意地なお盛ん

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金銭を受け取っていたという早大生の会見を見たが、ずいぶんとしっかりした学生だなという印象。


中学生の頃から、巻き込まれたくもないドロドロの世界に組み込まれてしまったからだろうかね。こういう情にまっすぐ訴えかけてくるような映像って怖いよね。もうそれであらかたことの善悪、ストーリーの方向性を決めてしまうのだから。「アマチュア精神を汚した罪は重い」みたいな、「つくりもん」の話に与するべきではない。
一方で、過去にあったこともすべて暴露せよ!てな方向性には反対。それをやっちゃったら、野球死んじゃうから。何度も言うようだが、なぜ渡すのか、なぜもらうのか、その腐敗構造を「改める」ことを目的としなければ意味がない。「損得」の価値観を変えないと繰り返しだということ。
3/15静岡草薙E戦。赤星の打撃が日を経るにつれ、去年と同じように「近すぎるインパクト」「出てこないヘッド」「回らない上体」になってきちゃった。今年キャンプでずっと力強く、前で裁くということをやってきたはずなのに上手くいかないね。そう簡単に思った通りになれば苦労はしないけど、ちょっとガッカリだったなぁ。ここしばらく本体から離れ、個別練習をしていたというから、そういう目で見ていたというのもあるのだけれど。もう、一塁側ダグアウトを直撃するくらいのイメージで合わせて、もし泳いでしまったら、その時はその時って感じで振って欲しい。泳いで打つ方が内野安打も増えるだろうに。
それでもセンターは赤星。たとえ打撃の貢献が低くても、他の者を守らせたら明らかに失点が増えるよ。だからこそ、そう気負わずに気楽に、適当に引っかけ打ちして欲しいのだ。
先発ボーグルソンは、まああんなもんかいなぁ。まだ武器となるべき直球の威力がたいしたことない。荒れ球のようで、ストライクを取りに行くと割と良いところに決まる。かと思うと勝負球がぴっくりするくらい甘い高さに行ったりもする。信頼度は低いなぁ、今のところ。走者を出せば、タダで走られていたし。うーん…。
能見がちょっと制球に苦しむ場面があったけれど、「今年の能見」はキープできている。もう競争よりも、公式戦登板に万全のコンディションを考えていく時期だからね、頼むよ。
どうやら勝利パターンは、橋本・ウィリアムス・藤川が中心になりそうなくらい、ハシケン良い感じ。直球に自信がついたようで、強気のマウンドがデカい体がなおデカく見える。となると久保田は「空気変える役」からスタートか。もうちょっと怒りのパワーを溜めておいてもらおうか。
勝ち越しのチャンスで代打登場の桧山。今季も左代打の切り札として良いところで使われるだろう。ちょっとタイミングが早く、また風にも流されて大ファールになってしまったが、打席の中で「この1球」を作って、仕留めるという雰囲気が出てきた。結果四球を選んだが、これも見極めの難しい低めのいっぱいの変化球に、タイミング合わせながらしっかり見切っていた。良い打席だった。
鳥谷が右肩に死球を受け、もんどり打っていたが、その後の様子から大事なさそうで一安心。代わりに入っていた秀太が、2本の勝ち越し打。7回勝ち越しタイムリーの後はヘッドスライディングで二盗を決め、9回初球まっすぐ一本狙い打ちのフルスイングは糸を引くようなライナーでライト芝生席へ決勝HR。会心の笑顔を見せた。
今岡復調となれば、藤本か関本がベンチにまわる。またそろそろベンチに若い世代の選手を置いていきたいという万人共通の願いもある。野口同様、今年秀太に一軍の枠があるかは微妙な情勢だ。しかしチャンスを与えてもなかなかハツラツとしたところを見せない若手を尻目に、少ない出場でビックリするような仕事をして見せた。
レギュラーを掴みかけた時期もあった生え抜き。意地で持っているというのは見ていればわかる。その意地がまだまだ強くあることを確認できて嬉しかった。

