ソフトバンクに追いつき追い越すために

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各球団が収益拡大のために、どのような努力をしているかはけっこう伝わってくる。しかしフロントがチーム強化のために、どのような努力をしているかはなかなか伝わってこない。収入アップは各球団が協力することで可能になる部分も多いので情報が出てくるが、チーム強化としてフロントがやるべきことは、他チームに勝つことが目的だけに、秘密裏にやらなければ意味がないからだ。

「ソフトバンクが強い」という事実について、
・事業規模が大きく高額年俸の選手を多く擁している
・育成選手を多く抱えチーム内競争が激しく選手層が厚い
・「カリスマ」王さんの存在
などが言われるが、実際は「そういうレベルの話ではない」のかもしれない。

あくまでも、ここから先は噂レベルの「怪情報」である。あえて断定口調で書くけれども、根拠もなければウラとりもない。

それによると、とにかくITを駆使した分析とマネジメントへの活用が他球団とは比較にならないレベルなのだという。

まずは監督の判断。どういう状況で、どういう選択肢がある中で、実際にどういう選択をして、結果がどうなったか。そのデータを分析し、判断の傾向などの評価を加えてフィードバックする。それによってコマンダーとしての能力を効果的に育成していく。結果的に工藤監督は急激に判断ミスの少ない監督になってきている。

打者に対するバッテリーの攻め方、投手に対する打者の狙いなど、戦術分析はITがもっとも得意とするところ。
極論すれば「この打席、どういう球で第1ストライクをとろうとするか、第2ストライクはどうか」など、ほぼ全的中できる。
人間はセオリーにとらわれがちで、セオリーどおりかセオリーの裏かに意識が集中する。「相手の意表を突く配球」だとか、「錯覚を狙う配球」など、ほとんどが想定の域にあり、根拠ある判断こそデータとして如実に表れる。

育成についても、選手の成長曲線や「長寿傾向」をグラフ化して見ているため、取捨の判断に迷いはなく、ある意味で機械的に行っている。

こういった情報を収集し、分析するだけでも処理能力の差が十分あらわになるが、結局それをどうやって「現場での活用」に落とし込めるか。それがチームの強弱となって現れる。
選手たちが、試合中の「この1球」を、望んだ結果につなげることができるか。よく見るベンチで紙を確認する、なんていうレベルの活用では、話にならない。いかに整理された情報として頭の中にインプットされ、条件に応じて判断がアウトプットされるか。
各打者は、バッテリーが状況ごとに自分に対してどう攻めてくるか。そのシミュレーション動画を見ているから、ボールの軌道や配球は確認できている。

「パ・リーグの打者はみんなフルスイングしてくる」というのは昔からよく聞く。それこそ昔は「豪快な野球をやろう」という意識の下、そんな形になったのだと思う。しかし、いつしか「ただ振っている」だけではなく、「データの裏付けがあるから強く振れる」に変わっている――。

――キモの部分は秘して見せないだろうが、選手たちに見える部分から各球団も徐々に感づいて、情報野球のレベルを上げないと大変なことになると動いているのが今なのだろう。
阪神も分析担当コーチを置くなどしているが、「IT企業の本気」に対抗できる能力を持つのは至難の業。
他球団より恵まれた収益構造があるのだから、そこはアウトソーシングによって解決するしかない。もちろん、すでに動いていることも多いはずだ。二軍施設の大型化などは、分析本部の機能強化もあるのだろう。

コメント

  1. yalkeys より:

    いよいよ明日開幕ですね。私は4/9のハマスタが今季の初観戦です。中6日なら藤浪先発の予定です。今季のタイガースは例年を遥かに越える期待値です。明るい材料目白押し!ではないでしょうか。秋に美酒を飲めることを確信して応援したいです。

  2. 虎ジジィ より:

    個人的には昭和の根性論野球や義理人情野球は好きですが、
    今日のコラムを読んで、令和の時代はホークスのIT野球こそが、強くなる為には大切だという事が理解できます。

    まだまだやれそうな功労者の内川や加治屋を簡単に切る辺りはいかにもホークスらしいですが、
    タイガースも能見、福留、上本を切り、ドラフトで即戦力を大量補強〜大幅に戦力を入れ替えた辺りは今季の「本気度」を感じます。

    分析担当などは、野球ばかりやってきたOBとかよりも、野球とは関係ない所から分析のプロを連れて来るのも一つの方法かも知れません。

    まあとにかく「結果を出せばそれが正解」の世界なので、タイガースが優勝してホークスを倒し目標とされるようなチームに前進して欲しいです。

  3. とらかっぱ より:

