選手会総会で不満噴出 FA宣言後の残留認めない球団は「ひきょう」(スポニチ)
FAの問題は、どっちかが正義でどっちかが悪者という話ではない。もともと経営側が「いいように使っていた」という背景があり、それを改善したという経緯があったことは事実だけれど、双方が歩み寄ってFAという制度で落ち着いているということ。
お互いが我を張りすぎると、一番大事なファンがそっぽを向いてしまう。特定の球団が長期間独占的に契約し続けることがルールになれば、自由競争がなくなり選手は損をする。しかし自由競争だけとなると、経営側は身が持たない。そもそも金持ちチームだけが強くなり、必ず勝つチームと必ず負けるチームの「つまらない見せ物」しか提供できなくなる。移籍ばかりではファンも定着しない。
投資して新人を育て、それを回収するという考え方もあり、ファンがそっぽを向かない範囲で、経営側と選手側が落ち着けるところというところでFA(期間や補償)の制度が成立している。
さておさらいはそこらへんにして。この選手会が不満を表明している件について。
そういう歩み寄りの制度である以上、うまく運用するには2つの方向性がある。1つは、純粋に経済合理性だけで動くこと。つまりはアメリカ方式だ。一応の年数、チームは選手を拘束し、ファンにも楽しんでもらえた。あとは売り時を間違えないようにトレードに出す。
もう1つは双方がとことん歩み寄って合意形成を試みるやりかた。「宣言残留(FA権買い取り)」という日本独特の対応策がその典型で、ひょっとしたら出て行けばもっと高く売れるかもしれないが、お世話になった球団のことも大切にしたい。あるいは、ここで大金に飛びつかないで、恩を売っておけば、長く球団にめんどうをみてもらえるかも…そんな計算があるかもしれない。いずれにせよ単純な「経済合理性」だけで動かず、もう少しものごとをフクザツにして決めてはいる。これが日本式。
なのでロッテ、広島、ヤクルト、楽天など[12:19修正]がやっている「権利を行使しての残留は認めない」というのは、言い方、やり方の問題なのだ。経済合理性だけで動かれると弱いので、合意形成をしようよという話なのだから、もう少しソフトに言わないとスジがおかしくなってしまう。「ウチは行使しての残留は認めてないから!」じゃなくて、「ぜひ残ってほしいのだけれど、ウチが出せるのはこれだけだ。ヨソはもっと出すと言うかもしれないし、言わないかもしれないが、とにかくウチはめいっぱいがんばってコレだ。だけど功労者である○○君には、将来指導者として…」てな具合に。もちろんそこまでして残ってほしい選手でなければ、そこまで低姿勢に言うことはないし、指導者手形も振り出してはいけないけれど、でも別に「ウチは認めないから!」なんていう言い方をする必要もない。
個人的にはファンのことも考えながら、合意形成に努める日本式FAはそう悪くないと思っているので、「認めない」とか「ひきょう」なんて言い争うのではなく、もうちょっと言い方、接し方を考えればいい話だと思う。
「球団間に経済格差があり、FA制度に不公平感がある」ということであれば、それはそれでまったく別の問題だ。
コメント
今江はAランクという高リスクのFA宣言でしたが、やはり過去の実績等を見るとまだまだやってくれそうな選手。編成状況と照らし合わせて取る所はあったでしょう。
対照的にスーパーサブという立場で広島で活躍していた木村。もしかしたらBランクかも…という足枷もあり未だフリー状態。宣言残留を認めていない広島というダブルパンチで来年プロ野球選手が出来ているのか?!というなんとも言えない状態です。
宣言残留無しという踏み絵状態の措置は僕は良くないと思います。他球団の評価を聞いてみたいという思いは誰しも有るものでしょう。ここで広島が仕方ないウチに帰るか?と温情を見せると株が更に上がるのですがねぇ。
インディアンス3時村田獲得失敗!残念賞!
デイリーが早くから報じていたので確定的かと思ってましたw
そりゃあわざわざ海を渡って夢を追いかけ、今季3Aで15勝もしたら夢まで後一歩ですよね。頑張れ!
