謙虚すぎる表現

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とても一般的になっていることだから、別に個人を攻撃するという意味は一切ないし、言葉尻を捉えるつもりもないのだが、この記事の守屋のセリフ、「指にかかる感じは悪くなかったので、継続していけたらいいなと思います」のような、やんわりとした表現が最近気になる。……というのが今日の話。

いや、ホント、一般的にはどうでもいいことだ。普通、世の中は自分の一存ですべてを決められず、周りの人と調和しながら生きていかなきゃいけないから、「~したい」「~するのだ」とは、なかなかズバッと言えない。
そんな言い方ばかりしていたら、「なんであいつは一人で決めているんだ?」「自分勝手なヤツ」ってことになっちゃう。
だから、「~できたらいいかな……と思います」。
迂回を重ねた、なんとも控えめな言い方だ。

さらに進化すると、「~させていただけるようになれたらいいかな……と思っています」みたいになる。言葉を直に解釈すれば、「許可してもらえるかどうかは別にして、許可してもらえるくらいの立場に、なれるかどうかわからないけど、なりたいな、なれるかな?自信ないな……と、思っています」って意味だ(笑)。そこまで卑屈になる必要はないのに。
でも、それくらい控えめにしていると、あの人は謙虚で、素晴らしいマナーの人だと思われたりするのが現代社会。
とくにサービス提供者のマニュアルは、トラブルを避けたい一心で、今や奴隷みたいになりつつあり、さすがに行きすぎだと感じる。

本題に戻って、政治家とか経営者といういわゆるリーダーの人たちや、プロ野球選手のような勝負の世界に生きる人たち。彼らは、「客商売」の側面もあるけれど、基本的には自分の意思、意志を強く持って、困難を突破していかなきゃいけない人たちだ。
そういう人たちに「謙虚すぎる表現」は似合わない。とくに自分の「これから」を語るときには、自信なさげな「謙虚すぎる表現」ではなく、自分の意志の力で、外的要因も運も味方にしていくのだという強さを見せることが大事。そういう心理状態をキープすることで、意志を貫き、外部の困難をも変えていける。

だから守屋のセリフは、「指にかかる感じは悪くなかったので継続します」でいいのだ。
外部の影響も関係なく、他人のせいにすることもなく、自分で決めたことを少々の困難であきらめずにやりぬく、そういう強い気持ちで言葉を発するのを習慣化してほしい。
オカルトとしてではなく、言葉によって自分を鼓舞し、導くという意味で「言霊」を活用すべきだ。

コメント

  1. 西田辺 より:

    今のご時世、誰彼構わず民衆の攻撃対象に成り得ます。
    チョットした一言で、個人ブログはもとより各種SNS果ては大衆マスコミ
    にまで延焼してしまう。
    所謂「炎上」の引火点が非常に低くなっており、発信する側も異常なくらい
    慎重になっています。
    世間一般も、何気ない言動にも「ハラスメント」という衣を被されて攻撃の
    対象になる。
    勿論、他人を不快にさせる言動は厳に慎むべきではありますが、世の中全体が
    「不寛容」になっている気がします。
    そんなことお構いなしな人も中にはいますが、大方の人は当たり障りのない
    柔和な表現になってしまうのは仕方のない所ではないでしょうか。
    誰だって、特に技術や能力を売り物にする人の本心は、もっと俺を見ろ!
    俺について来い!という所にあるのでしょうが、それによって付随する
    やりにくさを得るよりかは、多少弱々しい建前を用いてしまうのでしょう。
    既に名を成した方の大きな言葉は、時に痛快で世の賞賛を得やすいでしょうけど、
    そうでない人はどうしても「それなりの」言葉に収めてしまう。
    「いつか俺も、大きくなったら・・・」という励みに変えるのも一つのやり方かも
    知れません。
    以上、小市民の小心者のつぶやきでした(笑)

  2. にとりん より:

    こんにちは。
    選手の話し言葉は記者の解釈もありますからね。
    同じ記事内の守屋の発言、「ストライクが取れなかったり苦しかったけど、ふんばれたのが良かったと思います」はデイリーだと「ストライクを取れずに苦しかったけど、その中で踏ん張れた」なんですよ。
    コメントの大筋は同じなのでおそらく数社集めた囲み取材だと思います。で、日刊だと物腰が柔らかいですが、デイリーだと武骨な印象になりませんか?
    「指にかかる感じは悪くなかったので、継続していけたら」で区切ったらおお、ちょっと自信ありそうだなって思いますし、日刊が守屋の「まだ実績がない謙虚な若手選手」を演出している可能性もなきにしもあらずなんですよね。
    まあ何が言いたいかというと、守屋が大いなる野望を胸に秘めつつ記者と上手く付き合って飛躍してもらいたいですということです。あることないこと書かれる世界ですから、ね。

  3. トラオさん
    言霊。間違いないです。
    ○○したい。って言ってる人は、願望で会える確率88%だとか。いいきって、追い込んでやる。
    阪神優勝しなかったら、来年は皆様にイタリアンおごります。ピッツァ1ピースぐらい✌️

  4. 虎轍 より:

    まず入団した時には選手として社会人としての会話の講習やヒーローインタビューの実践を教育されたりしますからね。
    張本みたいに文句ばかり言って、最後は「喝」って言ってればええおっさんも居れば、どっかの主筆は戯れ言ばかり(笑)
    亀田なんてパフォーマンスとわかっていても、それを叩く風習になってますからね。
    逆に「球が指に掛かってきてるので最高で~す。」とか言ってたら、どうしたものか?になりますね(笑)

  5. こうさん  より:

    言霊…ありますね。今でも忘れられないのは読売(クソッ)の松井秀喜(阪神好きだったのに)の「子供たちの目標になる。子供たちが、たくさん球場に来るように(こんな感じ?)」だ。目指す記録や目標の選手を口にするのが当たり前なのに、あれはヤられた。子供たちにも解りやすい。そしてメジャーに行く時は「命を懸けて」だった。メチャメチャ打たれたけど唯一、読売で嫌いになれない選手だった。…とてもタメとは思えない。

    俺が頻繁に書く「藤浪、謙虚になれ」も、藤浪ファンからすれば「アンタは、どれ程やねん‼」と嫌がられているだろう。自分の実力は理解しているつもりだから「仕事では」謙虚にしている…つもり。私生活は分からん、どう思われているか。俺が藤浪に言ってるのは「仕事中」のこと。

    34歳の時に社長から言われた言葉「性格は変えられるんだよ。」は響いた。以前コメントに書いたが藤浪を変えるのは「大谷の移籍」だと思う。来季から「本当の自分」で実績を作り、堂々とメジャーに行けばいい。

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