筒香は貴重な存在だ

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「なぜ暴言、罵声…」筒香がスポーツ界を変える決意(ニッカン)

筒香「多くの指導者はアップデートされていない」(ニッカン)

ドミニカで武者修行をして、一回りも二回りも大きくなった人間の言葉は、説得力が違う。

「誰がそんなことを教えた!そんな勝手なマネを許せばチームに示しがつかん!」などという指導方針だと、指導者より優れた考え方やチャレンジは潰される。出る杭は打たれる。伝統スポーツになるほど保守的な指導者の地位が高くなる傾向がある。
一見、礼儀や規律を重んじて、人間としても重厚で立派に見えるが、意外と単なる権威主義で、型にはまったこと以外には理解を示そうとしない、心の狭い人間だったりする。威張っていられるときは余裕だが、いざ自分の地位がおびやかされれば、どんな汚い手を使ってでもそれを守ろうとする。結局、厳しい教育者のように振る舞ってはいるが、自分の欲、快楽のためにやっているにすぎない。しかもまったくその自覚がないままに。

逆なのが、新興スポーツだ。
純粋に自分の楽しみから生まれた新時代のスポーツには、「教育」という大義名分がない。はじめから「面白いからやる」がスタート地点だから、自分が楽しくなければ意味がないし、ライバルも楽しくなきゃ意味がない。他人の楽しみを奪うことなど許されない。もしも「そんな下手くそはやめちまえ!」などと口走れば、「お前がやめろ!」と仲間から排除されるだろう。
スケートボードやスノーボード、BMX、ボルダリング……など、Xスポーツと呼ばれるそれらのスポーツが代表的だ。一見、チャラチャラしているように見えるが、そこには一人ひとりを尊重しようという文化があり、その文化を大切にしようという精神がある。

なんとなく自分のことしか考えていないように見えて、実は自分が大切だから他人も大切にする文化がある新興スポーツ。対して、なんとなく社会教育をおこなっている風だが、実は利己的な衝動で、無自覚に他人を支配しようとしている古いスポーツ。
もちろん逆のメリット、デメリットも存在はするが、日本的な価値観の中で見落とされがちだ。

筒香は、その内部にいながらそれに気づいて発言できる。非常に貴重な存在だ。MLBでプレーをして、日本で指導者になって、最後はコミッショナーになってほしい。

コメント

  1. 西田辺 より:

    野球にしろ、サッカーにしろ、ドンドン先鋭化されていく。
    あるカテゴリーで脱落した選手には、もうその競技はする資格がないかの如く。
    子供達も、その親も何とか振るい落とされまいとして指導者の言葉を盲信する。
    例えその言葉が間違っていようとも。
    本当に今やってる競技が、心の底から面白いと言い切れるのか。
    その競技をやる楽しさより、苦しみの方が先行してはいまいか。
    もちろん、その競技を楽しくプレーする事を主眼に置く指導者もいる。
    でも、多くのチームや指導者は、まるで自分の成績を上げる為にチームを強くしたり
    どこかの名門校への橋渡しの方を、重要視しているようにも見える。
    「何で、俺の言ったようにしないんだ」
    アマチュアばかりでなく、プロにもこの手の指導者がいると聞く。
    そんな指導者の言いなりで、何処にその競技の楽しさを見出せるのか。
    我々の時代に比べると、各競技のレベルは格段に上がった。
    おそらく、競技の先鋭化の影響もあるのかも知れない。
    各カテゴリーで一握りのエリートが、次のカテゴリーでまた選別され真に優秀な
    選手だけが行き残るシステム。
    それが悪とは言わないが、その裏でその競技を諦め嫌いになって辞めていく
    選手達も居ることも事実。
    自分の力に見切りをつけ、楽しめる場所が見つけられない競技は不幸です。
    圧倒的にそちら側の人間の方が多いはず。
    強くする為に指導するのは構わない。
    でも、その競技を長く好きで続けられるように導くのも指導者の務め。
    プロのトップクラスの選手が、警鐘を鳴らす今の状態は果たして正しいのだろうか。
    もう一度その競技の指導者や、その世界のトップの人間は考え直すべき時が
    来ているのかも知れませんね。

  2. 虎轍 より:

    スポーツでも仕事でも一緒の事なんですが、なんでもかんでも右に倣えって事ばかりでは無いですからね。
    その世界では異端児と言われるかもしれませんが、そういう人が活躍をしますね。
    私は挨拶、掃除の出来ない奴は仕事が出来ない奴やと教えてきたりしてましたが、基本だけしっかりして、あとは聞いてきた事を言うようにしてます。
    あとは失敗して覚える事もありますから、ああしろ、こうしろと多くは言いませんね。
    筒香は間違いなくこれからメジャー挑戦をして活躍をするであろう選手やと思います。
    見た目はカバみたいな顔をしてますが、その顔が憎めないですよね。
    甲子園でも相手チームですが、ライトスタンドでホームランが飛んできいひんかなぁ…と思わせてくれる選手です。

  3. ジュビロタイガース より:

    スケボーは、オリンピックを目指す選手でもコーチがいないことが普通らしいです。
    動画サイトで技を見て練習するそうです。
    と、テレビで見た気がします。

  4. いわほー より:

    「全てを否定するわけではないけど、ウェート(トレ)はプロに入って何年かやって、やめてからの方が飛距離が伸びた。しなやかでなおかつ強さのあるイメージ」(スポーツ報知)と語って、幼少期は技術練習よりも床運動などを勧めていたという話が印象的でした。
    指導方法はたくさんあるのに、どの子にもマイウェイを押し付ける指導者の耳に届けてやりたいですね。

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