1ヶ月の宜野座キャンプが終わる

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最終日は早めに練習スタート。走者をつけ、ケースを想定したノックなど通常の練習から、ラストは全員リレーで締めた。終わったあとのジャンケンはなんだったんだろうね(笑)。

金本監督はインタビューでもっといろいろやりたかった練習があったと言った。若手選手は3月の半ばまで、キャンプの延長として続けていくと。
思うに、まず画面上では見えていないウェイトや足腰強化といった基礎的トレーニングについては毎日やれるだけのことをやっていたようなので、それを継続するというのが一つ。

そしておそらく「やりたかったができなかった練習」というのは、さらに実戦に即した打撃の技術練習だったのではないかと推測する。この1ヶ月のキャンプで、金本監督がもっとも力を入れたのが、若手選手への打撃技術指導だった。「やりたりない」という言葉はまず、ここにかかるもので間違いない。

例年「若手の突き上げ」という抽象的な言葉が使われる。「出てきた」「物足りなかった」と雰囲気で評価されてきた。しかし教える首脳陣が陣頭指揮を執った今キャンプでは、実戦で求められる打席とはどういうもので、どんな技術が必要かを、順を追って教えていた。

まずは強く振るための体の使い方、トップへの準備、トップの形、スイングの始動、回転の順序を丁寧に教えていた。すぐに練習で体現できる者、時間がかかる者、練習ではできないのに試合でできる者などいろいろだったが、着実に理屈を体に覚えさせていた。

さらに技術指導のテーマは、実戦でタイミングを取るための練習法、遅れないためにどうすればいいかに入っていた。
その続きに何があるのかはわからないが、たとえばどうやってボール球を見切って、スイングを止めるかとか、崩されたあとでもファウルで逃げるとか、あるいはケースバッティングのための技術、外野フライ、内野ゴロの打ち方や狙い方なんていうものかも知れない。
教えれば教えるほど、教えたいことが増えていく――そんな風に見えた。

それにしてもこのキャンプでつくづく感じたことがある。
それは「鳥谷かっこいい」。いやもちろん前から知っていたけど、足腰強化の練習をやらせれば、他の選手がバテバテになっても涼しい顔でこなすし、リレーでも颯爽と駆け抜けていく。爽やかな笑顔に、大きな声。おそらく見えないウェイトルームでも他を圧倒する能力の高さを見せつけていたのではないか。

金本と同じように黙々と鍛え続ける男。やっているから言う言葉に説得力と重みがある男。金本がそうだった。金本が求めた「鳥谷変われ」は、明るく声を出せにとどまらない。
「やり続けている男」として、他を黙らせるくらいの圧倒的な結果を残し、自分の力でチームを勝たせろ。そうすれば若いやつらはみんな鳥谷にあこがれ、鳥谷と同じことをする。

鳥谷を評して言っていた「全然足りない」という言葉にはそんな想いが込められていたはず。
鳥谷がこのキャンプで見せた姿は、その方向性に合致していた。これから試合で何を見せていくのかが楽しみでならない。

コメント

  1. 虎蜂 より:

    オープン戦が始まっても若手はキャンプモードですか。どんな野球、攻撃を見せてくれるのか俄然楽しみになってきました。

    良いチーム作りに良い指導者がいるのはもちろんですが、もっと効果的なのは良い手本になる選手がいることだと思います。それを体現したのが2000年代のタイガース。手本になったのは他ならぬ金本監督で、鳥谷には周りへの影響力をもっと強めて欲しいと思っているのでしょう。
    今季は鳥谷の超変革にも期待して見守りたいと思います。

  2. 虎ジジィ より:

    私も鳥谷の「身体の強さ、若さ」を感じました。
    逆に、上本は身体が小さい事もあり(あと生真面目で全力出し過ぎ?)リレー後もかなりの時間起き上がれず、故障?って心配する程でした。
    あの辺りが上本がなかなか1年間フルに働けない課題かも知れません。
    もっとも、一番心配だった選手会長としてのスピーチ&一本締めはしっかりこなしていたので(脚は)大丈夫とは思いますが…(どうも彼が喋る時は、SMAP中居が歌う時のように心で「ガンバレ」っと叫んでいる私)。

    金本監督、toraoさんも仰るようにまだまだやり足らない感がインタビューににじみ出ていましたね。
    キャンプMVPも考えておく余裕も無い程、練習に集中してたようでした。
    まあ、普通に考えればMVPは陽川か横田だと思いますが、横田に関しては最初は「3年後の為にただ見て見たくて呼んだ」のが、いきなり実践で打ち出した為に落とすに落とせなかった事で「嬉しい誤算」という言葉が出て来たのでしょう。

    投手に関しては新戦力のマテオ、ドリス、高橋、球児が順調なのが、とてつもなく大きな収穫。ただ、素人目に見てマテオの投げ方が、昔ベイスターズにいた何とかいう選手(故障がちだった)に似ていて、故障が心配です。

    さあ、これからが若手にとっては「ふるい」にかけられる正念場。
    新風を吹かす陽川、横田、高山、板山、坂本、そしてかつてのドライチの意地榎田、岡崎、二神、鶴、落ちるな踏ん張れ!

