本格的に選手を選考していく時期になってきた。各ポジションについて思うことをつらつら書いていく。
方法論として、開幕投手を「特別じゃない」とするやり方もある。落合監督がそうだった。この1試合が大事なわけじゃない。勝っても負けても淡々とやり続けることが大事だと。ただ逆にこれは相当な「ワンマン経営」でないとできないことだ。「結果より大事」な内容の評価は「オレ次第」だから。やっぱり開幕投手は「今季のエースはお前だ」という信託。高校野球で背番号1を渡すのと同じ意味だ。
オレにやらせろというメッセンジャーと、どっちでもいいという藤浪。だったらメッセンジャーにしておけば角が立たないが、そこはあえて角を立てるのがいい。今、このチームのパワーになるのは「美しき調和」より「摩擦熱」だ。
そうなると能見、岩田、藤川という「不安を抱えた実力者」たちへの対応も今後は絶妙に変えていくべきだ。彼らが実力を持っていることに異存はない。彼らは自信を力にして球を投げるタイプだから、まずはストレスのない居場所を与えて、冷静に調整させたのは理解できる。
しかしこれからの最終選考にかけては別。進むべき道程を下回っていれば即注意報を発令し、「競争対象」にランクダウンする必要がある。
現状は5番手までほぼ確定ということになっている。6番手は雨中止や日程によっては飛ばされる立場。こうなると第2列の選手たちのチャンスが非常に少ない。そこで、表ローテ、裏ローテ各2人ずつ4人は固定し、残りの2枠は抹消&登録を駆使しながら常に3人(または4人)で回していく方法を提唱したい。これをやると先発枠の競争状態を常にキープできるし、若手の中継ぎや控え野手に一軍枠を活用できるメリットがある。
大関の「2場所負け越しで陥落、復帰には10番勝つか、3場所で30勝」的なローテ枠基準を定めて、ベテランにも若手にも番付を意識させるのが大事だ。現在の番付は、藤浪、メッセ、能見、岩田、藤川、秋山、岩崎、岩貞の順か。鶴、青柳、守屋、岩本、青柳あたりが番付を上げていけるか。
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実は難しいリリーフ枠。最大の問題はクローザー候補のマテオがはまるかどうか。AAAでの実績とジェフの眼力を信じたい。実力派のベテランだけで、右の福原、安藤、左の高橋、高宮と揃い、伸び盛りの歳内と力をつけた二神は入れたい。もうこれで枠はいっぱいか1オーバー。もう復調した島本、治れば上げたい松田、さらには榎田、鶴が番付上位。無敵状態に入った時の小嶋や筒井は使いたいし、その他の投手も力の差はさほどないし……。
シーズン序盤は先発投手もなかなか長い回は投げられないので、リリーフ7人入れて、どんどん試し投げをさせたらいいと思う。一通り、投げる投手がいなくなるまで(笑)、とっかえひっかえぐるぐる回したらどうだろうか。こっちの境界線は「幕の内のおしりと十両の頭」くらいの感覚で。
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捕手は矢野コーチが決めたらよろし。正直なところ岡崎の良さというものを一軍の試合で見せてもらっていないから、わからないのだ。今岡の良さを引き出せなかった時のように、指導者が代われば選手への評価が変わり、一気にスター選手になることもある。特に阪神の捕手部門コーチは和田前監督の盟友・吉田康夫コーチが17年間クビにならなかった「不思議運営」もあり、岡崎がその犠牲者だったという可能性もある。
