終盤まで競り合う苦しい試合。もっともそれが阪神の試合。
髙寺の打席での対応が素晴らしかった。ここで技術と評価を固めきれるか。
帰ってきた満塁男、使いどころバッチリ。スタンドも本人も投手も、みんな打つと思っていた。
近本の走者一掃三塁打はオマケ。詰まっていたのがドカンと出た。
石井が藤川球児の記録に並び、日本記録にも迫る。岩崎抹消を含めた一連の「締め役相続の儀」がつつがなく進むことを願うのみだ。
それにしても一二軍の入れ替えが激しいチームだ。思い出したのは、開幕前に聞いた松村邦洋氏のセリフ。「厳しい監督になりそう。一二軍の入れ替えが多くなるんじゃないですか」。平田二軍監督の手腕がより発揮されるようになるとも言っていた。訓告的なものも含め、「上げる」ことより「下げる」ことに強いメッセージを発するという意味で「厳しさ」という言葉は合致すると思う。
また、上げたけれど使わないで下げることも多い。それを問題視する意見も目にするが、私は肯定的だ。チャンスを与えるための昇格と、危機管理として備える昇格は別であり、後者の場合は「使うような事態にならなくて良かった」でいい。
「まずは一軍の空気を吸って」などと言われることもあるが、実際はそんな甘いものではない。勝つための戦力として、自分の地位を上げていかない限り試合に出られない。強いチームになればなおのことだ。出ることなく下がった選手は、それを肌で感じていただろう。
江本孟紀氏にもシーズン前に話を聞いた(『ベンチには年寄りを入れなさい』8/22ワニブックスより刊行。実はかなり面白い。構成は私)。新監督がヘッドコーチを置かないので「独善」や「孤立」が生じるのではと心配していたが、キャンプを視察すると、案外年上のコーチたちの意見を聞き、権限を持たせる姿勢があったので、大きな障害にならないだろうと言っていた。監督が試合後のコメントをあっさりと翻して伊原を抹消したりするのを見ると、自分だけの感覚や放った言葉には固執せず、学びながら柔軟に運営しているのがわかる。
取材といえば、野口寿浩氏や伊東勤氏から話を聞いたことで、捕手育成についてもファンの考え方と少し違うことを知った。すなわち、「二番手捕手」までは、二軍で鍛錬→一軍帯同・一軍戦出場でなれるが、結局「主戦捕手」は主戦捕手の地位に就くことでしかなれない、それ以外に育てる方法はないということ。
主戦捕手と二番手捕手とでは背負う責任が全然違う。同じように一軍の試合に出ていても、成長スピードが一気に加速する。そこで得られるチームメイトからの信頼、自分への信頼はケタ違いのものである。だが、主戦になれるか、主戦でいつづけられるかは、運次第だったりする。
現実に自分で体験してきた人の言うことや、そういう人たちとそれなりに交流があって、人となりをよく知っている人たちの言うことは違う。最近あらためて感じる。
あとよろ。
コメント
深いコラムですね、やはりOBなど経験者と話す事でtoraoさんの阪神タイガースを見る眼も鋭く変化している事を感じます。
まずは石井大智、連続無失点リーグタイ記録おめでとうございます。
投手としては小柄ながら、その躍動感ある投球は観る者を魅了します。
本人は「あんまり言うと打たれるので」と謙虚ですが、NTB記録を狙って欲しいと思います︎︎。
そしてチーム貢献度は影のMVPと言っても良い程大きい︎︎といえるのではないでしょうか。
ゲームの方、デュープはもう少し投げたそうでしたが、コンディションを考慮しあらかじめ球数制限を考慮していて藤川監督としては「予定通りのリレー」だったんですね。
それぞれのリリーフ投手が持ち味を発揮し、リリーフ勝負の戦いを見事に勝利出来ました。
攻撃も下位打線が良く打ち、チャンスでデュープの場面が2度ありましたが、まさに「DH制ならなぁ」の展開にややフラストレーションが溜まりましたが、満塁男木浪が顔で決勝点を奪い、楽な気持ちで打席に入った近本がダメ押しで勝負ありました。
森下がファールゾーンでフライをキャッチし、勝利の権利が消えてしまったデュープの表情が印象に残ったゲームでした。奪三振率が高い投手だっただけに、森下の判断はどうだったのでしょう?
