流れ変える好プレーから連敗止める

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3回表、岡崎のヒットと鳥谷の四球で一死一二塁、ここで久々スタメンの大和が左線に2点二塁打し阪神が先制。6回はゴメスのヒット、原口二塁打、狩野敬遠気味の四球で二死満塁とし俊介が押し出し四球を奪って追加点3-0とした。投げては先発メッセンジャーが7回132球を投げ、被安打4、奪三振8の好投でファイターズ打線を無失点におさえると、8回を髙橋、9回をドリスがともに三者凡退として逃げ切り。ドリスは来日初セーブ。連敗は5で止まった。

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対日ハム 2回戦 札幌ドーム

神 | 0 0 2 0 0 1 0 0 0 | 3
日 | 0 0 0 0 0 0 0 0 0 | 0

勝:メッセンジャー6勝4敗0S
S:ドリス1勝2敗1S
敗:吉川4勝4敗0S
阪神:メッセンジャー – 高橋 – ドリス
日ハム:吉川 – 斎藤佑樹 – 瀬川

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先に好機を掴んだ日本ハムだったが、1プレーで流れが変わった。2回ウラ、田中とレアードの連打で無死一二塁のチャンス。ここで栗山監督は7番谷口に送りバントを命じる。打線が下位に向かうところ、無安打でも1点にしようという策だったが、バントは捕手前フェアゾーンに上がる小フライになる。スタメンマスクの岡崎、一つ直接捕球のフェイクを入れて、ワンバウンド捕球し、素速く三塁に送球し封殺。三塁陽川から二塁ベースカバーの鳥谷に転送されて二塁も封殺。無死一二塁という非常事態が、一瞬にして二死一塁という平時に戻った。

原口の怪我でスタメンに入った1試合目にも、実は似た局面があった(確か無死一塁で送りバントが捕手への小飛球)。その時、岡崎は確実にフライを捕ってアウトを1つ増やしたが、やはりうまくやれば併殺にできるプレーだった。その時は余裕もなく確実にという判断だったのだろうが、次はしっかり決めようと思っていたに違いない。経験は力。

無死一二塁のバントは欲しい時に決められれば追い風になるが、最悪の場合はこのプレーがある。フェアフライになるなんてのは珍しいミスじゃない。普通に転がしても三塁封殺となる可能性が高い上に、こんなリスクを冒してまでやるべきプレーだとはとうてい思えない。、打者3人でヒット1本狙いでいいし、極論すれば内野ゴロ併殺で二死三塁の方がぜんぜん良い形だとつくづく思う。

先制のシーンはまさにその変わった流れに乗るように生まれる。一死からナイスプレーの岡崎がチーム初安打。打てる球を積極的に振った結果。鳥谷へはストレートの四球だったが、日ハム先発吉川が「いやな予感」に包まれた結果だろう。味方のミスを相手が好判断でビッグプレーにして、その立役者がヒット。いかにも点になりそうだ。
一死だけれどこっちも一二塁、打者は大和。しつこいようだけれど、無死一二塁も一死一二塁も同じだ。内野が併殺網を敷くと言うことは、定位置よりは一二塁間、三遊間が広くなる。ヒットコースは広がる。投手は絶対に当てさせないというより、引っ掛けさせたい、詰まらせたいと、上手いこと打たせたいという中途半端な欲求を持って投げる。二三塁の時よりも攻略しやすい。

バッテリーは大和を「当ててくるが非力」と決めつけ、力で抑え込む策に出た。球威で押して内野ゴロ併殺というイメージだったろう。3球、力勝負のストレートを続け、やや外高めの甘くなったところを広く空いた左線へ。ワンバウンドでフェンスに達する、「力勝ち」の打球で、鳥谷も判断良く生還した。

6回の1点も貴重。今度は原口の二塁打で一死二三塁と「理想の形」を作ったものの良太が三振。投手も二三塁だと集中して三振をとるという作業に専念してくる。一二塁とは違う。二死となり、打者を選んで狩野を歩かせ、俊介勝負。ここで5球、バットを振らずにフルカウントになった。ボールを振らないのは当然大事だが、甘い球に的を絞って、積極的に振ってやろうという気持ちが投手に伝わった。ボールが先攻すれば、なお甘いところはヤバイという気持ちになる。ファウル一つのあと押し出しをもぎ取ったが、俊介にしてみれば打ちたかったのだろう。その気持ちが良かった。

