「改革」を言葉遊びにしないために

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ベイスターズはラミレス監督、ジャイアンツは時間をかけて選ぶ…と。スワローズの黄金時代?なんかそれも想像つかない。来季も、優勝から最下位まで紙一重の混セになりそうだ。

今日、金本新監督の就任会見があるとのこと。しばらく「あきらめ顔の金本」ばかり見ていた。久しぶりに「覚悟を決めて勝負する金本」が見られるのか。それを見た時、自分がどんな気持ちになるのか。楽しみだ。

直近の関心は、コーチ人事とドラフト。「仲良し内閣」という言葉も聞こえてくるが、そういうフレーズで決めつけてしまうと本質を見誤る。悪弊としての「仲良し内閣」とは、傷つけ合うことを恐れて、言うべきを言わず、やるべきをやらなくなることだ。仲が良いこと、求心力があることが悪いわけではないし、「同じ釜の飯を食った」仲間が一緒にやることが悪いわけではない。むしろ絶対的な盟友関係、師弟関係などが強い絆になることはある。要は、互いに厳しく言い合える関係であれば、「仲の良さ」は関係ない。

問題は経験の乏しい人材とベテランの配合だ。各部門でチーフとサブという関係性ができるようなら、そこで考えていけばバランスは取れる。

コーチ陣を外部からの招聘ばかりにすることはできない。貢献度の高かった選手や、適性のある選手を自軍のコーチとして登用する仕組みは重要だ。
金本内閣の誕生は、大きく言うと、1985年優勝メンバーの時代から、2000年代優勝メンバーへの切り替えと言うことができる。

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「勝ちながら再建」という言葉がにぎやかだ。どうもそういう言葉遊びが好きだよね、みんな。
再建って何さ。多少の周期はあろうとも、暗黒にならない、反発力のあるしくみをつくることだろう。勝てるようにすることだろう。
「しばらくは勝てなくても良いから、再建しろ」は矛盾しているし、やり方がわからない。下手するといつまでも勝てるようにならない。やるべきことはシンプルで「早く勝てるようにしろ」だ。

改革は現場もあるが、システムという意味ではフロントの比重の方が大きい。夕刊紙的な「オーナーと球団社長が代わらなきゃダメ」という意味ではない。極端な話、仕組みがダメならオーナーが代わろうが、球団社長が代わろうがダメなのだ。

ではどうやって?感覚的にできることじゃない。何かに学んで、研究して、試して、直して…という作業が必要だ。何が教材になる?そら今ならソフトバンクだろう。ソフトバンクの現場とフロントが、何にどれだけお金を使っているか。フロントにはどんなポストがあり、どんな人材が働いているのか。育成を改善するのなら、二軍、三軍がどう運営されているのか、どんな人材を活用しているのか。どんなビジネスでも、現在のトップランナーを徹底研究することから始めるだろう。

今のソフトバンクは、V9時代の巨人と、黄金時代の西武のノウハウが濃縮している。さらにそこに潤沢な資金が投入されている。
なんとなくテキトーにやって、時間を無駄にするくらいなら、できることからマネすればいい。マネできるかどうかが問題だけれど、そこで力の差を痛感できる。

コメント

  1. 虎ジジィ より:

    金本監督に求める「改革」は、やはり最大のウィークポイントである得点力(長打力)!そして守備力のあるチーム。

    ベイスターズを辞任した中畑監督が 就任当時、開幕前から「守れない選手は使わない」をチーム方針として、守備を重視したチーム作りを徹底して行うことを表明している。また、機動力を使うことも明言し、盗塁、エンドラン、スクイズなどを積極的に行なっていた。
    結果としてベイスターズは攻撃と守りについてはとても優れたチームに仕上がったけど、投手力と正捕手の育成に泣いたカタチになりました。

    タイガースは幸い投手力は比較的あるし、素材はいいドングリズの中から2,3人を1人前に育てられるコーチが来れば何とかなる。

    あとは正捕手の育成ですが、打撃力もある梅野を今季のスワローズ中村のように中心に置き、ベテラン鶴岡を控えに着け、あとはコチラもドングリズ(清水、小宮山、岡崎)の中から一人抜け出してくれれば何とかなりそうです。

    とにかく「和製大砲」、スワローズ山田、ベイスターズ筒香、ドラゴンズ平田のような高卒和製大砲の育成に期待します。まずはドラフトで方向性が見えるかと!

