掴み直せ

阪神・石井大 昨年末に高知へ“里帰り” 古巣・吉田監督から激励「いい経験している。頑張れ」(スポニチ)

阪神・石井大が鳴尾浜に一番乗り(サンスポ)

主力選手たちの自主トレだよりがあちらこちらから届き始める。新人の入寮も進み、月曜からは鳴尾浜で合同自主トレが始まる。

くどいようだが昨季阪神の勇躍は、ルーキートリオによる「計算外」の活躍があってこそ。それが悪いと言っているわけではない。偶然の要素は大きいが、新人を含め多くの選手を戦力化するという意識があったからこそ起きえたことなのは間違いない。
阪神の歴史の中では、そうした可能性を頭から否定し、若い選手たちをほとんど使おうとしなかった時代もあったのだから。

そんな中で、チャンスを掴みきれなかったのが石井大だ。12球団のドラフト指名、最後のひとりと話題になった小柄な投手は、向こうっ気の強い石つぶてのような速球で開幕一軍をゲットした。それどころか、開幕戦の3番手として3-2と1点リードした7回のマウンドでプロデビューを飾る。先頭の山田を三振に斬ったが、村上に四球を与えると粘る内川の投ゴロを捕球しきれず二死二塁、続く塩見に前に出ていたライト輝明の頭を越され同点とされた。

雪辱を期した同カードの3試合目、7-0と大きくリードした8回に登板し、先頭の代打川端を中飛に打ち取るが、山崎をヒットで出すと青木にはあわやという大きな右飛。続く山田に2ランを放り込まれて借りを返された。村上は左飛に打ち取り、任されたイニングを完遂したものの、2登板続けての失点で苦しい旅立ちとなった。

勝ちパターンリリーフに組み込もうという矢野監督の試みは失敗に終わり、その後はビハインドのリリーフに回った。8月21日に2回を投げたのが1年目一軍最後の登板となった。

それでも「最後のひとり」だった新人は、結果的に18試合17.1回、防御率6.23、被安打17、奪三振16、0勝1敗という成績を残した。18登板は小川、齊藤の19試合に匹敵するチームで16番目に多い数字である。

タラもレバもないのがこの世界だが、もしも開幕戦で内川の投ゴロをグラブに収めるか、打球がセカンド、ショートのいずれかが処理できるところに転がって併殺に仕留めることができていたなら、彼はリリーバーとしてもっと大きな仕事をして、「阪神のリーキーカルテット」の一員になっていたかもしれない。

もっともそれが最良だったかどうかはわからない。矢野監督も石井大を一年通して活躍する投手だとは思っていなかっただろう。目新しい投手は、どの対戦相手にとってもやっかいな存在だが、分析が進めば攻略の糸口を見つけられる。その時には一度二軍に落として、立て直しを図るつもりはあっただろう。少なくとも、矢野監督はシーズン序盤に積極的な仕掛けをどんどん打った。石井大ひとりをとればハマらなかったが、全体としては成功した。

開幕戦でプロ初登板し、最初の打者山田哲人を三振に斬ったのだ。二度目の登板で村上宗隆を退けたのだ。ルーキーイヤーの悔しい経験をいかに消化し、ストロングポイントである類い希な闘志に火を着け、自信を増大させていけるか。石井大2年目の飛躍に期待したい。


週刊虎バカクラブ
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4 コメント

  1. 虎轍
    Posted 2022年1月8日 at 10:45 | Permalink

    石井大も小川一平のように2年目に磨きをかけて飛躍して貰えたらええですね。
    1年目はルーキートリオに譲ったと思って、2年目の今年はルーキートリオより活躍してくれると間違いなく優勝するようになりますからね。
    7回を任せられるような投手になってくれれば、それこそ「そらそうよ」になりますよ。
    言いたく無い言葉にしてましたが、拡大してきてるので言いますが、疫病退散!
    頑張ろう日本!

  2. 西田辺
    Posted 2022年1月8日 at 11:43 | Permalink

    毎年のように、タイガースに限らず「即戦力」の看板で入団してくる
    選手は何処にでもいます。
    でも、その看板通りの戦力となり得ず、数年かけて本来の力を発揮する
    選手もいれば、全くそうはならない選手もいる。
    2021年のルーキー三銃士は、そういう意味では奇跡のような存在でした。
    1人でも戦力になれば御の字の世界で、3人もの戦力化は素晴らしい。
    他チームにおいても、C栗林、De牧、F伊藤等々当たり年とも言える
    ルーキーの活躍が見られました。
    今年のルーキーも、と言いたい所ですが、こればかりは蓋を開けてみないと
    分かりません。
    そんな雨後の筍の様に、ポンポンとレギュラーを取る新人が出てくるとも
    思えないし、去年活躍した選手も今年どうなるか誰も知らない。
    「3年結果を残して一人前」とはよく言ったもので、1年だけの活躍で
    消えて行った選手も数多くいます。
    伊藤大にしても、去年良い物は見せてくれていました。
    強いボールはあるし、打ち取れる変化球も持っている。
    球種によるフォームの緩みや、制球と言った課題を一つずつ解消できれば
    十分一軍戦力として年間活躍できる素養はあります。
    スアレスの欠けた今年、中継ぎ投手陣への負担はさらに大きくなると思います。
    そんな中で、きっかけを掴んで欲しいですね。

  3. こうさん
    Posted 2022年1月8日 at 12:38 | Permalink

    今日のような文章を読むと「藤浪にも、こんな挫折(壁?)があったら…」と思ってしまう。初年度の成績で「勝ち星を積み上げてメジャーへ」という道筋しか描けなかった。藤浪本人も感じていたはず。

    そうすると初年度に「大活躍からの大不調(そんな言葉あるのか?)」を味わったサトテルは幸せなのかな。来季は一年間スタメンで出続ける為に体力を備えてほしい、今季以上の成績を積み上げているサトテルしか思い浮かばないんだから。

    YouTubeでの発言ではあるが「藤浪を預けろ」という新庄監督の発言。もちろん言い返すのは頭が悪いことと解っているのだろう、タイガースは無反応。…けど一人でもいいから、OBでもいいから「藤浪はタイガースで成功させなきゃならないんだ!」と言ってほしいという想いもある。藤浪が「その気」にならない為にもね。

  4. 虎ジジィ
    Posted 2022年1月8日 at 12:47 | Permalink

    先発ローテ候補が、青柳・秋山・伊藤・ガンケル・西勇・遥人・ウィルカーソン・藤浪・及川・西純・(一応チェン)そしてルーキー即戦力の鈴木・桐敷と豊富な中、リリーフ投手は本当に信頼出来るのは岩崎(祝結婚)1人だけと心細く、
    石井大はある意味チームにとって大きなカギを握る投手かも知れません。

    あのテンポ良く強気に投げ込むスタイルは「Theリリーバー」と呼んでもいいような小気味よい投手!
    同じような立場の馬場・小川・齋藤と切磋琢磨し、是非「8回の男」を勝ち取ってもらいたいものです。

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