逆にスンファン流失危機から広島を退団したヒースを候補に上げてるとか。先発では良かったイメージですがセットアッパーでは失敗してませんでした?どうなんでしょう。
先ず以て仮定の話なんですが、純粋に他球団の評価を聞きたい、自分と言う
選手はどれだけの価値がある選手なんだろうかと確かめてみたいとFA権を
保持してる選手が思った時に、道が一つ閉ざされるというのは余り良い話では
なさそうです。
今回の木村の件でも、権利を行使する事が退路を断たれるのとイコールいうのは
感心しません。
ドラフト以来、自分を自由市場に身を置いてみたいという選手もいるかも知れない。
仰る通り「認めない」ではなく、ハッキリ所属球団としての評価を表せば
良いだけの話。
一方的に認めないでは、権利そのものの否定に繋がりかねない。
その「認めない」という思想の根本がどこにあるのか各球団で事情が違うのでしょうが、
「せっかく育ててやったのに」とか「恩知らずめ」とかいう発想でしたら、単なる
球団の思い上がりでしかありません。
制度に不満があるのなら、キッチリ選手会と議論するべきだし。
アメリカ式で思い出しましたが、FAで選手をリリースした球団へ獲得球団から
ドラフト指名権を譲渡するとかいう制度がありましたね。
一度、FA(国内・海外)・ポスティング・ドラフトを関連付けてシッカリと議論する
時期が来てるような気がします。
自分が育った場所、育ててもらった場所を「ひきょう」と言う(言わざるをえない?)選手。この状況さえも想定内だったかもしれない球団。こうなったら「FA宣言(仮)」という表現でバランスをとるしかないか?あとは12球団が集まってFA選手をテーブルに並べて「1週間、話し合い」をする。その期間をFA宣言(仮) として球団は選手の希望額を他球団に伝える。そこに他球団の思惑や選手の駆け引きを入れてはいけない。1週間でまとまらなければ「FA宣言(マジ)」する。他球団からの自分の評価が分かったので自分の球団に対しては強く出られない。結果、FA選手を抱えている球団は得をするかも。
…なんて絵空事。球団同志、思惑がない状況なんて永遠にこない。だから面白いんだから。
そもそも何故に「宣言」をしなくちゃいけないんでしょうか?
私にはFA権とFA宣言が別物であることが不思議です。
勿論、戦いのさなかにライバル球団からのお誘いというのが御法度なのは理解できますが、正直FA権をもつ選手はそれほど多くは無いので、NPBなり第三者が代理人的な仲介者を用意して球界として対応すべきではないでしょうか?
例えば期日を決めて球団の獲得希望・契約延長希望を取りまとめ、後日一斉に選手に通達→「個人情報」として絶対秘匿の上で折衝期間を設ける→契約期日を設定して判断を期日内に取りまとめる・・・
ただでさえ日程的に秋は大忙しの球団やらそうでもない球団やら選手にも来期戦力計算をする時間がマチマチです。その上ウィンターミーティングも無いわけで、シーズンが早く終わった方が来季に向けて有利だし、FAで獲得したくても囲い込みをされると最初の優先権があり所属球団有利です。(だから宣言残留不可なんて不条理がまかり通るのだと思います)
FA市場なんて言う割には期日も出物も未確定、売れ残りの扱いや責任も曖昧。これは完全にマーケットが成立しません。こんな時こそ球団でも選手でもないコミッショナーが仕事をするべきだと思うんですけどね。
金本のときなど、過去の経緯もあったため、先入観で「広島」も入れてしまいましたが、
すでに大竹のときに、その方針の転換を表明したそうです。記事中にもある「楽天など」に直しました。
現在の木村については、宣言云々関係なく、契約の意思はなかったとのこと。
海外FA木村昇が退団へ 再契約の意思なし
ご指摘いただき、修正しました。
要は木村昇は自由契約選手なんですね。去年の新井さんやないけど、左の代打として取れば良いのに(笑)タイガース実は左の代打いないんですよ。隼太は代打で使うべき選手ではないですし。
これ全然意味合いが違って来ますねwww
ネット上で騒がれてたBランクかもしれないとかはなんだったんでしょう?!
やっぱりネットの情報を鵜呑みにするのは良くないですね…
選手会は全球団にFA宣言しても残留OKにするという制度をつくるように要求して欲しい。
金持ち球団とそうでない球団の経営上の理由で残留させないのはおかしい。
球団と選手の年俸の駆け引きも大切です。評価されなければそれまでです。
他球団の評価も聞いてみたいのも解りますが、選手は一事業主として自己評価し、責任持つのも大切だと思います。