    補強についても、強いソフトバンクは蔵に眠る膨大な千両箱を上手に使い、補強と育成を素晴らしく融合させた完成形のチーム、タイガースは関西の球団にしてはゼニの使い方が下手だし、回収も出来ないような相手に無駄金を使う癖があるので、補強の時の「見定め」の権限まで、金本監督に与えて欲しい。

  2. サヨナラ3ラン より:

    四年前、和田さんの就任会見の言葉であった
    ほんの少しスパイスを加えれば、、、を聞いて
    もの凄く期待をした。俺の中でも全く同じ感覚があり
    スパイス=刺激。それはベテラン、過去の実績を排除した聖域なき競争を指していると
    思ったからだ。
    しかし1年目の金本の起用を見て コイツはダメだと失望した。
    結局は、和田さんのスパイスとやらが何だったのかは分からなかったが今となってはどーでもいいこと。
    金本が今日の会見で何を語るのか興味津々だけど、勝ちながら改革を進める旨の考えであるようだ。
    具体的に どのようなチームにしていくのかは和田さんの例もあるので
    来期からのゲームを見ないと分からないけど
    個人的には80点のベテランより70点だか可能性を感じる若手がいるなら ソイツを優先的に起用してほしい。 プロ野球は人気商売でもあるが
    人気、実績問わず常にコンディションを優先した、一軍二軍問わず誰もに頑張れば公平に出場機会を与えられる、全員がモチベーションを高く持てるチームにしてほしいと願っている。
    何年も前からの最大の課題だが金本に決まった以上、俺はソコの部分を何とか やり遂げてほしいと願っている。

  3. としとまき より:

    金本内閣楽しみです。
    仲良く内閣って言葉で思い出したのが昔、住友銀行元頭取が会社が潰れる時はアホが仲良くしてる時か賢い奴が喧嘩してる時やと言う名言を残しました。
    金本には仲良し内閣や言われん様に改革を進めて欲しいです。
    ファンは短期間で結果が出なくてもチームが進むべき方向性を金本内閣に感じたら待ってくれるでしょう

  4. 虎っしー より:

    「勝ちながら再建」僕は再建という言葉に少し抵抗が有ります。この言い方だとまるで前和田阪神はボロボロで話しにならなかった的なニュアンスに聞こえます。

    結果として3年連続優勝争いをしてのAクラスって凄い筈ですよ?選手の起用法や采配など色々な意見あると思いますがね。
    その意味で「金本阪神」としてどう変化していくか楽しみです。

    西岡残留濃厚みたいですね。大幅減額を呑むと決めたようです。肘の件も有るので何処で活路を見出すかも気になります。

    ペレスは残留確定のようですが、ゴメスがやっぱり怪しいみたいですね。なんでも中日のルナを…とかあるらしいです。ゴメスの成績は一昨年と比べると勿論落ちますが。今年のセリーグ助っ人の中では結局ロペスの次ぐらいには来る選手です。怪我もほぼ無いからシーズン通して計算出来るし。今年即切り捨てはもったい無い気がするのですが。

  5. こうさん  より:

    今日のトラオさんの文章は金本の前に「所信表明」をしている…そんな風に感じた。金本はトラオさんの所信表明を「熱く、シンプルに」上回れるか?
    口には出さないが金本は「完全分業体制」を考えていると思う。やはり「打の選手」だから、どうしてもバッターの方が気になると思う。工藤監督とは逆のパターンか?しかし工藤監督からはピッチャーに比重を置いているという感じは伝わらない。伝わるのは「バランスの良さ」だ。この「見てないようで見てる」は選手にとって非常に大事になる。和田さんが辞める時にニュースになった「和田監督は細かいところを見てくれて的確なアドバイスをくれる。だから、どんな形でもいいから球団に残ってほしい。」という選手からの声。根っからのコーチ体質か?ソフバンこそ「全て整っているから誰が監督になっても大丈夫」な球団なのだろう、今は。3軍までありながら1、2軍から戦力外が出る非情な部分(当然な部分?)も当たり前に兼ね備えている。球団が「しっかり循環している」のだ。最年長に思っていた内川でさえ33歳。…まだまだ恐ろしいわ。
    まとまりがなくなってしまったが、金本は「4本柱に手を加えるのか?」が一番、楽しみであり期待する部分だ。4人で借金があるのは果たして柱と言えるのか?もちろん、原因は打線の低調にもある。「藤浪が投げる時は勝たなきゃならない」が、全てのピッチャーで出来ないのはなぜか?4本柱の入れ替えはあるか?誰が割り込む?その為の「本当の競争」を金本は所信表明してくれるか?「一緒に痛みを分かち合おう。その先に喜びがあるから」と我々ファンに向かって言ってほしい。