ただ、何か珍しい話かといえば別にそうでもない。引退した藤井にしても、鶴岡にしても、若い時からバリバリ試合に出まくっていた捕手ではない。阪神に来る前の鶴岡は、最後横浜でようやくちょろっとレギュラーと言える100試合オーバーを記録しているが、阪神時代を含めそれ以外は常に控え捕手。社会人ナンバー1捕手として指名枠で入団した岡崎も、入った球団が阪神でさえなければ、鶴岡くらいの試合出場があっても不思議じゃない。もし伝えられているとおり、岡崎がそのような逆境にあっても腐らず精進を続けて今日があるとするなら、なんとしてでもチャンスを掴んで欲しいものだ。
だとするとだ。岡崎をレギュラーにすることでチームに良いものをもたらそうという意思も大いにあるだろう。勝つことも大事だが育てることも大事。金本監督が言っていることだ。さらに言えば、育てることも大事だが、育つ環境を作ることがもっともっと大事だ。逆に育たない環境とは何か。努力する姿を誰も見てくれず、ヨソからとっかえひっかえ出来上がったものを持ってくる環境だ。そんなところでいくら口で「育てる」と言ったって無理な話。
次世代のために、若い捕手を我慢して使うというのも一つの見識。もし岡崎の努力する姿勢を誰もが知っていて、不遇にもめげずできることをやっていると皆が知っていたのなら、「岡崎抜擢」ほどチームを好循環させる一手はない。それが若手捕手にとっても、中堅捕手にとっても希望になるからだ。
全ポジションについて思ったことを書いていこうと思ったけれど分けます。今日はバッテリーまででおしまい。
コメント
投手部門に関しては、ほぼ私も同意見ですが、中継ぎ候補に石崎の名前も入れたいです。
先日の練習試合では金田と共に少しボールが「とっちらかって」いましたが、ボール自体に威力はあると思います。
捕手部門は岡崎を使う事により、いわゆる「ドングリ軍団」に「一生懸命頑張っていれば誰かが見ててくれる」という最高の刺激になると思います。
現に小豆畑が「岡崎さんの頑張りが励み」と言っているようですが、岡崎が活躍すれば捕手のみならず、くすぶっている中堅選手達全員の「俺も!」に繋がる感じがします。
toraoさんの仰る「好循環」になるといいですね。
ここまで「超変革」の看板に偽りなし!という所でしょうか。
私個人の意見としては、とにかく若い奴を使えと言う訳ではありません。
チームとして必要(ここがかなり意見の分かれる所かも知れませんが)な
選手を、チーム方針の下の正当な評価で使ってくれればいいです。
それが例え、40歳の大ベテランであろうと、高卒ルーキーであろうと。
岡崎が今どのような状態であるか、首脳陣以上には知り得ないので
結果を以て納得するしかないですよね。
「育てる」と言うのも、言葉は悪いですがプロ野球選手として商品化する事。
今までは、商品化する工程が悪かったのか、仕上げる職人に問題があったのか
機能している感じはありませんでした。
一二軍互いの需要と供給が噛み合わなかったり、一貫性がなかったりで・・・。
素材は別として、とても商品化する意思を感じませんでした。
藤浪のように、稀に自力で商品化してしまう素材もいますが(笑)
でも、これを軌道に乗せる道のりは非常に険しいですよ。
もしかしたら、暫くは思ったような結果を得られないかも知れない。
でも決して間違った道じゃないんです。
ファンもこの道を信じて、見守ってあげるしかないですよね。
やや悲観的に言えば、先発メンバーのほとんどはピークを過ぎている。
ある程度計算できるのはメッセと岩田。
藤浪はリーグ優勝に貢献した後、衰えぬうちにメジャーに行きたいのだろうが、焦り過ぎる。
この前楽天戦で6点取られたのを見て一抹の不安を感じたのは私だけか。
昨シーズン後半に見せたあの安定感を今年も維持できるか。
キャッチャーに関して。
なぜ坂本を帰阪させ代わりに原口を召喚したのか、さっぱり理由がわからない。
故障?
しかしキャンプ情報のどこを探しても坂本の故障とはない。
坂本には去年の梅野のような使い方でいいのではないの?
