今が08年。00年代という10年くくりをすると、02年に星野タイガースがスタートするまでの00年代初頭は「暗黒時代末期=飛躍への準備期」。
その後の強いタイガースを中堅として固める若手が育成された時期。02?03年の星野時代は「急成長期」。経営を含む、全関係者の意識改革が結果をもたらした。04年から続く岡田時代は「実力安定期」。落合ドラゴンズと双璧をなす豊富な戦力で、近年希に見る良好な成績を残す。ただしその戦いぶりは、投手力の安定を考えると、決して安定していたというわけではなく、爆発&失速の波が目立つものではある。
岡田タイガースが結果として安定的な力を発揮できているのは、実績のある主力選手たちが安定的な「総出力」を維持していることが大きい。岡田監督の選択は、常に現時点での「最大出力」を比較することを基本とする。実績のない選手にとっては、大変厳しい環境だが、与えられる少ないチャンスで、自分の「最大出力」が主力を凌ぐものであることを証明することのみが活躍の場を確保する道だ。その判断は、慎重の上にも慎重が期されるため、序列を逆転するのは容易なことではない。少なくとも一芸において秀でていなければ、一軍にいることもない。岩田、バルディリス、阿部らは、少ないチャンスを自力で掴んだ数少ない若手。
実績組の総出力が安定的に高いことは、「爆発力のなさ」と同義である。例えば昨季怒濤の追い上げは、安定していたはずの実績組の出力が低下し、比較検討を重ねるうちに若手を使った方が良いということになり、それがそこそこの出力を出す頃に、実績組の復調が重なり大爆発(と、その後の急停止)になった。
今季前半についても、新戦力たる新井、平野が、それぞれ移籍直後という変動要素によって高出力化し、チーム全体を活性化したことが大きい。しかし一軍の安定(硬直)は二軍にチャンスの少なさをもたらす。今季は若手の活躍の場が減り、そのチャンスを掴む者も減っている。
またもマジックが消えて、ジャイアンツの追い上げが急である。ジャイアンツはもちろん今年で言えばラミレス、グライシンガー、クルーン。近年ということで言えば、小笠原、豊田、スンヨプといった補強力が特徴である。しかしその補強の結果が必ずしもチーム強化に直結していなかった歴史を見るに、現在の追い込みも、それが主原因だとは言い切れない。むしろ、ショートでキレの良い守備を続ける坂本、リリーフの厚みをもたらした越智、山口、思い切りの良さが目立ってきた亀井、脇谷、鈴木尚といった脇役が急成長していることの方が推進力となっていると見るべきだ。
おそらくタイガースのチーム総出力は現在でも高いものがある。しかし例えば金本にしても、矢野にしても、赤星にしても、今岡にしても、安藤にしても…。自信の全盛期と比較して、その出力量は「下向き矢印」であることは否定できない。さらに加えて、今季の中でもピークより「下向き」になってしまっている。もし同じレベルの出力量同士が戦えば、後は「勢い」、「矢印の向き」が重要になる。現状のジャイアンツとタイガースの比較では、矢印の向きは明暗くっきりというところだ。
しかし、だ。ペナントレースは長いのである。両チームとも約20試合を残して、まだまだ矢印の向きがどうなるかは余談を許さない。今、上向き矢印の者が向きを変えることも、その逆も十分に起こりうる時間が残されている。「出力の総和」だけに目を向けず、推進力となりうるエネルギー源が現れ、それを活用すること。
最後の直線には、優勝と、クラシリでのアドバンテージと、日本一への勢いがかかっている。
コメント
矢野様が4勝の内3回もお立ち台に立って、ピンチ状態の我がタイガーズの勝ちに貢献していることは事実です でも昨日の無死満塁で2?3からのボール空振りはないでしょう それよりも、毎日大事なところで、捕逸します=もちろんPにも1/2の原因はあるが、フォークを投げさせる以上、前にこぼしてくれよ!今日から中日(川上、山本昌、中田)と3連戦、1日おいて、巨人(グライシンガー、内海、高橋尚)と当たり、1勝2敗のペースが出来ますか?大苦戦の原因はPよりも打つ方です 編集長殿/まだ4ゲーム差と言うべきか 教えて下さい=心配性の虎ファンより
私も馬馬虎虎さんと同じ事を思ってましたわ。あの場面、考えつかないようなスクイズなどでまず1点差として外人投手をイライラさせたらと思っていたんですわ。でも岡田はんスクイズといった奇策を知らん監督やさかいに無理と思ってましたわ。
今日からドラゴンズとの戦いですね。勝つためにはクリーンナップが、打つべき場面で打ってくれることですね。
