考える材料たくさん

スポンサーリンク
677##[阪神]たわいない話

 前日抹消の中谷に代わって狩野が登録。二軍で打撃と盗塁で結果を出して上がってきているので使うべし。中谷はまだ二軍でやるべきことがたっぷりある。来年ものになるようピッチを上げて行け。
人気blogランキング >>



 たくさんのことを考えさせられる試合だった。
 キープレーとなったのは8回表、1点ビハインドで迎えた一死二三塁の大チャンスで、平野がセンター前に落ちるタイムリーヒット。三塁走者代走で出た大和が生還したのはいいが、二塁走者俊介が三塁でタッチアウトになり、「一気に逆転!」という場面がしぼんでしまった。
 このプレーは確か(調査省略)今季一度あったはず。二塁走者が判断できない場合に備えて三塁コーチャーとの決めごとを明確にすべきだったはずが、同じことを繰り返したのにまずガッカリ。走者の判断について監督がコメントしているようだが、このままだとまた同じことが繰り返されるだろう。
 というのには理由があって、他球団のセンターはみんな本当に上手いのだ。荒波もこの日、このプレーまでにセンター前ヒットという打球を2本キャッチしている。判断が良く、足が速く、果敢にダイブで攻める。だから打った瞬間ヒットコースと思っても、滞空時間がある打球だと「決めつけスタート」ができない。投手がクイックや牽制の技術を磨いて、走者のスタートを遅らせようと必死だが、センター荒波の守備力は、打たれてなお走者を釘付けにする力がある。
 で、それはジャイアンツの松本や、ドラゴンズの大島ら、他のチームについても言えることだったりする。
 もう一つ、打ったのが平野ではなく、鳥谷だったら同じコースでも結果は違ったかも知れないというのもある。外野手は、その打者の打球コース、飛距離をもとに守備位置は決める。当然飛距離のない平野なら、打ってもここまでというラインまで前に出てきている。そしてフルスイングの当たり損ねだとしても、迷うことなく前進すればいい。
 しかしこれが飛距離のある打者なら、はじめの構えも少し後、当たり損ねの打球判断にも「迷う要素」が存在する。大和や平野ら、飛距離のない打者は、ポテンヒットになりにくいという不利がある。
 それはベイスターズ4回ウラの2点目にも繋がる話。ポイントは平凡なレフトフライをヒットにしてしまった金本の「ミス」にあった。このプレー自体は、粘りの投球を続けていた先発久保がかわいそうとしか言いようのない、言い訳無用のプレーだったが、あえて原因をあげればラミレスのフルスイングから出た当たり損ねだったこと。スタートが遅れる理由は、飛距離がある打者がしっかりスイングして、その錯覚によって迷いが生まれることにある。
 若さ、スピード、小技も大切だが、スイングの力強さと飛距離によって外野手を下げるということも、走者の好スタート、好走塁のためには大切な要素になる。
 また当然タイガースの外野守備陣にも、好スタートを食い止めるだけの抑止力を持って欲しい。やられっぱなしではなくて、際どい打球をダイビングで捕ってしまうかもしれないと思わせるだけの守備力が必要だ。
 俊介の判断について「あれがなあ…」みたいなコメントだけ、しかもまたこれからも繰り返しそうで仕方ない。これでは困る。困りすぎる。
 榎田はまんまとやられた。同点の8回ウラ、無死一塁でラミレス。外直球で押しこんでいたので、2球目はクロスファイアでさらにえぐってという選択だったが、狙い打たれた。こうやって己の力を知り、相手のすごさを知り、工夫が必要なことを知る。相手が上だった。
 良太は7回表追撃開始の二塁打含むマルチでいい仕事。一死三塁となって守備陣形が1点くれるところ、落ち着いて最低限の仕事「二ゴロで打点1」ができた坂もいい仕事。
 それと8回表同点機を作った先頭代打今成の四球は抜群にいい仕事。この回から先発三浦に代わって藤江が登板。1点リードを繋がなければいけないという緊迫した場面で、追い込まれてからファール6本、粘りに粘って四球をもぎ取った。私ならこの素晴らしい仕事を賞賛して代走は送らないし、次の回守らせる(実際は代走大和。どうせ盗塁させる勇気もなくバントなんだから…)。それくらい素晴らしい働きだった。
 その次無死一塁で久保の代打で出た俊介は、初球見逃しストライクからバントファールを経て、最終的にバスターエンドラン(ショートが逆をとられて内野安打)となったが、バッテリーが中途半端なウェストをしてくれたためバットに当てることができた「ミス」のおかげ。結果を恐れずに大和を走らせることもせず、バントも失敗、無理なカウントでエンドランという「ムチャクチャ」を成立させてしまうのはやはり最下位(現在)ベイスターズ。
 続く「今一番頼りになりそうな人」上本には送りバント、一発で三塁線、サードに捕らせる素晴らしいバントで、これはいい仕事だった。
 課題をたくさん抱えている若い選手たちにとっては非常に有意義な試合で、結果よりもプロセスが重視される現状では悪くない。ただし、そのことを理解できていない指揮官が、理解できないような選手起用をするもんだから試合全体の印象としては、「また負けた」「何やっとんねん」「わけわからん」になる。
 今はもう出た結果で一喜一憂する時期じゃない。将来につながることを積極果敢にやって、その結果、ミスしたり、負けたり、最下位になったりしたとしても、まーったく無問題。いや、逆に結果を求めすぎれば、結果の方から逃げていくし、未来も近づいて来ない。

