超変革かくあるべし

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更新、遅くなりまして、すみません。

来週の月曜にはキャンプイン。いよいよ2016シーズンのスタートが近づいてきた。

「常時強くあるために、育成ができるチームへの転換を図る」新体制に求められるテーマだ。今年もこの部分に注目してキャンプを見ていくことになる。
このテーマについてはなんべんも語ってきているが、気持ちとしてはまだなお語り足りていない。

○育成できるチームを作る要素

・将来性を見極め、「仕入れルート」を確保するスカウト能力
・素材を活かし、伸ばす教育力
・若手に好機を与え、自由競争を妨げない統治力
・設備や人材への十分な投資
・補強は育成計画を見据えて、必要な分だけにとどめる

○育成できるチームのメリット

・スタッフを含めたチーム全体の結束力が強くなる
・補強費が少なくて済むためその分スカウトや教育、設備や人材に投資できる
・ファンからの支持率が上がる
・入団したいと思う選手が増える

昨年秋のドラフトでは、「あえてチーム事情を無視した」というような発言が聞かれた。これまでチームに足りないポジションの選手を獲ることばかりにとらわれて、中途半端な指名になってしまったことを反省したのだとか。

わかったようなわからないような発言だが、藤浪のような選手なら育成の必要もないから良いが、中途半端な選手を獲ってきても育成できないということを認め、それを反省しているという意味であれば先に進める。

確かにこれまでの阪神は、「育成できるチームを作る要素」のすべてにおいて不満足なので、チーム事情を優先しても、育ってくれる見込みは低かった。ならばせめて、スカウトの眼力を信じた指名、チーム事情優先ではなく、スカウトが将来性ありとした選手を指名しようと。背伸びをしない、一つの方向性だったと思う。

次の段階は、教育するという強い意志を持ってチーム全体を運営すること。
「チームのレベルが常に高いことが優先であり、育てることの価値はその次。育てられなければ買ってくれば良いだけ」という考え方は、一見もっともらしいが、まったく合理的ではない。育てられないチームが高レベルを維持するためには、常に高コストが要求される。いつでも市場の出物を買い漁らなくてはいけない。そんなチームは足下を見られるし、必要な時にいつでもいい出物があるわけではない。非常に不安定な運営を迫られる。

過去、そんないきさつで高額契約でFA移籍して、思うような成績を残せなかった選手も多い。そう考えると、そもそもそれが効率が良いとも言えない。

種をまいて芽が出ても、いつ実になるかわからんとばかりに、その芽の上に仕入れた高級果実の段ボールを山積みしているようでは、そのうち誰も相手をしてくれなくなる。
それがわかったからこそ、ここで阪神タイガースは「育てられるチーム」に大きく舵を切るのだ……もしそうなら、それは本当の「超変革」だと思う。

コメント

  1. 虎ジジィ より:

    金本監督の目指す「超変革」を鋭く要約してありますねぇ。

    1番止めて欲しい事は高額選手をFA獲得する事と、むやみに実績のある外国人選手の獲得に乗り出さない事。これは金本監督になってからは実行されているように思います。

    最重要な育成については、キャンプインしてから答えが出るでしょう。

    野手の育成は鳥谷をどのような使い方でやってゆくのかが鍵ですね。ショートでフルイニ継続なら、金本政権も「超変革」などという言葉には値しないと思います。

  2. 西田辺 より:

    過去、このコメント欄に幾度か書かせてもらった
    「チーム作りのためのグランドデザイン」をシッカリ描いていただきたい。
    まずどんなチームを作り上げるか。
    その為にどんな選手を獲得するか。
    その選手をどんな工程表を以って戦力にして行くか。
    どのタイミングでポジション別次世代選手を揃えていくか。
    勿論、投手と野手、高校生と大学社会人では自ずと違ってくるでしょうけど
    せめて意図の見えるチーム作りをして欲しい。
    かつての「赤星二世漁り」とかではなくて。
    時間がかかるのは分かっています。
    でも折角「変えよう」という機運が高まっている今こそ手を着けて欲しいですね。

  3. こうさん  より:

    昨日のコメントで「超変革」について触れたが、今日のトラオさんの文章を読んだら「超変革という言葉を軽々しくコメントに出してはいけない」と感じてしまった。それほど今日の「超変革論」は身体に沁みた。今日の文章で「超変革」に重みが増した。もしかしたら金本監督がタイガースという球団で自分を貫くことこそが「超変革」なのかもしれない。キャンプまで、あと1週間…。

  4. なかっち より:

    超変革元年。どのように変わって行くのか注目してます。
    恐らく開幕はなんの変哲もないオーダーだったりするかもしれません。中継ぎも開幕当時は福原、安藤、高宮、高橋と変哲もないメンバーかもしれません。しかし、和田さんとは違う采配で若手を起用してくれると信じてます。
    キャンプ、オープン戦だけで変わるとは思ってません。今年1年かけ、シーズン終了時に今とどう変わっているか楽しみにしたいと思います。

    後、私は高額FA選手を獲得しても良いと思ってます。例えば、ゴメス。いつまでも頼る訳にはいきませんよね。陽川を今後サードで起用するなら、ゴメスが不調の年にファーストでFA補強対象選手がいれば、獲得に動くのは有りやと思います。
    もしその補強もしないなら、今の内に陽川はファーストにコンバートするべきと個人的には思います。
    サード候補には北條も植田もいますから。
    タイガースはファーストを守れる大砲候補がいません。今の内に作っておく必要があると思いますが。
    ファーストは誰でも出来るなんて考えだけは捨ててほしいです。

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