。

  2. S より:

    プロの一流どころは、野球に限らずメンタルタフネスと気持ちの切り替えの早さを持ってると感じます。
    素人の私めは、ゴルフでOB出した後、2度めは出さないぞと体が硬くなり今度はダフッたり、負の連鎖が止まりません。
    (頭では次切り替えて行こう思ってますが、結果引きずってます。単に下手糞なだけやろ!そのとおり)
    昔、野球部の指導者から試合中に「いつもどおりやればええねん」とよく言われましたが、これが未だに難しい(笑)。
    江草の飄々としたピッチング(行き先はボールに聞いてくれ?)は、本人の性格もあるのでしょうが、いつもどおり を実践する為の才能かも。
    いつも(昨年)以上の勝ち星期待してます。

  3. Salut より:

    ↑Salutでした。

  4. fmamiya より:

    江草はあれが持ち味なんしょうね。打たれても打たれてもぽんぽん投げ込む感じでなんか許せちゃう??良い意味でも悪い意味でも飄々と投げてますよ。いつも平常心ってなかなか難しい事ですから。
    それと小嶋、かなり良かったですね。ストレート、魅力を感じます。私、かなり期待してますからね。ランナーを背負ってからのピッチング見たかったなぁ。

  5. TAKA より:

    小嶋、そこまで期待してはいなかったのですが、今回は良かったですね。
    さすがといった投球を見せた江草、前日に心臓の強さを見せてくれた能見、最近あんまり話題には出ないけど密かに(笑)2回を0点に抑えていたヤスと共に井川の穴を埋めてくれることを期待してます!
    打撃陣では藤本の不調が気になりますね。らしくもないミスもありましたし・・・。今岡が順調な仕上がり、関本が絶好調の今、ちょっとピンチかも。
    とはいえ、他の野手陣の好調っぷりは嬉しいです。鳥谷とか林とか関本とか赤松とか喜田とか。

  6. 蒸し返し より:

    投手の場合は本当に精神力の強さが内容に出ますからね
    気にしないで投げればいいのかといえばそうでも無し
    結局その場その場の投げ方を体に染込ませるしかないのかなと思います
    村山実みたいにいつでも10点差でも全力投球みたいな人もいますけど(笑)

  7. shige より:

    江草は先発・リリーフ共にこなしてくれる選手ですが個人的にはリリーフの方が適正があるんじゃないかなとも思ってます。
    JFKを存続させるのかどうかはまだ不透明ですが、200イニング以上を投げた井川が抜けたのでリリーフ陣の負担は増大するでしょうし。
    まあ同じ左の先発候補である能見次第ではあるとは思うんですが。
    個人的には三東が復活すれば一番先発向きだと思うので期待したいです。
    小嶋に関しては長い目で見てもらえれば。
    今季3?4勝出来ればかなり順調じゃないでしょうか。
    高校時代の彼のキレの良いストレートを知っている人間としては大成して欲しいので、『社会人出身=即戦力』とは考えて欲しくないというのが本音です。

  8. 四番DH より:

    はじめまして。毎日楽しく読ませていただいてます。
    江草は考えだしてらダメな気がしますね。昨年のよいときも何も考えてない感じでポンポンテンポよく投げてましたもんね笑。
    小嶋は評判より全然よかったですね。ブルペンの映像を見たときは綺麗なフォームしてるなぁ?と思いましたが。
    ずっとスカイAで走りこみしてるのを見てたので昨日の活躍は嬉しかったですね。じっくりゆっくり成長して欲しいです。

  9. torao より:

    to 西田辺さま
    江草は「ヘッチャラ」ってこともないんでしょうが、どこか関係なさそうな雰囲気が、相手をも巻き込むのでしょうか。ただし体力的なコンディションはごまかしようがなく、昨季苦しんだようです。
    to Salutさま
    集中力があるとか、精神的に強いっていう感じではなく、おっしゃるように切り替えが早いとか、結果をおそれないということなんでしょうか。それをひっくるめての「才能」だと私も思います。
    to fmamiyaさま
    ぽんぽん投げ込むリズムが、江草の武器になっていますよね。
    to TAKAさま
    藤本は、厳しい時を迎えています。今は力を蓄えてじっと我慢ですね。やるべきことをやって、与えられたチャンスで力を出すしかありません。勝負強さがあるから、これからいろいろと巻き返して来るでしょう。
    to 蒸し返しさま
    相手もありますからね。しかし投手はいかに自分が主導権を握って放さないかに重点があるので、自分のリズムに持ち込むというのは一つの武器になるのでしょう。
    to shegeさま
    まだまだ先発サバイバルレースは続きそうですね。いずれ衆目の一致するところが決まっていくでしょうが、現時点では甲乙つけがたいです。
    to 四番DHさま
    ようこそ!
    江草のテンポは体調のバロメータのような気がします。悪くなった時に、あれこれ考えているのかというと、意外とそうでもないような気もするし(笑)。
    また書いて下さいね。

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