メッセンジャーはナイスピッチ。直球の走り、角度ともに良く、フォークはいい高さに。岡崎との共同作業でもっとも良かったのはカーブの使い方で、狙いをはずしてカウント球として使い、ボールになる低めを勝負球としても使えていた。まっすぐ、スライダー、フォーク、カーブいずれもが勝負球になるのだから打者は打ちにくい。相手が球数を投げさせる作戦で来ても7回まで行ってくれたのが大きい。夏場にどんどん調子を上げていってほしい。

3点あったので気分としては楽だったろうが、とにかくドリスでセーブを取ったことは収穫。マテオも調子を上げて戻ってきそうだが、とりあえずドリスにも自信を強め、このポジションを奪うつもりでやってくれるとシーズン後半に向けて形ができてくる。

つまらないミスをせず、着実な守備、ファインプレー、好判断の頭脳プレーと、守りで流れをもってきて、少ない安打で効率よく点を取って勝利。連敗脱出。「死んだふり」からの戦力拡充、後半反攻のシナリオが見えているけど、今はまだ見えてないフリをしておこう(笑)。

コメント

  1. Akira28 より:

    素晴らしい分析とコメントありがとうございます。
    これからの希望が見えきました。

    また、昨夜の虎バンの「虎動」の掛布監督の特集からも、希望が湧いてきました。

    今日も、ゲームを楽しむゾ‼︎

    • Akira28 より:

      追伸、
      いや〜、昨日の祝盃は最高でした。
      サッポロビールを飲み干して、ニッカウヰスキー・余市ボトルが空になりました。
      北海道を飲み込んだ気分は最高で〜す。

      皆さんも、酔い潰れてませんでしょうか?

  2. 虎轍 より:

    明けない夜は無い。

    止まない雨は無い。

    勝てない阪神はもう無い(笑)

    大和が打って守っての活躍!!

    岡崎の頭脳、実行する判断、まだまだ中堅が頑張ってくれますね。

    無死一塁、二塁からのバント論争がまだまだ過熱しますね(笑)

    鳥谷、福留(昨日は休養日)も調子が上がってきてます。若手よ。今日は若手で勝つ試合を見せたれ!大谷に阪神の若手は見たくないと思わせたれ!

  3. yalkeys より:

    勝因はメッセの力投と大和のパワー溢れるバッティングでした。最近バッティングで精彩を欠いていた大和が久々のスタメンで発奮したのが大きい。それよりも何よりも連敗を止めたことに意義があると思います。今日は大谷をどう攻略するか、岩崎がハム打線を如何に抑えるか・・ですね。
    大谷が投手として打席に立つのかも興味深いです。間違っても「大谷、投打に活躍!」などの見出しが出ませんように・・
    (一般紙は明日は休刊ですが)

  4. こうさん  より:

    今日はヘイグを緊急昇格させて少しだけ似ているレアードとバレないように交換させることを目標に頑張ってほしい。

    なんてアホを言えるほど穏やか。もちろん、ただの1勝。けど連勝は1勝しないと始まらない。金本監督が言う「工夫」。誰が頭を使うのか?しっかしデイリーの虎のシッポ久し振りだわ。

    試合後にはホロ酔いになり近所のスナックへ。

    ママ「あら久し振り。10日くらい来なかったわね」

    俺「訳は聞かないでくれ。ていうか阪神ファンって知ってるでしょうが!」

    ママ「勝って良かったわね。今日は祝杯ね。」

    ~~~~~1時間後~~~~~

    ママ「あら、ジャイアンツ逆転されたわよ。」

    俺「ママ本当⁉いや~~~、今日は酒が旨い❗いいぞソフトバンク❗」

    ママ「あら?そういえば来週は阪神がソフトバンクと対戦するのよね?」

    俺「(一気に酔いが醒め…)ママお愛想

  5. hi64 より:

    岡崎のプレー、高校生の時にランナー一塁を想定してよく練習しましたが、普通の高校生のレベルではまず成功しません。
    ああいう小フライはボールの回転が不規則で、そもそもワンバウンドできっちり取ることが難しい。
    そして、まずはバッターランナーを刺しにファーストへ投げ二塁に転送します。
    二塁はタッチプレーになりますから、常に微妙なタイミングになります。
    これらの作業をミスなくこなしてやっと完成ですから、まあ確実にフライ取っとくかというのが安全策として上策と考える訳です。
    それでも練習してたのはバッターランナーが打球を見て走ってない場合があるからで、そのときはセカンド、ファーストと転送しての併殺があり得るので有効な策ではありました。
    そんな思い出話はおいといて、昨日のプレーは一二塁でしたので、やはりワンバウンドで取るということが肝で、取ってしまえば併殺は当然というタイミングでした。
    岡崎は取る際に体全体で少なくとも前に落とすという取り方をしています。
    一発でキャッチ出来なくても前に落としさえすれば、少なくとも三塁のアウトは取れますからフライを取ったのと同じことになります。
    その辺りも計算に入れた上で行われたプレーと言えますから、岡崎の野球脳の高さが見えると思います。
    だてに長くプロにいるわけではないなと感じたプレーでした。

