「スーパーファインプレー」

スポンサーリンク

 二軍戦、この3連戦は甲子園なんだね。移籍の川崎が1回三者凡退で「虎デビュー」。

巨人?阪神5回戦(阪神3勝2敗、18時、東京ドーム、42874人)
阪 神 100 000 020―3 
巨 人 000 010 010―2
【阪神】○久保(2勝1敗) 久保田 S藤川(5セーブ)
【巨人】ゴンザレス ●山口(1勝1敗) 久保 金刃
[本塁打]関本1号(神) 李1号(巨)

 大きい。なんつったって3連覇しちゃってるジャイアンツを倒さなきゃ優勝なんざ夢のまた夢。その大本命が投手スタッフのやりくりに苦労している。苦肉の策で、先発にしたはずの山口を出戻りさせたが、その1試合目で、形はどんなに不細工でも●をつけてやったことは大きい。相手の思い通りにはすんなり行かせないということが大事。良し良し。
 マートンの開幕からの連続出塁がストップしてしまったのは残念。今日またスキッとヒット打って、好調持続モードに戻してくれよ。今こんな風に上位に食らいついていられるのはマートンのおかげだもんな。
 今季オープン戦を含めてイマイチの久保。この日は冷静に丁寧に粘り強く投げた。6回のピンチで小笠原との勝負を避け、ラミレスで計画通りの併殺を取ったところなんてたまらんね。ここから安定飛行で頼む。
 久保、久保田、球児の同級生リレーに、アメリカからの転校生やっぱり、同級のブラゼルが決めたゲーム。8回二死一走松本、打者小笠原、投手久保田という場面がいちばんドキドキポイントだったかな。走ってくるか、走らない。カウント2?3になっちゃった。レフト線でも1点入ってしまう。久保田が首を二度振って、小笠原たまらず打席を外す。仕切直しのサイン交換、なぜかしきりと城島が首を振る。久保田はそれをじっと見ている。なんのことかわからなかったんじゃないかな?きっとこれ城島がもっと首振れって伝えたかったんじゃなかろうか。ていうか「首振れ」のサインないんかな?真相は定かでないがとにかくヘンな間があった後のラストボール、今年の久保田の魔球、必殺わしづかみチェンジアップがふわっと逃げ落ち、小笠原空振り三振。「事実上勝負あった」の瞬間だった。
 前日まとめてくさした関本、平野、昨日はナイス。今日も行くぞ!という気にさせた関本今季1号先制HRは素晴らしいライトヒッティング。関本はああでなきゃね。そして随所にナイスポジショニングというプレーがあったし、併殺もしっかり完成させた。欲しいところで窮地を切り抜ける併殺を決めたタイガースと、併殺決め損ねから失点したジャイアンツ。結局そこが生死を分けた試合だったので関本は良く守った。
 平野の方も守備固めで入った8回ウラにキラリ。1点差に攻め寄られて二死、打者松本。ここでこいつだけは出したくないという場面。ところがこいつは久保田のスライダーにしぶとく食らいつき、センター前にポテンを落とす…ところが平野、この当てられた瞬間にポテンという打球に、いち早く反応し全速力で背走、最後はダイビングキャッチまで試みるがほんの僅かに届かず、やっぱりポテン。だけど、打った瞬間ポテンとわかるような打球に、ここまでベストを尽くす姿を見れば、チームの全員が奮い立つ。
 ああイヤなヤツを出してしまった。あんな打球でもヒットはヒット、二死から走られて、やはり同点にされてしまうんだろうな…普通ならそんなネガティブな映像に縛られて、実際のプレーまでそうなってしまうところ。「流れ」の正体とは、そういう心理、イメージ。あの打球にあそこまで死力を尽くしたことにより、ただただ次のプレーに全力を注ごうという気持ちになれた。しっかり切り換えて次の勝負に臨めた。
 記録には何にもどこにも残らない、言ってしまえば平野の「ムダな動き」。だけど、城島のリード、久保田藤川の投球へとしっかり繋がったスーパーファインプレーだった。

コメント

  1. ジジィ より:

    私も、キャッチャーが首を振るのは初めて見ましたが、今日のデイリーSによると、「小笠原さんのリズムで打たせたくなかった」から、久保田に「首を振れ」という事だったらしいです。結果、『大成功』!
    それと、全般的に好プレーが多かった中で、気になったのが犠飛で失点の場面。私は全くの野球素人なのでよくわからないけど、金本がほぼ定位置でキャッチした「犠牲フライ」は、本塁に投げても「全く間に合わない位置」だったのですか? 個人的には、「アレを本塁でアウトにする事」こそが、外野手の「魅せ場」だと思うのですが…
    自タオフ会@東京についてですが、恥ずかしながらアナログ人間(パソコンを持たない)の私は、申し込みかたがよくわかりません。ツィッターからでもいいですか?すみません。

  2. けいわい より:

    平野のスーパーファインプレー未遂(笑)
    「おしいぃ?」と思わず声を出してしまいました。「あ?やられた」と見送るよりもtoraoさんの言われるように様々な効果があったと思います。
    ただ、「大和だったらどう対処したかなぁ?」と考えてしまったことも事実ですが。見たいなぁ。

  3. ごんたくれ より:

    >本塁に投げても「全く間に合わない位置」だったのですか?
    →サードランナーもラミレスでしたし一番投げやすい体勢からですので普通でしたら当然投げるべきところです。変わらず鳥谷への山なり返球。現状の金本の肩がそれを物語っているのでしょうね。

  4. torao より:

    ジジィさん、
    すみません。携帯オンリーだとメールフォーム使えないんでしたね。ごめんなさい。
    ツイッターのダイレクトメッセージ(返信でもいいです)、メールでもOKです。アドレスは、torao@torao.netです(「@」は小文字で)。