この時期主力投手の球をなるだけ多く受けておきたいだろうに…
個人的考えでは、坂本と岡崎の2人制でいいと思う。
今成がいるから潜在的3人制だが。
坂本は脇腹の違和感を訴えたみたいです。
因みにサンスポによると帰阪はさせずに最終クールは別メニューを混ぜて残留させるとのこと。
サンスポしか報じてないのでよく分からないですが。
虎っしーさん感謝です
ありがとうございました。
・捕手競争
岡崎が小宮山、梅野、坂本より実戦で結果を出し、首脳陣の評価も高いのなら開幕スタメンレギュラーなんら問題無いと思います。
捕手というのは野球のポジションの中で1番遅咲きが効くポジションだと思います。それは、引退した藤井、現役最年長の鶴岡が証明していることです。
岡崎は年と言ってもまだ32歳。プロで言えば丁度働き盛りです。競争を勝ち抜いてのレギュラーなら当たり前でしょう。
・先発ローテ
藤浪、メッセ、能見、岩田の4人は実質確定状態。そしてここに年俸2億の球児が入ってきてます。元々の彼の実績や高額の年俸も考えるとほぼ確定でしょう。つまりローテ枠は後1枠なんですよね。岩崎も半確定と考えると実はほぼ決まってる状態かと。マテオが外れたりすると球児が後ろに回って来る可能性は有りますが、実は1番厳しい先発ローテ争い。秋山は今年こそと思ってやって欲しいです。
・リリーフ陣
去年41セーブ王の呉昇桓が抜けた穴は大きいです。マテオがハマるかスベるかで状況は大きく変わるでしょう。福原、安藤、高宮に新加入の高橋は確定として、個人的には石崎に期待したいです。阪神の若手投手で150前後を投げる素材は貴重ですよ。二神も球速が上がっていて140後半はコンスタントに出しています。鶴も持ち味のシュートを駆使した投球術を武器に入り込めるか?!
今日は高山も出場確実の日ハム練習試合です。そろそろ開幕スタメンに向けて絞り込みをかけた戦いが始まりますね!
岡崎は元々打てるキャッチャーでしたよね。
プロスピでよく使わせてもらってましたよ、何年か前までは… 30本くらいHR打てましたよ。
「あえて角を立てるのがいい。今、このチームのパワーになるのは”美しき調和”より”摩擦熱”だ」
くぅ~~~っ、これがトラオ監督の真髄ですよね!
明日からの「野手編」も期待してしますー。
投手はほぼ陣容が決まっているような感もありますが、年齢層が年々上がっていることもあり若手にはまだまだチャンスがあると思っています。先発中継ぎどちらも若い選手の定着が期待されるところ。青柳あたりはどちらに入っても面白そうですね。
鶴岡以外の捕手に関してはまずキャッチングでしょう。リードに100%の正解がないならなるべくミスは減らしたいところですよね。そういう意味では小宮山はなかなか厳しい立場になってしまったかなぁと思います。
岡崎で決まりの流れにも思えますが、梅野の打撃、坂本の賢さは捨てがたい。清水、小豆畑、もちろん小宮山そして育成の原口もまだまだ可能性はあるかと思います。
投手も捕手もまだまだ熱い競争で楽しませてもらいたいですね。
先発投手陣はほぼ決まりかかってるの?私は球児は最終的に抑えにまわるような気がしてます(なんとなくですが先発より中継ぎの方が手薄にかんじてます。)
投手は何人いてもいいとは言いますが、今年に関しては全然足りないですよね。
秋山、岩崎、岩貞と名前が挙がる先発投手陣と比較しても、中継ぎ投手陣は名前が挙がってきません。(歳内はある程度実績組と考えてますので。)
これからのオープン戦を見てからになるとは思いますが、球児は中継ぎ(抑え)に回した方が良いと思います。
捕手に関しては、今岡崎の株が急騰してますが、素人目には何が良いのかわかりません。同じ実力なら若い方を使ってほしい。打撃の梅野、守備の坂本。2人の争い以外にないと考えてます。(原口にももちろんチャンスはありますが。)
コメント失礼します。
これは金本監督を始めとする首脳陣の報道による意見ですが、球児が昔の様に連投の効く鉄腕リリーフエースなら勿論中継ぎが適材適所だと思うのですが、メジャーで肘を怪我してしまい手術も経験している状態です。
連投の可能性の高い中継ぎより、登板したら中6日程休める先発の方が球児の為に良いという判断の様です。
勿論マテオやドリスの結果如何で違う状況にはなると思いますが。