コメント

  1. 虎ジジィ より:

    見慣れた試合、「取れる時に取らないからこうなる」という、お手本のようなゲーム!ちょっと飽きてきました。
    一番印象的だったのは、俊介が三塁タッチアウトになった時の平野の「なんでやねん」という表情、先日も鳥谷の二塁打でセカンドランナーが三塁ストップした時に同じような表情をしていました。
    何か、選手全員が何らかの大きな不満を持ってプレーしているように見えます。
    とても寂しいです(^-^)/

  2. ガク より:

    相変わらずミス連発で負けるべくして負けた試合でした。中村ノリがいたらもっと点差が開いてたかも。
    トラオさんの仰るとおりミスはミスで仕方ないからそれを反省材料として次に生かそうと思わない限り同じことの繰り返し。
    和田監督はそういうとこわかってると思ってたんですけど・・・今までの采配、湖面と見る限り「?」しかありません。
    中村GM(予定)は「責任取る」なんて紙面でありましたが民主党くらい信用できません。

  3. ガク より:

    すいません「湖面」→「コメント」の間違いです。

  4. 西田辺 より:

    野球はミスのゲームと言う位だから、試合にどれだけ影響させないか、
    同じミスを繰り返さないかが重要になりますね。
    ただ目に見える、記録に残るミスやエラーと、そうじゃないモノとは等しく
    反省すべき事象だし、チーム全体に反映させないと意味がない。
    あれはダメ、これは仕方ないとかやっていると、割れ窓理論じゃないけど
    ドンドン大事な物が崩壊してしまう。
    現実主義の中で生きてきた外国人選手なんかは、今のタイガースの不条理が
    理解しがたいんでしょうね。
    まぁ、日本人の我々でも納得しかねますが(笑)
    今、タイガースの中で、どれだけの選手が野球をしてる実感があるのか
    調べてみたいものです。
    見ててオモロない野球を、やってる側はどう捉えているんだろうか?
    興味深いところです。

  5. 大虎真弓 より:

     ラミレスのオープンスタンスに引っかかる
    お馬鹿バッテリー!
     榎田はインコースをえぐるボールで金城にデットボールを出しているので変化球は使えないと読んだラミレスの技ありのホームランだ。
     藤井も榎田のボールが来ていないのが分かっているのだから低めに構えるとか、落とすボールを使うとか工夫がなければならない!
     小宮山は論外として藤井がこの程度のキャッチャーでは上に行ける訳が無い!
     最後に金本をスターティングから守備で使うことに躊躇わず、勝とうと言うのは竹槍で
    戦争に出向く様なものだ!(笑)
     久保の不機嫌な顔が最後まで印象に残った。

  6. 虎ジジィ より:

    今確認したらコメントの最後に全く意図しない「顔文字」が何故か入っちゃってました、失礼しました。

  7. ベガ より:

