福岡で変則親子ゲーム。二軍戦は雨で途中打ち切りとなったが、岩崎が5回をゼロ。二軍相手ではあるが、それを差し引いても十分な内容で、ローテ枠争いに十分残った。
育成の石井が1回を投げた。雨の中というのもあるが、打者にとっては恐怖心を感じるような荒れ方。春の教育リーグ初戦で登板チャンスをもらったわけでが、その評価がわかったような気がした。面白い投手になりそうだ。
今年チームを強くするには、矢野二軍監督の運営手腕が重要になるが、超積極的に打って、ガンガン走る二軍選手たちを見て、期待感が高まった。
一軍のほうは、藤川、髙橋聡、モレノが失点。センターラインの拙守もあって完敗という内容。ソフトバンクは「侍」に主力を多くとられ、阪神はベテランが帯同せずという対戦だったが、競争する野手たちにとってはなんとかアピールしたかったところ。
まずアピールに成功したのは上本。いきなりヒット&二盗&三盗を決め、さらにもう1安打。
先発秋山は持ち味の制球力と安定したボールの質で4回をゼロ。走者を出しても落ちついた投球だった。順調。
打線はバンデンハーク以下ソフトバンク投手陣にゼロに抑えられたまま、9回には来日したばかりのサファテが登場し、あっというまに二死。ここで代打で登場したのが上がってきたばかりの緒方。
初球はインローに引っ掛け、2球目はアウトハイへ抜け。いずれも148キロの直球が2つ外れる。大きく右足を上げてタイミングを計っていた緒方。
3球目。真ん中、ややアウトローよりの146キロ、右足の上げ下ろしでピッタリ合わせ、完璧なスイングで捉える。地を蹴って生み出されたエネルギーを腕へバットへと伝え、スケールの大きい打球となってセンターを襲う。バックスクリーンへ飛び込む衝撃の一打だった。
たかがオープン戦の、しかも1試合目。打った、打たないで大騒ぎすることもない……というのはベテラン、実力者の話。
二軍から上がった緒方にとってみれば、「最後の1人」としてもらったオマケのような1打席。相手は力のある快速球を投げ込むサファテ。「チャンスはピンチ」の打席でもあった。
ここで「有料」顧客を少しでも納得に近づける、完封回避弾を打ったのだから、これはたくさんの人を救い、自分を救う一打になった。いや、そんなことより、純粋に素晴らしいバッティングだった。さまざまな幸運が重なった「マグレ」だったとしても、あんな素晴らしい打ち方、あんな素晴らしい打球を打てるもんじゃない。ましてや下で打ちまくり、走りまくって掴んだ一軍の1打席。そこでストライク1球、しかもサファテの1球を仕留めた価値は途方もなくデカい。
外野レースを「ちゃぶ台返し」にする一打だった。
コメント
若手が速いストレートを打ちあぐねる中、サファテのストレートを一発でしとめてみせた緒方。サファテは万全ではなかったんでしょうが、去年のMVP投手から打ったのはかなり価値があると思います。しっかり安芸で準備してきたんでしょうね。
上本は以前も書きましたが、個人的にはセカンドレギュラー本命と思ってますから、打撃と走塁に関してはあのくらいは出来て当然。後は守りと試合に出続ける体力次第。鳥谷という壁はとてつもなく大きいですが、打撃と走塁に関しては鳥谷を凌駕すると思ってます。
緒方の調子の良さが発揮出来て良かった打撃でしたね。
これくらいは出来て当たり前の選手やったのに遠回りし過ぎです。
PL学園から東洋大、阪神は今岡と一緒。今岡も不遇の時代があり、その後活躍した例もあるんで、まだまだ諦めずにもがいて、もがいて一軍で活躍しよう!
入団6年目ですが、去年の秋山かて8年目で飛躍したんやから、緒方もキッチリとアピールを続ければ道は拓けるぞ!
試合の方はバンデンハークに三振タイガースでしたが、金本監督が常々言うてるストレートに力負けでしたね。ストレートを打つ努力はこれからも頑張っていこう!
島田&緒方頑張れ。REDSTAR後継、期待しちょるよ。
誰も予想してない所から彗星はやって来る。
2016年の原口。
2017年の桑原。
実際その春の実戦を見ると、後の活躍も納得なんですけど、やっぱりいきなりな感じは否めない。
真っ直ぐへの強さは以前から折り紙つきだったけど、あとは変化球への対応と守備なんですよねぇ。
とは言え、また外野のポジション争いに一枚ピースが加わった。
後攻の先輩に危機感抱かせてやってもエエんやで(笑)