アジアシリーズ復活見送り

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 今年台湾で2年ぶりの開催をしようとしていたアジアシリーズが、中国で行われるアジア大会の日程とだぶるというので見送られるのだとか(朝日)


 これはとても残念なことだと思う。先日の日米コミッショナー会議で、日米王者決戦が「両者の夢」として語られたというニュースがあった。本当はそれが拡大して、昔のサッカーのトヨタカップのように、北中南米代表vsユーラシアオセアニア代表みたいになったらいいかな、いやいや現在のクラブ世界一戦みたいになったらいいかな…本当に夢は広がるのだけれど、現実は何とも遅々として進まない。今は吹けば飛ぶようなアジアシリーズだが、その礎だと思うのに。
 難しいのは百も承知だが、ポストシーズンは各国リーグチャンピオン決定→エリアチャンピオン決定→ワールドチャンピオン決定まで毎年行い、それとは別に4年に一度の国別王者戦(WBC)、4年に一度の地域大会(アジア大会など)には国のトップチームを派遣して、国別対抗も大いに盛り上げて欲しい。それがいいのになあと思う。
 アマチュアのトップチームが世界に挑戦する舞台を奪うなという意見もあるが、本当に彼らが戦うべき相手は、まず日本国内にもいるのだ。国際舞台にはいつでも最高のチームを編成して、いつでも「一番」を目指して欲しい。
 野球は各国内で完結していれば良いという考え方も確かにあると思う。国際化なんて夢のまた夢、せいぜいビジネスとして可能性のあることだけ考えるべきというのもわからなくはない。でもそれは現実的なようで実は現実逃避だと思う。世界と戦うという大きなスケールを持つ多くの競技の中にあっても、野球が輝き続けるためには、トップチームが世界に挑戦し続ける必要があると思うのだ。
 だから野球界はその舞台を整えていく必要がある。たとえ今はそうじゃなくても、そのために進んで行かなければ、現実という名の小さい枠の中で、その枠を狭めていく作業に従事するだけになってしまう。

コメント

  1. ジジィ より:

    アジアシリーズ復活見送りはとても残念だけど、中途半端でやるよりは良かったのかも知れませんね。
    もし、復活させるなら、もう少し『権威』ある大会にして、『真剣勝負』を希望します。

  2. スーパーエリーバ より:

     国際大会を見ていて、いつも思うのが、?ボールの違い、?ストライクゾーンの違い、この2点です。
     他の球技では、国によって、ボールが違うなんて、あまり聞かないですよね。野球だけ、なぜなんでしょうね。日本のボールでしか本領発揮できない投手が出来るなんて、面白くないじゃないですか。日本のプロ野球も、今後、国際球を使っていくという話が出てるみたいですね。出来るなら、早いとこ統一した方が良いんじゃないでしょうか。
     ストライクゾーンは、同じ国の審判同士でも、違いが出る位なので、統一は相当難しいでしょうね。
     この辺が、国際大会を見て、どこかスッキリしない理由かな?と思います。

  3. 拉麺 より:

    ストライクゾーンは仕方ないとして、ボールの違いは結構大きいですよね。
    ボールを使うスポーツなのにボールに苦しめられるのは、オカシイですよね。。

  4. ナナハチ より:

    アジアシリーズはとても好きな大会だったので
    2009年は開催されずすこしさみしい思いをしていました。
    わたしはフリーパスでの全試合観戦派(日本戦以外も)だったので
    日本チームの応援よりは、プロ発足10年に満たない
    ボロボロの中国選抜が、明くる年にはクラブチームで参戦、
    翌年にはついに待望の1勝をあげる、
    といったアジア全体の野球熱が盛り上がってくる事象に
    とても興奮していました。
    ちからの差や用具の違いは大事な論点とは思いますが
    この大会に関しては、続けることが
    (できれば続けながら改善していくことが)
    何より大事なようにも思います。
    そして、音がうるさいという意見もありましたが
    日本に在住している韓国・台湾・中国の方々が
    大人も子供も自国の応援に駆けつけ、
    大きな声を出しているのも
    とてもよい光景だったと思います
    もしわたしが、外国に暮らしていて
    日本人の野球チームが遠征にやってきたとしたら
    どんなにうれしく思うかと想像をしながら観戦していました。

  5. G3 より:

     toraoさんのブログにリンクが貼られている鈴木友也さんの「スポーツビジネス from NY」に書いてありましたが、『日本は既に人口減少社会に突入しており、スポーツビジネスだけではないですが、自国マーケットだけを対象にビジネスを行っているだけでは頭打ちになってしまうことは明らかでしょう。』とは、その通りだなあと思います。
     そういう意味ではアジアシリーズは中韓台にNPBのマーケットを拡大するチャンスになり得ますよね。
     MLBがWBCを立ち上げた一番の目的はMLBのマーケット拡大だと思いますが、NPBもアジアシリーズを上手く活用してマーケットを広げたいですよね。そして更に中韓台の野球マーケット拡大にも繋がれば言うことなしです。
     そのためには、まずはアジアシリーズをWBCのように儲かるイベントに成長させたいですね。そういう企画力、実行力はNPBはMLBに遠く及ばないところなんでしょうけどね?。。