ぽかぽか甲子園で多くの価値ある失敗

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新聞記事の要約。鳴尾浜と甲子園で同時ゲームだった5日、金本監督は試合前に鳴尾浜を訪れ、掛布二軍監督と江越についての引き継ぎをしたり、江越、島本らに声を掛けたという。この日江越は3安打、荒木は2安打2盗塁、ヘイグ、秋山も良いところを見せたとのこと。

甲子園の試合後のコメントでは、ゴメスについてのこれがいい。
「二塁にいって第2リードも大きくとっていた。なかなか外国人選手はそういうことをやってくれない傾向があるから。そういうところはゴメスの素晴らしいところ」

やれることを手を抜かずにやる。自らもさぼらない姿勢を見せ、選手たちのさぼらない姿勢をたたえる。やはり教育的指導者として1本スジが通っている。

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そんなこんなでぽかぽか土曜日のぽかぽか甲子園、ぽかぽかゲームだった。

試合の総評。レギュラー三人衆がスタメンでオープン戦初登場。若手の出場イニングが削られたが、引き続きレギュラーたちの神経を刺激するアピールがあったこと、見になる失敗が多くあったことに敗戦以上の価値があった。

今日の「痛恨の失敗」は守備から入り9回に打席が回った陽川の見逃し三振。内投手の外角低め、最高の1球であり、手が出なかった、あるいはボールに見えたという言い訳が十分に成り立つ球だった。それでもこれを「痛恨」としたのには理由がある。

この日も若手中心の阪神野手陣は、大嶺、スタンリッジ、大谷、内と繋いだロッテの主戦級投手陣から10安打を放った。その一方で三振も10喫している。積極的な失敗(空振り)からは得られるものがあるというマインドが徹底しているのか、10の三振のうち9までは空振り三振で、この陽川の三振が唯一の見逃し三振だった。よって痛恨。

10安打しながら2得点に終わった理由は、「アピールしたい」という気持ちの裏返しである空振り三振が多かったこと。同じく走塁の失敗もあげられる。岡崎の盗塁失敗や、隙を衝いたがアウトになった西岡の走塁死。これらは現時点では「成功のもと」としてプラス材料として認められるもの。

ガチガチの失敗は、青柳と原口。3連続四球で1イニング目に2失点。落ち着きを得た2イニング目は三者凡退。野手の先輩たちに励まされ、貴重な経験ができた。この2イニング目のおかげで、かなり早い段階で戦力化できそうだ。
それにしてもまあ監督以下、先輩たちのあったかいこと。この時期で良かったよね。

絶好機の勝ち越し機に併殺打に倒れた原口は、続く守りで凡フライを落球。やはり実力発揮に基礎的な経験値が必要なタイプなのだろう。克服の一歩を期待したい。

アピール大成功は北條。鳥谷の後、途中出場で2打席とも三遊間を破るゴロヒット、1本は同点タイムリーで1盗塁つき。前日に引き続きチャンスで打点をあげたのは非常に高い評価を得たはず。鳥谷の次のショートとして地位を確立し、待望論を作り出すだけでなく、三塁争いや二塁争いの候補者として十分に存在感を出すに至っている。

もう一人は緒方。福留の後、5回からライトの守備に入り、9回表には強肩を披露、ワンバウンドのストライク返球で三走吉田のタッチアップを許さず余裕のアウト。
9回ウラ先頭で打席に入ると右前へクリーンヒットでチャンスメークした。過去には後方の打球の追い方に弱みを見せた時期があったが、もしその点に大きく改善されているなら、三拍子揃った外野手として福留の後継、そしてセンター、レフトの一角を狙う地位を確立した。

能見、高宮、髙橋は、今どうこういう投手ではなし。金田もムダな四球が一つあったが、キレが戻ってきそうな予感があった。

また遅い更新ですみませんでした。

コメント

  1. 西田辺 より:

    勝てなかった事は残念だけど、それ以上に良いお土産を頂いた試合でした。
    青柳は、途中降板もアリかと思いましたが、2イニングを完走。
    この辺がこの首脳陣の最も評価すべき点でしょうね。
    一度のミスだけで全てを評価しない。
    あそこで青柳を降ろしてしまっていれば、暫く投手としての自信も成長も
    台無しになってたでしょうね。
    彼もそれに応えて2イニング目は持ち味を出した。
    原口のエラーも、セカンドに任せておけば何でもないフライ(風は強かったですが)。
    そこからの2失点。
    高橋-小宮山のバッテリーも、このエラーをカバーしてやれなかった。
    ミスはあるけど、そこをどう周りがフォローしてやるかも大事なチームの仕事。
    決して完成されたチームじゃないので、色々歯痒い事もあるけど、そこは
    長い目で見てやれる首脳陣に感心します。
    競争でのワクワクもあるけど、このチームの成長物語を目に出来るワクワクの方が
    何倍も私の中では勝っています。

  2. 虎ジジィ より:

    金本監督の江越への愛情ある荒療治、即効性があったようですね。

    昨日の本拠地初のオープン戦で、何となく金本構想が見えてきました。現状の構想はDHが無い状況ならあのメンバーに山山コンビのどちらかが2番レフトという事か?!

