「阪神の選手は真面目すぎる」みたいな言葉を聞くことがある。基本的に真面目なことはいいことだし、「すぎる」ってほど真面目でなんていられるもんでもなし、必ずしもそれが優勝に届かなかった理由とは思わない。ただ、「悪い意味でまとまりが良すぎる傾向がある」とは思う。
チーム構成員の気持ちがてんでバラバラでは話にならないが、協調、同調しすぎると多様性が失われ、代替が利かなくなる。矢野監督は昔の体育教師とは違って高圧で支配するタイプはないけれど、本質的ではない部分にまで一体感を求めるているように映る。そうした精神性が、いい時はいいがひと度悪い方向に動き出すと全体が転がり落ちてしまう「死なば諸共体質」に繋がってはいまいか。
形状、気質、瞬発力、柔軟性、持続特質……。一人ひとり持っているものが違う以上、理想の打撃フォームなどいうものは画一的に決められない。同様にシーズンを通じた強さへの貢献も、同一である必要はなく、多様であればあるほど様々な困難に対処できる。精神的、肉体的な全滅を避けられる。
選手に求める「まとまり」の形を変える。そのためにチームとして何をすればいいか。発想の転換が求められているもののひとつだ。
コメント
まぁ、チームの中に一人や二人「はみ出し者」がいた方が、集団としては
面白くなるかも知れません。
社会的道義から逸脱しない程度に、という注釈は付きますが。
毎年、優勝するようなチームは最初っから全員が同じ方向を向いて進んでいる
訳ではなくて、勝ちを積み重ねるごとに和というか結束が強まっていく感じ
がします。
大雑把に言うと、アマチュアは和でまとまり、プロは結果でまとまる気がします。
学生野球などは、殆ど同世代が集まってチームを形成しますが、プロ野球は
高卒ルーキーから、親子ほどの年の離れた選手まで同じユニフォームを着て
同じグランドでプレーをします。
当然世代的な価値観も経験も違う、野球を生業とする選手が意を一つにしようと
すれば、チームが結果を出さないと。
プロ野球選手たるもの、一年戦ってやっぱり優勝したいんですよ。
みんなで指揮官を胴上げして、我を忘れてビールかけをやりたいんですよ。
チームとしてそれが出来ないと見るや、みんな人生がかかってますから個人成績
を重要視してしまいます。
個人もチームも成績が悪ければ、来季の保障なんて誰もしてくれませんから。
プロ野球の監督は、みんなを同じ方向に向けるのではなく、チームが勝つための
方策や戦略を施すのが仕事。
優勝が見えて来れば、みんな勝手にまとまりますよ。
人間なんて、そんなものです。
日本シリーズを観てないから今日のような文章はヨダレ物。いろいろなことを考えさせてもらえる。
今シーズンのタイガース、優勝を望んでいたファンの想いより選手、監督から「優勝したい」という想いが伝わらなかった。優勝できなかったことへの後付けかもしれないが伝わらなかった。なんかゴチャゴチャと終わり、もやもやだけが残った。「スアレス、梅野がいなくなるかも」という気持ちも混ざり「やっぱり今シーズンしかチャンスはない」と思いながら見ていた終盤戦。
タイガースはこんなもん?これがマックス?これが全力のタイガース?スアレスや梅野、金だけではなく優勝を欲するなら動くのが当然なのかな。
真面目の上にバカが付くとバカ真面目。野球の下にバカが付くと野球バカ。バカ野球と真面目バカという言葉は聞いたことがない。バカ真面目よりも真面目が多いタイガース。野球バカはいない。どうすれば楽しい顔で野球が出来るのか、どうすれば野球バカになれるのか。
星野さんを優勝させたいという想いで野球をやってた矢野監督の笑顔、輝いてたんだよな。たぶん練習は辛いけど楽しかったはず。そんな気持ちにさせてやれない矢野監督が悪いのか、矢野監督を胴上げしたいと思えない選手が悪いのか、もっともっとと高いレベルを求めるファンが悪いのか。
やっぱり「優勝から逆算する能力」がないと一年間は戦えない。高津監督には、それがあった。たぶん監督就任前から「俺ならこの戦力、この選手をこう使う」と頭を使っていたんだろうな。自信があるから高津監督は常に堂々としていた。
関西ローカル番組のゲストは矢野監督だった。どうかな?と観ていると、楽天戦9回2死から梅野が4球選びディレードスチール成功させ近本のタイムリーを呼び込み、横浜戦9回3点差大逆転もリュウのヒットからと熱く語っていた。さらに梅ちゃんへの想いも。
そして、監督の選んだMVPはザキ。
毎年、行くか行かないかの状態で毎日淡々と仕上げる姿勢に頭が下がると。
さらにユウスケは、タクムは、テルは、イトウはと愛情たっぷりと話こんでいた。勿論スアレスも。
本当に良い人だと改めて感じた。でもそれだけじゃ駄目なんですよね。
来季は良い人プラス一流の勝負師となるのを願って止まない。
オリックスが勝て!
疫病退散!
頑張ろう日本!