  6. ken3953 より:

    久々に流れをガッチリ掴んでそのまま押し切ったというゲームでした。
    近頃は勝っても流れを支配する事はありませんでしたからね。

    やはり昨日最もキーになったのはバントポップからの併殺だったと思います。
    岡崎もしっかりとフェイントを入れつつ上手く獲ってました。
    意外とリスキーなんですが、慌てずにしっかりボールを見てましたね。

    その後岡崎のポテンから大和のタイムリーに繋がった訳ですが、
    その直前の俊介の打席は非常にまずかった。
    そこから立て直して追加点の四球を取ったのは、ワンプレーの重みを
    俊介も強く意識するようになったからだと思いたい。
    少し前に安藤のイニング跨ぎをフォロー出来ないというプレーも有り
    ベテランとしてのプレーに頼りなさが常々あったので、試合の流れと
    状況判断をしっかり意識できるプレーヤーになって欲しいですね。

    あとメッセGJ。タイプこそ違いますが、藤浪はメッセの直球が
    なぜ打たれないかを学んで貰いたい。

  7. トラ11 より:

    岩崎頑張れ!
    大谷に負けるな!
    大谷の163キロを十分見せてもらった。
    いつまでもこの速球は続かない。
    岩崎のスピンの効いた球持ちの良さを思いっきり見せて欲しい!

    • Akira28 より:

      そうだ!

      岩崎、ナイスピッチング!

      カーブを待っていた陽に出会い頭で打たれた低めのストレートの一発はしょうがない。

      頑張れ、岩崎!

  8. 吉朝夢 より:

    >原口の怪我でスタメンに入った1試合目にも、実は似た局面があった

    これは6/5(日)の甲子園、延長10回表、西武永江のバントではないでしょうか。
    岡崎はスタメンではなく、球児登板時に原口と代わりました。

    自分の記憶に自信があるわけではなく、ゲームを観ながら、そう言えば前回はゲッツー取りに行かんかったなぁ、いつだったか、とネットで記録を調べただけなので、こちらの勘違いなら申し訳ありません。

    • 菅野徹(鳴尾浜トラオ改め) より:

      そうでしたね。調べもせず、適当に書いてしまってすみません。補足、ありがとうございました。

  9. 奧虎鳳 より:

     土曜○6‐1、日曜●1‐7ファーム交流戦は甲子園の対讀賣戦!日曜の試合を夜CSでテレビ観戦。0‐1の三回裏無死一、二塁で九番植田。讀賣先発の長谷川の速球を送りバント。打球を殺しすぎ捕→三→一併殺で二死二塁(>_<)後続倒れ無得点。無死一、二塁の場面、上位打線に回るところで一死二、三塁の形にしたかったが…( ̄0 ̄;好投長谷川の前に初めて出した走者、失敗しましたがバント策は順当に思いました。
     チャンスを逃した直後の四回表、中谷の失策から失点と完全に流れを手放す。初対戦のサイドスローに、故障降板の五回一死までノーヒット。継投のリリーフ陣にも3安打に抑え込まれ1点を返すのみ。小雨降る悪コンディションの中ではあったが、4失策は多すぎ。いずれも失点に結びつく悪い流れ。ちなみに讀賣は失策0。藤本コーチ、守備力向上頼んまっせ。
     ペレス‐江越‐伊藤隼のクリーンナップは音無し。自主トレorスプリングキャンプ中に故障の伊藤隼、試合に出場するまでに回復していたとは、軽症だったのかな?植田、いつの間にスイッチに転向(; ゚ ロ゚)一軍戦を観るのとは違った楽しみがあって面白かった。勝ち試合ならもっと楽しかっただろうに(^^ゞ
     上本選手会長、初回の守備から落球しそうになるなど凡プレイが目につく(-.-)あれじゃ、一軍に呼ばれないのは…(T-T)雨の中、現地組の皆様、御疲れ様でした!

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