  3. 西田辺 より:

    「超変革」を旗印に、「厳しく、明るく」をモットーに始まった
    2016年キャンプ。
    おおよそ、こう言ったスローガンの類は現状の裏返しの場合が多い。
    何かを根底から変えなければ、このチームの未来はない。
    厳しさはおろか、明るさも足りない。
    外からチームを見た新監督には、タイガースがこう見えてたんでしょうね。
    例年に比べてもかなりキツいメニューをこなしたにも拘らず、新人を含め
    野手の脱落者が出なかった。
    (投手は松田・島本が故障)
    もしかすると、「厳しく、明るく」の向こうには「そして強く」が隠れている
    のかも知れませんね。
    キャンプ中継を見ていたら、今年のキャンプは選手達の声が印象的でしたね。
    ベテランが率先して場を盛り上げている。
    こうなると、若手も自然と声が出ます。
    ベテランがムスッとしているチームは、若手も声を出しづらいもの。
    それで「あいつは元気がない」とかで、2軍送りされた選手も過去にはいましたね。
    監督の鳥谷に対する「自己変革のススメ」はチームに多大な影響をもたらしました。
    大正解です!
    さぁ、今度は実戦が始まります。
    次はどんな「超変革」を仕掛けて来るか。
    監督曰く「まだまだ競争は終わらない」。
    もしかすると、この1年は競争競争で煽りまくるのかも知れません。
    楽しみ、楽しみ。

  4. ガク より:

    早いものであっという間に春季キャンプが終わってしまいました。
    でも例年にない練習量、指導法、雰囲気だったと思います。去年まではただなんとなくキャンプで練習していた感が否めなかったので(^_^;)
    でもまだまだ若手は3月中も鍛えるとのことで頼もしい。金本監督は現役時代日本シリーズ中もウエイトトレーニングしてたそうですから。
    継続は力なりです!

  5. 虎っしー より:

    まずは大きな怪我人も無くキャンプを終えれて良かったと思います。
    しかし、本当の競争はここからですよね。オープン線でどれだけ結果を出せるかがレギュラーへの近道なので、特に若手は頑張って欲しいです。ベテランレギュラー陣は上手く調整していって欲しいですね。

    サンスポの報道ですが、岩貞、岩崎、中谷、ペレス、坂本が2軍へ、安藤、福留、ヘイグが1軍へとの事です。岩岩兄弟は良いところで身体に違和感が出てしまい勿体無いキャンプでしたね。坂本はまあルーキーですし、ペレスもあくまでストック助っ人なので仕方ないですが中谷は頑張らなきゃいけませんね。逆に高山と板山は残りました!注目ですね。
    ヘイグも状態は良くなったみたいです。フリーバッティングで柵越えも放っているとか。
    サードも競争が激化しているのでヘイグも自分だろ、と油断してると足元をすくわれますよ?土曜日からのオープン戦が楽しみですね!

  6. こうさん  より:

    キャンプが終わり開幕まで1ヶ月を切った。今年は確か中日戦。油断はしていないが…全く負ける気がしないのはなぜ?やはり毎日の練習に勝るものはない。明らかに去年までの方が練習量が少ないのに、あの辺の順位を彷徨いていたタイガース。潜在能力はあったのね。
    絶賛されている鳥谷。確かに彼が今年のキャンプを引っ張った。「まだまだ下には負けない。」と言わないのが鳥谷らしいところ。まあ、4億円も貰ってるんだから去年、目覚めてほしかったけどね。監督の差としか思えない。
    今、毎日観ているテレビは「あさがきた」と「じゅん散歩」。両方ともオンタイムでは観れないので(たまに観れるが)、まとめて観るのが週末の楽しみ。
    「元気がでるテレビ」の頃の高田純次を崇拝していたので「散歩なんて大丈夫か⁉途中で飽きるんじゃないか?」と思っていたが、さすが高田純次。さすがプロ。
    毎日、散歩している高田純次を観て「よく続いてるな。」ということを改めて思った。高田純次も毎日、自分が飽きないように楽しみを見付けながら散歩しているのだろう。
    「何が野球と繋がる話なんだ?」と不満に思われる方がだろうが、何も繋がりません。単なる高田純次が好きな話です。
    トラオさんの、この場所。驚きなのは「昨日のトラオさんの文章の、いいね❗や、皆様のナイスコメント❗が次の日になっても伸びる。」ということ。皆様、読むタイミングは区々だろうが「昨日の文章が今日も生きている。」のは、なぜだかとても嬉しい。それは毎日1本を続けている「トラオイズム」の表れなのかもしれない。
    …あ、タイガースの練習も毎日、高田純次の散歩も毎日、トラオさんも毎日。…繋がった!(無理矢理感が満載の今日の俺のコメントへの苦情は、今日の午後3時59分まで受け付けております。)