    • こうさん  より:

      書き忘れました。「仲良し内閣」って、仲良しなだけで優勝なんか出来る訳がない。優勝してビールかけがあったから仲良しに見えるだけ。星野さんの大手術が作り上げた優勝なのだ。結束が固くて当然。「仲良し内閣」なんて誰も言わなくなるよ。

  6. ガク より:

    金本新体制で期待していることの一つは練習の量と質の改善。
    どうもここ数年のいや伝統的に阪神は練習量も少なければ質もよくないと思っています。
    キャンプでもなんかなぁなぁでやってる感じがして危機感が少なかった。
    もっと実戦形式を取り入れて選手一人一人その瞬間の判断力を培ってもらいたいですね。
    あの広島で鍛えられた金本監督ならばできると思っています。
    とにもかくにも金本監督一人では無理があります。新コーチ陣と一丸となり戦う集団を作り上げてほしいですね。

  7. yalkeys より:

    金本監督の就任記者会見が楽しみです。
    フロントが「チーム刷新」を強調しているが、信じていいかどうか・・。それが出来れば中長期的に大いに期待出来ると思います。岩崎を含む先発五人衆のトータル勝ち負けは借金7だと思いますが、多くのイニングを投げたことは評価しないとダメだと思います。打線、特に下位打線の非力さ、も先発に負担をかけたと思います。85年優勝関係者から、03.05年優勝関係者への指導者シフトは、必然ではないでしょうか。

  8. 西田辺 より:

    一体、「金本新監督」に球団は何を求めるのか。
    あれほど固辞し続けたコーチ人事の刷新を行った意図は何処に。
    新人監督にあれもこれもを要求するのは余りにも酷な話。
    球団がどこかで線を引いてあげないと、ただ金本とその周りの名前だけを
    欲しがった形になりかねません。
    今の所、当然ながら何一つ見えては来ませんが、この1ヶ月で見えてくれば
    良いですね。
    金本自身も、外からタイガースを見て色々と思う所はあると思うし、また
    中に入ればその現実とのギャップも感じるかも知れない。
    ただ「再建」だの「改革」だのとお題目だけ与えて「さぁ、後は頼んまっせ」
    では無責任すぎる。
    本気で何かを変えようとするなら、タイガースに関わる全ての人の知恵と情熱が
    必要になってくる。
    「金本に」やらせるのではなく、「金本と共に」やっていく姿勢がなくては
    何も前に進まないはず。
    本当に試されているのは球団の方だと、覚悟を決めた方が良いですよ。

  9. hi64 より:

    先日も書いたのですが、タイガースには調整型の監督は上手くいかない。
    フロント、マスコミそして選手の中で複雑な板挟みに合い、結局は力を削がれていく。
    マスコミを利用したフロント、選手の派閥争いみたいなものは今はないと信じたいけど、そういう伝統のある球団だってことは忘れてはいけないと思います。
    理想は星野監督のような周囲に目配りできて意見も聞ける有能な独裁者でしょうか。
    金本監督は資質はあると思うので、周囲に気を使いすぎず、思った通りにやって欲しいと思います。
    「再建」ですが、まず、現状の問題点がどこにあるのかはっきりさせなければ、再建のしようもありません。
    終盤に弱いことなのか、若手が育たないことなのか、そのどちらもなのか。
    若手が育たないと言っても 、コーチの問題なのか、育成システムの問題なのか、スカウティングの問題なのか、その全てなのか。
    この辺りを整理していないと、金本を招聘したからフロントの仕事終わり、となりかねないと思います。
    監督の仕事は選手の指導ではなく、モチベーターとしての存在と短期、長期の決断でしょう。
    ここで代打を出すか出さないかという短期の決断、この捕手を一年かけて育てるという長期の決断。データを集め分析するのはスコアラー、コーチの仕事。それを見て決断するのが監督の役目。
    指導者経験があろうがなかろうが、問題ありません。
    星野監督はモチベーターとしても決断力もある監督でした。岡田監督は決断力は傑出しており、時としてモチベーターの能力を発揮する監督でした。
    真弓、和田の両監督はいずれにも弱さを感じる監督でした。
    金本監督はどのような監督になるでしょうか。
    期待しています。

