決して思いどおりの試合運びではなかったが、最高の結果で大事な一戦を勝利で終わることができた。終わってみれば、どうやっても勝てたかのような気分になるが、思い返せば実に際どい戦いだった。
試合の基礎となったのが山﨑に負けなかった村上の好投。7回表に勝負をかけて村上に代打を送ったが、完投完封ペースの投球だった。及川、石井、湯浅、ネルソン、岩崎と当たり前のように無失点で繋いだ。得点力不足に悩む読売打線が相手とはいえ、気を抜けない東京ドームでの完封リレーは見事だ。
打線は思うように得点できなかった。いい形を作るための引き出しの少なさ、それは発想の貧困というより技術不足に起因しているのだろうが、もうちょっとなんとかしてほしいところだ。
それでも、あの輝明の一発を見ると、そんなモヤモヤがあったからこそこのカタルシスが得られるのだとさえ思う。
腰を切って体が回り、最後にバットのヘッドがボールをなぎ払う。もっとも遠くに飛ぶための放物線が描かれる。
あの当たりでさえ浜風の甲子園では「入るのか?」と半信半疑になってしまうが、東京ドームなら「打った瞬間」は疑わなくていい。
輝明自己新の25号ホームランを呼ぶ船迫の一投は、失投の部類だろう。これには四球の森下に代走熊谷を送っていたことも微妙に影響しただろう。
ゲームが動いたけれど、2-0は危険な点差だけに、坂本の一発も大きかった。
さてこうなると阪神のアナリストたちは、強くマークをしてこなかったであろう「対中日」に時間を割いていかないとね。情報の分析と対策をしっかりやって、つまらない結末にならぬよう万全を期したい。
あとよろ。
コメント
本当に際どい試合。
「エース対決」は予想通りヒリヒリの投手戦になりました。
こういうゲーム展開になると得てして多くのチャンスを潰した方が後半やられてしまうのが常ですが、それを跳ね返すパワーが今のタイガースにはありました。
延長戦に入ってからは「我慢比べ」、コチラとしてはライマル〜大勢の間コチラの投手が持ちこたえれば勝機あり、
讀賣からすれば12回まで行けばネルソン以下のビハインド要員投手が出てくるという駆け引きの中、
耐えに耐えた11回に森下出塁〜代走熊谷でプレッシャーをかけ、佐藤輝の「打った瞬間」の特大ツーランでリードし、気落ちした船迫を更に攻め坂本のツーランで勝負ありでした。
ドラゴンズ戦では「出し惜しみ」した勝ちパターン投手を惜しみなく出した藤川監督としては「してやったり」の会心の勝利!
坂本のリードも冴えていた。
今日も好投手対決で同じようなロースコアが予想されますが、やはりライマル&大勢が出てくる前に1点でもリードしておきたいですね。
現役時代は好きでなかった(監督時代は弱かったから好き)堀内の解説が阿部采配を責めていてお気楽江本とのコンビで楽しく聴けた。松本アナの劣化が気になったけど。
投手起用の順番に焦りが見えると指摘。山崎続投。11回船迫は大山の四球で交代(マウンドへ行ってもない)させるべきと。そうしていれば今日明日起用できるだろうけれど船迫降板時は可哀想なくらいだった。