確かに今のタイガースのメンバーでは”爆発力”が感じられまへん。
ほんで巨人は確かに脇役が成長してますし走力も上でしょう。
ええか悪いか,シーズンで2位になる方が推進力となるエネルギーが出るんとちゃいますか。
CSは東京に乗り込んだ方が打てる気がしますわ。
それとバルを使わんならフォードにかけてみるか。
隅一の一点で負けました、ノーアウト満塁が生かせなかった、阪神は良くあることですが。
そうそう、先日阪神の名ショートの選手を挙げましたが名手久慈を忘れていました、すみません。昨日のアレックスの打球はヒットになったが、前で取らなければ鳥谷さん。鳥谷は正面のゴロを捌く時、足が揃ってしまうのが心配です。
toraoさん知っていたら教えていただきたいのですが、試合の審判のスケジュールは決まっているのですか?主審、塁審も決まっているのですか?主審のジャッジには外角は厳しいが、内角には甘いとは言わないが広く取る、低目には厳しいが高目をを取る等、審判により癖があるものです。その試合の主審があらかじめ分かっているのであれば、その試合の先発も視野に入れ選択肢の一つに考えられますが、ピッチャーにより内角を得意にするピッチャーとか高目で勝負するピッチャーがいるので。
オリンピックのジャッジを問題にしているが、日本のジャッジは厳しすぎる、もう少し広く取れば試合時間も短縮できると思う。先日の能見も一球に泣いて四球の連発あえなく二軍行き、(二軍行きだけでなく選手生命を絶たれる選手も多い)があの一球を取ってくれたらと思う。
それと審判六人制を望みます、メジャーでもホームランのビデオ判定を採用したし、他のスポーツもビデを判定を採用している。日本のプロ野球はビデオ判定をどう考えているのだろう、意外と古い体制のプロ野球界だから。
余談ですが、阪神OBの審判、真鍋、橘高、島田は阪神に厳しい気がするが、私の偏見かな。
ついに来ました、正真正銘の正念場。
このシビれるペナント争いを楽しまないでどうする!
泣いても笑っても残りはたった20試合しかありません。
オフシーズンの退屈さを今から想像すると、気が滅入ります。
寂しく辛くなるときの分まで、今の一試合、一試合をしっかり心に焼き付けて、楽しみましょう!(ミスチルをパクってしまいました。)
toraoさん、はじめまして。
毎日楽しみに拝見させていただいております。
私は暗黒時代からのファンですので、優勝しようか逃そうが、それなりに楽しむ術は心得ております。そりゃ、勝つにこしたことはないのでしょうけど。
さて、タイガースのここに来ての失速は、競馬でいえば完全に脚のあがってしまった逃げ馬のような状態だと思います。ですので後続に並ばれたら最後、差し返す底力というのが残っているとは思えません。
その根拠は、主力選手の疲弊が激しすぎるのと、だからといって休養を与えられないというジレンマにあると私は考えます。
金本選手入団以来、タイガースのチーム、選手の意識改革に大きな力を発揮したのはいうまでもありませんが、ここに来てその弊害(といっては語弊があるかも)も顕在化してきているのが気になります。
というのも、世界一の鉄人といってもいい金本選手を目標とするがゆえに、「休養」が必要にもかかわらず、それを良しとしない風潮が、チームにここまでの疲弊をもたらしているのではないかと。
チームが好調だった時期、もしくは大敗が決まった試合などで、特に鳥谷選手や赤星選手が、適度に休むことが(休ませる事を納得させる事が)出来ていれば、ここまで著しいチーム出力の低下はなかったと思います。
そういった意味でも、金本選手の連続フルイニング出場が途絶えるまでは、今後もこのジレンマは続く事になるでしょうね。
とにもかくにも、ここからの正念場は、ベテランがどこまでチームを粘りこませる事が出来るかにかかっていると思います。
しかし、一年フルに働いてない中堅どころの選手のふがいなさには、正直がっかりですわ。
竜との初戦ものにしましたなぁ。
二回から五回までの繋ぐ野球見事でした。
先発の岩田もストライク先行、ある程度安心して観ることができましたわ。
今岡のホームラン本物かな。まぐれかな。
それにしても鳥谷重症やなぁ。五回先頭打者としてあの無様なこと。スリーボールの後一度も振らずに三振。私らの子供の頃こんな時は「電信柱か!」とか「郵便ポストか!」とか言われたものだ。一度二軍に落としたほうがいいんじゃないの。あと残念なのは二番目投手から追加点を取れなかったことですな。
明日の朝の新聞を楽しみにしたけれど明日は休刊日らしいです。とにかく勝ったので皆さんゆっくり休みましょ。