打席での「整理」

阪神打線の得点力が低い理由は、単純なものではない。打順の組み方、相手投手の攻略法、チームとしての戦略・戦術、選手個々のスイングの質……きりがないくらいある。
その中でも私の中でひっかかっていることがある。多くの打者に共通しているそれは、「打つべき球の整理」だ。

現在のイニング。アウトカウント。走者の状況。試合の勢い・流れ。相手投手の置かれている立場・心理。同じく今日の調子と今日の配球。自分の調子。自分の置かれている立場。自分に求められていること。相手から見た自分の攻略法……。

こうした情報から、この打席で自分は投手が投げるどんなボールを待ち、どんな結果を目指すか。それを正しく整理して打席に入っているケースがあまりにも少ないように思えた。

大山、髙山、中谷、陽川、江越……。打撃を期待され、打撃で期待に応え切れていない彼らに共通するのが、この整理だと思う。
もちろん何も考えていないわけはない。技術が伴わないからできないという部分も見受けられる。それでも、一歩一歩階段を上っていくように打席のレベルを上げていればいいのだが、そうは見えないのがもどかしい。

しかしそれはあくまでも遠くから見ているからそう思うだけなのかもしれない。考えが浅いように感じるのは、そこに込められた技術的な葛藤を読み取れないだけなのかもしれない。そうであってほしいと思うし、彼らが今越えていかねばならない壁を一つずつクリアできるのを願う。
目指すところがあり、そこへ向かう努力があり、それを阻む障害を取り除いていく。持っている能力が高いのが明らかなだけに。

打席で「情報処理」をするのは自分自身だ。でも、その処理能力を高めるためのヘルプは首脳陣もしていかなければならない。これだけ結果がともなわないのは、それもまた弱点なのだろう。


週刊虎バカクラブ
This entry was posted in 定期投稿. Bookmark the permalink. Post a comment or leave a trackback: トラックバック URL.
  • 虎バカマガジン会員募集中!

3 コメント

  1. yalkeys
    Posted 2019年12月1日 at 12:25 | Permalink

    toraoさんのご指摘通り、何とももどかしい若手だと思います。その最たるのが江越であり、中谷であり、陽川であり、枚挙にいとまがありません。昨日友人からカレンダーが恵送されました。中谷は12月40人の一人として、その中でも中サイズの扱いです。
    俺はこんな扱いか・・と怒って見ても、実績がなければ頑張るしかないのが、プロの世界だと思います。岩田、秋山、上本などもまた然り。平家物語の世界です。

  2. 虎轍
    Posted 2019年12月1日 at 12:52 | Permalink

    初球のボール球を振って、二球目のど真ん中を見逃し追い込まれる姿を幾度も見てきました。
    そうなると結果は三振か当てるだけの打撃で終わり。
    見極めが大事なんやが、それがタイガースの選手が出来ないとこなんですよね。
    守ってても準備が出来てないからエラーが増える。
    打撃でも守備でも準備が出来てないんでしょうね。
    来年は準備をしっかりして打撃や守備に頑張って貰いたいですね。

  3. なかっち
    Posted 2019年12月1日 at 22:21 | Permalink

    走攻守。野球では全てに準備が必要です。
    私も「準備8分仕事2分」
    (言い方が間違ってたらごめんなさい)
    と教えて頂きましたが、準備ってそのくらい大事。配球の読み、守る位置、全て準備で結果が変わると思います。
    準備の大事さを首脳陣は教えてあげて欲しいです。そうすれば飛躍的に変わると信じてます。

コメントを投稿

Your email is never published nor shared. Required fields are marked *

*
*

You may use these HTML tags and attributes <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong> <img localsrc="" alt="">