    野手では北條がまた2安打で目立ちました。守る場所が無いのが気の毒ですが、鳥谷を少しは焦らせる存在になって来たのではないでしょうか?!。アピールを続け「鳥谷さん週イチぐらいは休んでください」と言えるぐらいに成長して欲しい。
    逆にやや下降線の陽川は元気出せ。toraoさんもお叱りの見逃し三振はいかん!

    あとは、岡崎が攻守(リード)共に安定していますねぇ。40年以上プロ野球を観ていますが、失礼ながらハゲ上がってから一軍に定着した選手は見た事がありません(お笑い界ではトレンディエンジェルもブレイクしてますがw)。岡崎は長い間腐らずコツコツやってきた結果でしょう。

    横田はヒットこそ止まってしまいましたが、脚でしっかり得点に絡みアピールは持続出来たかと……、最終回はいい当たりでしたが、アンラッキー!
    そして、強肩とヒットでアピールした緒方と横田は横一線に!?

    投手陣では、能見が若々しい完璧投球、2番手青柳は初めての甲子園で1イニング目こそ完全にテンパッていましたが、2イニング目は本来の素晴らしい投球でした。アレだけ下から投げるのはタイガースでは葛西投手以来?いや葛西より低い大町投手以来?!、モノになれば面白いリリーフのアクセントになりそうです。

    久々に登場の金田も相変わらず荒々しいナイスピッチングでした。因みに鹿児島出身5人衆が一軍に全員揃ったのはオープン戦とはいえ初めてです(←また鹿児島鹿児島ってスミマセン)。

    新戦力の高橋投手が少し打たれましたが、この辺りのベテランは公式戦までには微調整して来るでしょう。ピンチのきっかけをつくってしまった原口はファインプレーもあっただけに少し残念、ましてや元々小フライに慣れている捕手ですから。次ガンバレ!

    全体的には、とにかく前の塁を狙う金本野球が実践でき、負けはしましたが良い試合だったと思います。

  3. 虎蜂 より:

    鳴尾浜での監督の激励。江越に「お前を見捨てたわけじゃないぞ!」というメッセージだったのかなと思います。その他の選手も一軍の監督が来れば、気を抜けないですよね。

    前向きな失敗、プレー前の準備を大事にする金本野球。チームが成長する予感がビンビンします。今年も何だかんだで開幕メンバーに変化は少ないのではないかと思っていましたが、北條や横田など叩き上げの選手が入ってきそうな今の状況はまさに嬉しい誤算。若い選手達には嬉しい悩みをどんどん増やして欲しいですね。

  4. トラ11 より:

    昨日の試合はスカパーも地上波でもタイガースは見ることはできませんでした。
    思い切り探しまくりましたが残念でした。
    結果は負け試合でしたが、緒方、横田、北條、岡崎などが素晴らしいプレイとのことで良かったです。
    二軍に落とした江越にも声をかけたり、ゴメスが大きくリードをとっているのを褒めるなんて金本阪神の先の明るさが見えるようで嬉しいです。
    今日は試合が見えそうで楽しみ!

  5. なかっち より:

    積極走塁が目についた試合でした。ミスもたくさんありましたが、この時期はどんどんチャレンジして失敗すれば良いと思います。

    北條が連日の猛アピール。もっともっとアピールして鳥谷の後のショートは大和ではやく北條と言われるくらいになってほしい。

    外野争いも熾烈ですね。江越も教育リーグで結果を残しましましまだまだ混沌としてます。

    現在の外野レギュラー争い個人的予想は
    中谷<板山<横田<江越<高山<緒方

    緒方が半歩抜け出したかな?って印象を持ってます。がまだまだ3週間弱あります。開幕まで決まらないでしょうね。

  6. そよ風 より:

    明日のトピックになるんでしょうが、巨人に勝てたのは素直に嬉しい。

    高橋監督では今の巨人を率いるには荷が重いかな、という印象を持ちました。
    阿部が調整に苦しんでいるという噂を聞きますが、やはり阿部がいてこその坂本、長野なんですよね。

    藤川や6連打のことは明日皆さんがお書きになるでしょう。
    とりあえずいい酒が飲めたということだけ

    フライング失礼しました〜