少し低調期に入ったような打線で、ここ数試合少量の点しか入らなかっただけに6点取れた事に胸の支えが取れました。満塁男木浪は小沢もよく知っていたのかな。近本のはなくても勝てたゲームだと思いますが、強いチームはこういうダメ押しを確実に出来る。ショートゴロはもっとよかった。
石井は出さなくてもいい状況での当番でしたが、今季は一度肩を作ったら状況変われど上げる方針ですね。これはこれでいいと思います。ブルペンでも疲弊は少なからずあるし、急遽鉢が回ってきた投手も負担が大きい。更にはひっくり返されたりした時のダメージ。特にカード途中なら流れが変わる事で次にも影響があります。次はいつもの緊張した場面で藤川越え、更にはNPB記録更新を観てみたい。
デュープはやはり愛らしい(笑)
昨日も序盤から外野の拙い守備で先制点を許す展開。
こちらもすぐに取り返すが、それから取って取られてからの膠着状態。
実は昨日まで今年京セラドームで3敗1分。。
近年では開幕主催をやったり、夏場の貴重な屋内ゲームが出来る割と成績の
良い球場でしたが、今年はどういう訳か勝てない。
他のドーム、バンテリン(4勝5敗)や東京D(7勝2敗)では勝てている
から何でこうなっているのかが分からない。
京セラでの先発も才木・デュープ・ビーズリー・伊藤将ですから、面子的には
悪くない。
京セラドームってHRパークファクターも得点パークファクターも平均以下です
から、点は入りにくい球場であるのは間違いないですが。
決着は8回ウラ。
決勝点になった木浪の四球もですが、その前の髙寺が選んだ四球を評価してあげ
たい。
2ストライク後も結構際どい所に来ていて、手が出ていてもおかしくなかったが
しっかりゾーンを把握して相手バッテリーから勝負意欲を削って行った。
その相手から木浪が四球を選び押し出し1点。
近本が右中間を破る走者一掃の3点タイムリーで勝負あり。
最後は石井が、球児監督に並ぶ38試合連続無失点のセ・リーグ記録を達成。
プロ野球記録(39試合)も目前です。
ここまで来たら、記録更新まで行って欲しい。
人それぞれの哲学。元来人見知りなのは自分に自信が持てないのもあるけど何より努力不足と変な雑念が多すぎた気がします。
子供時代どんなに阪神が好きでも周りは読売ファンばかり。これも大きかったw
江本氏の本は購入します。
昨夜は好投しても何故か勝て無い伊藤将がまたも勝てなく連敗した翌日。しかも久々先発デュープで緊張のスタート。
森下のエラーで1点献上しても森下で取り返し、デュープは予定の5回を無難に投げきり先ずはひと安心。
攻撃陣は坂本と成長著しい高寺で何度もチャンス作るも吉村から2点止まり。
ドリス、湯浅は0に抑えるもヒヤドキ。
しかし神左腕及川が内山、村上、オスナをあっという間に3凡斬り。その表情は自信に溢れたサムライそのものだった。
そして炎の8回裏へ。
2死からやはり坂本、高寺で満塁。兎に角高寺が光に光り、更に満塁に成ると輝く木浪登場。打つオーラ強すぎでストライキ入らず押し出しで勝ち越し、近本が3点スリーベース。転々と転がる打球を現地で観られた虎轍さん、タクローさんも至福のひと時だったでしょう。
そして神ドラフトから生まれた神右腕石井大。もう言う事無しの神投球。
もしかすると高寺もそうなるかも?
本当印象に残る最高の試合でした。
今夜の才木は大変だろうけど…
いやあ、ヒット打つものの決定打が出ず、相手は犠牲フライで得点する効率の良いもので、どうも嫌な流れだなあ・・・小澤も良かったので果たして点が取れるかと心配しました。
最後は重圧に屈したファーボールをからめた形で、球場のファンの後押しもあった感じですね。近本のダメ押し打で、やっと安心しました(笑)
及川、石井が貫禄の投球で嬉しかったです。
この試合を負けると、ずるずる連敗する可能性もあったので、ほっとしたというのが正直な気持ちです。
今日は、及川・石井が出ないでしょうから、裏のブルペン投手に頑張ってほしい。
桐敷、ハートウィグといったところでしょうか? 椎葉が活躍してくれれば良いのですが・・・
昨日は現地観戦でした。しっかり応援して、しっかりと勝ってくれて良かったです。
試合前の練習で長坂が走塁練習中にレフトからの送球が後頭部に直撃で特例処置で登録抹消の報。
残念やが、ツイてへんなぁ…
島田も抹消やが、まさか島田が当てたからか?と思ってしまいました。
試合は森下の色々な貢献があったのと、球審芦原のジャッジで一進一退の攻防でしたが、満塁男木浪の出番で場の空気が変わり勝ち越し。荘司が居たらまた延長戦になってたかも知れませんでしたね。
近本の満塁走者一掃の右中間三塁打でハートウィグで逃げ切りかと思ったら石井大智を使ってくれて、目の前でリーグタイ記録を見届ける事が出来ました。
ありがとうタイガース!
今日も勝ってカード2勝1敗を維持しよう!
ガンバレ!タイガース!
頑張ろう日本!