    • こうさん  より:

      方がだろうが➡方がいるだろうが です。失礼しました。

    • トラビトー より:

      こうさん
      初めまして。
      熱いコメント、毎日とても楽しく拝読しております。
      純ちゃん、私も大好きです。
      こうさんへの初コメントが、そこかよっ!と言われてしまい、そうで、すみません。

      • こうさん  より:

        ありがとうございます。返信が遅くなり、すいません。俺の周りの高田純次ファンの間では「3カ月続けばいい方…」という予想でしたが裏切ってくれました。テレビ朝日の英断に感謝ですw。異質なコメントへの返信が一番、嬉しいので「そこだよっ❗」って想いでございます。今後も、よろしくお願いいたします。

    • トラビトー より:

      こうさん
      初めまして。
      熱いコメント、毎日とても楽しく拝読しております。
      純ちゃん、私も大好きです。
      こうさんへの初コメントが、そこかよっ!と言われてしまいそうで、すみませんです(^^;;

  7. なかっち より:

    本当このキャンプのMVPは鳥谷でしょうね!一番目立ってました。今までは寡黙であまり好きではなかったですが(タイガースの選手の中では)今年は応援出来そうです。正直めちゃくちゃカッコイイ。女性に人気があるわけですよ(笑)

    今年はシーズンに入っても競争は続くと思います。打線もゴメスの4番以外は色々変わりそう。色々試せば良いと思います。その中から良い答えが出ると思います。
    調子の良い選手を使うのが基本的やとは思いますが、我慢をして使い続ける事も大事です。
    私の中では、江越と高山と梅野と坂本。この4人の誰かが開幕スタメンに名を連ねたのなら、我慢して使い続けてほしいです。調子が悪くても目を瞑って我慢してほしい。彼らが将来のタイガースの中心選手に現時点で一番近い存在やと思うから。

    陽川、横田、緒方、北條、板山、植田、中谷等は1軍経験を積んで、来季我慢してでも使ってもらえる選手に成長してほしいです。

  8. ナラノトラキチ より:

    今年初コメントです。トラオさん始めコメンテーターの皆様、今年もよろしくお願いします。
    キャンプを見てシーズンインを待ち遠しく思うのは何年ぶりだろうか。毎年よそのチームは良い若手が出てくるのに、我がタイガースはマンネリな顔ぶれで、新鮮味や活気あふれる期待感は無縁やなあと思ってしまう事に慣れ過ぎていました。
    名前の上がっている、現時点で結果を出している若手達が、本番でどこまでやるかは未知数かも分かりませんが、これを繰り返し、そして乗り越えていかないと、勝ち残る者さえいないんですもんね。
    今年は久々に血湧き肉躍る応援をしますよ〜!

  9. そよ風 より:

    「厳しく、そして明るく」が全選手に浸透した実にいいキャンプでした。
    金本監督の統率力たるや見上げたものです。

    若手はこの後も猛練習が続くそうですな。
    中日落合元監督もその黄金期、選手たちに長時間の練習を課したといいます。
    理由を聞かれると「だって下手なんだもん」(笑)

    開幕投手はメッセンジャーだそうです。
    藤浪はヤクルト戦の初戦らしい。
    昨年優勝チームのヤクルトを目標にする、と金本さん言ってましたものね。

    「ノムさんのぼやき」でノムさんは「藤浪は技巧派を目指すべき」と言っていましたが、この言葉は藤浪の耳に届いたのでしょうか。
    藤浪のストレートは速いですが、それだけに頼るとプロの打者は打つ、という警告なんでしょうね。
    その後続けて「コントロールと投球術を身につけたら名投手になれる」と。

    鳥谷はいつになく明るいですが、この明るさを持続するためには、やはりバッティングでしょう。
    紅白試合では打ってましたが、問題はセ・リーグの1流どころの投手から打てるかですから。
    頑張って欲しいです。

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