コメント

  1. NANCY より:

    秀太をベンチで迎えるナインの笑顔。
    とりわけ矢野さん、そして鳥谷の笑顔が印象的でした。
    赤星と本塁打競争中の人としては公式戦で打ちたかったところでしょうが(笑)
    「ちょっと置いとくか」のアピールにはなったはず。
    少ないチャンスで実力を発揮できるのはほんとにすごい事ですよね。
    ひきかえ連日報道されている金銭授受問題。
    開幕も間近だというのに・・・楽しみ半減です。
    大人の世界ってホントきたない事ばかり(悲)

  2. あーちゃん より:

    金銭授受問題、何度聞いてもわかりません。
    才能のある選手が、才能を生かして金銭を得ることが、何が悪いのでしょう。
    あの読売新聞が書いたところによれば、かつて、稲尾が余命わずかな父のために西鉄に給料の前借をしたことは美談で、経済的に苦しい家の高校生が西武からお金をもらったことは醜聞だと。
    全く同じ2つ行為を分かつものは、「アマチュア野球規定」という時代錯誤かつ差別的な規定だけです。
    「スポーツをすることによって金銭的利益を受けてはならない」というアマチュア規定は、元をただせば、「スポーツで金銭を得なければならないような無産階級の人間は、スポーツをする資格はない」という、前時代的な階級差別思想なんですけどね。
    アマ野球(主として高校野球)で金銭的メリットを得ている3大新聞をはじめとするマスコミは、そうした本質を全く報道せず、ただ西武と2選手をスケープゴートにして、問題を「ドラフト制度の欠陥」に矮小化しようとしています。当のスポーツ選手、プロ野球選手会からもそうした意見が出てくるのは残念です。
    今回の「被害者」である2選手の将来が閉ざされないことだけを祈っています。

  3. 有馬 より:

    秀太の意地かぁ・・・・いいですね?。
    なんかホロっときます。

  4. zero-52 より:

    ほら、秀太w

  5. ふぃん より:

    こんにちは、traoさん。
    ハシケンのマウンド上での落ち着きぶりに、安心すると同時に「また老けたかも」と思いました。
    球児、久保田、江草、杉山…と同じ年な筈なのに(笑)。
    挙動にも年齢に似合わぬベテランぽさがあって今年は楽しみです。
    金銭授受問題、あーちゃん氏のご意見を読んで私なりに「どこが悪いか」を考えてみたのですが、金を稼ぐ才能があるのだからなおさら、アマチュアを経由しないでさっさとプロに行っておけば、幾ら稼ごうが問題にならなかったのだと思います。
    持てる才能でお金を稼ぐということこそ、つまりプロフェッショナルになるということですから……。
    普通の職業であれば、実際に仕事をしなければお金にはなりません。
    前金を貰っても契約を全う出来なかったら違約金とか返金とか何がしか発生します。
    それを思うとアマチュアでありながら報酬だけを受け取るのは、やはりおかしいような気がします。

  6. Salut より:

    秀太の意地、危機意識が相当強く働いてるのでしょうね。彼の本塁打ってほとんど記憶にありません(笑)。
    やはり貴重なユーティリティプレイヤーだと思うので、もう一花二花咲かせてほしい。
    がんばれ秀太!

  7. 六甲おろし より:

    毎朝楽しみにしております
    金銭授受問題ですが
    将来有望なアマチュアを見込みプロデビビューまで有形・無形の援助しているのはどこの世界でもあると思います。
    プロ野球の世界だけが何故かが大きく騒がれるの世間の目を集めやすいし「裏金」だからです。
    『表金』で有望な選手をNPBに囲い込みできるシステムは作れないでしょうか