  5. ワン虎 より:

    山口に●を付けれた本当に大きな試合でした。
    昨日は采配が裏目に出て今日は間違わないように!と同点で出した巨人の最強セットアッパー山口。
    この采配をまた見事に裏目にしたブラゼルに感謝。
    今日は先発フォッサムですかね?
    初物左腕に弱いの定義の中にフォッサムも入れるのか…。見ものです。

  6. いわほー より:

    toraoさんもあえてそのことには触れなかったんだと思いますが、ジジィさんのおっしゃるとおり、金本の山なり返球にはいろいろと考えさせられました。
    ただ、どこかのサイトや掲示板みたく過激にフルイニ出場を槍玉にあげてがなりたてるのもファンとして愛情なさ過ぎるし、さりとて見てみぬ振りするもの心が痛いし。toraoさんのブログだからこその知的で建設的かつ愛情にあふれたオピニオンの場であって欲しいと思います。
    とにかく金本にとってもチームにとってもベストとは行かずともベターな折り合いの付け方をそろそろ模索していく必要がありますね。(もちろん私はこれからも金本を応援していく気持ちに変わりはありませんけど)

  7. ちげちゃん より:

    おとといの試合も「the Game」に匹敵する内容でしたが、今回は昨日の試合とセットだったワケですね。
    それならば今日も合わせて三部作というコトにしましょうか(笑)

  8. BUCK-TORA より:

    先程、甲子園沿いを通過したのですが、ファーム当日券の販売待ちで百人ちかく並んでましたよ。このカードは選手がお出迎えしてくれるようなので、危うく仕事サボりかけました(笑)
    粘りに粘って丁寧に投げ続けた久保、イチローかと見まがうようなナイスバッティングのブラゼルお見事でした!!
    きっかけを演出した坂本は本日要注意ですね。

  9. LPSER より:

    なぜ誰も金本の返球のアレについて触らないのでしょうか。

  10. 拉麺 より:

    >LPSERさん
    確かにそこ重要ですよね。
    今日はあんなプレイをされてもフォッサムは我慢できるかがポイントだと思います。

  11. まーちゃん より:

     金本選手の昨日の返球を見ると、いろいろ意見が出ますよね わかります。
    ただその道のプロの選手、監督が納得の上での様にも見えます。
    いま阪神のスタメン以外の野手でフルに使って20本以上ホームランを打つ選手はいないでしょう。金本選手以上に4番そしてチームを引っ張りどんなプレッシャーでも耐えうるリーダーがいないんじゃないでしょうか?
     金本選手を外したとたんにチームがガタガタになりそうな気がします。

  12. ライムD より:

    今日のファームの試合。野原奨志のサヨナラヒットで試合は勝ったのですが、スタンリッジのシンカー、横山のスライダー、他に䔥も江草も石川も一軍に今すぐ来ても通じそうな気がする
    そんな試合でした。
    安藤や下柳よりも・・・これ以上は失礼と思うので言えませんが・・・そんな試合でしたね。

  13. 前向き黄レンジャー より:

    to torao様
    ご無沙汰しております。
    金本の記録ストップのチャンスはおとといのゲームの9回ウラだった気がします。
    0-6をひっくり返して、球児を8回ウラから継ぎこんだら絶対に落としてはならない試合。
    だからこそ9回表の打席を終えた金本に、真弓さんがツカツカと歩み寄り、優しい口調でも目には炎がメラメラと燃え上がりながら、金本の両肩にそっと手を添えて、「勝ちにいくから、落とせないから、レフト代えるよ・・・」と一言告げて、守備固めに浅井を出すんだろうなあ。やっとこの日が来たのか・・・と思いながら見ていました。
    結局何も起こりませんでしたが、そんな非情・・・いえ、勝つために当然の采配が実行されたならば、今年こそは巨人よりも上に順位がいくんではないでしょうか。
    解説の赤星から「金本さんの肩はチーム全体で得点を防ぐという攻めのディフェンスにとっては明らかにマイナスですよね。しかし代えられたとしても金本さんのプライドは全く傷付きませんよ。勝つための手段なんですから当然なんです。日本一になって私を胴上げしてほしいからこそそう思います。」ときっぱりと言ってほしいものです。
    今シーズン中に、そんな場面があってほしいと切に願います。
    日本一になった真弓監督へのインタビューでは・・・
    「野球は打つだけではない、守備も重要なんだ。だからこそ、ドラフトでは守備の良い外野手を何人も獲得したんです。中盤までは長距離打線。終わりの2-3イニングは攻めのディフェンスにチェンジ。そうやって勝ちを拾い続けてきました。金本の記録は途絶えてもその偉大さは決して色褪せたりはしませんよ。」
    半年後、こうあってほしいですね。

  14. 醒目汰虎三 より:

    ブラゼルは、ヒット打つだけならイチロー並みの素質があるんじゃないかと思った。
    あんなくそボールを腕伸ばしてチョコーンとヒットにする技術はとてつもなくすごい。
    それと、最後の新井と関本のプレーはなんだったんだろうか。
    関本があのワンばんを後逸したらと思うと、どっと冷や汗が出てくる。

  15. 西田辺 より:

    ドカンドカンの空中戦と昨日のような緊張感ある接戦。
    どちらも野球の醍醐味。
    両方制する事が出来た。
    去年前半は散々苦杯を舐めさせられた関東虎ファンも大満足の2試合だったと思います。
    こんな試合も出来るんだぞ、と言うところを見せ付けておけば、各球団
    かなり警戒してくるかも。
    そこからがもう一勝負ですね。