「らしさ」と「らしくなさ」

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【お知らせ1】
パレードだよ大阪祝勝会開催!
11月22日(土)17:00より
ジャンカラ阪急東中通店にて
会費未定。5000円くらいかな

◎参加ご希望の方は、メールにてお申し込みください。
・アドレス
torao@torao.net
・お名前(呼ばれたいお名前)をお知らせください。

◎初参加大歓迎いたします!

(参加表明者感謝。先着順・敬称略)
トラオ、とらかっぱ、虎轍、博多の前ちゃん、ホソミ、白道、タクロー、いわほー


【お知らせ2】
『ベンチには年寄りを入れなさい』重版記念・江本孟紀トークショー 2025年阪神タイガース強さの理由と日本シリーズの展望

10月23日(木)
開場 18:00  開演 18:30 
芳林堂書店高田馬場店8階イベントスペース (東京都)

私、聞き手として登壇予定です。よかったら来てくださいね!
詳細やチケットのお求めはこちら。

LivePocket-Ticket- 不正なリクエスト

終わってみれば、度重なるピンチをしのぎ、わずかなチャンスをものにする阪神タイガース「らしい」試合だった。堅牢な投手力、きちんとした守備、そして隙のない走塁がベースにあり、加えて相手をしっかりと研究し、ここぞの場面では勇気を振り絞って仕掛ける。そんな場面が攻守ともにあり、試合が進むにつれてどんどんペースを掴んでいった。

一方のベイスターズはどうだったか。1回表先頭の蝦名が右前へポテン。阪神がもっとも恐れていたのが、立ち上がりに勢いに飲み込まれることだった。特に好調の上位打線にチャンスを作られ、筒香に決められ、牧にたたみかけられ……初回に複数得点でも奪われれば、「やはりこちらが温まるまである程度の時間がかかるのはしかたない」となるところ。

ここで勢いがつくとめんどくさい桑原が送りバント、しかも失敗。

その意図は計りかねるが、結果的にベイスターズ「らしくない」戦術が自らの勢いをそぐことになった。
この初回、阪神は二死から四球、エラーと「らしくない」プレーが出るところを見ても、大一番への緊張感も強く、相手の勢いに押されているのも否定できなかった。それだけに相手自身の「らしさ」でゴリゴリ押してこなかったことで助かった。

毎回のように先頭打者を出してピンチを背負いながら5回までゼロで粘った村上。6~9回の4イニングを及川、石井、岩崎の3人で強引に繋いだ投手交代。各投手のその日の状態と相手打者の狙いを的確に分析した坂本の配球。

ラッキーボーイを求めて中川、小野寺と起用したのも当たった。小野寺のアレは得意の打撃。二軍でやってきた思いをぶつけたいい打撃だった。

森下は本物のビッグゲームボーイ(そんな言葉があるかどうかは知らん)。東に抑え込まれていたナインを鼓舞するようなクリーンヒット、そして一発必中の先制タイムリー。

さらには、一塁走者として、続く輝明のセンター前ポテンでは抜群の打球判断を見せて三塁を奪う。一死一三塁で大山の三ゴロ本塁突入では、悪送球がないかを確認しつつギリギリで方向転換、一目散に三塁へ向かって捕手から送球させるとまたギリギリターン、ここでまた本塁へと逃げを打つのを見て、一走輝明は二塁から三塁へと向かう。粘った森下がアウトになった時には、三塁へヘッドスライディングした輝明を刺せるタイミングではなかった。

このプレーの意味は一死一三塁という追加点の絶好機で、最悪の「併殺打」を打った大山の打撃を消したことだ(1点もやれないので併殺ではなくホームに投げたのは決めごとだろうが、チャレンジしていれば併殺完成していた可能性が高い)。併殺でなかったにせよ、「一死一三塁→二死一三塁」という結果だけ見れば、大山が三振したのと同じことなのだから、本来はガックリきてしまうようなものだ。しかし、アウトカウントこそ増えたが、粘りに粘って走者を三塁に置けたことで気持ちは逆にアップした。それがデカかった。凡事を徹底すると自分だけでなく他人をも元気づける。

見事。近本の三盗。これで試合の勢いは一気に阪神に傾いた。
このプレーは東の悪癖なのだろう。過去のクラシリでも同じプレーがあったとのことで、三浦監督は徹底の不備を悔やんでいた。
おそらく、これまでもチームとしてできるチャンスはあったのかもしれないが、あえて「平場」ではやらなかったのではないか。
シーズン開幕前から、普通に考えてクラシリで東と対戦する可能性は高かった。その日のために、データを検証しつつ、知らんふりを決め込んでいたのではないか。
そんなことを思わせる完璧スタートのビッグプレーだった。

あとよろ。

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