    あり得ますね。選手個々の能力も高いのだろうけどそれだけで4年連続日本一は成し遂げる事は出来ないと思ます。最新のITを駆使したデータは我々が想像もつかないくらい斜め上を行ってるのかも知れません。やはりそこには巨大なる資金力という絶対的アドバンテージがあるからだと思いますが、タイガースも貧乏球団ではないのでそこに割く予算割りをもっと高めて少しでも差を縮めたいところであります。

  4. 西田辺 より:

    長期間強さを維持し、極端な話で誰が監督をやってもムラのない戦術を
    弾き出そうとすれば、ITを駆使し系統立てたチーム作りが、現状一番確実
    なのでしょうね。
    時の勢いや、能力の高い選手が集中し、ホークスを破ったとしても、それは
    おそらく一時的なもので、圧倒的・長期的に強いチームにはなり得ない。
    タイガースも長期的に強いチームを作ろうとすれば、遅ればせながらシステムを
    追従するか、全く違う方面からのアプローチが必要になってくると思います。
    どういう強さを追求するのか。
    フロントの腕の見せどころじゃないでしょうか。

  5. 岩国の虎 より:

    阪神タイガース「編成部の強化」は進んでいると思う
    1.鳥谷、福留、能見、藤川の退団
    2.外国人補強 ロハス、アルカンタラ、チェンの獲得
    3.ドラフト指名は大豊作  ★印は私が推奨する選手
      ①位★佐藤 三塁 4球団競合の左の強打者
      ②位 伊藤 投手 変化球を操る左腕投手
      ③位 佐藤 投手 豪球を投げる右腕 元巨人の石毛タイプ
      ④位 榮枝 捕手 強肩強打の捕手
      ⑤位★村上 投手 コントロール抜群 広島の野村タイプ
      ⑥位★中野 遊撃 社会人No1遊撃手
      ⑦位★高寺 遊撃 懐の広い強打の遊撃手
      ⑧位 石井 投手 秋田高専卒業のドクターK
      育成 岩田 投手 左腕のサイドスロー
    4.戦力は充実、監督の采配力で優勝可能
      1番 近本 (8) 3割、40盗塁
      2番 中野 (4) 2割8分
      3番 佐藤 (5) 2割6分、20本
      4番 大山 (3) 2割8分、20本
      5番 ロハス(9) 2割8分、20本  4月初め来日予定
      6番 サンズ(7) 2割8分、20本
      7番 梅野 (2) 配球含めたリードを研究して欲しい 
      8番 小幡 (6) 2割7分 守備力強化
     
     明日のヤクルト戦に勝利出来れば「優勝」 頑張れ阪神タイガース!

  6. ジュビロタイガース より:

    たしかITを駆使して、各選手タブレットにて、いつでもどこでも色々なデータや動画などの情報を得ることが出来るとか。

    タイガースや他の球団も、トラックマンのデータはどうしてるのでしょうか。
    中継でもボールの回転量とか、打球角度や速度を知りたい。
    空振りするしないの差や、ホームランになるならないの差の根拠が、分かりやすくなると思うけど。

  7. 虎轍 より:

    ソフトバンクの二軍施設に行けば、育成選手や二軍選手達が1日何百、何千とバットを振り込んで、振り込んでの練習をしてるとか。
    そこで体が成長し、ITで配球等の頭が成長してたら、そら強いね。
    育成選手で入団した選手が成長出来る環境があるのが羨ましいですが、ドラ1で入団した選手が活躍してない印象です。
    這い上がろうとする選手がやっぱり伸びるんやろか?
    タイガースもドラ6板山やドラ8の石井大智が活躍して欲しいですね。
    タイガースとは関係無いですが、古賀さん53歳は早すぎるよ。合掌。
    疫病退散!
    頑張ろう日本!

  8. いわほー より:

    今日は思慮深くて洞察力全開の内容ですね。
    SB、楽天、DeNAと、いつしかNPBもIT系企業が名を連ねるようになりました。
    近年、SBへの対抗意識からか楽天の本気度も感じますね。
    チームを強くするための資金の配分を選手集めだけにとどめず、見えないところにも配分できる了見が、これからの球団には必要なのでしょう。
    それこそ未来はAIが名監督の時代に?
    タイガースはおひざ元の神戸で世界一の処理能力を誇るスーパーコンピュータ「富岳」を監督を据えたらどうだろうか?
    (1秒間に約44京回 の計算能力なんだよ。佐藤輝のバットスイングとどっちが速い?)

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