    長文失礼しました。

  10. いわほー より:

    タイガースで功を成した星野監督と岡田監督を比較した場合、

     リーダーシップ型 星野監督
     エンジニア型   岡田監督

    というのが私の見立て。
    それぞれに長短あると思いますが、金本監督はどちらかといえばリーダーシップ型のタイプなのかな。
    だとすればコーチ陣をいかに上手に働かせるかが問われる。
    仲良し集団の中できちんと『けじめ』と『統率力』を発揮してもらわねば。
    金本タイガース、不安もあるけど大いに期待しています。

  11. とし虎 より:

    金本監督は「再建しながら勝つのは難しいと思いますが、やるからには、勝ちながら再建するのが理想」と仰っていますが、勝ちながら選手を育てるのは中々の至難な業です。
    結局、負けが続くとファンやマスコミが騒ぎ出し、目先の結果主義で若手が育たない事にもなりかねません。
    金本監督にしたら「来年はとりあえず3位ぐらいで再来年から優勝狙えるチームを作ります」とは言えないので、ココはファンやマスコミが温かく見守ることが大切だと思います。

  12. ハマトラ親父 より:

    最下位が続いてたり万年Bクラスでは無いので「再建」には当たらないと思いますけど。
    優勝出来る戦力が有りながら優勝出来ない、決まって秋に失速するチームを金本には何とかして勝ち切るチーム、最後まで息切れしないチームに変革して欲しいと思う。優勝する事も大事だけど外人助っ人に頼らないで生え抜きの四番打者を育て上げて欲しい。選手の成長を見るのもファンの楽しみですから。

  13. ken3953 より:

    表面上野球というのはどのチームも同じやり方でやっているように見えますが
    その裏方は各チーム毎に独自の仕組みを持っていると思います。

    相手のデータをどの位細かく分析し、どんな形にまとめるのか。
    それはコーチ主導なのか、スコアラーや分析班から一方的に送られる
    ものなのか。どの程度の人数で行ない、どんな作業の分担をしてるのか。
    こんなデータはいらんからこういうのが欲しいと言った時に、それが膨大な
    作業になる場合、どこまでそれが可能なのか。
    今までのやり方を捨てて一から作り上げるのは現実的ではなく、従来の
    やり方の非効率な部分を改めていく必要がありますが、それに抵抗する
    古株が居た際にどこまで摺り合わせが出来るのか。
    いつぞやスコアラーかスカウトかで、タイガースは非常に無駄なやり方を
    している的な話が出たように思いますが、そういった所からも変えていく
    必要があると私は思っています。

    今シーズンもタイガースは貧打に泣きましたが、関川コーチだけでなく
    裏方の方にも責任があると思ってます。投手が急に打ち込まれた際に
    その原因をデータから推測する事も場合によっては可能です。
    監督やコーチの間での役割分担、そしてスコアラーや分析班との意思疎通。
    各々の役割と責任を明確にして、チーム一体で目標に向かっていける
    組織作りをして貰いたいですね。

    現場から見て明らかに無駄で無意味なプロセスが裏方にあると感じた時
    どこまで踏み込めるかは非常に難しい事でしょう。時にはスタッフの増減も
    必要となり、金銭面で新しく負担が生じたりもします。
    球団上層部と直接話し合いが必要となる場面もあると思います。
    矢野・赤星・下柳等々のメンバーならば、そういった部分でもしっかりと
    話が出来るでしょうし、負担も分かち合えると思います。
    相当に根深く難しい問題山積みでしょうが、是非頑張って頂きたい。

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