才木が完投で10勝目。村上が足踏みをしているうちに追い抜いた。2ケタ打たれても2失点にとどめ、チームが苦しいときにひとりで投げきった姿はエースと呼ぶのに相応しい。
一塁線を破る鋭い打球で先制し、すかさず次の打席で追加点となるホームランを放り込む輝明は、リーグでもっとも恐れられる4番打者と誰もが認める存在になった。
その後ろを打つ大山も、残った走者を返しまくる。何か心のモヤモヤが吹っ切れたように見える。
髙寺が毎日、いや打席ごとに自信を深めている。今この好調時に少しでも多くのボールを見て、スイングを対応させる体験を重ねてほしい。
あらためてベンチメンバーを眺めると、シーズン当初と同じように木浪も前川も原口も糸原も揃っている。それぞれに思うようにならないシーズンを経験しながらも、やるべきことをやって求められて一軍にいる。彼らや他のメンバーと切磋琢磨しながら立ち位置を上げた髙寺、小幡、熊谷が試合に出たが、出なかった選手たちも自分が出た時にはこうしてやろうと集中力は高まっているだろう。
目に見えて成長し、わかりやすく集団を引っぱっている選手もいる。あまり目立たなくても、幅は小さくても心身を成長させてチームにいい影響を与えている選手もいる。
残り試合はまだまだたっぷりある。終わりを急ぐのではなく、この39試合でまだまだ成長することを考えればいい。プロ野球選手として大きくなるためのライバルは、他球団ではなく自分のチームにいる。乗り越えるべき壁は、他人ではなく自分の中にある。成長したい選手には、この貴重な2025シーズンをまだまだ使い尽くしてほしい。
あとよろ。
コメント
エースが完投、主砲がニアサイクルの4安打のナイスゲーム︎︎、と言いたいところですが、
16安打+相手エラー2つで5得点だけの打線に10安打打たれ最後はヘロヘロながら2失点完投の才木。
どちらも内容は褒められたモノではありませんが、この時期は「勝利」すれば良いんです。
主力は勿論、高寺がここへ来て急成長しているのは嬉しいですね。
コラムにあるように控え選手の競走を煽り上手くチャンスを与えた結果が出始めている感じです。
近本の疲労を考慮して途中交代させた藤川監督の配慮も とても良かったと思います。
やはりメジャーを経験した藤川監督は「休養」の大切さを十分把握しており、猛暑の時期に無理させて秋の大事な時に主力が万全で戦えるようなマネジメントをしている様子。
今日は休養明けの大竹がしっかり投げてくれるでしょうし、岩崎ももうすぐリフレッシュして戻ってくる。
心配なのは天気だけど仕方ない。
今のタイガースの選手は皆やるべきことを理解し、それを実現する努力が出来てると感じます。出来たり出来なかったりですが、全員前を向いている。チームの雰囲気がいい。
フラフラの才木が投げきった。9回は村上と競いあっての「エースは俺だ」の心意気を燃料にして、リザーブタンクから絞り出したように見えた。輝明のハンドリング、スローイングは上手い三塁手の所作。頼もしい。次は圧倒的に抑えて勝とう。
4番の風格を感じる。昨夜はいつも以上の集中力を感じた。今は自分の力を確信しながら野球が出来ている。打席の表情からは迷いは見えない。サイクルは出来なかったがこれでいい。完成することなく、まだまだ上昇ベクトルのまま更なる高みへと突き進め。