  8. torao より:

    to NANCYさま
    ベンチ入りの枠を考えると、秀太は藤本とかぶってしまうかもしれません。ただ代打の枠をけずってでもと思いますね。そうすると林やら桧山やら葛城やらもいて…なかなか大変だ今年は。
    to あーちゃんさま
    さてと。わかっているのに「わからない」と言う人に、何かを言うのは難しい(笑)。
    「優秀なアスリートが正当な報酬を得ること」は是。「決められたルールを守らないこと」は非。まあこれがタテマエですね。そして、「既得権を持つ者にとって都合の良いこと」は是、その逆は非。これが現実というところでしょう。
    プロ野球に関する報道が、その利益権者であるところの三大新聞(とその系統のメディア)によって歪められているのは紛れもない事実。彼らに自浄能力はまったく期待できないので、ネット市民はそれをわかっている必要がありますね。
    ただ一つ言いたいことがあるんです。比較的自由な経済活動が社会的に認められている芸能界では、将来性豊かな若い、あるいは子どもに相応の報酬が渡されることが良くあります。中には、将来有利になるように「囲い込み」を行う場合もあるようです。でも、私の知る限り、大半は上手くいかず、名子役は不幸な大人になったりします。「将来性豊か」な人の将来を、早くから買い取ってしまう行為が、不幸な将来をもたらしたのではないだろうかと考えてしまいます。報酬が発生すべきタイミングについては、良く考える必要があると思います。
    to 有馬さま
    意地見せるの遅いって話もありますが(笑)
    to zero-52さま
    なあ
    to ふぃんさま
    顔は老けてますが、投げ方は若くなりましたよ、ハシケン。
    「アマチュアでありながら」というのは私はピンと来ないんですよ。例えば、優秀な選手が高校野球の強豪校に引き抜かれます。才能を認められたのは良いことです。高校は、この選手に活躍してもらって、高校野球で知名度を上げたいと考える。まあ別に悪いことじゃないです。まんまと成功して、高校は有名になりました。経営が安定して、経済的発展を得ました。良いことです。高校はその活躍に応じ、何人かの選手を表彰し、その副賞として相応の謝礼金を渡しました。これも良いことだと思います。こうやって、世間に恥ずかしくないように振る舞えば良いのですが、プロ野球自身がお金のやりとりについて恥ずかしそうにコソコソやるもんだから、その下のその下のその下まで…コソコソ隠れてやりやがる。
    ただ、おっしゃるように、何も経済効果を生んでいない段階で、才能の青田買いで報酬を渡してしまうことは、不幸の始まりなので、しっかりと規制し、監視する必要があると思います。
    to Salutさま
    去年はオープン戦でもまったく打てそうもなかったんですが、秀太も今年は何か変わった感じです。葛城同様ですね。
    to 六甲おろしさま
    ありがとうございます。
    表金で囲い込むって、なんだか可笑しいですね(笑)。たとえばNPB各球団・選手会で出資して奨学金基金を作り、スポーツに励む学生を支援するとかかなぁ。その時点で得をする人が、得をした範囲内の表金で報酬(謝礼)するという範囲で考えるべきじゃないでしょうか。将来を嘱望されながらプロに入ってから稼げない人だってたくさんいるんですから、働いた分だけたくさん報酬を与えたら良いんじゃないでしょうか。

  9. さー より:

    なんで西武口止めしたんかな。
    メリットあるんかいな。
    選手の罪を軽くしようとしたのかな
    まぁ2選手は今後がんばって欲しいですけど

  10. torao より:

    to さーさま
    「西武が口止め」については、「にわか日ハムファンのブログ」さんに鋭い指摘があります。
    http://blog.goo.ne.jp/ruppert_jones/e/e8e6d1660987059a77684a5ea60be4a8
    経緯は、高校の野球部と親が西武に依頼したというのが真実のようで、朝日&毎日という「高校野球の所有者」が高校野球を守るのに必死で、プロ側(西武)が泣いたというところなのではないでしょうか。

  11. さー より:

    torao様
    なるほどね?。
    やはりそういう感じだったんですかね。
    ありがとうございました。

  12. torao より:

    to さーさま
    どういたしまして。
    西武がすべての悪者になっているのですが、そのことに何か意味があるのかどうかは、また後でわかるのかなぁ。