    ラミレスの一発は痛いけど、昨日は他の投手でも負けていたかもしれない。
    やはり中畑監督は今年こそ横浜を変える!と意気込んでるのだから、何もかも中途半端な虎ではやられてしまう。
    投手が気の毒なプレーが度々ありますが、この反省材料はどういかしているのでしょう…
    打撃コーチ、守備走塁コーチ等の入れ替えも検討して頂きたいものですね。

  8. 明日虎 より:

    長距離打者がアベレージ型に切り替えた時、一時的に打率が急上昇するメカニズムはトラオさんが言われる守備位置も大きな要因なんでしょうね。
    代走、守備要因が無理して行くなとはご無体な。
    だからこそ無理して行ったんでしょう。
    行かせないためには明確なルールが必要。
    それも無しに試合後に批判すれば誰も走れない。
    南球団社長とあうんの呼吸を持つ中村GM。
    期待出来ないなぁ(笑)

  9. ペロメイシ より:

    ミスは反省させる。練習等で補う。チャンスの場を与える。
    殊勲は褒める。次のアピールの場を与える。
    調子の良し悪しで、納得させて下げたり上げたり。
    プロなんだから…首脳陣も選手も、しっかりやろうよ。
    なりたくて、なったったんでしょ?プロ野球選手に。仕事しようよ。
    応援しますから、踏ん張ってください。

  10. じょに より:

    二軍の試合見にいきますが、狩野はぜひ使って欲しい選手。バッターボックスに立ってても他の二軍の選手とは違い、雰囲気があるし、何より真面目。自身がホームラン打っても負けた試合後のミーティングで、一人だけ正座して、コーチの話を聞いてるような選手。頑張って欲しいなあ。

  11. torakiti より:

    若手選手が育たないのは選手に能力が無いのか、コーチの指導力が足りないのか、それとも両者が重なっているのか分からないが、阪神の若手はドラフトで鳴り物入りで入団しても期待はずれになるのはどうしたことか。二軍のコーチに野球理論を論じれる先生がおりますか。どなたか教えてください。

  12. みややっこ より:

    昨日は現地観戦してきました。
    ハマスタはDeNAファン>阪神ファンでした。三塁内野席は特に…。
    ラミレスのホームランは見事でしたが、あれはファンの声援が打たせた部分もあるんじゃないかな?
    ラミレス専用チャンステーマ(?)実に見事でしたよ。
    かたや新井さんの打席…
    『ゲッツーごにょごにょ』『バントごにょごにょ』と打席に入る前からせせら笑ってる阪神ファン多数。
    もちろん打てないのは新井さんのせいですけどね。
    ファンが呪いをかけちゃいかんと思います。空気って伝わりますよ、絶対!
    金本さんも新井さんも、理想は本当に望まれる場所でプレイすることですね。

  13. 阿倍野区 ケイ より:

    藤井をガッツンガッツン打ってくれへんかなー?f^_^;
    タイガース公式サイトにある「イケメンアテンドのトラとラ・キー太日記」で癒されてます(^_^)
    上本打って??!

  14. トラえもん より:

    栗山監督のおれがダメ発言を聞いて、日ハム選手は奮起しているようです。
    和田監督のお前がダメ発言を聞いても、訳のわからない使われ方をしても、いろんなとこから叩かれても、タイガースは毎日どの選手もできることをがんばってやってるなぁと感じます。
    何かと監督が話題になることが多くなったプロ野球界ですが、選手一人ひとりのがんばりが伝わってくる試合がこれからも観られたらいいなと思います。
    上本!5打点目!
    ナイスヒット!!

  15. 若虎大好き より:

    でも兄貴使うんだったら中谷くん育てて欲しいっす。

  16. Yalkeys より:

    このゲーム現地で見てました。
    たまたま電話があって、ラミレスの2ランの時は席を外していて、見なくて済みました。
    それよりもひどかったのが、レフト金本の守備です。天谷のランニングホームランの再現を恐れたとしか思えない、消極的な守備。あれでは投手が可愛そうです。
    気になるのが、そういう守りのあとのベンチの雰囲気と会話です。なんらかの挨拶が投手になされているのか、いないのか・・。そういうことが意外に大切だと思うんですが。一般社会ではよくある光景なんですがねえ?。