迫真のオープン戦 これもまた良し

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渡辺が肩のハリ、松田が背中のハリ、高宮と田面は「テスト落第」でそれぞれファームへ。

虎・渡辺、高宮、松田、田面が2軍へ(サンスポ)

というか「合格」の投手がなかなか出てこない現状なので、二軍から上げてこないといなくなっちゃうよ。キラキラ光りまくっている育成島本にチャンス来るかな。

スワローズとのオープン戦は両軍首脳陣ともにムキになって勝ち負けにこだわって面白かった。数多くの選手を試していく2月のオープン戦で、「代打→ワンポイントリリーフ→代打の代打」なんていう本番さながらの采配が飛び出すのは珍しい。勝負がかかっているという緊張感の中でプレーできるのは、若い選手たちにとって一軍の試合に近い成長の機会。選手の力を見極める試験としてもこの上ない。「場が必要」と両チームの思惑が一致して、見ていて面白いゲームになった。

ゲームとして面白かった反面、試合展開としては初回の大量点を追いつかれるという面白くないものになってしまった。特に4回ずつ投げて切磋琢磨の好投合戦をする予定だった岩本と秋山がともに「凡投」に終わってしまったのが残念。

ただこれもまた良しなのだ。もちろん両投手そろって好投というのも、どちらかが格の違いを見せつけたというのもいい。でもこれもいい。そう簡単にトントントンと行くハズがないのだ。彼らは藤浪に負けられないという強い気持ちを「燃料」にしてここまでぶっ飛ばしてきた。常に競争の立場にさらされて、疲れもピークだろう。コンディションの悪い日もある。

岩本は珍しく自信なさそうだった。もともと「狙いすぎサイド」にボールが外れる傾向にある投手。しかしそれは意識の高さとも言える。間違ってはいけない方には間違わないという意識で、少しずつでも精度を高めるように投げている。それがこの日はいつもより大きめに外れて、カウントを悪くしていた。マウンドでの堂々とした威勢もなかったので、疲れていたのだろうとフォローしてあげたいし、3回連続失点し、最後の4回も苦しんだが結果的にゼロを入れてマウンドを降りた点はこの状況の中では立派だったと思う。

秋山は対照的に3回をゼロに抑えながら、ラストの4回目でつかまり途中降板となった。試合展開の中での采配なのだが、これを秋山がどれだけ悔しがるかを問いたい。そういう意味でも面白い采配だった。秋山にしたって二軍から急きょ呼ばれて猛アピールの毎日、疲れがたまっているだろう。4イニング目にガス欠になるのも無理からぬところ。それでもあと一人を完遂させてもらえなかった悔しさをどこまで自分の進歩に繋げられるか。今に見ていろと燃えなくちゃいけない。

大事な一人を四球で出してしまった藤原も、大ピンチをしのいだものの、イニングまたいだクロージングに失敗した鶴も、これをどう生かすかが見物だ。

当落線上の野手たちも疲れているだろうが、攻めなきゃダメだ。打つべき球を一発で仕留める気迫が感じられなければ、周囲の目も「また今年も…」となってしまう。そういう状態で沖縄を離れる「区切りの日」を迎えてしまったのはいささか残念だった。

一方、序盤で試合を決めた(決まらなかったけど)「レギュラー陣」の打って走って繋ぐ攻撃はお見事。相手投手がボロボロだったというのはあるが、必ずしも「相手投手だけ」の話ではない。塁上でかける重圧、何か仕掛けてくるかもという疑念、そういうところから投手はボロボロに崩れていくからだ。

しかしまあこんなオープン戦をやるスワローズはいいチームだ。タイガースもね。

コメント

  1. 西田辺 より:

    まぁ、こんな日もあるさ。
    岩本なんかは、次の「状態の悪い時のピッチング」に取り掛かる段階に来ましたね。
    でも、首脳陣がこの若手投手の機能の状態をどう見るかですよね。
    ある程度割り切ってくれて、次の機会を模索してくれるか。
    「あぁやっぱりダメじゃん、所詮一時的なものか」と大事な仕事を放棄してしまうのか。
    どうせ今年は投手陣の陣容に不安がある事は、ある程度予想はできてたでしょうから
    「我慢」と「見極め」が重要になって来るでしょうね。
    「能見が戻って来れば」とか「4本柱はやってくれるだろう」ではダメですよ、和田さん。

  2. TJ風船 より:

    この日投げた若虎達はいい勉強になったのではないでしょうか。秋山も岩本も昨夜は眠れなかった事でしょう。 悪いなりにどうにかする術をどうにか身につけて二人共に虎の台所を担ってもらいたいです。

    当落線上の若い野手達も最後は気ですからね。ぶっちゃけ高校球児のようにボックスで声だして行けばと思うんですがね。いい球にバットが出ず、クソ球に手を出して凡退…ん〜

    カラ元気でもいい、頑張れ!

  3. さら より:

    試合は見てなかったのでわかりませんが、ヤクルトは相変わらずしぶとい。
    普通なら諦めるゲームなんでしょうけど。
    他チームの動向を見ても、やはり今年も厳しそうですね。打線の援護があるのは嬉しい事だけど。

    WBC 見てても、何故当たっているヒューズにあの球か?と首をひねった。

    課題は捕手やベンチにもあるかと。

  4. トラ11 より:

    岩本、秋山両投手、あと1か月余りで上手く調整していってほしいです。

    ヤクルトは1点ずつじわじわと点をとっていくところはつなぎの野球ができているのでしょう。さすがですね。

    オープン戦といえども勝ちにこだわったゲームは面白かったですが、せっかく大量得点しているので、最後は1点の差でもよいからチームの雰囲気のためにも勝ちで終わったらなお良かったとちょっと残念でした。

  5. なかっち より:

    初回の大量得点から先発投手陣が追いつかれるケースはシーズン中でも良くありますよね!初回大量得点は投手にとって良くもあり悪くもあります。今回はオープン戦なので4回で交代しましたが、シーズン中は我慢して投げさせて欲しいですね!続投させることにより7点リードを守れなく負けるかも知れませんが、将来の事を考えてあえて続投を望みます。将来のためにも。