今日からオープン戦

65点の選手が何人かいたとする。同じ65点でもいろいろだ。例えば、凡人タイプ(プロ野球選手である時点で凡人ではないが、とりあえず)。努力家で、持てる実力を目一杯使って、はじめは大したことなかったが、少しずつ押し上げて65点まできた。
そういう選手がいる一方で、それとは明らかに違った異質タイプもいる。とてつもない能力がありそうだが、なんらかの原因により、あるいは原因は不明だが、65点にとどまっている。
おそらく、凡人タイプは、順調に実力をつけ、やがてだんだん伸びしろが小さくなりつつも堅実に最高到達点へと向かっていく。
異質タイプはそれに比べると、伸び悩んだまま終わってしまうケースが多いが、原因をつきとめて克服さえできれば、それまでの回り道までも「肥やし」にして想像のはるか上まで突き抜けていく。

凡人タイプは多くの人から評価されやすい。人間社会という集合は、圧倒的多数の凡人によって構成されているから、理解されやすいし、「同類のヒーロー」として応援されやすい部分もある。
異質タイプは逆で、凡人社会では評価されず、間違った原因をあれこれと提示されて、それなのに「努力の方向が間違っている」と言われたりする。凡人には理解できないようなとんでもない能力を持っているのに無能扱いされることもあるだろう。

プロ野球のスカウトは、異質の才を嗅ぎ取るのが仕事。コーチは、異質の才が伸びるのを邪魔しているものを排除し、伸ばすための方法論と努力の方向性を授けるのが仕事。監督は、個人個人の中にある凡人の部分と異質の部分を見抜き、チームの総和として高い点数を叩き出せるように持っていくのが仕事。

今日からオープン戦。矢野監督が新たな「異質」を見つければ、胸に秘めている設計図を書き換えていくことになる。


週刊虎バカクラブ
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4 コメント

  1. 虎ジジィ
    Posted 2019年2月23日 at 11:08 | Permalink

    異質タイプ=
    「投手で藤浪」
    「野手で江越」
    この二人が真っ先に頭に浮かびます。

    その潜在能力が最高到達点に達したら
    藤浪=沢村賞
    江越=トリプルスリー&GG賞
    そんな可能性を秘めているのに「なんでやねん状態」が続いているのは歯痒いです。

    打撃でいえば、上本もヘタレ(故障キャラ)を修正すれば首位打者候補だし、大学時代の成績では鳥谷を上回る高山もキッカケがあれば軽く3割を打てる潜在能力はあるはず。

    金本前監督が残したこの宿題を矢野監督の手腕でどのように開花させるのか?

    まずはオープン戦で結果を出せる環境をつくれるか?
    お手並み拝見です。

  2. 西田辺
    Posted 2019年2月23日 at 11:11 | Permalink

    いわゆる5ツールで各数値を五角形に示してみると、仰る
    凡人タイプは凸凹が少なく、正五角形に近い形。
    対する異質タイプは、何処かが突出し何処かがペコンと
    凹んでいる歪な図形で、どちらも各数値を足せば65点に
    なるイメージですかね。
    プロの技能集団であるなら、あらゆるタイプを組み合わせて
    最も強く勝てるチームを組む努力をする。
    ただ人間として野球選手として難しいのは、凹んだツールの
    数値を伸ばしたとしても、他の数値が維持されたりシンクロして
    伸びるとは限らない事。
    ヘタをすれば図形の歪さが酷くなったり、全体の面積が小さく
    なったりもする。
    本人の努力は勿論の事、指導者の方向性も重要。
    形はどうあれ、図形の面積が広がる選手が増えて欲しいですね。

  3. 虎轍
    Posted 2019年2月23日 at 11:46 | Permalink

    虎ジジィ様と同意見ですね。
    評価を落としてきての65点は藤浪、高山になり、評価を上げて65点なのが浜地、才木、江越あたりになるのかな?
    今日からのオープン戦は奇しくも開幕戦の相手ヤクルトですね。
    そのヤクルト戦にマルテを出すみたいですが、どうなるんでしょうね。
    去年のロサリオがあったから臆病になってますが、矢野構想にあてはまる5番、6番くらいで結果を出してくれたらええですね。
    アカンかったら、そのポジションに入れる選手はいっぱいいると思いますからね。
    今年はオープン戦からいっぱい勝って、シーズン開幕戦を迎えて、シーズン中もいっぱい勝ってくれるとええですね。

  4. ken3953 さんのアバター ken3953
    Posted 2019年2月23日 at 12:26 | Permalink

    野球(に限りませんが)の、難しくて奥深くて面白い所ですね。

    スポーツというものは基本的に練習をすればするほど上手くなるもの
    ではありますが、プロのトップレベルともなるとそう単純ではありません。
    ドラクエみたく敵と戦って勝ってれば単純に強くなっていくという
    ものではなく、一方を伸ばせば他方が悪くなるという事もあり得ます。
    まして型破りなスタイルで特別な力を発揮してきた選手は無理に
    型に嵌めようとすると長所を失ってしまったりもします。

    藤浪はクロスステップという特異なスタイルから正統な本格派への
    転向には上手く成功したものの、過剰な筋トレからバランスを崩し
    そこから課題にしっかり向き合う事で復活間近な所にまで来ました。
    散々回り道をしながらも虎の大黒柱になろうとしています。

    天才高山は故障を機に形を崩し、昨年などはまともにスイングすら
    出来てない時期もありました。かなり復活してきましたが、一軍の
    レギュラーとなるには物足りない感があります。ただ高山の肘は
    一時ネズミが居るとかって話があったので、もしかしたらその辺が
    影響してるのかもしません。手術をしてしまうのもいいんじゃないかと
    私は思ってます。

    重要なのは極端な弱点を作らないようにしつつ、最大の長所を
    伸ばす事。最大の長所が評価されにくい部分にあるのなら
    役割のコンバートというのも一つの手です。
    ずば抜けて頭が良ければ他から捕手に転向させても面白いかも
    しれません。送球がずば抜けて良ければ野手から投手に転向
    するのも良いかもしれません。人の癖を見抜くのが図抜けて
    上手ければ走塁のスペシャリストを狙ってみるのも手でしょう。

    実際のところ安易なコンバートは避けるべきですが、見え辛い
    「異質の才」に気付く事があればしっかり着目すべきだと思います。

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