課題たくさん 楽天との練習試合２試合目

楽天と２試合目の練習試合。「藤浪が６失点」というよりも、藤浪がピリッとしていくためにちょうど良い試合になった。他の若手ならふるいおとしになる結果でも、藤浪はそうならない。それが３年連続で結果を出したという実績の力だ。力を伝えるタイミングが合ってくれば問題なし。

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出てすぐにファインプレーを二つ見せた大和以外は、守備がイマイチの試合だった。２回、今成のゴロ取り損ね、藤浪の引っ掛け投球を止められなかった小宮山、一三塁から一走に二盗された時、カット出た上本が送球を捕れない（捕らない？）ミスと、草野球プレーが続出。

勝手な印象だが、藤浪の剛速球をキャッチすることで精一杯のスタメン小宮山が作り出す「ハラハラムード」が、野手にさらには藤浪に伝播したかのような……。

対照的に６回表から守備についた坂本は、落ち着いた雰囲気で、二神、鶴という「ハラハラ投手」を落ち着かせていた。そらまだプロの公式戦を１試合も経験していない捕手が堂々としているのに、何年もやっている投手がおろおろするワケにはいかんと思うだろう。

坂本は左の大塚から左線タイムリー二塁打を打ち、攻撃でもアピールに成功。「やっぱりそれはナシか」から、「ひょっとするとそれもアリやな」に完全に戻した。

練習風景での「やっぱりしんどいか」という印象をガラッと変えたのは坂本だけでなく、やっぱり横田。
キャンプ序盤では、「浅い」「硬い」スイングで、いかにも緩急に弱そうな気配。それを矯正しようとする金本監督の指示を再現できず、「不器用」などと評してしまった。ところがおそらく言葉を形にするのが苦手なだけで、吸収力もあり、なによりセンス、運動神経が良い。

以前にも練習でできていない深いトップが、試合にあるとできていた。最近では練習でもいい形になりつつある。この日も、上半身、下半身を柔らかく使って、懐の深い打撃、すなわちトップの位置が十分捕手よりに引けていて、かつ重心を後ろ足に乗せた状態で、タイミングの変化に対応できる打撃ができていた。
このまま「落とす口実がない」を繋げられると面白い。

他に攻撃では、粘っての四球とセンター前クリーンヒットの西岡、風に乗せて左越本塁打の今成、右方向へ大きなフライト、巧打を放った小宮山が良かった。一方、この日も４番、レフトスタメンの陽川はタイミングが遅れてどん詰まり連発、結果が出なかった。

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あらためて投球＆ディフェンス面。藤浪は初回いきなり聖澤に真っ直ぐを右線二塁打。２回には４安打、２四死球、エラーもからんで６失点。３回は三者凡退。
榎田は２回無安打１四球。二神は２イニング目に、鶴も２回ずつゼロ。

守備が素晴らしく向上している北條だが、この日は１つ「課題」をもらった。７回表無死一塁、二塁右へのゴロを大和がナイスキャッチ、素速い切り返しで二塁送球、ベースカバーに入った北條が一塁にスパッと転送すればピンチ一転４－６－３の併殺――というところだったが、走者の動きに気を取られたか持ち替えに失敗し、一塁に投げるのが遅れてしまった。

次も二直、大和好プレーで併殺取り直したため事なきを得たが、取れても取れなくても流れを変えるのがゲッツー。特にファインプレーの相棒は大事だ。

中谷と岡崎は出番がなかった。
今日は一軍がヤクルトと今季初オープン戦（有料試合）、二軍は韓国ハンファ二軍との練習試合が予定されている。